2021 AUTOBACS SUPER GT第8戦(最終戦)『MOTEGI GT 300km RACE GRAND FINAL』の公式決勝レースが11月6日(日)午後に、栃木県のモビリティリゾートもてぎ(1周4,801m×63周)で行われた。GT500クラスは、No.100 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)がポール・トゥ・ウインを達成。シリーズタイトルは2位に入ったNo.12 カルソニック IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)が獲得した。GT300クラスもポール・トゥ・ウインでNo.55 ARTA NSX GT3(武藤英紀/木村偉織)が優勝。タイトル争いは何度かの波乱の末、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が手にした。
□天候:晴れ | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始(13:00):18度/31度>中盤(14:00):19度/30度>終盤(15:00):18度/28度>終了(15:15):18度/27度
2022年の最終戦、モビリティリゾートもてぎの上空は青空も気持ちいい晴天となり、決勝レース前の気温は17度ながら、日射しの当たる路面温度は27度とまだ上昇しそうだ。GT500クラスは全車15台がスターティンググリットにつき、午後1時に栃木県警察のパトロールカーと白バイを先導に交通安全啓蒙活動のパレードを行い、さらにフォーメーションラップの後、63周の決勝がスタートした。
スタートではポールポジションのNo.100 STANLEY NSX-GT(牧野任祐)を先頭に、予選2、3位のNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資)、No.12 カルソニック IMPUL Z(ベルトラン・バゲット)と順当に続く。12号車は早くも3コーナーから19号車に仕掛けるがポジションは変わらず。その後方ではNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL Z (千代勝正/高星明誠)とNo.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)がバトルして、8号車がグラベルにはじき出された。それを尻目に、トップの100号車は後続との差を広げていく。
状況に動きが出たのは9周目。まずは3号車にドライブルーペナルティが課せられ、タイトル争いに黄色信号が灯る。そしてマシンにトラブルがあったかNo.23 MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が緊急ピットイン。さらに10番手を争うNo.36 au TOM'S GR Supra(坪井翔/ジュリアーノ・アレジ)、No.24 リアライズコーポレーション ADVAN Z(佐々木大樹/平手晃平)、No.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)がGT300車両2台も巻き込んでの多重クラッシュが発生。24号車と39号車はここでリタイアとなった。
また予選10位だったNo.17 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)は1周目に8番手に浮上し、ここで3号車と23号車が下がったことで、一気に3番手まで浮上。これでタイトル争いの主役は100号車と12号車に加え、17号車の可能性も大きくなった。
先の多重クラッシュでFCY(フルコースイエロー)となり、さらにセーフティカー(SC)が導入された。そのSC周回でGT300車両2台がストレートで接触し、共に車両を大きく壊した。これでSCランが長引き、リスタートは21周目となる。レースが再開すると、翌周にはルーティンピット作業のミニマム周回となり、2番手の19号車をはじめ、5台がピットに。ピットインを伸ばす作戦に出た36号車以外は、ここから2周の間にピット作業を行った。
これでまだピットを終えていない36号車の後ろには、実質のトップである100号車(山本尚貴)。その後ろには12号車(平峰一貴)、No.14 ENEOS X PRIME GR Supra(山下健太)が浮上。4番手を争うのは17号車と、追い上げ急な3号車だった。
36周目に36号車がピットインすると、100号車が名実共に先頭に出る。上位3台は時折、急速に間隔を詰めることもあったが、追い抜くまでには至らない。対して、3号車はタイトル争いもかかるだけに17号車に積極的に仕掛け、51周目に4番手に浮上した。
このトップ5はしばらく1秒間隔程度でバトルを続けて、タイトル争いの緊張感が漂う。だが、徐々に間隔は開いていき、心配はトラブルだけとなっていく。
結局、優勝はNo.100 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)となり、最終戦で見事なポール・トゥ・ウインを決めて見せた。その100号車は、ウイニングラップでマシンがストップ。完勝にも見えるも、2020年最終戦のバトルにも匹敵する戦いであったようだ。
2位はNo.12 カルソニック IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)。3位はNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)と、またも3メーカーが表彰台を分け合う形になる。その他、タイトルを争うチームでは、4、5位にNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)とNo.17 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)が、No.37 KeePer TOM'S GR Supra(サッシャ・フェネストラズ/宮田莉朋)は7位で終わった。
この結果、2位でフィニッシュしたNo.12 カルソニック IMPUL Zの平峰一貴/ベルトラン・バゲット組が、ドライバーとチームのダブルタイトルに輝いた。TEAM IMPULとしては1995年(当時は全日本GT選手権)以来となる獲得だ。
4/13-14 | Round1 OKAYAMA | |
5/03-04 | Round2 FUJI | |
6/01-02 | Round3 SUZUKA | |
8/03-04 | Round4 FUJI | |
8/31-9/01 | Round5 SUZUKA | |
9/21-22 | Round6 SUGO | |
10/19-20 | Round7 AUTOPOLIS | |
11/02-03 | Round8 MOTEGI |