News

Race Report
2021.05.04
Catch Up_03:トムスレーシング 東條 力チーフエンジニア

Catch Up_03:トムスレーシング 東條 力チーフエンジニアの画像

 

 

【Catch Up_03】
明暗分かれた決勝結果

 

 

レース早々、予選4番手から一気にトップへと躍り出たNo.36 au TOM’S GR Supra(関口雄飛/坪井 翔)。終始トップ争いを繰り広げるも、終盤、トラブルに見舞われて戦線離脱となりました。一方、No.37 KeePer TOM’S GR Supra(平川 亮/阪口晴南)は、残り3周を切ってNo. 1 STANLEY NSX-GTから3位をもぎ取る熱戦を披露。結果こそ明暗分かれるものでしたが、”魅せる”戦いを披露したトムス2台のチーフエンジニアである東條 力氏に、今大会を振り返っていただきました。

 

2台の結果が分かれましたが、これもレースですから

 

──まず、36号車についてお聞かせください。99周目、壮絶なトップ争いの中、トラブルで止まりました。
東條:速かったんですけどね(苦笑)。まだ車両が戻ってきたばかりなので、トラブルの原因は正確にはわからないんですが、状況としてはプロペラシャフトが折れてしまいました。

 

──関口選手、坪井選手という新コンビはどう稼働していますか?
東條:すごいいい形になっていると感じています。開幕から2戦やって、坪井のスティントでかなりアグレッシブというかスピードが乗る展開になっていますよね。そこがやっぱり強みだと思うんです。もちろん、(関口)雄飛のスティントでもスピード的には問題ないので、相乗効果というかむしろ安心して(ふたりの走りを)見てられる。予選での走りを含めふたりとも同じくらいのタイムなので、”強いふたり”だと思いますね。どちらが乗っても”穴はない”って感じです。

 

──一方、37号車は第3スティントで装着したタイヤが奏功。表彰台を掴みました。
東條:今回、僕たちは2台ともミディアムとソフトを持ってきました。NSXさんや他車はミディアムとハードだったようですが、僕たちは割とソフト側に振って持ってきたんです。最後の第3スティントは気温が涼しくなったので、そこにはソフトコンパウンドを入れましょうっていうことをずっと準備としてやってきました。決勝前のウォームアップ走行のときですが、路面温度って35度くらいあったと思うんです。そのときにソフトコンパウンドでチェックしたら、結構いい感じだったんです。確かトップタイムだったかと(※注:36号車が1分29秒833のトップタイムをマーク)。なので、「(路面温度が)30度を下回ったら、ソフトを入れましょう」って、確信を持ってレースに臨みました。ちょうど第3スティントのところでそういう状況になり、そこで(ソフトを)入れて正解だったと思います。2台とも同じでした。36号車はトラブルに見舞われましたが、戦い方としては正解だったと言えます。

 

──37号車は代役の阪口晴南選手が活躍中です。
今回の阪口は、予選でもすごく良かった。岡山じゃポールを獲りましたし、スピードに関してはなんの問題もないし心配もしてません。ただやっぱり今日みたく混戦になったりすると、やっぱり力強さがちょっと足りないのかなと思いますね。トラフィックの処理や冷えたタイヤからドンと攻めていくとかね。レースには重要な部分がいくつかありますが、そこがもうちょっとですかね。もちろん、何レースかすればすぐに身につくと思います。

 

──第3戦鈴鹿はどう挑みますか?
今回は2台の結果が分かれましたが、これもまぁレースですからね(苦笑)。壊れるつもりでクルマを準備して持ってくるわけじゃないし。でも、鈴鹿ではまだまだ(サクセス)ウェイトを積んでも行けるんじゃないかと思います。さすがに(開幕戦から連続3位の)37はそろそろじんわり(ウェイトが)効いてくるころかと思いますが、表彰台を狙えるところくらいには行きたいですね。一方、36はもう勝ちにいかないといけないかなって思っています。去年も鈴鹿は調子が良かったので、頑張って戦います。

 

 

 

 

 

Page Top