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2024.03.17
【公式テスト岡山・2日目】晴の午前はau TOM'S GR Supraがまたもトップ!GT300はVELOREX FERRARIがトップタイムをマーク

【公式テスト岡山・2日目】晴の午前はau TOM'S GR Supraがまたもトップ!GT300はVELOREX FERRARIがトップタイムをマークの画像

公式テスト・岡山国際サーキット 3月17日(日)

公式テスト岡山は2日目(最終日)を迎えた。昨日のテスト初日は4月の陽気に包まれた岡山国際サーキットだったが、17日(日)は朝から雲が広がり、ひんやりと冷たい空気に。それでもSUPER GTのマシンや選手を見ようとサーキットに集まったファンの熱気は高く、コースサイドのフェンスにはカメラを構えたGTファンがずらりと並んでいた。セッション半ばからは雨が降り出し、終盤はウエットコンディションでの走行となった。午後も変わらず路面はウエットだが、幸い雨が酷くなることはなかった。その濡れた路面でも各チームは雨用のセッティングの模索やレインタイヤのデータ収拾など雨だからこそのテスト走行を行なった。そして終盤にはコンディションは次第に回復し、自己ベストタイムを更新するマシンも多かった。

 

◎走行3回目(Session 3:2日目午前) 9:00〜12:00
天候:曇りのち雨/路面:ドライ〜ウェット
気温:12℃〜15℃〜12℃/路面温度:14℃〜18℃〜15℃

◎走行4回目(Session 4:2日目午後) 14:00〜16:00 (13:45〜スタート練習)
天候:雨のち曇り/路面:ウエット
気温:12℃〜12℃/路面温度:14℃〜13℃

 

 

【セッション3】
■今度は山下がトップと好調の36号車。2、3番手も14、38号車とGR Supraが占める

 

 テスト2日目も、午前中に設定されているセッション3は午前9時からスタートし、正午までの3時間の走行予定だ。序盤は、前日の模擬予選で総合トップとなったNo.36 au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)、No.23 MOTUL AUTECH Z(千代勝正/ロニー・クインタレッリ)、No.16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹/佐藤蓮)と3メーカーがトップ3を分け合う拮抗した状態が続いた。
 ここからタイムを上げてきたのはNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)。テスト初日のセッション1ではチーム新加入の福住がベストタイムを記録したが、ここでは大嶋が負けじとトップタイムをマーク。するとセッション開始から1時間を前に、今度は36号車もタイム更新して14号車のトップタイムを上回る。セッションの折り返しを迎えるころ、No.38 KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)が3番手にポジションアップ。終盤の1時間は雨が降ってきたためタイムの更新はなく、TOYOTA GR Supra GT500がトップ3を独占する結果となった。
 23号車が4位でNissan Z GT500勢の最上位。6位のNo.8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)がCIVIC TYPE R-GTの最上位だった。
 なお、レギュラードライバーの牧野任祐が体調不良でこのテストを欠席したNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GTは、急遽スーパーフォーミュラに参戦している岩佐歩夢が牧野に代わって参加した。昨日、岡山入りした岩佐は今日の午前中のセッションから100号車に乗り込みドライブ。午前中は8周、午後は15周を走行した。

 

 

 

 

 

■GT300は新型車VELOREX FERRARI 296 GT3がトップ!これに65号車AMGが続く

 

 

 GT300クラスでは、雨が降り始める前にNo.6 VELOREX FERRARI 296 GT3(片山義章/ロベルト・メリ・ムンタン)が記録したトップタイム、1分25秒964が一度も破られることなくセッションが終了。
 No.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)が2番手につけ、FIA GT3勢がトップ2に並んだ。6号車はメリ・ムンタンのドライブで始まったが、序盤からトップタイムをキープ。セッションが1時間を過ぎたあたりで、GT300勢で唯一の1分25秒台にタイムを乗せてくると、後半のウエットコンディション下では片山がステアリングを握り、周回数を重ねていった。

 

 

 

 

【セッション4】
■雨模様も路面が好転した終盤にリアライズコーポレーション ADVAN Zがトップ浮上

 

 

 セッション3の終盤から降りだした雨は、お昼のインターバルで強まり、路面は完全なウエットコンディションに。セッション4開始を前に、その雨の中、午後1時45分からスタート練習が行われた。グリッドは昨日の模擬予選結果により、36号車がポールポジション。路面温度低下を配慮してセーフティカー(SC)先導で各車が動き出すと、午後2時3分にSCが隊列を離れ、GT500車両から一斉にスタート。そのままセッション4が開始となった。

 

 

 

 

 ウエットコンディションで始まったこのセッションで、序盤にタイミングモニターの上位につけたのは、No.24 リアライズコーポレーションADVAN Z(松田次生/名取鉄平)。ルーキーの名取がドライブし、トップの14号車に対して0.1秒差の2番手につけた。開始から30分を過ぎたところで、No.38 KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)がダブルヘアピンでストップ。セッションは赤旗中断となった。15分ほど経過したところで38号車の回収も終わり走行が再開した。38号車はエンジンにトラブルが発生したようで、コースに復帰することなくこのままテストを終えてしまった。

 セッションも後半に入ると、路面状況がやや回復してきたのか自己ベストタイムを更新する車両が出てくる。まずは36号車とNo.37 Deloitte TOM'S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)がタイムを更新してトップと2番手につけると、3号車も3番手に浮上。さらにNo.16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹/佐藤蓮)、No.17 Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/太田格之進)とHonda CIVIC TYPE R-GT勢もペースアップ。さらに残り時間が30分を切ってくると、No.19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南)がトップに浮上。ここから終盤にかけて目まぐるしく順位が変わっていくが、最後に24号車が松田のアタックで1分25秒063をマークしてライバルたちを上回り、公式テスト岡山での最後のセッションをトップで終えた。

 

 

 

 

 

■GT500で活躍が期待されるルーキーと移籍選手に注目!

 

 24号車はセッション4序盤もタイミングモニターの上位につけ、ウエットコンディションでの速さを披露した。序盤にタイムを出したルーキーの名取は「難しいのはタイヤ開発。ライバルとの差は感じているので、それをどう埋めていくかが大事ですね」と語る。チームメイトの松田に対しては「わからないことはたくさん教えてくれるし、1年目のパートナーが次生さんでよかった」と信頼を寄せ、「僕にとってGT500初優勝が、チームにとっても久々の、次生さんの最多勝につながるので、なんとか2人で優勝して、チームと次生さんにプレゼントしたいですね」と今シーズンの勝利を誓った。


 ルーキーで言えば、No.3 Niterra MOTUL Z(高星明誠/三宅淳詞)の三宅も初日の模擬予選Q2でルーキー最速タイムを記録し、周囲に印象付けた。こちらも車両とタイヤの開発の重要性を痛感しているようで、「GT500で経験豊富な高星選手からクルマやタイヤの知識をもっと吸収していきたいですね。1年目の不安はありますが、落ち着いて自分ができることをしっかりやり切りたいと思っています」と意気込む。テスト2日目のインターバルにはチームからサプライズのバースデープレゼントを贈られ、「いい雰囲気の中でやらせてもらっているので、みんなで協力して優勝争いしていきたいです」と活躍を誓った。

 また、唯一ダンロップタイヤユーザーのNo.64 Modulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)も、ベテラン伊沢のチームメイトとしてルーキーの大草が抜擢された。この日のテストは午前中にミッショントラブルに見舞われ大幅に走行時間を削られてしまったが、「これまでにいろんなコンディションで走らせてもらってきているので、クルマの習熟度という部分ではだいぶ上がってきていると思います」とここまでを振り返る。「デビューイヤーで唯一のダンロップユーザー、なかなか厳しい戦いにはなると思いますが、その中でも行けるタイミングは絶対来ると思うので、そこを見逃さないように毎戦大事に戦っていきたいです。伊沢選手とダンロップと優勝できるようにがんばります!」と気合十分の様子だ。

 今シーズンのGT500クラスはメーカーをこえた移籍も話題となった。そのうちの一人、14号車の福住はこの2日間で2つのセッショントップを奪って注目を集めた。「ここまで順調に進めてきていると思います。大きなミスもトラブルもなく公式テストを迎えられて、昨日はドライコンディションの中でいろいろテストしましたが、その中でも一番速いタイムを出せました」と手ごたえを語る福住。「タイムは一番速かったとはいえ、まだテストなので」と慎重な様子を見せながらも、「GR Supraには慣れたと思うし、チームの皆さんは優しくて雰囲気もすごくいいので、早く結果で恩返ししたいですね」と話していた。

 

 

 

■GT300もラストラップでStudie BMW M4が最上位!2番手は6号車フェラーリがつける

 

 

 GT300クラスは、セッションの前半では6号車と同じFERRARI 296 GT3を使用するNo.45 PONOS FERRARI GT3(ケイ・コッツォリーノ)がタイミングモニターのトップにつける。さらに45号車と同じミシュランタイヤを履くNo.7 Studie BMW M4(荒聖治/ニクラス・クルッテン/ブルーノ・スペングラー)もポジションアップ。
 残り時間が10分となったところで再び6号車が最速タイムを記録してトップに立つが、7号車のスペングラーが最終ラップで逆転。1分31秒622で6号車を0.4秒上回り、公式テスト岡山の最終セッションをトップタイムで締めくくった。

 

 

 この後、2024 AUTOBACS SUPER GTは3月23〜24日に公式テスト富士が実施され、4月13〜14日に岡山国際サーキットで開幕戦を迎える。

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GT500クラス・2日目総合トップタイム

山下健太(No.36 au TOM'S GR Supra)

 ドライコンディションのときにはすごく手ごたえを感じましたね。どのタイミングでも常にトップタイムを出せていましたし、昨日の自分の(模擬予選)Q1だけ福住選手に負けてしまいましたが、それ以外は調子よくここまで来ていると思います。すぐ1週間後に富士でのテストがありますが、まだ今年は富士を走っていないので、どんな感じになるかはわかりません。でも今回の手ごたえを来週もつかんで、いい雰囲気で開幕戦に臨めたらと思います。

 

 

GT300クラス・2日目総合トップタイム

ロベルト・メリ・ムンタン(No.6 VELOREX FERRARI 296 GT3)

 今シーズンは新しい車両で戦うので、このクルマをどんどん理解し、よくしていく必要があります。今のところどんどん良くなっていっていると感じているので、それを結果として出せたのは良かったです。このクルマは、ロングランに関してはもっと理解を深める必要がありますが、1発のタイムを出すにはすごくいいですね。まだいくつかのライバルチームはパフォーマンスを隠していると思うので、この結果では満足はしていません。今シーズンに関しては、開幕してみないとわからないですね。そういった意味で、まだ安心はしていませんよ。

 

 

 

→ 【公式テスト岡山】走行1回目

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