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Race Report
2024.09.22
Rd.6 決勝GT300:LEON PYRAMID AMGが15番手スタートから大逆転で今季2勝目を連勝で達成する!

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第6戦 菅生:決勝 GT300レビュー

 2024 AUTOBACS SUPER GT第6戦『SUGO GT 300km RACE』の決勝レースが、9月22日(日)に宮城県のスポーツランドSUGO(1周3,586m×84周)で行われた。前日の予選日からこの日のお昼までかなりの雨に見舞われたが、天候の回復を待って小雨の中で決勝レースがスタート。路面状況が刻々と変化する難しい戦いとなったが、GT500クラスはNo.37 Deloitte TOM'S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)が今季2勝目を逆転で挙げた。GT300クラスは前戦富士に続きNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)が連勝を決めた。

 

□天候:雨/晴れ | コース:ウェット/ドライ | 気温/路面温度 スタート時(14:30)19℃/24℃>中盤(15:30)19℃/22℃>終盤(16:00)19℃/22℃、ゴール(16:30)19℃/21℃。

 

 

 

 

■濡れた路面の序盤に45号車フェラーリと7号車BMWが1、2番手に浮上

 昨日午後に行われる予定だった第6戦の公式予選は悪天候により、キャンセルとなった。このため、昨日午前に行われた公式練習のベストタイムにより、今日の決勝レースのスターティンググリッドを決めた。

 また、公式練習の序盤でクラッシュしてマシンを大きく破損したNo.52 Green Brave GR Supra GT(吉田広樹/野中誠太)だが、ワンオフのパーツが破損していたため修復が叶わず。残念ながら決勝レースを前にリタイヤとなった。

 決勝日午前の天候も午前中は強い雨となり、午後1時30分から予定されていた決勝レースの開催が危ぶまれたが、午後のスケジュールを約1時間遅らせたことで、午後1時のウォームアップ走行後に雨は小康状態となって、決勝前のスターティンググリッドでは薄日も差した。そして、午後2時22分にセーフティカーを先導にしたスタートした。

 スタート時点では、陽射しも弱いため路面は乾いてはいない。だが、16番手スタートのNo.18 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/小出峻)と19番手スタートのNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)がスリック(ドライ路面用)タイヤを履く作戦を敢行。その他のチームはウェット(濡れた路面用)タイヤを履いスタート。

 まずは先頭スタートのNo.20 シェイドレーシング GR86 GT(平中克幸/清水英志郎)がいったんリードするも、追うNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)、No.777 D'station Vantage GT3(藤井誠暢/チャーリー・ファグ)の集団に迫られる。

 序盤、特に素晴らしいペースだったのが4、5番手スタートのNo.7 Studie BMW M4(荒聖治/ニクラス・クルッテン)とNo.45 PONOS FERRARI 296(ケイ・コッツォリーノ/リル・ワドゥー)だ。2番手集団に食い込むと、ウェットタイヤに定評のあるミシュランタイヤを活かして、徐々にポジションアップ。2、3番手に上がった45号車、7号車は、トップ20号車との差を縮めていった。

 序盤は時折霧雨も舞う日差しの弱いなかで進んでいく。このため、路面は思うように乾かない。それでもスリックタイヤを選んだ18号車と4号車の走りを見てか、21番手スタートのNo.25 HOPPY Schatz GR Supra GT(松井孝允)が20周を終えピットインしてスリックに換装した。

 そして、同じミシュランタイヤを履くがペースが芳しくない20号車は、45号車と7号車に抜かれてトップから陥落。それでも3番手に留まる走りを見せていたが、なんと右後輪が脱落。何とかピットに戻るも、タイヤのホイールを繋ぐパーツが破損しており、このままレースを終えてしまった。さらに、25号車とNo.96 K-tunes RC F GT3(新田守男/高木真一)、No.11 GAINER TANAX Z(富田竜一郎/石川京侍)が絡むアクシデントが発生。25号車がコース脇に止まったため、セーフティカーが導入されることになった。

 

 

 

 

 

■レース後半は45号車のワドゥーと65号車の篠原が白熱の首位攻防戦を展開

 レースも中盤に差しかかると路面が乾いてきたのか、少しずつスリックタイヤを履く車両のラップタイムが、ウェットタイヤ車両のタイムより良くなっていく。その状況をみて、続々とGT300クラスの中位を走る車両がピットに向かっていく。その中で、タイヤ交換を終えた11号車がコースアウトしてクラッシュ。コース脇でマシンが動けなくなった状況になると、上位陣も一気にピットに向かい、直後に二度目のセーフティカーランとなった。

 リスタートはGT300クラスの先頭が48周目。45号車はピットイン後もトップを守っていたが、背後には早めのピットインを済ます作戦で順位を上げていたNo.65 LEON PYRAMID AMG(篠原拓朗)が接近していた。初めてのSUGOでSUPER GT/JGTC初の女性ドライバー優勝を目指して奮闘する45号車のワドゥーを、SUPER GTの経験豊富な65号車の篠原が果敢に攻めると白熱のトップ争いだ。少し開いた後方では、3位表彰台を争う7号車を777号車が追うバトルを展開していた。

 45号車と65号車の首位攻防戦は、ストレートが速い45号車ワドゥーがコーナーでも絶妙なライン取りをみせる。ワドゥーは海外GTレースでの実績も十分で、攻める篠原を巧みに抑えていた。だが68周目、最終コーナー立ち上がりでタイミングを合わせた65号車の篠原がストレートで並び掛ける。そして1コーナー進入でインをキープして前に出て、ついにトップを奪取した。

 その後、65号車は45号車とのギャップを広げてゴール。No.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)が第4戦富士に続く連勝を飾った(第5戦鈴鹿は12月に延期)。またドライバーランキングでも、今大会を8位で終えたNo.2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)を抜いて、こちらもトップに躍り出ている。

 2位はNo.45 PONOS FERRARI 296(ケイ・コッツォリーノ/リル・ワドゥー)で、チームにとって初表彰台を獲得。1995年のJGTC以来となる女性ドライバーの最高位2位を記録した。そして、7号車とのバトルを制したNo.777 D'station Vantage GT3(藤井誠暢/チャーリー・ファグ)が3位でフィニッシュした。

 

 

 

 

 

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