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2021.09.12
Rd.5 決勝GT500:カルソニック IMPUL GT-Rが5年ぶりの優勝!平峰/松下は歓喜のGT500初勝利

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第5戦 スポーツランドSUGO:決勝 GT500レビュー

2021 AUTOBACS SUPER GT第5戦『SUGO GT 300km RACE』の決勝レースが9月12日(日)午後、宮城県のスポーツランドSUGO(1周3,586m×84周)で行われた。GT500クラスは、予選3位からスタートしたNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(平峰一貴/松下信治)が2016年以来の勝利を手にした。GT300クラスは、今季3回目のポールポジションからスタートしたNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)が3年ぶりの優勝となった。

 

□決勝 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度 スタート前(13:00):29度/46度>スタート(13:30):29度/45度>中盤(14:30):27度/42度>終盤(15:00):27度/41度>終了(15:36):26度/38度

 

 

 

■レース前半はARTA NSX-GTがリードし、カルソニック IMPUL GT-Rが追い上げる

 前日の予選はほぼ空一面が雲に覆われて気温も24度だったが、決勝日は朝から青空が広がったスポーツランドSUGO。決勝レース前には気温も28度、路面温度は41度まで上昇して、同じドライ路面でも予選とは異なったコンディションとなった。
 予定通りに午後1時30分にフォーメーションラップがスタート。所定の2周で隊列が整わず1周が追加されたことで、レース周回数は1周減算の83周となった。

 ポールポジションのNo.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)がスタート直後からハイペースで逃げる。これに予選2位のNo.16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(笹原右京/大湯都史樹)が続くが、徐々に8号車から離されてしまう。それどころか、スタートからしばらくはペースが悪かった予選3位のNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(平峰一貴/松下信治)とNo.17 Astemo NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)に迫られ、GT300の集団に追い着いた7周目からこの3台がサイド・バイ・サイドの2番手争いを繰り広げた。この中でペースの上がらない16号車は、12号車と17号車に相次いでかわされて、徐々に後退してしまう。

 また、予選12位のNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)は、予選終了後にエンジントラブルが発覚。決勝を新たなエンジンで走ることになったため、規定により決勝スタート後に5秒のピットストップペナルティが課せられてGT500の最後尾に下がった。

 この2番手争いを尻目に、トップの8号車はハイペースを維持して11周過ぎには約10秒、15周過ぎには20秒近いリードを築いていた。3台の2番手争いから抜け出した12号車の松下は、先行する8号車との差を詰め出す。その差が約10秒になり、31周目終わりに8号車がピットイン。これでトップになった12号車もその2周後にピットに向かった。

 そして36周目にGT500各車がピットインを終えると、再び8号車がトップに返り咲く。その後ろ5〜7秒差で12号車の平峰が追走。さらに2、3秒差で3番手の17号車だ。4番手にはルーティンのピットが可能となる27周目にいち早くピットインをこなしたNo.1 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)の山本がつける。1号車は予選10位からサクセスウェイト80kgを背負っての躍進だ。

 

 

 

■波乱が連続する中、カルソニック IMPUL GT-Rがトップに立って逃げ切る

 好バトルが随所で展開され順当に進んできたレース中盤、ここから波乱の展開が連続する。まずは37周目ピットロード、3番手を争う位置に上がっていたNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正)がマシントラブルでリタイア。さらに46周目、トップの8号車にドライブスルーペナルティの裁定が下る。ピットでタイヤ交換の際に換えたタイヤを、きちんと地面に置かなかったことが違反となったのだ。その翌周だった。No.19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋)が最終コーナー出口のイン側でストップ。フロント下部から火の手が上がったことで、すぐさまセーフティカーが導入された。

 

 

 この処理の間、ピットロードがオープンになったところで8号車はペナルティのドライブスルーを行うが、なんとこの際にピット出口の赤信号に気づかずコースに戻ってしまう。これで再度ペナルティとなって、8号車は完全に上位入賞の機会を失った。

 53周からレースが再開すると、トップは12号車。これを17号車と1号車が追うはずが、NSX-GT同士のバトルが激化してしまう。この間に差を開こうと12号車がスパートした63周目。ストレートでNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)がスローダウン。ストレートエンドのイン側にマシンがストップしてしまい、この回収のためにFCYとなる。

 FCYのため12号車のマージンは削られることがなく、65周目からレースが再開。するとトップの12号車、平峰は徐々に2番手との差を開いていく。一方、1号車は17号車のペースダウンした一瞬を逃さず、パスして2番手に浮上した。

 

 

 その後、トップの12号車は2番手の1号車との差を広げて、危なげなくゴール。これでNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(平峰一貴/松下信治)は2016年8月の第5戦富士以来の優勝となった。嬉し涙でスタンドのファンに感謝を叫ぶ平峰と松下にとっては、嬉しいGT500初勝利だった。2位はNo.1 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)で、15ポイントを加算してドライバーランキング1(2)位をキープ。3位のNo.17 Astemo NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)は、これでランキング3位に浮上した。4位には予選14位からしぶとくポジションを上げたNo.36 au TOM'S GR Supra(関口雄飛/坪井翔)が入った。

 

 

 

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