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Race Report
2021.05.04
Rd.2 決勝GT500:最終周まで激闘の500kmをAstemo NSX-GTが制す!猛追2台のGR Supraはわずかに届かず

Rd.2 決勝GT500:最終周まで激闘の500kmをAstemo NSX-GTが制す!猛追2台のGR Supraはわずかに届かずの画像

第2戦 富士スピードウェイ:決勝 GT500レビュー

2021 AUTOBACS SUPER GT第2戦『たかのこのホテル FUJI GT 500km RACE』の決勝レースが5月4日(火・祝)午後、静岡県の富士スピードウェイ(1周4,563m×110周)で行われた。GT500クラスはNo.17 Astemo NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)が、好タイミングのピットインからトップに立ち、後半の追撃を凌いで優勝した。GT300クラスはNo.60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT(吉本大樹/河野駿佑)が優勝を果たした。

 

□天候:晴れ | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始:21度/35度>中盤:20度/28度>終盤:19度/24度、ゴール:16度/23度

 

 

■序盤はau TOM'S GR SupraとARTA NSX-GTが僅差のトップ争いを展開

 昨日の予選日に続き、好天に恵まれた富士スピードウェイ。午後2時30分のスタートを前に気温は21度まで上昇する。その中、500km先のゴールを目指してレースがスタート。ポールポジションのNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra(宮田莉朋)はスタートダッシュに失敗。その脇をNo.8 ARTA NSX-GT(福住仁嶺)とNo.38 ZENT CERUMO GR Supra(石浦宏明)が駆け抜ける。それ以上の好スタートを見せたのがNo.36 au TOM'S GR Supra(坪井翔)で38号車も抜き、2番手で1周目を終えた。トップは8号車で、19号車は6番手まで後退して、No.23 MOTUL AUTECH GT-R(ロニー・クインタレッリ)に迫られた。

 そして2周目を終えたストレートエンドで23号車が突如白煙を上げて、そのままTGR(第1)コーナー先でマシンを止め、エンジントラブルでリタイアした。この回収作業でセーフティカーが導入される。7周目のリスタートでは、36号車が8号車をTGRコーナー出口で抜いてトップに。しかし、8号車も大きく遅れることなく食い下がる。後方では38号車をかわしたNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra(山下健太)が3番手に浮上。

 

 

 ペースの上がらない38号車だったが31周目のパナソニック(最終)コーナーで左リアタイヤが外れるアクシデントが発生。このままピットインするもタイヤを取り付けられずリタイア。またコース上に転がったタイヤの回収のため、初のFCY(フルコースイエロー)となった。このタイミングの直前に最初のピットインを行ったのは、No.17 Astemo NSX-GTで、速やかに塚越広大からベルトラン・バゲットに交代、またクラス最後尾スタートから山本尚貴が追い上げていたNo.1 STANLEY NSX-GTも、昨年最終戦以来のレースとなる牧野任祐にステアリングを託した。

 この好判断でFCYと各車の1回目のピットインが終わると、トップを行くのは17号車だった。5秒ほど後方に36号車(関口雄飛)、14号車(大嶋和也)、8号車(野尻智紀)、そして1号車となった。すると、47周目にコース脇で止まったGT300車両とコース上の破片回収で再度のFCYとなる。しかし、セーフティカーと違い大きく差が詰まらないFCYなので17号車のリードは10秒ほどと変わらない。

 

 

 

■ラスト10周の3台の猛追をしのいで塚越のAstemo NSX-GTが逃げ切る

 しかし68周目、17号車は2度目のピットインでタイムロスをしてしまう。各車のピットインが終わると、17号車(塚越)と8号車(福住)がサイド・バイ・サイドのトップ争いを演じて、8号車が先行。さらにペースの上がらない17号車は36号車(坪井)にも抜かれる。さらに14号車(山下)、1号車(山本)、No.37 KeePer TOM'S GR Supra(平川亮/阪口晴南)の平川も猛然と追い上げをかける。

 トップ8号車、そして36号車、17号車が1秒ほどの間隔で続き、さらに14号車、1号車も迫って来た96周目。またもGT300車両がTGRコーナー先でストップ。3度目のFCYとなる。そして解除の98周目、トップ8号車に襲いかかると思われた36号車がスローダウンし、TGRコーナー先でストップ。さらに8号車の福住がFCY直前に追い越しをしたため、ドライバースルーペナルティでトップ争いから脱落。

 

 

 これでトップに返り咲いた17号車だったが、背後にはハイペースで14号車が迫る。開幕戦岡山はトップを守った14号車の山下だったが、今度はブロックする17号車のサイドにノーズをねじ込もうと奮戦。しかし、17号車の塚越もギリギリの粘りで守る。この2台に1秒差で、37号車と1号車も接戦。昨年の最終戦でも最後まで競って勝った山本だが、今回は平川に攻略されて4番手に下がるが、今回もワンチャンスに賭けてトップ3から離されない。トップ争いは約1秒に4台がつらなる接戦で残り4周に入った。

 そして、この猛攻を何とかしのぎきったNo.17 Astemo NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)が、昨年の第4戦もてぎ以来の優勝を挙げた。2位にはNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)で、2戦連続の表彰台でドライバーランキングの首位を堅持。3位はNo.37 KeePer TOM'S GR Supra(平川亮/阪口晴南)が最後の表彰台を確保。昨年チャンピオンのNo.1 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐。武藤英紀はドライブせず)は、牧野の復帰戦で表彰台を逃してしまった。その後ろ5位には、NISSAN GT-R NISMO GT500勢の最上位であるNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正)が入った。

 

 

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