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Race Report
2021.10.24
第6戦 オートポリス:優勝記者会見

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第6戦 オートポリス:優勝記者会見

GT500 Class

No.8 ARTA NSX-GT

 

野尻智紀

「ようやく優勝という結果を手にすることができて本当にうれしい」

 皆さんご存知のとおり、8号車はこれまでなかなか結果につながらないシーズンを過ごしてきました。その中で、毎戦終わってからもミーティングを重ね……もしかしたら『そんなことを言われたくない』って思ったスタッフもいたかもしれないですが、チームをもっともっと強くしていかなきゃいけないと思い、ドライバーとして私自身も『強くなるために!』と、『もう少しここを改善してほしい』などとかなり要求をしてきました。

それだけに、私自身としてはなんとしても結果を残さなければいけないという責任があって、福住(仁嶺)選手の交代する直前などは、自分の中で“責任”というものに結構押しつぶされそうになる瞬間もありました。でも、これまでのみんなのがんばりだとかそういったものをしっかりと思い出し、自分のスティントでは大量リードも築くことができましたし、完璧なスティント(走行)にすることができたんじゃないかと思います。これまでほんとにたくさんの方々にご迷惑というか、なかなか結果が出ず、皆さんが勝利を渇望されていた中でようやく優勝という結果を手にすることができて本当にうれしく思いますし、たくさんの方々のサポートに感謝したいと思います。ありがとうございました。

今回、私たちは決勝レースのパフォーマンスが非常によかったので、次のレースもまた優勝で終えられるように全力を尽くすことになります。その反面、今回の持ち込みクルマは、出だしでちょっとつまずいたところがあったので、振り返るべきところはたくさんあるかなと思います。そのあたりをしっかりと解析し、またそれをエンジニアさん任せにするというわけではなく、私たちドライバーも一緒になってチームのポテンシャルをどんどん引き上げるために、次のもてぎ大会までしっかりと時間を使ってまたここ(優勝会見)に帰ってこられるよう、準備していきたいと思います。

 

福住仁嶺

「周りの人たちには感謝の気持ちでいっぱい」

 支えてくださっている皆さんに、感謝の気持ちでいっぱいです。今シーズン、優勝できてもおかしくないレースが何度かありましたが、その中でも自分のミスだったり……結構落としてきたシーズンだったので、気持ち的にも本当に落ち込むこともありましたし、自信をなくすときもありました。実際、今回のオートポリスに向けてあまり自信を持てないところもありましたが、先週末のスーパーフォーミュラでチャンピオンをとった野尻(智紀)選手にいろいろ助けてもらいながら……(戦いました)。

また、昨日の走りはじめの不調から、ここまで戻せてこられたのは、チームの皆さんと野尻さんのおかげだと思います。レースのスタートでは、タイヤの温まりに関して怖い(不安な)部分があったのですが、しっかりクルマを信じて(走りました)。特に僕のスティント(走行)ではセーフティカー(ラン)が多かったので、その中で戦略を考えなければならず、チームの皆さんが周り(の状況)を見て判断してくれました。野尻選手に交代したあとは、アウトラップがすごく速かったですし、そのおかげでこうやって優勝することができたと思うので、本当に周りの人たちには感謝の気持ちでいっぱいです。

今回のこの結果を得ましたが、僕自身もまだ満足できないところもあります。クルマの方でもまだまだできるところはいっぱいあると思うし、先程野尻さんもおっしゃっていましたが、ここからチームの皆さんだけに任せるのではなく、僕らもチームの工場(ガレージ)へ行ったりして次戦に向けてもっともっと高いパフォーマンスが出せたら……と。実際にそうできるように、次戦も優勝目指してがんばりたいと思います。

 

 

 

 

 

GT300 Class

No.31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT

 

嵯峨宏紀

「開発を任されている身として勝ててホッとしている」

 最後に勝って(2016年第4戦)から何年か経ってしまっていたので、今は本当に嬉しいです。プリウスPHVになってからなかなか結果を出せなくて、開発を任されている身としては忸怩たる思いがあったんですが、こうやって勝つことができてホッとしていますし、今までやってきたことが間違いではなかったと感じています。また次の車両に向けてのステップになるとも思っています。同じTOYOTA GAZOO RacingのGR Supraが、昨年からGT300で猛威を振るってすごく強い状況で、プリウスPHVだけ置いていかれた感があって本当に悔しい思いをしていました。けれど、こういう最高のいい結果が出せてチームをはじめ、スポンサーのみなさまやブリヂストン、TOYOTA GAZOO Racingのスタッフも含めて本当に感謝し切れないし、『ありがとう』の言葉しかないです。

持ち込んだタイヤも実際にチョイスしたタイヤも硬めのもので、確かにタレ(消耗)は少ないですし、このコース、このコンディションにおいては温まりが遅かったものの、アベレージタイムは速いペースで刻むことができました。その一方でピックアップ(タイヤかすの付着)の問題がすごく大きくて、どんどんペースが落ちてしまったんですが、他メーカーもタイヤに対するネガな要素がいっぱいあったということもあって、今回逃げ切ることができたのかなと考察しています。

ここまでの5戦はポイント圏外を走っていたのでランキングとかシリーズ(争い)は関係ないのですけど、せっかくこういう形でいい流れを作れたし、勝った時こそなんですけど、なんで今回良かったのかを再検証したいと思います。その理由を見つけておかないとやっぱりまた今までの状況にすぐ戻ってしまうと思うので、そのへんはチーム、TOYOTA GAZOO Racing、タイヤメーカーも含めてしっかりミーティングをして、次戦のもてぎでも良い状況を作れるように、いい準備をして悔いのないレースをしたいと思います。

 

中山友貴

「優勝できるとは夢にも思っていなかった」

 このオートポリスは2年ぶりの開催ということで非常に楽しみにサーキットに入りました。今シーズンずっと苦労してきたし、マシンの戦闘力的にも(優勝は)難しいかなと感じる部分は多かったんですが、直前のテストで回生ブレーキの開発が進み、戦闘力が上がったので楽しみな部分はありました。でも、こうやってポールポジションからスタートして優勝できるとは夢にも思っていなかったので、今は本当に嬉しい気持ちでいっぱいです。チームやスポンサーのみなさんに感謝しています。

(担当したレース前半は)自分のペースが非常に良くて後ろとのギャップを広げている最中にセーフティカーが出たので、少し心配する部分はありましたが、2回ともリスタートからもう一度ギャップを築き直すことができたというところは非常に良かったなと思います。2回目のセーフティカー明けですぐピットに入る案もありましたけど、マージンがないのにピットに入ると嵯峨(宏紀)選手のスティントが厳しくなるということと、ギャップを広げられるペースがあるのにそれを使わないのはもったいないと思ったので、自分から『リスタート後に何周かいいペースで引っ張って、後ろとのギャップを広げさせてほしい』とリクエストしたら、それをチームが受け入れてくれて、結果的にそれがうまくいきました。

次戦のもてぎは自分たちのクルマとしてはあまり得意ではないコースなので難しい戦いになると思いますが、今回のレースで結果が良かったことも踏まえて、流れ的には非常にいいものがありますし、チームの士気も上がっているので、なんとか少しでも多くポイントを獲って、その次の最終戦富士に向けていい弾みをつけられたらと思っています。

 

 

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