公式テスト富士の初日となる3月25日、午前の走行を前に、SUPER GT/全日本GT選手権をはじめ日本のレース界に貢献し、先ごろ逝去されたお二人に、哀悼と敬意を表すため、黙とうが行われた。昨年11月21日にレーシングドライバーの星野薫さんが享年75歳で、今年2月3日には株式会社エンドレスプロジェクト/株式会社エンドレスアドバンス会長の花里功さんが71歳で、惜しまれながらも永眠された。
星野薫さんは、主にツーリングカーレースなどの国内トップカテゴリーで活躍。1995年にSUPER GTの前身である全日本GT選手権(JGTC)のGT2クラス、現在のGT300クラスに参戦し、No.70 欧州車販売の外国屋アドバンを駆り2勝を挙げて、シリーズチャンピオンに輝いた。1999年に第一線を退いた後、2002年にJGTCに導入されたレースアクシデント&救護の即応システムである「F.R.O.(ファースト・レスキュー・オペレーション)」の専任ドライバーに就任。2015年まで14シーズンに渡ってJGTC/SUPER GTの安全なレース運営と向上に尽くされました。
花里功さんは自らもミニフォーミュラで活躍し、1986年にその経験を活かしてブレーキパッドの開発に着手。翌1987年にブレーキシステムの会社で著名なエンドレスプロジェクトを設立。そして国内をはじめ、F1やWRCといった世界選手権の場にもブレーキシステムの供給をする一方、JGTCには1995年からエンドレススポーツを率いて参戦。2003年にはハセミ・モータースポーツと共に走らせたNo.3 ハセミスポーツ・エンドレス・Zで木下みつひろ/柳田真孝組が、2012年にはチームタイサンとジョイントしたNo.910 ENDLESS TAISAN 911の峰尾恭輔/横溝直輝組が、それぞれGT300クラスでチャンピオンを獲得するなど、輝かしい戦績、実績を残されました。
シーズン開幕が間近となった公式テスト富士、雨の降る走行前の静かなひととき。星野さんと花里さん、おふたりの多大なる活躍、貢献を偲んで、SUPER GT関係者一同と来場のファンが黙とうを捧げた。
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