3月27日、富士スピードウェイで公式テストの2日目が行われた。前日の天気予報は曇りであったが早朝から雨が降ったり止んだりの繰り返し。だが、開幕戦岡山(4/16、17開催)を前にした最後の公式テストだけに、各チームは雨の中でも積極的に走行を続け、マシンの確認や、雨だからこそできるレインタイヤに合わせたセッティングを試していた。また、雨が上がった午後には、ここまで十分にできていないドライ路面でのテストメニューをこなしていった。
◎走行3回目(Session 3:2日目午前) 09:30〜11:45 天候:雨/路面:ウエット
気温:15℃〜16℃/路面温度:16℃〜17℃
◎走行4回目(Session 4:2日目午後) 13:30〜16:30 天候:曇り/路面:ウエット&ドライ
気温:15℃〜17℃/路面温度:16℃〜18℃
■午前は雨中にCRAFTSPORTS MOTUL ZとMOTUL AUTECH Zがワン・ツー
セッション3開始前の上空は空一面の雲。走行前にひと雨来たものの、走りだすと小康状態となる。このまま路面が乾くことが期待されたが、しばらくすると雨粒が落ち始め、その後は降ったり止んだり、路面の水も多くなったり少なくなったりと難しいコンディションとなった。
午前は1時間55分の混走、その後に各クラス10分の専有走行が行われた。また午前10時から15分ほどSC(セーフティカー)訓練も実施された。このころには雨が一段と強くなっていた。
結果、終始ウエット路面となったセッション3では、前日の午後と同様にNissan Z GT500勢に勢いがあり、トップタイムはNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)の千代がマークした1分36秒895。2番手はNo.23 MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)のクインタレッリが記録した1分36秒895だった。これにNo.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)とNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)、No.12 カルソニック IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)が続いた。
午前11時過ぎにGT300車両かTGRコーナーでスピンして、イン側のウォールにヒット。これで赤旗、中断となるが10分ほどで再開。このあとクラス専有時間を迎えるが、タイム更新はなく走行時間は終了となった。予定されていたFCY(フルコースイエロー)のテストは雨のためにキャンセルとなり、午後の走行後に再設定された。
■路面が乾いた午後は39号車GR Supraが最速もNSX-GTとZも僅差で続く
午後のセッション4は、前日の走行時間が1時間短縮されたこと受け、当初の予定より30分早い13時30分に始まり、30分遅い16時30分に終了と、3時間の長丁場になった。
午後になって雨は上がっていたが、まだ路面は濡れたままで走行はスタート。序盤は完全なウエットで、No.3 CRAFTSPORTS MOTUL ZとNo.23 MOTUL AUTECH Zがトップ2だった。だが、1時間を過ぎた辺りからライン上は乾いていく。それに合わせて各車のラップタイムも縮まる。
ここでNo.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)の関口が1分28秒276を記録。結局、このタイムがセッションのトップとなった。このあと、TGRコーナーにパーツが落ちていたため、回収のため5分弱の中断となった。
セッション4の2、3番手はNo.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)とNo.17 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)のHonda NSX-GT勢、そして4番手には3号車がつけた。
トップタイムの39号車は中山が体調不良で、2日間の走行を関口ひとりでおこなったが、その終盤でトップタイムを出しただけに、昨年度チャンピオンの実力を見せつける結果となった。
■GT300は午後にジャンプアップした9号車のコッツォリーノがトップに
GT300クラスは、前日午後にクラッシュしたNo.10 TANAX GAINER GT-Rがこの日の走行をキャンセルしたため26台が走行。
ウエット路面となった午前(セッション3)は、No.88 weibo Primez Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)の小暮が早い段階でトップタイムとなる1分44秒838を記録。2番手には最後の最後にNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)の片岡、そして、テスト初日からドライでもウエットでも速かったNo.18 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/太田格之進)のルーキー太田が続いた。
午後も88号車が速く、路面が乾いたところで元嶋が1分36秒820を記録してトップに。だが、18号車の太田が1分36秒543を記録。さらにセッション終盤にNo.9 PACIFIC hololive NAC Ferrari(木村武史/ケイ・コッツォリーノ)のコッツォリーノが1分36秒142をマークして、この日のクラスベストとなった。また、午前の終盤にクラッシュしたNo.48 植毛ケーズフロンティア GT-R(井田太陽/田中優暉/進藤丈)は、午後の走行を取りやめている。
公式テスト富士を終え、いよいよ3週間後の4月16日(土)、17日(日)には岡山国際サーキットで2022 AUTOBACS SUPER GT開幕を迎える。両クラスとも好レースが期待される。
関口雄飛(No.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra)
パートナーの中山(雄一)選手が体調不良で、自分が2日間、4セッションすべて走りましたが、体力的にはまったく問題なかったですね。新しいチームに加入して、公式テストは2回目ですが、良いテストになりました。昨日はあまりクルマのセットが良くなくて、今日はみんなで話してトライしたセットが上手く決まりました。それでトップタイムをマークすることができました。トップタイムは嬉しいのですが、皆で解決策を見いだせたこと、そして自分の提案を受け入れてもらったことも嬉しいです。改めてチームの一員になったと実感しました。これで自信を持って開幕戦に臨むことができます。
ケイ・コッツォリーノ(No.9 PACIFIC hololive NAC Ferrari)
昨日はあまりいい結果にはなりませんでしたが、今日のセットはよかったですね。以前から感じていましたが、やはりフェラーリのクルマは素晴らしいです。もう熟成されていますよ。ドライブしていてとても楽しかった。あともうひとつ、僕がトップタイムをマークできたのも嬉しいのですが、パートナーで(CARGUY)オーナーの木村(武史)選手もがんばっていて(1分)38秒台コンスタントで走っていたんです。これはチームとして大きな武器になると思います。開幕戦からがんばっていきます!
4/13-14 | Round1 OKAYAMA | |
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6/01-02 | Round3 SUZUKA | |
8/03-04 | Round4 FUJI | |
9/21-22 | Round6 SUGO | |
10/19-20 | Round7 AUTOPOLIS | |
11/02-03 | Round8 MOTEGI | |
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