2022.10.02

Rd.7 決勝GT300：埼玉トヨペットGB GR Supra GTが昨年王者を下して2年ぶりの優勝を手にする！

第7戦 オートポリス：決勝 GT300レビュー

2022 AUTOBACS SUPER GT第7戦『FAV HOTEL AUTOPOLIS GT 300km RACE』の決勝レースが、10月2日（日）に大分県のオートポリス（1周4,674m×65周）で行われた。GT500クラスは素早いピット作業もあって予選4位のNo.17 Astemo NSX-GT（塚越広大／松下信治）が今季初優勝を飾った。GT300クラスはNo.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT（吉田広樹／川合孝汰）が2020年最終戦以来の勝利を掴み取った。次戦は今季最終戦モビリティリゾートもてぎ（11月5、6日）。ドライバーランキングのトップをキープしたNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R（藤波清斗／ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ）や連覇を狙うNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT（井口卓人／山内英輝）など6チームが、タイトルを巡って激しいバトルを展開する。

 

 

 

 

 

　爽やかな晴天に恵まれて朝から多くのファンが訪れた第7戦の舞台、オートポリス。10月とは思えないような気温25度、路面温度43度というコンディションの下、当初予定から5分遅れとなる午後1時35分、大分県警察の白バイ5台、パトロールカー2台が先導し、SUPER GTマシンが連なるフォーメーションラップの後、65周の決勝レースの火ぶたが切られた。

　なおNo.18 UPGARAGE NSX GT3（小林崇志／太田格之進）は決勝前にマシントラブルが判明して、ピットからのスタートに。予選は走行できなかったNo.6 Team LeMans Audi R8 LMS（片山義章／ロベルト・メルヒ・ムンタン）は修復を終えて、最後尾からのスタートとなった。

　レース序盤はポールポジションのNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT（井口卓人）がトップをキープするも、背後にはNo.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT（川合孝汰）が迫り、テール・トゥ・ノーズのバトルを展開。やや離れて3番手のWeibo Primez ランボルギーニ GT3（小暮卓史／元嶋佑弥）、そしてNo.65 LEON PYRAMID AMG（蒲生尚弥／篠原拓朗）、No.55 ARTA NSX GT3（武藤英紀／木村偉織）と続いた。

　GT500クラスに追い付かれて混戦となった10周目。52号車が、抜いていくGT500車両をうまく使い61号車を抜き、トップに躍り出る。15周目には15番手を争っていたNo.5 マッハ車検 エアバスター MC86マッハ号（冨林勇佑／平木玲次）とNo.87 Bamboo Airways Lamborghini GT3（松浦孝亮／坂口夏月）が1コーナーで接触。5号車がコース外に止まったため、このレースで最初のFCY（フルコースイエロー）が導入された。

　FCYは18周目に解除され、その後も接触する車両などがあるものの、大きなアクシデントには至らず、各所で緊迫したレースが続いていく。トップの52号車は2番手の61号車との差を広げ、上位2台は単独走行となる。だが3番手の88号車は65号車、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R（藤波清斗／ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ）、No.4 グッドスマイル 初音ミク AMG（谷口信輝／片岡龍也）と僅差で争う。

 

 

 

 

 

　そしてGT500クラスの先頭がレースの3分の1を終えたことで、各チームがドライバー交代のピット作業を行なう。40周を終え全車がピット作業を終えると、序盤から安定したペースをみせていた52号車（吉田広樹）がトップをキープ。2番手も変わらず61号車（山内英輝）だが、その差は5～8秒とかなり開いていた。3番手には早めのピット作業を行なった65号車がつけた。

　その後方、4番手争いは大混戦となる。88号車を先頭に55号車、56号車、No.2 muta Racing GR86 GT（加藤寛規／堤優威）、4号車という5台の接近戦となった。

　4番手争いでは終盤47周目に、2号車がマシントラブルのためかコース外に出てストップ。これで2回目のFCYが導入されたほか、51周目には5番手の55号車が右リヤタイヤにトラブルを抱えてスローダウンしてピットに戻ったため、ポイント圏外に下がってしまった。

　だが、トップの52号車は、大きなマージンもあって終盤も安定したペースをキープ。このままトップを譲ることなく、No.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT（吉田広樹／川合孝汰）は今季初、2020年最終戦以来の優勝を飾った。

　2位はNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT（井口卓人／山内英輝）で、九州出身のドライバーである吉田、井口が表彰台に上がる結果となった。3位争いは終盤、激化したが、LEON PYRAMID AMG（蒲生尚弥／篠原拓朗）が死守した。

　ドライバーランキング1位の、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R（藤波清斗／ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ）は5位となり、そのポジションをキープ。このレース2位、ディフェンディングチャンピオンの61号車（井口／山内）が2.5ポイント差のランキング2位に浮上。以下、No.10 TANAX GAINER GT-Rの大草りきと富田竜一郎※（今大会欠場）、No.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT（吉田広樹※／川合孝汰）、No.11 GAINER TANAX GT-R（安田裕信／石川京侍）、No.65 LEON PYRAMID AMG（蒲生尚弥／篠原拓朗）までの6チームが ランキング1位の権利を残して、最終戦モビリティリゾートもてぎでタイトルを争うことになった。
※注：10号車の富田は第7戦を欠場、52号車の吉田は第2戦を欠場して得点を得ていないため、最終戦をレギュラーコンビで出場した場合は、チャンピオンの可能性はそれぞれのパートナーにしかない。

 

 

 

 

 

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