News

Race Report
2023.05.04
Rd.2 決勝GT300:逆転を許したリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rが終盤に奪還!名取は嬉しいSUPER GT初勝利を手にする

Rd.2 決勝GT300:逆転を許したリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rが終盤に奪還!名取は嬉しいSUPER GT初勝利を手にするの画像

第2戦 富士:決勝 GT300レビュー

2023 AUTOBACS SUPER GT第2戦『FUJIMAKI GROUP FUJI GT 450km RACE』の決勝レースが、5月4日(木・祝)に静岡県の富士スピードウェイ(1周4,563m×100周)で行われた。 GT500クラスは予選6位のNo.36 au TOM'S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)が、中盤にトップに立つとそのまま逃げ切って優勝を飾った。GT300クラスはNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/名取鉄平)が、最後は僅差の戦いを制してポール・トゥ・ウインを決めた。

 

□天候:晴れ | コース:ドライ | 気温/路面温度 スタート前(13:30)22℃/38℃>中盤(14:30)22℃/39℃>終盤(15:30)20℃/34℃、ゴール時(16:15)19℃/29℃

 

 

 

 

■前半は56号車のデ・オリベイラが逃げるも、ピット戦略で2号車が逆転!

 晴天に恵まれて4万8,600人もの観客が詰めかけた、この日の富士スピードウェイ。第2戦の決勝レースは、午後1時30分で気温22度というコンディション。スタート前には、静岡県警察の白バイ9台、パトロールカー4台の先導で交通安全啓発パレード1周を行い、フォーメーションラップを経て熱戦の火ぶたが切られた。

 ポールポジションのNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rはジョアオ・パオロ・デ・オリベイラがドライブして、まずはリードを保つ。これに予選2位のNo.31 apr LC500h GT(嵯峨宏紀/小高一斗/根本悠生)が続くも、2周目にはNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)がこれをオーバーテイク。序盤は逃げる56号車、4号車の後ろでは、31号車を先頭とした3番手争いが激しく展開されていった。

 今大会の決勝レースでは、2回の給油をともなうピットストップが義務づけられている。これを開始数周でいち早くこなすマシンが現れた。2周目には予選5位のNo.2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響/加藤寛規)がピットイン。続けてNo.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)がピットに向かって素早く給油のみを行い、後半でのアンダーカットを仕掛けていった。

 レースは1周目に接触&スピンこそあったが、FCYやセーフティカーが導入されるアクシデントはなく進んでいく。レース前半はトップの56号車がリードを築いていく。だが、全車が1回目のピット作業を終えると、序盤早めにピットインした2号車と52号車がトップ2となっていた。中盤、この2台に続いたのは56号車でデ・オリベイラが連続走行を行う。そして序盤2番手につけていた4号車も上位をうかがっていたが、39周を過ぎたあたりから車両から白煙が上がって、42周目に緊急ピットイン。コースアウトしかけた際に壊したらしく、オイル漏れがあり、これでレースを終えてしまった。

 

 

 

 

 

■息詰まる終盤のトップ攻防戦!チャンスを見つけた56号車の名取が首位を奪還

 序盤早々にピット作業を行なった2号車は、トップに立つと2回目のピットインでもポジションをキープ。52号車も2、3番手を走行し同じような作戦を採ったチームの進出が目立った。 一方、56号車は61周まで2回目のピットインを引っ張る。最後のスティントを名取鉄平に託した。だがコースに戻ると実質のポジションは2号車に次ぐ2番手で、その差は5秒以上もあった。66周を過ぎる頃になると、2号車よりタイヤがフレッシュな56号車が急速に2号車とのギャップを縮めていく。

 逃げる2号車の平良、追う56号車の名取ともに、初優勝がかかる戦いだ。70周あたりからは1秒前後で緊迫した終盤戦を迎えることになる。その後方は少し間が空いて、52号車とNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)が続く。ピットインを64周まで遅らせたNo.6 DOBOT Audi R8 LMS(片山義章/ロベルト・メリ・ムンタン/神晴也)が5番手だった。

 緊迫のトップ争いは、80周目にGT500車両が絡んだタイミングで2号車がペースを乱して、56号車が一気にギャップを詰める。さらに名取はそのチャンスを見逃さず、81周目のTGRコーナーでオーバーテイク。ついに56号車がトップを奪還した。このまま56号車が差を広げるかと思われたが、2号車の平良も1秒も離されずに追いすがり、再逆転のチャンスを探す。しかし、名取が確実にこれをおさえ、56号車が0.579秒差で辛くも逃げ切った。

 これで、昨年のGT300チャンピオンのNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/名取鉄平)が今季初勝利。逆転の殊勲者、名取は嬉しいSUPER GT初勝利を手にした。2位はNo.2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響/加藤寛規)。3位はNo.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)となった。表彰台こそ逃したが、4位になったNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)が、現時点でのランキングトップに上がった。

 

 

 

 

 

Page Top