4月1日午後、2012 AUTOBACS SUPER GT第1戦「OKAYAMA GT 300km RACE」の決勝レースが岡山国際サーキット(岡山県)で行なわれた。GT500クラスはNo.38 ZENT CERUMO SC430の立川祐路/平手晃平組が、GT300クラスはNo.11 GAINER DIXCEL R8 LMSの田中哲也/平中克幸組が優勝した。
□天候:晴れ | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始:10度/15度>途中:11度/17度
■SC430、GT-R、HSV-010が三つどもえの前半戦
風は冷たいものの晴れ間が広がり、雨の心配の去った日曜の岡山国際サーキット。今季開幕戦は気温10度、路面温度15度というドライコンディションで、午後2時にローリングがスタートし、1周の後、82周という長丁場の戦いの火ぶたが切って落とされた。
スタートからダッシュ良く飛び出したのはポールシッターのNo.38 ZENT CERUMO SC430(平手晃平)。その背後では1コーナーでNo.36 PETRONAS TOM'S SC430(ロイック・デュバル)が、No.100 RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也)と接触しながらも2番手に浮上。No.23 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲)が3番手、No.1 S Road REITO MOLA GT-Rが4番手に浮上し、No.100 RAYBRIG HSV-010は5番手にドロップする。
トップに立ったNo.38 ZENT CERUMO SC430は、GT500で初のポールスタートを務める平手のドライブで、数周の間に約2秒のマージンをNo.36 PETRONAS TOM'S SC430につけることに成功。2番手のNo.36 PETRONAS TOM'S SC430は、4周目に1分24秒450のファステストラップを刻みながら追い上げるNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rの猛攻を受けることに。
6周目あたりからGT300のバックマーカーが登場し始めると、7周目の2コーナーでNo.36 PETRONAS TOM'S SC430を仕留めたNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rが、じりじりとトップとの間合いを詰め始める。しかし、トップを行く平手は15周目あたりから周回遅れをうまく活かしながら、本山とのギャップを4秒8にまで拡大することに。
ところが、17周目を境に両者の間隔は再び縮まりだす。見る間にギャップが縮まって行くトップ2台の攻防の後方では、23周目のアトウッドカーブ進入でGT300に詰まったNo.1 S Road REITO MOLA GT-R(ロニー・クインタレッリ)をパスし4番手としたNo.100 RAYBRIG HSV-010が、今度は3番手のデュバルに迫る。伊沢は28周目のマイクナイトコーナーでデュバルのインを突いて3番手にまで挽回するものの、この時点で首位争いの2台とは約9秒もの大差がついてしまっていた。
■ベテラン立川と若手の山本の息詰まる激戦
3番手以下を引き離しつつ、展開によって1秒半〜コンマ数秒差と変動するNo.38 ZENT CERUMO SC430とNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rの緊迫した首位争いが動いたのは33周目。アトウッドカーブ立ち上がりでNo.38 ZENT CERUMO SC430に並びかけたNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rは、そのままヘアピンでインを奪ってついにトップに立つ。
徐々に気温、路面温度が上昇していく中、30周を過ぎたあたりから、各陣営のルーティンピットが始まる。上位陣では34周目にNo.36 PETRONAS TOM'S SC430とNo.8 ARTA HSV-010がピットインし、それぞれ中嶋一貴、小林崇志にドライバー交代。逃げるNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rに食らいついていたNo.38 ZENT CERUMO SC430も36周目にピットイン、平手から立川にステアリングを託す。
この動きを見てNo.23 MOTUL AUTECH GT-R、No.100 RAYBRIG HSV-010は翌周にピット。ここでNo.100 RAYBRIG HSV-010は迅速な作業でNo.38 ZENT CERUMO SC430をかわし、事実上の2番手に浮上する。ところが、アウトラップを含め序盤のペースが上がらなかったNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(ミハエル・クルム)は、38周目のヘアピンでNo.100 RAYBRIG HSV-010(山本尚貴)にかわされると、翌周のホームストレートでNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川)にもパスされてしまう。
ピットインを引っ張ったNo.24 D'station ADVAN GT-R(ビヨン・ビルドハイム)が44周目にピットインすると、トップに浮上したのはNo.100 RAYBRIG HSV-010(山本)。しかし、このとき既にコンマ7秒後方にはNo.38 ZENT CERUMO SC430が迫る。ベテラン立川は逃げる山本に時折並びかけようとするなど、プレッシャーを強めて行くが、スティント中盤のペースに勝ったNo.100 RAYBRIG HSV-010は、56周目には最大4秒ものマージンを稼ぐことに。
しかし、周回遅れの出現のタイミングなどで一気に差を縮めたNo.38 ZENT CERUMO SC430は、ついに69周目のヘアピンでアウトから仕掛けると、続くリボルバーコーナーでインを強襲、トップを奪う。
残り周回も少なく、このままNo.38 ZENT CERUMO SC430が優勝かと思われたが、勝利を諦めない山本はラスト数周でタイヤの消耗したNo.38 ZENT CERUMO SC430に肉薄すると、81周目のダブルヘアピン2つ目でNo.38 ZENT CERUMO SC430をオーバーテイクしトップに返り咲く。
そのままトップでラストラップを迎えた山本だったが、2番手に落ちた立川も勝利への執念を見せ、ヘアピンの進入でNo.100 RAYBRIG HSV-010のインに飛び込み再逆転!
結局逆転に次ぐ逆転という大激戦を制し開幕ウイナーとなったのは、No.38 ZENT CERUMO SC430。大健闘のNo.100 RAYBRIG HSV-010は惜しくも2位。3位には、81周目の最終コーナーでNo.36 PETRONAS TOM'S SC430(中嶋)を捕らえたNo.17 KEIHIN HSV-010(塚越広大)が入ったが、No.36 PETRONAS TOM'S SC430は最終ラップのリボルバーコーナーでオーバーランを喫し5位。4位にはNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rとなった。
4/13-14 | Round1 OKAYAMA | |
5/03-04 | Round2 FUJI | |
6/01-02 | Round3 SUZUKA | |
8/03-04 | Round4 FUJI | |
Postponed | Round5 SUZUKA | |
9/21-22 | Round6 SUGO | |
10/19-20 | Round7 AUTOPOLIS | |
11/02-03 | Round8 MOTEGI |