□公式練習 天候:雨| コース:ウエット | 気温/路面温度:開始時13℃/14℃(9:00)、中盤13℃/14℃(9:30)、終盤13℃/14℃(10:00)。
いよいよ2023年のAUTOBACS SUPER GTが開幕を迎えた。4月15日、「OKAYAMA GT 300km RACE」の公式練習が岡山国際サーキットで行われた。
この日、午前の岡山では前夜から雨が降り続いていた。雨は公式練習が始まる午前9時10分には一旦上がったものの、走行が始まると再び降り始め、次第にその勢いを増していった。路面はウエットコンディションだ。この雨の影響からか、この公式練習は序盤からスピンやコースアウトが相次ぐ大荒れの展開となった。
まず開始15分過ぎにNo.16 ARTA MUGEN NSX-GT(福住仁嶺/大津弘樹)が1コーナーでコースオフ。その数分後にMARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)もヘアピンでスピン。続いてNo.36 au TOM'S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)も1コーナーで止まりきれずにコースを飛び出したが、この3台はすぐにコースに復帰し、走行を再開する。
この時点で、No.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)の関口が1分31秒164を記録してトップに立つ。以下、36号車が1分31秒336で2番手、そしてNo.3 Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)が1分31秒431で3番手と続く。
30分経過で、39号車の中山が1コーナーでスピンアウト。ここではすぐにコースに復帰した中山だったが、次の周のモスエスでも再びスピン。このままコースサイドのバリアに激しく突っ込んで、39号車は横転してしまった。この影響で車両回収とバリアの修復のために赤旗が提示され、公式練習は中断された。乗っていた中山は自力でクルマを降りたが、マシンへのダメージはかなりの様子で、このあとの予選への出走が危ぶまれる。
走行は午前10時10分に再開されたが、始まって数分でNo.8 ARTA MUGEN NSX-GT(野尻智紀/大湯都史樹)が1コーナーでスピン。続いてNo.38 ZENT CERUMO GR Supra(立川祐路/石浦宏明)も1コーナーでコースオフ。No.17 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)もヘアピンでコースを飛び出すなど、厳しいコンディションは変わらない。この状況を鑑みてレースコントロールは混走終了直前に2度目の赤旗を提示し、セッションを中断。このあとの専有走行を行わず、これをもって公式練習を終了となった。
この結果、中断前と変わらずにNo.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supraが公式練習のトップタイム。2番手はNo.36 au TOM'S GR Supra、3番手はNo.3 Niterra MOTUL Zのトップ3となった。Honda NSX-GT勢の最上位はNo.16 ARTA MUGEN NSX-GTで5番手。タイムは1分31秒983だった。
走行序盤、まだ雨量が少なかった時点ではNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)の蒲生が1分37秒852でトップタイムだった。これにNo.7 Studie BMW M4(荒聖治/ブルーノ・スペングラー)の荒、No.2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)、No.9 PACIFIC ぶいすぽっ NAC AMG(阪口良平/リアン・ジャトン)が続いた。
開始から19分で7号車の荒は1分37秒041と65号車のトップタイムを更新。そしてピットに戻って、スペングラーと交代。さらに88号車も1分37秒401で2番手に浮上する。
開始から30分を過ぎると、雨脚が強くなって上位陣のタイム更新は止まり、コーナーでスライドさせてカウンターステアを当てるマシンも増えてくる。さらには9時43分にGT500車両がクラッシュ。コーナーで横倒しになり、これで赤旗が提示されて走行は中断。車両回収とコース修復が行われた。
10時10分に走行は再開するが、コース上のコンディションは改善が見えず、GT500車両のコースアウトが相次いだ。GT300クラスの車両も走行するのは8〜12台程度で、ほとんどがリスクを避けてピットで状況を見守る。この中でもNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)が周回を重ねて、タイムをわずかに刻んだ。だが、コンディションもあってポジションは21番手に留まった。結局、10時24分にコンディション不良で赤旗が提示された。そして、このまま公式練習は終了。両クラスの専有走行もキャンセルとなった。
結局GT300クラスのトップ4は、序盤のタイムでNo.7 Studie BMW M4、No.88 JLOC ランボルギーニ GT3、No.65 LEON PYRAMID AMG、No.9 PACIFIC ぶいすぽっ NAC AMGとなった。
関口雄飛(No.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra)
「そのまま走っていたらさらにタイムは出せたと思う」
走りはじめはタイヤが温まりにくかったですね。僕らは硬めのタイヤを選んでコースインしたので、走るごとにタイヤが温まってきてグリップするようになるとタイムも感触も良くなってきました。ただ、この時点ではタイムを出すことが目的ではなかったし、走りながらクルマのセットに不満もあったのでセッティングも変えたかったし、時間にも限りがあるのでピットに戻ることにしました。そんな中でインラップでも(各セクターでは)(ベストタイムを示す)“赤・赤”で来ていたので、もしそのまま走っていたらさらにタイムは出せたと思います。
その後、セットを変えて反応を見たんですが、あまりうまくいかなくて……。そんな中、雨がさらに強くなってきたし、明日の決勝でも雨になる可能性もあると考えて、走れるうちに(ドライバー)交代しました。
荒聖 治(No.7 Studie BMW M4)
「ミシュランのウエットタイヤの性能に助けられている」
我々としてはたまたま路面の水が少ないタイミングの良い時に、たまたまタイムが残せただけで、ほかがどういう状況で走っていたかが分からないので、自分たちが本来どのポジションにいるのか、手応えや感触もまったく分かりません。
でも、ミシュランのウエットタイヤの性能がすごく優れているので、それに助けられているし、それが武器になるものなので、この後、天候がどういう状況になるのか分かりませんが、予選~決勝でもしっかりとそのパフォーマンスを出していきたいと思っています。
4/13-14 | Round1 OKAYAMA | |
5/03-04 | Round2 FUJI | |
6/01-02 | Round3 SUZUKA | |
8/03-04 | Round4 FUJI | |
9/21-22 | Round6 SUGO | |
10/19-20 | Round7 AUTOPOLIS | |
11/02-03 | Round8 MOTEGI | |
12/07-08 | Round5 SUZUKA |