3月23日、公式テスト富士の初日走行を前にして、1月14日に73歳で逝去された株式会社エムワイジー代表取締役の今西豊さんへの哀悼と敬意を表し、黙とうが行われた。今西さんは、SUPER GT/全日本GT選手権をはじめ、日本のモータースポーツ界を支えた技術者であった。
この日の朝は雨も落ちて、3月とは思えない寒さとなった。今西さんの弟である今西富治さんと、株式会社エムワイジーの和田さんも、富士スピードウェイに来場。今西さんの偉大な活躍とモータースポーツ界への貢献をしのび、SUPER GT関係者一同もピット前に整列、来場したファンと共にが1分間の黙とうを捧げた。
今西さんは、1978年に株式会社トムスに入社し、ここでツーリングカーやグループCなどのレーシングカーを手掛けた。現在はトムスのチーム代表として手腕を振るっている舘信秀さん、日本人初のル・マン24時間ウィナーとなった関谷正徳さんが現役時代に、今西さんはメカニックとして様々な名レーシングカーの製作やメンテナンスに携わった。このレジェンドの2人だけでなく、多くのドライバーが今西さんの作ったマシンで数多くの活躍を見せた。
1993年にはトムスを退職され、株式会社エムワイジーを設立。以後も競技車両用の部品製造や加工、チーム運営で日本のモータースポーツ界を支えてきた。GTAが2014年に導入したGT300クラスのマザーシャシー開発にも携わられ、「ものづくり」のスペシャリストである今西さんに尽力いただいた“逸品”である。
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