2021.07.18

Rd.4 決勝GT500：STANLEY NSX-GTがポール・トゥ・ウイン！接戦の連続も2021王者が会心の勝利

第4戦 もてぎ：決勝 GT500レビュー

2021 AUTOBACS SUPER GT第4戦『MOTEGI GT 300km RACE』の決勝レースが7月18日（日）午後、栃木県のツインリンクもてぎ（1周4,801m×63周）で行われた。GT500クラスはポールポジションからスタートしたNo.1 STANLEY NSX-GT（山本尚貴／牧野任祐）が、一時トップを譲るも巻き返して今季初優勝。GT300クラスはNo.2 muta Racing Lotus MC（加藤寛規／阪口良平）が、新チームとなって初の勝利を手にした。

 

 

 

　この日のツインリンクもてぎは、梅雨明けを告げる夏の青空が広がる。その好天ゆえに午後1時で気温が33度まで上昇し、路面温度は51度とまさに“過酷な夏のレース”が予想された。

そしてレースのスタートでは、ポールポジションからNo.1 STANLEY NSX-GT（牧野任祐）が順当にトップに立つ。だが、予選2位のNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra（国本雄資）も背後にピタリと追走。その後方では、予選4位のNo.36 au TOM'S GR Supra（関口雄飛）が、出遅れたNo.16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT（笹原右京）を抜いて3番手に浮上する。

1号車を完全に射程に定めた19号車の国本は、7周目の130Rでアウトから抜いてトップに立った。ペースに勝る19号車はジワジワと1号車を引き離し、20周目には4秒弱のマージを築いた。一方、1号車は36号車にも迫られる。これもあってか、1号車は24周目と早めにルーティン（所定）のピットイン。追い上げをエースの山本尚貴に託す。

これを見た19号車はスパートして、その4周後にピットへ。このままなら、さらにリードを広げられるはずだった。だが、右フロンタイヤの交換などに手間取ってしまい1号車に比べて5秒弱のロスを喫して、これで1号車に先行を許してしまった。

 

 

 

　19号車のタイヤが温まる前に3秒強のマージンを作ったトップ1号車だが、この日の19号車は好調だった。宮田は36周目にこの日のファステストラップを記録するスピードで差を詰めて1号車の背後に迫っていった。マシンのスピードを活かして若さ溢れるアタックでトップを狙う19号車の宮田。それを巧みなライン取りで抑え、19号車のタイヤを消耗させようと試みるGT500王者の山本。20周に渡り、2人のテール・トゥ・ノーズの攻防が繰り広げられる。

 

 

 

　この間にはGT300車両がマシントラブルでストップし、その対応のためFCYが導入された。これが解除されると、5番手No.64 Modulo NSX-GT（伊沢拓也／大津弘樹）の大津の背後に、No.8 ARTA NSX-GT（野尻智紀／福住仁嶺）の野尻が接近。このプレッシャーがあったか、64号車はビクトリーコーナーでGT300車両を抜く際に接触してしまい、コースサイドにストップ。この対応に再びFCYが導入される。

レース終盤も、トップ1号車と迫る19号車の好バトルは続く。その後方では、トップ争いから引き離された3番手の36号車（坪井翔）と4番手の16号車（大湯都史樹）がそれぞれ単独走行。5番手には8号車が続いていた。前戦優勝のNo.17 Astemo NSX-GT（塚越広大／ベルトラン・バゲット）の塚越は9番手とポイント圏内を走っていたが、48周目にマシントラブルが発生してピットインし、ノーポイントでレースを終えた。

 

 

　結局、19号車の宮田は山本の守りを崩せずに、ラスト7周から逆に1号車から少しずつ離されていった。そして、トップチェッカーを受けたのはNo.1 STANLEY NSX-GT（山本尚貴／牧野任祐）だった。会心のレースを展開し、自らの地元で、Hondaのホームコースで初のポール・トゥ・ウインを決めた山本は、マシンを降りると牧野と抱き合い、さらにスタンドに向けガッツポーズを見せた。

2位はNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra（国本雄資／宮田莉朋）、3位はNo.36 au TOM'S GR Supra（関口雄飛／坪井翔）と表彰台には、前戦と同様にHonda NSX-GTと2台のTOYOTA GR Supra GT500が上った。NISSAN GT-R NISMO GT500勢では予選7位のNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R（平手晃平／千代勝正）が6位に入った。

 

 

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