毎度! ピエール北川です。
秋の足音も少しずつ聞こえてきましたね。私の住む街でも夜には秋の虫の声が聞こえてくるようになりました。もう暑さのピークも過ぎて夏も終わりです…。でもSUPER GTはこれからが本番、真夏のようなアツさでチャンピオン争いが展開される後半戦に突入です! 果たして誰が? どのチームが? どのメーカーが王者争いに残れるのか!? 今週末に行われる第5戦は、昨年新型コロナウイルス禍のため残念ながら開催出来なかった、スポーツランドSUGO大会。2年ぶりの東北決戦はどんなレースになるのでしょうか?
【第3戦鈴鹿を振り返る】
■鈴鹿はGT-RのGT500表彰台独占で“23”の日!? GT300はNo.244のGR Supraが初勝利
5月から延期されていた第3戦の鈴鹿大会は、偶然にも過去鈴鹿1000㎞レースが開催されていた時期にスライド。距離こそ短いですが、かつての“夏のSUPER GT鈴鹿”が帰ってきたようでした。
昨年は2戦を開催した鈴鹿でしたが、今年はこの第3戦のみ。しかし昨年の2戦ともに制したNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が、またもや勝利! 年をまたいでなんと鈴鹿3連勝! 後半パートを担当した松田選手は三重県出身で鈴鹿サーキットはホームコース。マシンを受け取った時はトップではありませんでしたが、そこから見せた鬼気迫る凄まじい走りでトップまで駆け上がり、チェッカーフラッグを受けたのは流石でした! 敗れてしまったとはいえ2位はNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正)、3位はNo.24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星明誠/佐々木大樹)と、3台のGT-Rが表彰台を独占! 優勝の23号車松田選手はこれが通算23勝目。まさに23(ニッサン)尽くしのGT500クラスでした。
GT300クラスはといえばNo.244 たかのこの湯 GR Supra GT(三宅淳詞/堤優威)が初優勝! 愛媛県にあるMax Racingも若いドライバー2人も、ともにSUPER GT初優勝とGT300は初めて尽くしの勝利。ついに勝った3台目のGT300のGR Supraはリズミカルにコーナーが連続する鈴鹿サーキットで躍動するレースとなりました。
【第5戦SUGOを大胆予想!】
■2年ぶりのSUGO大会は残暑が残るか、秋の涼しさ先取りか?
スポーツランドSUGOといえば東北を代表するレーシングコース。SUPER GTの歴史でこれまで数々の名シーンや伝説のレースを生み出してきたサーキットです。コースはコンパクトですが、平均スピードも高いし、レース展開も早く、実況するのは本当に忙しくて大変です! ま、それだけ楽しくおもしろいレースが多いということなんですけどね(笑)。
SUGOは2年ぶりですから、直近のレースは2019年の雨の第7戦になります。昨年GT500クラスは新型車両になりましたから、参戦する3メーカーにとって現車両では初のレースとなります。中でも注目したいのはHonda NSX-GT。フロントエンジンになって初のSUGOをどう攻略するか気になります! あと、天候も鍵になりそうですね。9月中旬は残暑で暑い可能性もあるし、初秋で冷え込んでも不思議はない。2019年の様に雨なら…。この辺、事前に用意するタイヤをどう選ぶか、各チームとタイヤメーカーも頭を悩ますところでしょう。
ではいつもの本命予想を。GT500クラスの本命はNo.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)を挙げましょう。これまでの私の予想では何度も本命に挙げていますが、現在まさかのドライバーズランキング11位。ドライバーの2人は今シーズン5戦を消化しているスーパーフォーミュラで2人合わせて4勝するほど絶好調なのに、なぜかSUPER GTでは5位が最高位。NSX-GTはフロントエンジンになって初めてSUGOですが、8号車はサクセスウエイトの軽さとドライバー2人の調子も考えて今回も本命にします!
対抗はNo.38 ZENT CERUMO GR Supra(立川祐路/石浦宏明)を挙げます。ここ最近は予選順位がふるいませんが鈴鹿のようにブリヂストンタイヤ勢が不振にならなければ、予選から良い流れを作ってくると思います。GR Supra勢ではNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋)も侮れませんね。こちらはヨコハマタイヤの調子にもよりますがSUGOでは再び上位争いをする予感がします! GT-Rは鈴鹿のパフォーマンスを見るとSUGOとの相性も悪くないと思います。奮起を期待するのはNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(平峰一貴/松下信治)。鈴鹿では悔しい結果に終わったTEAM IMPULはチームの総力を挙げて挑んでくるでしょう。
■GT300本命はミッドシップ車から。そして対抗は鈴鹿の雪辱を期待させる…
GT300クラスの本命にはNo.55 ARTA NSX GT3(高木真一/佐藤蓮)を挙げます。SUGOはトラクション性能が良いミッドシップレイアウトのマシンが有利に思えます。その点でHonda NSX GT3の55号車はチャンス。そしてルーキーの佐藤選手は8月末のスーパーフォーミュラ・ライツで3連勝を飾り、FIA-F4選手権で王者を獲った時のように覚醒したようです。相方のベテラン高木選手と佐藤選手がSUGOで今季初優勝できるか?
対抗はNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)。鈴鹿では予選で圧倒的なパフォーマンスを見せましたが、レースではまさかの結果に。原因究明には時間が足りないかもしれませんが、得意とするSUGOで勝利を期待するファンも多いでしょう。ちょっと気になるのはNo.96 K-tunes RC F GT3(新田守男/小高一斗)。前戦鈴鹿からチームに加わった小高選手が引き続き参戦。今年は代役での活躍が多い小高選手ですが着実に経験を積んでいます。GT300で好調のダンロップタイヤを考えると、2回のポールポジション獲得実績を持つ小高選手が予選から活躍してくれると、更におもしろくなりそうです。
【第5戦SUGOに向けて皆が全力です】
■SUPER GTファミリー全員が高い意識で難敵と戦い続けています
いまも新型コロナウイルス禍の中、医療従事者の皆さんが休む間もなく戦ってくれています。SUPER GTの2021シーズンを無事に終えるために、サーキットに入場する全関係者が事前にPCR検査を実施しています。関係者の感染拡大を未然に防ぐ努力を毎大会重ねながらここまで開催して参りましたが、今大会からはさらに厳しいレベルで入場前の抗原検査も実施することになりました。これは何よりもファンの皆さんに、今後もSUPER GTを止めることなく楽しんでいただけるようにするためのステップアップです。
引き続き出来る限りの準備をして、この難敵に負けないようがんばっていきます! ですから、ファンの皆さんも日々身体をしっかり守り、一緒にSUPER GTを楽しみながら戦っていきましょう! これからも皆さんのご理解とご協力をよろしくお願いします!!
≫ 第5戦 スポーツランドSUGO:エントリーリスト
≫ 第5戦 スポーツランドSUGO:レーススケジュール
≫ 第5戦 スポーツランドSUGO:GT300 Q1組分け
4/13-14 | Round1 OKAYAMA | |
5/03-04 | Round2 FUJI | |
6/01-02 | Round3 SUZUKA | |
8/03-04 | Round4 FUJI | |
8/31-9/01 | Round5 SUZUKA | |
9/21-22 | Round6 SUGO | |
10/19-20 | Round7 AUTOPOLIS | |
11/02-03 | Round8 MOTEGI |