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2023.03.26
【公式テスト富士・2日目】雨が続く中、ENEOS X PRIME GR Supraがベストタイム!GT300最速は埼玉トヨペットGB GR Supra GT

【公式テスト富士・2日目】雨が続く中、ENEOS X PRIME GR Supraがベストタイム!GT300最速は埼玉トヨペットGB GR Supra GTの画像

公式テスト・富士スピードウェイ 3月26日(日)

3月26日、富士スピードウェイで公式テストの2日目が行われた。この日も雨、しかも前日より強まり、終日ヘビーウエットコンディションとなった。インターバルに行われたピットビューイングも雨の中での開催となったが、熱心なSUPER GTファンがピットロードに詰めかけ、今シーズンの開幕に向けた期待の高まりをうかがわせた。テスト走行は午前に2時間15分、午後に2時間が行われ、雨のセッティングや雨用タイヤのテスト、新加入ドライバーの走行などのテストメニューをこなしていた。だが終始雨となったこともあり、午後の終了前にテストを切り上げるGT300クラスのチームもあった。

 

◎走行3回目(Session 3:2日目午前) 09:30〜11:45
天候:雨/路面:ウエット
気温:11℃〜11℃/路面温度:11℃〜12℃

◎走行4回目(Session 4:2日目午後) 14:00〜16:00
天候:雨/路面:ウエット
気温:12℃〜12℃/路面温度:13℃〜13℃

 

 

■強い雨の中、午前はau TOM'SとENEOS X PRIMEのGR Supraがワン・ツーに

 午前のセッション3は午前9時30分にスタート。雨ながらGT500クラスはほとんどの車両がコースイン。開始30分が経過したところではNo.36 au TOM’S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)、No.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)、No.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)のTOYOTA GR Supra GT500がトップ3となり、続いてNo.16 ARTA MUGEN NSX-GT(福住仁嶺/大津弘樹)、No.8 ARTA MUGEN NSX-GT(野尻智紀/大湯都史樹)とHonda NSX-GT勢が並ぶ。この時間はコース上の水量が非常に多く、TGR(第1)コーナーや300Rなどでコースアウトするマシンもあったが、赤旗が出るようなアクシデントに見舞われることはなかった。

 終盤に36号車の坪井が1分41秒661と自己ベストタイムを塗り替えてトップタイムとなる。続いて14号車とブリヂストンタイヤを装着するGR Supraのワン・ツーとなった。そして8号車と16号車とARTAのNSX-GTが並んだ。雨量の多さからあまり走行をしないマシンもあったが、No.17 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)は43周とGT500クラスの中で最多周回をこなして8番手につける。塚越は「雨量は昨日の午前中より少し多いときもありましたが、昨日できなかったことを試すなど、いろいろとセットアップしていくのには悪くないコンディションでした」と、このような天候だからこそ得られた収穫を語ってくれた。

 

 

 

 

■午後も山下のENEOS X PRIMEを先頭にトップ4にGR Supraが並ぶ

 今回のテスト、最後の走行となるセッション4は午後2時に開始。中継のテレビにも映るほど大粒の雨で、各チームは雨空と雨量を見ながらコースへ向かう。
 まずはNo.14 ENEOS X PRIME GR SupraとNo.64 Modulo NSX-GT(伊沢拓也/太田格之進)がコースインし、その後No.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra、No.36 au TOM'S GR Supra、No.1 MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)、No.100 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)らがピットを後にした。
コースコンディションの悪化で午前のタイムを更新できないと思われたが、14号車の山下が早々に1分41秒675を記録し、午前中の36号車のトップタイムに肉薄する。さらにタイムが刻まれるかと思われた18分経過したところで、No.23 MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が100Rのアウト側でクラッシュ。マシンを壊したことで、車両回収のため12分ほど走行が中断した。
 その後、雨が少し弱まったこともあり各車はタイムを更新。まずは14号車の山下が1分40秒621で午前中のトップタイムを上回る。さらにNo.16 ARTA MUGEN NSX-GTの福住が最上位に上がるも、14号車の山下が1分39秒293で再びトップタイムをマーク。続いて36号車の宮田が2番手へ。続いてNo.37 Deloitte TOM'S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)とNo. 39 DENSO KOBELCO SARD GR Supraが36号車を上回って2、3番手に上がる。

 残り22分の時点でGT300車両がコースアウト。この対応で2度目の赤旗となる。残り15分で再開したが、霧も発生して視界が悪くなり、この後のタイム更新はなかった。この結果、GT500クラスはNo.14 ENEOS X PRIME GR Supraの山下がトップタイム。No.37 Deloitte TOM'S GR Supra、No.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra、No.36 au TOM'S GR SupraとGR Supraがトップ4台を占めた。5番手にはNo.16 ARTA MUGEN NSX-GT、Nissan Z GT500の最上位は7番手のNo.3 Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)となった。

 

 

 

 

■GT300の午前はmuta Racing GR86 GTが、午後は埼玉トヨペットGB GR Supra GTがトップ

 

 

 GT300クラスは、強い雨とあって走行を見合わせるチームが多く、結局午前は19台、午後はさらに減って7台の走行に留まった。
 午前はNo.2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響/加藤寛規)がトップタイムとなる1分50秒762をマーク。タイムを記録した堤は「コース上は何本も川が流れていましたが、ハイドロプレーニングにさえ気をつけていれば、ブリヂストンタイヤのいいところを引き出すことができました」と走りを振り返った。
 これにNo.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合考汰)、No.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)と続き、今季デビューの新型車No.31 apr LC500h GT(嵯峨宏紀/小高一斗/根本悠生)が4番手になった。
 このapr LC500h GTを手掛ける金曽裕人監督は「クルマの仕上がりはいいですよ。雨の中だけどセクター1と2で速いから、そこそこのタイムが出せている。先日の岡山テストも絶対的な速さでは目立ちませんでしたが、もともと(岡山は)得意なコースではないと思っていたから上々の結果です。ベースになったLC500hのパッケージがいいですね」と手ごたえを語った。

 

 

 午後のセッション4はNo.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GTが午前のトップタイムを上回る1分48秒404で、この日のベストタイムとなる。2番手はNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)。3番手はNo.18 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/小出峻)だったが、セッション終盤に300Rでスピンを喫しコースアウト。赤旗となったが、幸いマシンを壊すことなく自走でピットに戻ることができた。

 

 

 

 今回の公式テスト富士を終え、これで開幕前のテスト走行はすべて終了。いよいよ3週間後の4月15〜16日には、岡山国際サーキットで2023 AUTOBACS SUPER GTが開幕を迎える。楽しみなシリーズスタートまで、あとわずかだ。

 

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GT500クラス・2日目総合トップタイム

山下健太(No.14 ENEOS X PRIME GR Supra)

こんなコンディションでしたが、テストのメニューは順調に消化できました。タイムはその中で出たもので、雨量がどんどん変わって行く中、コンディションが良くなったタイミングで出ました。タイムアタックをした訳ではありません。本当はドライでも走りたかったのですが、それでも雨のコンディションで速く走れることが分かって良いテストになりました。そして(自身のケガからの復帰後)最初のテストで速さを見せることができてホッとしています。オフにはいろんなことがありましたが、岡山での開幕戦では良いスタートを切りたいですね。

 

GT300クラス・2日目総合トップタイム

吉田広樹(No.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT)

あまりリスクを負うことはしたくなかったのですが、クルマのセットアップを進めるために昨日と今日で(状態を)比較したかったので走りました。(午後の走行では)最初はピットで待機してGT500クラスのタイムを見ていたのですが、だんだん午前中のタイムに近づいてきたので、意外にいけるんじゃないかと(走ることにした)。実際その通りで、思ったよりもコンディションは良かったです。シーズン序盤の岡山と富士は比較的相性が良いコースですが、昨年はトラブルで岡山ではあまり良いリザルトを残せませんでした。まずは開幕戦でしっかりといいスタートを切って、その分(サクセスウェイトが)重くはなりますが相性の良い(第2戦)富士でさらにポイントを重ねたいですね。

 

 

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→ 【公式テスト富士】走行4回目/総合結果

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