2023 AUTOBACS SUPER GT第6戦『SUGO GT 300km RACE』の決勝レースが、9月17日(日)に宮城県のスポーツランドSUGO(1周3,586m×84周)で行われた。GT500クラスは終盤に今季初勝利を巡って2台のHonda NSX-GTが争い、No.8 ARTA MUGEN NSX-GT(野尻智紀/大湯都史樹)が今季初優勝となった。GT300クラスはゴール直前に逆転した18号車がレース後の再車検で失格となり、トラブルでスロー走行ながら2着ゴールしたNo.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)が今季初優勝を手にした。
□天候:曇り | コース:ドライ | 気温/路面温度 スタート前(13:23)28℃/33℃>序盤(14:28)28℃/33℃>中盤(15:32)27℃/31℃>終盤(15:58)26℃/30℃、ゴール(16:24)25℃/30℃。
第6戦の決勝日、9月17日(日)のスポーツランドSUGOは、曇り空ながら時折陽が差す陽気。朝から多くのファンが訪れるなか、決勝レースがスタートする午後1時30分を前にして気温28度、路面はドライとなった。スタートの前には宮城県警察の白バイ3台、パトロールカー2台の先導による交通安全啓発のパレードラップが行われ、さらにフォーメーションラップを経て決勝のバトルが始まった。
なお、昨日午前の公式練習でクラッシュし、公式予選を走れなかったNo.31 apr LC500h GT(嵯峨宏紀/小高一斗)とNo.48 植毛ケーズフロンティア GT-R(井田太陽/田中優暉)もチームの努力でマシンを修復。最後尾ながら決勝レースを走ることになった。
まずはポールポジションのNo.96 K-tunes RC F GT3(新田守男/高木真一)がレースをリード。これにNo.20 シェイドレーシング GR86 GT(平中克幸/清水英志郎)、No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)、No.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GTは川合孝汰が駆って、予選順位のままで隊列が並んだ。
7周目になると96号車に20号車が接近し、さらに13周目には61号車と52号車を交えたトップ4が急接近。ここに7番手から序盤猛プッシュをみせたNo.6 DOBOT Audi R8 LMS(片山義章/ロベルト・メリ・ムンタン)が加わり、5台による好バトルが繰り広げられていった。そのバトルのなかで6号車が4番手に浮上し、20号車が96号車をオーバーテイク。参戦2年目の20号車が、ついにトップに浮上することになった。
さらにこの集団にサクセスウェイト上限の100kgを積みながら好走をみせるNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/名取鉄平)、No.18 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/小出峻)が接近。ポジションを下げていた61号車をかわし、トップ争いにも届こうかという勢いだった。
上位陣では、23周目に52号車がいち早くピットイン。川合から吉田広樹に交代。リヤタイヤのみ交換で作業時間を短縮する作戦を採る。これを皮切りに各車が続々とピットインするが、39周目にピットに向かい進路を変えた56号車がGT500車両の100号車と接触。100号車はスピンをしてコース外側に出てクラッシュ。この対応のためセーフティカーが導入された。この時、18号車もピットイン。2台のタイミングは絶妙なものとなったが、ドライバーの救護とガードレール補修のため、赤旗が提示されてレースは一時中断となってしまった。
レースは午後3時20分にセーフティカーランで再開。その直後からピット作業を行なっていなかったマシンもピットに向かい、レースの順位が整理されていく。トップに立っていたのは、早めのピット作業を行なった52号車(吉田広樹)。2番手は56号車だったが、100号車との接触と、さらに赤旗中断時に破損部分に触れてしまったことで、2つのドライブスルーペナルティとなってしまい、ポイント圏内から脱落した。
これで2番手は18号車となり、その後方は96号車を先頭にした8台ほどの連なったバトルとなる、これを勝ち抜いた20号車、6号車、61号車が3~5番手となった。さらにトップ5の後方では、5台による熾烈な6番手争いが展開されていた。一方でトップを行く52号車は追う18号車に2~4秒のマージンを持って終盤に進む。そしてトップをキープして、ラストラップの最終コーナーを立ち上がった。
しかし、ゴールラインも見えるだろう地点に来た52号車は、突如スローダウン。吉田は左右に揺すりながら、速度が落ちるマシンを必死に前へ進める。だが、その横を18号車が通過して、先にゴールとなった。惰性の状態でラインを越えた52号車は2番手となったが、マシンは1コーナーにも届かずストップした。
これで18号車の劇的な2連勝かと思われたが、レース後の再車検で18号車に最低地上高の違反と判定されて、なんと失格になってしまった。
この結果、No.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)が、逆転の逆転で今季初優勝となり、ドライバーランキングでも18号車の小林/小出組を抜いてトップに躍り出た。2位となったNo.20 シェイドレーシング GR86 GT(平中克幸/清水英志郎)は、チームにとって初めてのSUPER GTでの表彰台を獲得。3位に繰り上がったのは、No.6 DOBOT Audi R8 LMS(片山義章/ロベルト・メリ・ムンタン)で、今季2度目の3位獲得となった。
4/13-14 | Round1 OKAYAMA | |
5/03-04 | Round2 FUJI | |
6/01-02 | Round3 SUZUKA | |
8/03-04 | Round4 FUJI | |
Postponed | Round5 SUZUKA | |
9/21-22 | Round6 SUGO | |
10/19-20 | Round7 AUTOPOLIS | |
11/02-03 | Round8 MOTEGI |