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Race Report
2021.05.04
Rd.2 決勝:優勝記者会見

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第2戦 富士スピードウェイ:優勝記者会見

GT500 Class

No.17 Astemo NSX-GT

 

塚越広大

「最後は持てるすべてを出してがんばりぬきました」

ゴールデンウィーク中の500kmレース(昨年優勝の第2戦富士は300km)で僕はこれまで良い結果を出せていなくて。今回の予選もあまりうまく行かず速さを出すことができなかったので、すごく悩みの多い状態でした。レースでは僕が最初と最後のスティントを担当しましたが、スタートしてからもポジションをあまり上げられず、前の集団についていくのがやっとでした。

そういう状態の中で最初のピットストップを迎えたわけですが、そのときちょうどFCYが出て……。あのタイミングでのピットストップは狙ったものではなかったです。ただ、あそこで流れを変えるという勝智さん(金石勝智監督)の判断があって、それが僕らのレースに味方してくれたというところが大きかったと思います。

レース中も速さは足りなくて、最後のスティントでも8号車や36号車に前に行かれてしまったりしましたが、ちょっと離されながらも何とか粘ってレースをすることができました。最後、自分がトップに立ってからも、後ろに抜かれてもおかしくないペースだったんですが、僕自身はもちろん抜かれたくはないので、こちらの持てるすべてを出して、やれるだけのことをやらなきゃいけない、という気持ちでがんばりぬきました。それも、チームのみんなの後押しがあって粘れたように思いますし、それにクルマも応えてくれたように思います。自分の経験の中でもかなり難しかったレースのひとつになりました。

 

ベルトラン・バゲット

「広大はプレッシャーの中でひとつのミスもせず素晴らしかった」

まず、富士の500kmレースがシリーズに戻ってきたことをうれしく思っています。また、依然として(新型コロナウイルス感染防止の)制限がある中とは言え、サーキットに観戦に来られたファンのみなさんの前で走ることができるのは本当にうれしいです。

僕のスティントは何ともしようのない感じのもので、かなり苦戦しました。もちろんプッシュはしていたけれど、タイヤのグリップ的にこれ以上は行けないというところでした。それで金石監督から「状態はどうだ?」と無線で聞かれたので、タイヤの種類を変えた方がいいのでないかと提案したんです。それを受けて(塚越)広大が走った最後のスティントではそれまでとは違う種類のタイヤを使ったのだけど、彼はすごいプレッシャーを受けながらも後ろを抑えて走ってくれました。ひとつのミスもせず、素晴らしいスティントになったと思います。

僕らのクルマはどちらかと言うとレースでの方が速くて、予選では苦戦するケースが多いのです。また、僕らのクルマは高速コーナーではとても強いのだけど、低速コーナー、たとえばこの富士スピードウェイであれば最後のセクターではアンダーステアが出て苦労しています。このあたりを直していかなければいけないと考えています。ただ、次のレースが行われる鈴鹿はコーナリングスピードが高いところが多いから、次に向けては良いクルマに仕上がると思っています。

 

 

 

 

 

GT300 Class

No.60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT

 

吉本大樹

「クルマもタイヤもさらに開発してガチンコで強豪をやっつけたい」

正直、自信はない状態でサーキット入りしたのですが、走り出しからクルマのベースが良かったです。実はサーキットに入る前に河野(駿佑)選手が「今回は僕がQ1を行きます」「僕がスタートをやります」と言ってきて、そこで僕は「じゃあお願いします(笑)」と(笑)。実際、Q1で駿佑が僕らの予想をはるかに超えたタイムを出してトップでQ2進出を決めて、それでチームの志気も上がりましたし、レースを前方からスタートすることができました。僕らはダンロップさんとやるようになって今回がまだ2戦目で、タイヤに関する知識などが浅い中でしたけど、ダンロップタイヤは各スティントで素晴らしく機能してくれました。

駿佑は「ヘアピンで必ず55号車を抜いてきます」と言ってスタートしたんです。すると本当にスタート直後のヘアピンで抜いてきてくれて、そこからはトップを走る61号車にぴったりくっついてレースができました。あの最初のスティントが非常に重要なところだったなと思います。そこから、ピットクルーの作業、ストラテジー、すべてが完璧だったと思います。

ただ、まともにレースをしていたならば(トラブルでトップから脱落した)52号車にはかなわなかったと思います。なので、クルマもタイヤもさらに開発していって、52号車をはじめとする強豪チームをガチンコでやっつけられるように、ますます強くなっていきたいと思います。

 

河野駿佑

「最後の52号車に詰め寄るペースは我ながら良かったと思う」

吉本(大樹)さんの言葉にはちょっと語弊がありまして(苦笑)、この富士に入る前に「(Q1とスタートを)行くんでしょ?」と聞かれたので、「はい」とひと言だけお答えしただけです(笑)。でも、Q1やスタートという責任が重大なパートを僕に任せてくださって、そのぶんプレッシャーもありましたけど、その仕事をしっかりできたのはまず良かったなと思います。

レースに関しては、(ひとつ前からスタートする)55号車は直線が速く、一方の僕らはダンロップタイヤさんのウォームアップが良いので、一番狙っていけるのはスタート直後のヘアピンだろうと言っていたんです。それが本当にそのとおりにできて、その後は61号車とのレースになりました。そして良い位置で吉本さんにつなげることができたのは良かったです。吉本さんもしっかりポジションを上げてきてくださって、その後のピットストップでもすごく早くて、61号車とは同時ピットでしたが、それでも前に出られたことが大きかったと思います。

最後のスティントで55号車とまたバトルすることになり、セクター3でうまく詰めてそこで抜けたのが本当に良かったです。その後のペースも我ながら良かったと思うんですけど(笑)、52号車に詰め寄ることができました。最後は52号車のトラブルで勝てたというところです。でも僕らのチームの実力もすごく上がってきていますので、今後もっともっとレベルアップして、チャンピオンを目指したいと思います。

 

 

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