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Race Report
2021.11.07
Rd.7 決勝GT300:タイヤ2本交換作戦を決めたHitotsuyama Audi R8 LMSが予選5位から逆転優勝!

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第7戦 ツインリンクもてぎ:決勝 GT300レビュー

2021 AUTOBACS SUPER GT第7戦『MOTEGI GT 300km RACE』の決勝レースが11月7日(日)午後、栃木県のツインリンクもてぎ(1周4,801m×63周)で行われた。GT500クラスは、最終ラップに劇的な逆転が起こりNo.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)が連勝を飾った。GT300クラスは、予選5位からNo.21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(川端伸太朗/篠原拓朗)が優勝を決めた。

 

□決勝 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度 スタート前(12:55):19℃/29℃>中盤(13:55):20℃/30℃>終盤(14:30):19℃/27℃>終了(15:00):18℃/25℃

 

 

 

■スタートダッシュでSUBARU BRZがリードするがARTA NSX-GTが逆転

 GT300クラスの決勝レースは、予選2位のNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORTが、ポールポジションのNo.18 UPGARAGE NSX GT3をスタートで抜いてレース前半をリードする。これにNo.55 ARTA NSX GT3、No.88 JLOC ランボルギーニ GT3、No.21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(川端伸太朗)が続いた。

 オーバーテイクが難しいツインリンクもてぎだけに、序盤は膠着した戦いが続いていくかと思われた。だが6周目に波乱が起きる。2番手につけていた18号車のリアから白煙が上がり、自らコース外に出てストップ。優勝候補が早くも1台戦列を離れる。さらに、8周目にGT500クラスの集団がGT300クラスに追い付くと、次の周にNo.65 LEON PYRAMID AMGがヘアピンでGT500車両と接触しコースアウト。これでFCY(フルコースイエロー)が導入された。10周目にレースはリスタートとなるが、僅か3周後に、今度は後方から着実にポジションを上げていたNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMGとNo.87 グランシード ランボルギーニ GT3が接触し、4号車はコースアウトしてストップ。2度目のFCYとなった。その直前には、55号車が61号車をオーバーテイクしてトップに。さらに61号車の背後には88号車が迫っていく。

 20周を過ぎたあたりからGT300クラスでも続々と、ルーティンのピット作業が始まる。上位陣では戦略が分かれたが、これが勝負の決め手となった。トップに立っていた55号車は29周を終えてピットインし、高木真一から佐藤蓮に交代。ここでタイヤ交換をリアタイヤの2本のみとしてピット作業時間を短縮。同様に3〜5番手の88号車、21号車、No.25 HOPPY Porscheも同様の作戦を採った。一方、4本すべてを交換したのは、2番手の61号車だ。だが、コースに戻ると前に、チャンピオン争いのライバルであるNo.56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-Rがいる。56号車はタイヤ無交換作戦を敢行して、予選7位から大きくポジションを上げていた。

 

 

 

■タイヤ交換作戦が明暗を分ける!55号車を抜いた21号車が逃げ切る

 後半、実質のトップ争いはリア2本交換の55号車の佐藤蓮、21号車の篠原拓朗のバトルとなる。タイヤに優しいと評価のあるアウディR8 LMSを利して、21号車が55号車を抜いてトップに立つとそのまま差を広げていった。

 その後方3番手争いは、56号車を先頭にして61号車、88号車による僅差のバトルが展開。さらに21番手スタートながらポジションを上げてきたNo.9 PACIFIC NAC CARGUY Ferrariが、タイヤ4本交換の強みで、25号車を抜いて6番手に浮上。だが9号車はタイヤトラブルがあったのかスローダウンしてピットイン。5番手には25号車が返り咲いた。

 トップの21号車は、危なげない走りでフィニッシュラインをクラス先頭のまま通過。No.21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(川端伸太朗/篠原拓朗)は、2020年の第6戦鈴鹿以来の優勝を手にした。なお、今季からフル参戦の篠原はGT300での初優勝だった。2位はNo.55 ARTA NSX GT3(高木真一/佐藤蓮)。3位争いは終盤まで白熱したバトルが展開されたが、No.56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/藤波清斗)が表彰台を死守した。

 

 

 ドライバーランキングトップのNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)は、88号車とのバトル中にスピン。すぐに復帰するが、6位で終わる。これで辛くもランキング首位のまま最終戦富士を迎えるが、同2位の56号車とは6ポイント差に迫られた。これで61号車からランキング5位のNo.11 GAINER TANAX GT-Rまでの5台に、今季のタイトルは絞られた。

 

 

 

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