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Race Report
2024.05.04
Rd.2 決勝GT500:スタートダッシュを決めたNiterra MOTUL Zが完勝!後半トップを守った三宅が嬉しいGT500初優勝

Rd.2 決勝GT500:スタートダッシュを決めたNiterra MOTUL Zが完勝!後半トップを守った三宅が嬉しいGT500初優勝の画像

第2戦 富士:決勝 GT500レビュー

 2024 AUTOBACS SUPER GT第2戦『FUJI GT 3Hours RACE』の決勝レースが、5月4日(土・祝)に静岡県の富士スピードウェイ(1周4,563m×3時間)で行われた。GT500クラスは予選2位からスタート直後にトップに立ったNo.3 Niterra MOTUL Z(高星明誠/三宅淳詞)が、そのまま逃げ切って優勝を飾った。GT300クラスはNo.88 JLOC Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)が実質トップを譲らないまま、見事なポール・トゥ・ウインを決めた。

 

□天候:晴れ | コース:ドライ | 気温/路面温度 スタート時(13:30)24℃/40℃>中盤(14:30)24℃/42℃>終盤(15:30)23℃/37℃、ゴール直前(16:30)23℃/35℃。

 

 

 

 

■見事なスタートダッシュで3号車Zの高星がトップを奪い取る!

 SUPER GTでは初の時間制レースとなる第2戦『FUJI GT 3Hours RACE』の決勝は、好天に恵まれた富士スピードウェイで行われた。午後1時30分に、SUPER GTマシンの隊列は静岡県警察の白バイ9台、パトロールカー4台の先導で交通安全のメッセージと共に行われたパレードラン。続いてフォーメーションラップを行い、3時間のレースをスタートした。

 スタート直後のTGR(第1)コーナーをトップで抜けたのは、予選2位のNo.3 Niterra MOTUL Z(高星明誠/三宅淳詞)だ。スタートドライバーの高星が1コーナーでアウトからポールシッターのNo.17 Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/太田格之進)を抜き去り、1周目だけで1秒494のリードを築き上げる。17号車も3号車から引き離されまいと食い下がるが、後方からは予選3位のNo.23 MOTUL AUTECH Z(千代勝正/ロニー・クインタレッリ)が迫ってきた。

 そして23周目、23号車はTGRコーナーの大外から17号車に並びかけ、そのまま並走状態で2コーナーを立ち上がると、コカコーラ・コーナー手前でついに2番手をもぎ取る。スタートから50分が経過すると、9番手を争うNo.16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹/佐藤蓮)が30周目にピットインしたのを皮切りに、各チームが相次いで最初のピット作業を行なった。

 3番手の17号車は34周目にピットイン。給油とタイヤ交換を行ない、ドライバーの交代はなし。GT500クラスはGT300クラスほどレース戦略の幅はないが、2人のドライバーをどう繋ぐか、チームによる工夫が見られた。2番手の23号車は38周目にピットイン。こちらはドライバーを交代し、ライフの長いタイヤで2度目のピット作業まで長めに引っ張る作戦を採る。この作戦の違いもあってか、最初のピット作業を終えた時点では17号車が再び2位に復帰することとなる。そしてトップの3号車は40周目にピットイン。こちらは17号車と同様にスタートドライバーの高星がそのまま走行を続ける作戦だ。そして3号車はここからペースを上げ、2位以下を着実に引き離し始める。55周を終えた時点でそのリードは約15秒、61周目には約20秒と開いていった。

 その後方では、予選4位からスタートし、そのまま4位を走行していたNo.8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)の野尻がペースの上がらない23号車を71周目の1コーナーで捉えて3位に浮上する。

 

 

 

 

 

 

■GT500ルーキーが確実に初優勝に近づく反面、背後ではバトルや波乱が展開する

 レースは2時間を迎えようとする72周目に入ると、13番手のNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南)がピットインしたのを皮切りに各チーム2度目のピット作業に取り掛かる。

 この時点で2番手を走行していた17号車は74周目にピットイン。ここでタイヤ交換に手間取って10秒以上をロスしてしまう。これで23号車と8号車が2回目のピット作業を終えた時点で、この2台は2、3番手となり、17号車は4番手に後退してしまう。だが、17号車の太田はそこから猛烈な追い上げを開始。前を走る8号車に何度も並びかける。だが8号車も一歩も引かず、CIVIC TYPE R-GT同士が激しいバトルを展開した。ところが、レースが残り10分を切り、上位陣が110周目を走り終えようかというところで突然8号車がスローダウン。そのままピットに戻ってレースを終えてしまった。

 後方で激しいバトルがある一方で、トップの3号車は75周目に2度目のピット作業を行い、ここで高星から三宅に交代。優勝への仕上げをGT500ルーキーに託す形になったが、80周目時点のマージンは36秒あり、3号車は堅実なペースで残り周回を重ねた。これで3時間を終えて、117周のチェッカーフラッグを受けたNo.3 Niterra MOTUL Z(高星明誠/三宅淳詞)が今季初勝利を挙げた。高星は通算4勝目、そして三宅はGT500クラスにステップアップしてわずか2戦目で早くも初勝利を手にした。

 2位にはNo.23 MOTUL AUTECH Z(千代勝正/ロニー・クインタレッリ)が入り、Nissan Z NISMO GT500が大観衆の前でワン・ツーを達成した。3位にはNo.17 Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/太田格之進)と、前戦に続きCIVIC TYPE R-GTが表彰台に上がった。

 また、前戦岡山で優勝したNo.36 au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)は予選11位という苦しい位置からのスタートながら、序盤から順位を上げて行く積極的な戦いぶりをみせ、最後はTOYOTA GR Supra GT500勢最上位の4位でフィニッシュ。この健闘により坪井/山下組は、ドライバーズランキングトップの座を守った。

 

 

 

 

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