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Race Report
2022.08.07
Rd.4 決勝GT300:波乱のレース終盤は2台の激闘に!王者SUBARU BRZ R&D SPORTが逆転で今季初勝利を掴み取る

Rd.4 決勝GT300:波乱のレース終盤は2台の激闘に!王者SUBARU BRZ R&D SPORTが逆転で今季初勝利を掴み取るの画像

第4戦 富士スピードウェイ:決勝 GT300レビュー

2022 AUTOBACS SUPER GT第4戦『FUJIMAKI GROUP FUJI GT 100Lap RACE』の決勝レースが、8月7日(日)に静岡県の富士スピードウェイ(1周4,563m×99周)で行われた。GT500クラスはNo.37 KeePer TOM'S GR Supra(サッシャ・フェネストラズ/宮田莉朋)の若手2人が嬉しい初優勝となり、GT300クラスは終盤の激戦を制したNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)が今季初勝利を決めた。

 

□天候:晴れ | コース:ドライ | 気温/路面温度 スタート前(13:50)26℃/33℃>中盤(15:00)27℃/39℃>終盤(16:00)27℃/33℃、ゴール(16:50)27℃/33℃。

 

 

 

 

■ポールからLEON PYRAMID AMGが快走を見せるも、無念のマシントラブル

昨日の予選Q1でトラブルに見舞われ、タイムアタックが出来なかったNo.5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号(冨林勇佑/平木玲次)と、出走出来なかったNo.9 PACIFIC hololive NAC Ferrari(木村武史/ケイ・コッツォリーノ/川端伸太朗)も修復が間に合い、全26台が第4戦のスターティンググリッドに並んだ。この時に、にわか雨が降り、午後2時からの決勝レースを前に、路面の一部が濡れた。雨は止み、コースはすぐに乾いていき全車がスリック(晴れ用)タイヤを使用。急遽フォーメーションラップが1周追加され、決勝の周回数は99周に減算された。

今回、そのフォーメーションラップの前に、静岡県警察の白バイ9台、パトロールカー4台の先導のもと3シーズンぶりに交通安全啓蒙活動のパレードラップも行われ、富士を訪れた2万9000人余の観衆は大いに盛り上がっていた。

決勝レースは、ポールポジションスタートのNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)が序盤からトップを守り、2番手はNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)の山内だったが、7周目にNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)に抜かれ、序盤はトップの65号車がリードを広げ、4号車と61号車が2番手を競る展開となった。

一方、後方ではNo.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)とNo.5 マッハ車検 エアバスター MC86マッハ号(冨林勇佑/平木玲次)が1周で最初のピットイン。給油のみを行い、今回課されている2回の給油義務の1回を早々に終える作戦に出た。またNo.31 apr GR SPORT PRIUS GT(嵯峨宏紀/中山友貴/小高一斗)やNo.55 ARTA NSX GT3(武藤英紀/木村偉織)なども、早めに給油を済ませて、予選が上手くいかなかったチームは作戦面でチャレンジを行った。

序盤、早くも2番手に10秒以上のリードを築く65号車だったが、18周を終えたところで緊急ピットイン。右フロントのタイヤを固定するパーツにトラブルを抱えたようで、無念のリタイヤに。これで4号車がトップに立ち、2番手には61号車を抜いて上がって来たNo.10 TANAX GAINER GT-R(富田竜一郎/大草りき/塩津佑介)が浮上する。

20周を過ぎると、上位陣も1回目の給油作業を行う。この中で、10号車がピットストップを遅らせて、38周を終えて最初のピットイン。だがエンジンが始動しない。一旦、ピット内に入れての修復作業となり、第2戦富士の勝者は上位争いから脱落してしまった。

 

 

 

 

 

■勝利目前の初音ミク AMGも悲劇!? 終盤は11号車と61号車の激闘のトップ争いに

レースも中盤。トップ4号車が後続を10秒近く離して快走する。この時の2番手には、最初のピット作業を早めに行ったNo.55 ARTA NSX GT3(木村偉織)が続くが、なんと43周目にスローダウン。何とかピットに戻って応急処置をしてコースに戻るが、トラブルが解消しておらずコースサイドに出てストップ。この車両回収のためにFCY(フルコースイエロー)が1分ほど導入された。

順調にトップを走る4号車は、61周を終えて2度目のピットイン。2番手には予選9位の追い上げでNo.11 GAINER TANAX GT-R(安田裕信/石川京侍)が浮上。そしてペースが上がってきた61号車が3番手で続いた。

この決勝では65号車、10号車とトップを快走するマシンにトラブルが起こったが、なんと4号車にも悲劇が。77周目に左フロントタイヤがバースト。ピットに戻って交換するがポイント圏外へ下がってしまった。

これで終盤は、11号車の安田がトップとなるが、すぐ背後には61号車の山内が迫ってきた。ここから2台の激しいバトルが展開される。61号車はコーナーが続くコース終盤で、持ち前の旋回スピードを活かして、コーナーが連続する第3セクターで何度か前に出る。だが、トップスピードが速い11号車は富士の長いストレートで抜き返す。このサイド・バイ・サイドにスタンドが大いに沸く中、61号車が86周目に11号車を抜き、引き離すことに成功。

このまま逃げ切って、昨年のGT300王者No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)が今季初優勝を飾った。バトルのヒーローとなった山内はSUPER GT参戦100戦目のレースを勝利で飾った。2位はNo.11 GAINER TANAX GT-R(安田裕信/石川京侍)。3位には終盤までピット作業を遅らせた5番手スタートのNo.18 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/太田格之進)が食い込んだ。

またクラス最多のサクセスウェイト99kgを背負うNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)は、予選10位からしぶとい走りを続け、なんと6位フィニッシュ。ドライバーランキングのトップを堅持することとなった。

 

 

 

 

 

 

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