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Race Report
2023.06.04
Rd.3 決勝GT500:アクシデントでレースは途中終了に。暫定結果ではWedsSport ADVAN GR Supraが優勝となる

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第3戦 鈴鹿サーキット:決勝 GT500レビュー

2023 AUTOBACS SUPER GT第3戦『SUZUKA GT 450km RACE』の決勝レースが、6月4日(日)に三重県の鈴鹿サーキット(1周5,807m×77周)で行われた。終盤に大きなアクシデントがあったため、決勝レースは58周をもって終了となった。これによりGT500クラスはNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南)が優勝(6月4日時点での暫定結果)。GT300クラスはNo.7 Studie BMW M4(荒聖治/柳田真孝)が、昨年の第3戦鈴鹿以来の勝利を挙げた。

 

□天候:曇り | コース:ドライ | 気温/路面温度 スタート前(13:20)28℃/41℃>序盤(14:05)26℃/37℃>中盤(15:05)26℃/34℃>終盤(15:31)25℃/33℃、(15:45)25℃/34℃。

 

 

■レース前半は36号車がリードするも、セーフティカー導入もあって陥落…

 昨日の予選日ほどの強風はなく、第3戦の決勝日の午前は晴。午後になって薄く上空に曇が掛かるが、気温は28度と夏相当の日曜日となった。午後1時30分に、三重県警察の白バイ7台、パトロールカー3台の先導によるSUPER GTマシンが連なって交通安全啓発パレードを行い、そのままマシンの隊列はフォーメーションラップへ。そして77周におよぶ、第2戦に続く450kmの決勝レースの幕が切られた。

 スタートでトップに立ったのはポールポジションのNo.36 au TOM'S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)の坪井、2番手はNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南)の国本、3番手はNo.100 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)と上位陣は予選順位通りで1周目を終える。最後尾スタートとなったNo.24 リアライズコーポレーション ADVAN Z(佐々木大樹/平手晃平)はNo.38 ZENT CERUMO GR Supra(立川祐路/石浦宏明)を抜いて14番手になって戻ってくる。7周目のシケインではNo.1 MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)がアウトから100号車を抜いて3位に浮上した。

 その間も36号車はトップを快走していたが、8周目に入ったところでGT300車両のリアタイヤが外れて、NISSINブレーキヘアピンでストップするアクシデントが発生。このためFCY(フルコースイエロー)が宣言され、全車がペース落として追い抜き禁止に。さらに次の周でセーフティカーが導入されて、いったん全車がメインストレートでクラス別に隊列組み直しとなる。これで36号車が築き上げたリードは失われてしまった。

 13周目にレースが再開されると、36号車は再び後続との差を広げにかかるが、29周目に最初のピット作業とドライバー交代を行ってコースに戻った際に、26周目に最初の作業を終えていた19号車、19周目に終えていた1号車の先行を許してしまった。さらにアウトラップで23号車も36号車をオーバーテイク。これにより全車が最初のピット作業を終えた時点で36号車は4番手に後退した。

 これで19号車がトップに浮上。追うのは2台のZで2、3番手の1号車と23号車となった。

 

 

 

 

 

■レース後半は19号車がリーダーに。アクシデントによりレースは途中終了に

 その後は19号車と1号車の間隔が徐々に詰まり、いよいよトップを賭けたバトルかと思われた。だが、1号車は42周目に2度目のピット作業を行い、ここでバゲットから平峰一貴に交代した。

 トップの19号車と23号車は46周目に2度目のピット作業を行う。これにより36号車は、再びトップに戻った。その36号車も、48周目に2度目のピットへ。ここで29周目から36号車は19号車と1号車そして23号車の前でピットアウト。直後の1コーナーではタイヤがまだ温まらないため、19号車の先行を許したが、タイヤのグリップが十分になってからは猛然と19号車の阪口晴南を追い上げにかかり、一時6秒以上あった差は、規定周回の75%となる57周目には2秒強まで縮まった。

 ところがトップ集団が58周を終え、59周目に入ったところ、それまで4位につけていた23号車が並走する2台のGT300車両を抜こうとした時に接触。23号車は姿勢を乱して、タイヤバリアにクラッシュするアクシデントが発生した。これにより、セーフティカーが導入され、さらに赤旗も提示されてレース一時中断となった。

 ドライブしていた松田次生は救出され、幸いにも大きな負傷はなかったが精密検査のために病院へ搬送された。また、このアクシデントでタイヤバリアやガードレールなどコース設備も破損。修復には時間が掛かり、このままでは競技の安全が損なわれるため、これをもってレースは終了となされた。

 決勝レースは58周終了時点の順位で暫定結果となり、GT500クラスは2度目のピットストップをまだ行なっていなかったNo.3 Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)が優勝とされた。だが暫定結果に対して10チームから抗議が出され、大会審査委員会はこの抗議を正当と認めた。これにより改めてGT500クラス暫定結果が出され、2度のピットイン義務を行なっていない3号車には60秒加算のペナルティが課されて4位に下がった。
 これで優勝はNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南)となった。2位はNo.36 au TOM'S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)、3位はNo.1 MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)。Honda NSX-GT勢では5位にNo.100 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)が入った。
 なお3号車のNDDP RACINGは、この改定の暫定結果に大会審査委員会に異議を申し立てたが却下された。この抗議裁定に対し、同チームは控訴を行う意思を表明。このため、このGT500クラスの競技結果は控訴結果が確定するまで留保されることになった。

 

 

 

 

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