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Race Report
2022.05.29
第3戦 決勝GT500:復活のCRAFTSPORTS MOTUL Zが快走でNissan Z GT500の初勝利を成し遂げる!

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第3戦 鈴鹿サーキット:決勝 GT500レビュー

2022 AUTOBACS SUPER GT第3戦『たかのこのホテル SUZUKA GT 300km RACE』の決勝レースが、5月29日(日)に三重県の鈴鹿サーキット(1周5,807m×52周)で行われた。セーフティカーが2度も導入される展開となる中、GT500クラスはNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)が、今季デビューのNissan Z GT500での初優勝を決めた。GT300クラスはNo.7 Studie BMW M4(荒聖治/近藤翼)がクラス優勝。こちらも新型車のBMW M4 GT3の初勝利となった。

 

□天候:晴れ | コース:ドライ | 気温/路面温度 スタート前(14:35)30℃/50℃>序盤(15:00)30℃/50℃>中盤(15:40)30℃/49℃>終盤(16:25)31℃/40℃、ゴール(16:45)31℃/38℃。

 

 

 

 

■スタート周にCRAFTSPORTS MOTUL Zの千代が好ダッシュでトップを奪取!

 決勝前に行われたウォームアップ走行でGT300車両がクラッシュしたため、その影響で第3戦決勝は定刻より10分遅れの午後2時40分にフォーメーションラップがスタートした。この日の鈴鹿は上空に青空が広がり、その暑さは前日からさらに厳しくなり、気温30度にも達していた。路面温度も50度と真夏のレース並みに上昇し、より過酷な展開が予想された。

決勝スタートでは、ポールポジションのNo.19 WedsSport ADVAN GR Supraが順当に1コーナーを先頭で駆け抜ける。だが2番手は、予選2位のNo.37 KeePer TOM'S GR Supraを1コーナーで抜き放った予選3位のNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL Z(千代勝正)が浮上。その勢いが止まらない3号車はその周の130Rで19号車もパスして、早くもトップへ立つことに成功した。

 そして2周目はトップ3号車、以下37号車、19号車を抜いたNo.17 Astemo NSX-GTと続いたが、後方でNo.12 カルソニック IMPUL Zがマシントラブルでスローダウン。マシンをコースサイドに止めたため、回収作業で早くもFCY(フルコースイエロー)の導入となった。これが1周で解除されると、3号車の千代は後続を引き離していき、9周目には3秒以上のマージンを築き上げた。

 さらに11周目にNo.38 ZENT CERUMO GR Supraがマシントラブルで、自らコース外に出てストップ。同時期にGT300車両がマシントラブルからクラッシュしたため、セーフティカーが導入されることになった。これで3号車のリードはなくなったが、14周目のリスタートを決めてトップをキープした3号車は、3周ほどで3秒弱も後続を引き離して見せた。一方、2番手は37号車、17号車、No.16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GTが僅差で争う展開となる。

 18周を終えると16号車をはじめ、早めに所定のピット作業を済ますマシンが現れる。トップの3号車も21周を終えてピットイン。ここまでの千代のがんばりに応えるように、チームは交代した高星明誠を実質トップのまま、素早くピット作業を終えてリードを増してコースへと送り出した。

 

 

 

 

 

■リードを失ってもまた取り戻した高星!CRAFTSPORTS MOTUL Zに勝利をもたらす

 GT500クラスの走行全車がピットインを済ませると、トップは再び3号車となる。2番手には17号車が浮上していたが、30周時点でその差は約17秒まで拡大していた。また17号車は37号車と2番手を争う状況もあって、トップとの差はさらに開いていく。

 前戦にクラッシュに見舞われながら、この鈴鹿に臨んだ3号車の高星がこの後も快調な走行を続けていた時だった。38周目に3度のピットインで後方に下がり、再度追い上げていた16号車がNISSINブレーキヘアピン手前でGT300車両と接触して、2台ともコースサイドにストップ。これで2回目のセーフティカー・ランとなって、3号車が築いた20秒近いリードが一気に消滅してしまった。

 だが、この日の3号車はまったく衰えを知らなかった。3号車の高星はリスタートをきっちり決めて、わずか3周ほどで2番手の17号車との差を再び3秒台に戻し、さらに差を広げていく。

 このままNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)は、逃げ切ってトップでチェッカーを受ける。これでNissan Z GT500が初勝利。千代と高星にとっては、嬉しいGT500クラス初優勝となった。また2位にはNo.17 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)が、3位にはNo.37 KeePer TOM'S GR Supra(サッシャ・フェネストラズ/宮田莉朋)が入り、開幕戦から3戦連続で3車種が分け合い、それぞれが1勝ずつというシーズン序盤3戦は互角の展開となった。

 

 

 

 

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