2021.11.28

第8戦 富士スピードウェイ：優勝記者会見

第8戦 富士スピードウェイ：優勝記者会見

No.36 au TOM'S GR Supra

 

チャンピオン記者会見のページに掲載

 

 

 

 

 

No.60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT

 

　最初のスティントで河野（駿佑）選手がカッコいいオーバーテイクを見せてくれたのですが、（コース上が）団子（状態）になっていたこともあり、『一番最初に（ピットへ）入ったチームが前に出る（トップに立つ）やろうな』と思っていました。我々はもう少し（ピットインのタイミングを）引っ張ることを決めていたので、（自分が）セカンドスティントを出たときは、（他車に）前に出られているであろうことはある程度想定していました。そこから追い上げようとしましたがちょっとずつしか追いつかず、残り周回数を考えても（逆転するのは）ちょっと厳しいのかなという感じでしたが、52号車がパンクしたということで……。優勝できたことはなによりもすばらしく……チーム、ダンロップ（タイヤ）さん、駿佑と（チームの）みんなの力が合わさって優勝できたのは間違いないのですが、第2戦に引き続き、トップの車両が脱落して勝ったレースだと思うので、まだまだ僕たちはもっと強くなっていかないといけないし、来シーズンに向けてさらに強くならなければいけないと思うレースでもありました。

　昨シーズンの僕たちは最終戦までノーポイントで、最終戦で9位……これがベストリザルトでした。本当になにをしてもダメで、僕たちが持てるすべてを出しても結果に結びつかない苦しいシーズンを過ごしたのち、（今季）GR Supraを手に入れました。大阪の工場に届いてからもずっと製作を続けてきたので（クルマを）”生んできた”という、チームとして作り上げたという意識がすごく強くて。そこからのアップデートというか、つねにクルマを進化させるためにメカニックがひとりひとり工夫を重ねて作っている、そんな車両なんです。

　今シーズンは学びのシーズンという意識でやってきた部分もありましたが、結果が出せるレースができたことにあぐらをかくのではなく、貪欲にもっと強くなるためにはどうしたらいいかを考えながら、もっと強いチームにしていきたいと思います。

 

　まずはこうして富士で5月も勝たせていただいて、今回も勝つことができて、サポートしてくださったみなさまや応援してくださったみなさまに本当に感謝しています。ありがとうございました。

　今回、予選3番手からスタートだったんですけれども、第2戦の富士で優勝した時も3番手から（のスタートで）、その時だけは僕がスタートを担当したということで、『オマエが行ってこい』とスタートを任せていただきました。（スタート）直前のウォームアップのコンディションから昨日よりも気温が上がっていたと思うんですけれども、フィーリングがすごく良くて、この天候も僕らの味方をしてくれているなという感じで、ちょっと自信がある状態でスタートにいくことができました。周りというか、前が同じようなGT300規定のクルマなので速いところも似ていますし、ただ、そのなかでもタイヤやクルマのキャラクターの差が出ていたので、そこを隙があったら行こうと抜くことができました。それで第1スティントをトップで帰って、吉本（大樹）選手にバトンをつなげられたのは良かったかなと思います。

　シーズン8戦あるうちの2戦で勝つことができて、結果だけを見れば非常に充実したシーズンでしたけど、その中で、最終戦でチャンピオン争いにも残れなかったというのはやはりどこかが足りなかったと思います。チーム力、ドライバー力、タイヤのパフォーマンスだったり、どれかひとつだけ高くてもダメですし、それのすべてがまとまった時にチャンピオンが獲れるんだなっていうのを、今年のSUBARU（No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT）さんを見て思いました。悔しいところもたくさんありましたけれども、1年を通して2勝できたことは本当に自信にもなりましたし、たくさん勉強にもなったかなと思います。来年のことは全然分からないですけれども、今年経験したことをもとに、来年はしっかりチャンピオン争いができるようなドライバーになりたいと思っています。

 

 

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