GTC1999 GT INSIDE REPORT

Round 7 MOTEGI GT CHAMPION RACE
10.23/24 - TWIN RING MOTEGI

10.23 - Qualify

CONTENDERS FOR THE CHAMPION

タイトル候補に戦略を訊く
GT500Class
No.1 ペンズオイル・ニスモGT-R(ランキング:ドライバーズ1位/チーム2位)
岡 寛監督「なにか(いつもと違うこと)をやるとリスクが生じるのでオーソドックスにやりたい。前回のTIのときの状態でやろうと思っています。36号車が速いことはわかっていますので、その分のこちらの不足分をピットワークで少しでも稼いでいこうと考えています。それと予選ですが、ここは抜き場所がないのでなんとしても前にいきたい。まあ、それは他チームにとっても同じですけどね。(2号車とのチームプレイは) それはそういう場面になればそうなるかもわかりませんが、そううまくはいかないでしょう。レースの流れに任せていくしかないかなと思っています。それより最後までキッチリ走るというのが一番だいじです。ペナルティとか周回遅れを抜くときとか。今までどおりのオーソドックスな戦いかたをしてチャンピオンになりたいな、と。それはGT300のほうも同じです。GT500でいえばウチと36号車と18号車で争ってますけど、ポイントではウチが一歩リードしてます。その意味で有利といえば有利ですが、レースですからね。やってみないとわかりません。ライバルの位置をにらみながらのレース展開ということになると思います。クルマのほうはここはバンピーでないし、それほど苦しみはないです。クルマとしてはそんなにいじめなくても悪くない走りができると思います。ウェイトですか? 効いてますよ。とくにここはブレーキもタイヤもきついですからね。でも60kgで12ポイント差というのはレギュレーションが基本的によくできていることを証明していますね。やるほうはキツイですけど。でもドライバーもチームも燃えているので、『あっ、しまった!』ということのないようにしたいと思っています。結果は後でついてくると思います。でもチャンピオンを獲りたいという意気込みでは負けていません。最近日産でリバイバルプランが発表されました。あれは痛みを伴うことなので、どちらかといえば暗い話にもなってしまいがちですけど、そういう意味ではひとつでも明るい話題を提供して役に立ちたいと思っています」
リカルド・ディヴィラ テクニカル・アドバイザー「1号車の戦略としては、ともかく36号車をマークすること。向こうが優勝するなら4位以内に入っていないといけないし、2位ならこちらは8位以内でないといけない。予選はおそらく8位か9位ということになるだろう。でも決勝はすごくいいレースができると思う。
 トヨタの今年のマシンは昨年のタイプより大きく進歩している。これに対してわれわれはクルマ自体がライバルと比較して大柄で前面投影面積が大きく、しかもフロントヘビーだ。重量配分については、ホンダNSXはミドシップで完璧だし、スープラも小さなエンジンをかなり後退させて搭載している。スカイラインは1ラップの速さではそれほどでもない。だが、ニスモ・チームはピットワークがいつもきわめて早く、ピットストップの後でいつもかなり順位を上げている。ここ『もてぎ』はスカイラインGT-Rにとって不得意なコースではない。それに前回からホンダもABSを装備してきたが、われわれは以前からこのシステムを使っているので非常によく機能している。ドライバーが走り、タイヤがよく保ち、ピットストップがいつものように早ければ、いいパフォーマンスを発揮できるだろう」

No.36 カストロール・トムス・スープラ(ドライバーズ2位/チーム1位)
東条 力エンジニア「今回は優勝が目標です。チャンピオンは獲れる(断言)。ここでのテストのときは、TIで勝つつもりで+50kg、トータル80kg積んで3〜5番手ぐらいのタイムが出ていました。でも、TIで勝てなかったので、想定より60kgも減ってしまったんです。だから、金曜日も、決勝用のローターの焼き入れをしていて、ペロッと49秒台のタイムが出てしまいました。ロングラン(のテスト)もやったし、どっちがスタートになってもいいように、ドライバー交代もどっちのパターンも練習しましたよ。全然問題ないですね。ニスモはいつもタイヤ交換より給油が早いけど、スープラやNSXだとそんなことはありえない。でも、今回はテストのときより燃費がいいし、給油が3〜4秒短いと思います。エンジンももちろんそうとうにいいものを持ってきています。今回もスカイラインはピット作業後に前(のほうの順位)に来るとは思いますが、ボクたちの状況は今までのレースよりかなりいいのではないでしょうか? 暑くても涼しくてもタイヤはどっちでもいいみたいだし、きっと楽しいレースになりますよ」

No.37 カストロール・トムス・スープラ(チーム1位)
鈴木利男「今回のレースはペンズオイル(No.1)撃墜の役割を担ってトマホークになるしかないでしょう(笑)。エリックには何年か前にMINEで借りがある(95年、タイトルがかかったレースで接触)から、今回はその逆。借りは返さないと(笑)。帰りは飛行機じゃないし、のんびりだから、コントロールタワーに呼ばれても平気だし(笑)、トヨタに乗ったら日産のチャンピオン候補は潰さなきゃいけないらしいし(笑)。決勝は完走するつもりはないから。黄色いの(ペンズオイル)しか頭のなかにないし、それをめがけていくしかないでしょう(笑)」

No.18 TAKATA童夢NSX(ドライバーズ3位/チーム3位)
田中 弘監督「TIで3位になって90kg積まされたので、タイトルは非常にきびしい。嵐でも起こらないと、ちょっと…。チーム一丸となってがんばってはいるけどね」
脇阪寿一「クルマの仕上がりは悪くないし、全力でがんばります。(ハンディウェイトを)90kg積んでるけど、予選では5〜6番手ぐらいにいければいいかな? 今回はブレーキがトラブるところも多いだろうし、最終戦ということで、リタイアするマシンが多いと思う。だから、確実に走って、上位を目指したいね」

GT300
No.15 ザナヴィARTAシルビア(ドライバーズ1位/チーム1位)
島田次郎エンジニア「リードしているといっても1ポイントですから、先にゴールしたほうが勝ち、ということが基本です。もちろん中盤あたりに来たときにMR2(No.25)との距離を見られれば作戦も考えられるんですけど、スタートしたらゴールするまでトップでいくというように、守りに入らないで攻めていこうと思っています。予選で好タイムが出たといっても、予選だけに着目したセッテイングというのは今回もやっていません。まあ、いつもそうですけど、ポールポジションは獲るつもりでいます。土曜日の、今の時点では順調です。でも、なにもなければ(決勝でも)悪くなる要素はないと思います。重量ハンデできびしくなるブレーキについても、ちょっと対策はしてきました。耐久性が上がるような対策です。(ライバルについては) 25号車はバーストしたり飛び出したりすることがありましたけど、確実にポイントを挙げていますよね。今回は前回のレースとのあいだにテストがなくて確認ができない中でこれだけ速くしてくるのはさすがだなと思います。やはり(土屋春雄監督が)経験豊富ですからね。クルマのツボのようなところをよくおさえていますよね。19号車についてはFF車なのでタイヤがきびしいと思うんですけど、それでもあそこまで仕上げてくるのはさすがです」

No.25 モモコルセ・アペックスMR2(ドライバーズ2位/チーム2位)
土屋春雄監督「秘策はない。自分たちでできることを精一杯やって、その結果どうなろうとしょうがない。テストからコンマ5秒あがっているんだから。あとは運転手の仕事だよ。レースが始まってチェッカーを受けるまで最短の時間で走るようにするだけで、特別になにもない。ただ予選であんまり後ろにいくとつらいな」
新田守男「追われる立場から追う立場になったから楽になりましたよね。もう、いくだけですよ。リタイアでもなんでもね。チャンピオンを意識していないわけじゃないけど、ねらったからといって獲れるわけじゃない。No.15だけを意識してるわけじゃないよ」

No.19 ウェッズスポーツセリカ(ドライバーズ3位/チーム3位)
坂東正明監督「チャンピオンの可能性は考えてない。それは(結果に)おのずとついてくるものなので、今はとりあえずこのレースで勝つことだけを考えている。ウチはFFのNAなので、ターボ軍団のタイヤにやさしいクルマに比べると過酷だけど、とにかくミスのないようにマシンを仕上げたい。あとは勝負ごとなので、どういう結果になるかはわからないね。駆け引きはなにもない。とにかくいくだけだよ」
織戸 学「失うものはなにもないからただいくのみ。シーズン最後に来てクルマの仕上がりもよくなってるしね。タイトルはあまり意識していない。獲れりゃラッキーだよね。獲れる可能性はなきにしもあらずだけど、ポイントを計算してうんぬんというのはない。MR2とシルビアはギンギンにやってくるだろうけど、ボクらはそこに入ってないからね。とにかく確実にいい順位を走って、悔いのないように精一杯やるだけだよ」

No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7(ドライバーズ4位/チーム4位)
松本晴彦「やっぱりチャンピオンは獲りたいです。今回優勝しなければダメなんでがんばります。前々回、前回とよかったので、とにかく勝つことです。まわりは関係ないです。ウエイトはきついけど、トラブルさえなければなんとかいけると思います」
雨宮勇美監督「(チャンピオンは)ムリでしょう。調子はいいけど(成績を挙げるのが)ちょっと遅かったですよね。2回リタイアしてるのがね…。ウェイトはきびしいですね。今回、とくになにもしてきてません。やっぱチャンピオンはシルビアじゃないですかね。シルビアに負けるのはしょうがない。でも、坂東さん(No.19)よりも前にいきたいね。TIがテストなかったわりによかったんで、レースはなにがあるかわからないですから、なんとか表彰台はいきたいね」


☆予選1回目終了後

No.15 ザナヴィARTAシルビア(1回目GT300クラス1位)
土屋武士「昨日の時点でやるべきことを一所懸命考えて、それを突き詰めてやった結果だから、それがまちがってなかったということですね。このタイムは満足どころじゃないですよ。自分でもびっくりしてます。セッティングは昨日からほとんど変えてません。路面温度に対する微調整ていどです。昨日はタイムを見るよりだいじなことがあるからそれをやっていたんですけど、(今日は)自分たちが思っていた100%以上のタイムが出たから、これが限界なんて思ってはいけないんだな、と」

No.19 ウェッズスポーツセリカ(1回目GT300クラス4位)
織戸 学「昨日タイムが出たバランスでいったけど、昨日より気温、路面温度が上がってアンダーが出ちゃったね。ウチはFFだから。でももう1回あるからもうちょっと順位を上げたい。2回目がんばります。それにしてもやっぱりザナヴィは速いね」

No.12 カルソニックスカイライン(1回目GT500クラス10位)
星野一義「クルマの調子は悪くないから、2回目は気温が上がらなければもう少しタイムを上げられると思う。でも、49秒台前半っていうのはちょっとキツイね」

No.16 Castrol無限NSX(1回目GT500クラス2位)
道上 龍「けっこう完璧でしたが、負けました。クルマは問題ないので、2回目は自分で走りを考えます。S字とか、ちょっと失敗してるなって思うところがあるんですよ。風が出てきたし、午後はギヤ比を変えたり、ちょっとクルマのセッティングもいじります。裏のストレートが向かい風になっていて、1回目の予選でもちょっとエンジンが回らない感じだったし。ボクたちはまだ1セットタイヤが残っているので、がんばります」

No.36 カストロール・トムス・スープラ(1回目GT500クラス1位)
黒澤琢弥「予定どおり。涼しいから1回目でタイヤは2セット使った。結果的に2セット目はタイムが上がらなかったけど。でもそれは結果論だから。最初から任せられていて、コンディションがよかったら2セットやろうって言っていて、走り始めたらよかったので使ったんだ。TIでも1回目で2セット使ったし、ウチはけっこうやってるよ。タイム的には(1分)48秒5〜6ぐらいかなと思ったんだけど、48秒3までいくとは思わなかったね。2回目はまわりがタイムアップしてくるようだったらもう1回プッシュする。1セット目のタイヤは3周しか使ってないから。なんとしてもポールは死守したい。ここはパッシングポイントが少ないし、トップで1コーナーに入りたいんだ。オレの今回の役目はまずポールを獲ること。それから明日はどっちがスターターになるかわからないけど、もしオレがスタートだったらトップで関谷さんに渡すことだね。作戦としてはどっちがスターターでも対処できるし、ウチのチームはコンビネーションもいいと思う。とにかくベストをつくすだけだよ」

No.100 RAYBRIG NSX(1回目GT500クラス6位)
飯田 章「もう目一杯。スープラやスカイラインのあの速さはなんなの? 昨日までとぜんぜん違うじゃない。No.16は新車だよ。新車じゃないとついていけないなんて信じられない。いったいなにが起きたんだ!?」

No.32 cdmaOneセルモスープラ(1回目GT500クラス14位)
木下隆之「自己ワーストだね。そんなにセッティングも悪くないはずなんだけどね。ブレーキがきかないとか、剛性がないとか、要するにクルマがもう古くなっちゃってるってことなんだよ。もうこれ以上何も残されていないって気がします。でもあきらめずにがんばりますけど。このあいだ99(年型スープラ)に富士1000kmのテストで乗ったけど、マッチの言うとおり、オレって天才って思った(笑)」

No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7(1回目GT300クラス12位)
松本晴彦「フレッシュタイヤでアンダーが強くなったので、今それを解消してもらってます。それ以外は問題ないです。予選は5番手以内に入りたい。まだ(1分)57秒台は見えないんで、58秒台前半にはいきたいです」

No.25 モモコルセ・アペックスMR2(1回目GT300クラス5位)
新田守男「べつだんクルマは悪くない。昨日よりちょっとストレートが遅くなっちゃったかな。ザナヴィ(No.15)にベストの走りをされちゃったら抜けないだろうね。なんでテストのときよりこんなに速くなっちゃえるんだろう? やっぱりワークスだから? ウチはもうちょっと予選ポジションを上げないと」

No.3 ユニシアジェックススカイライン(1回目GT500クラス15位)
長谷見昌弘「午後はたぶん(1分)49秒台には入るよ。昨日食いつきが悪かったリアはもとに戻したから今までといっしょ。今年はもうあらゆることをやったけど…。決勝は6位が目標。昨日走った感じだと、もてぎはコースが荒れるね。コースアウトしてもすぐ引っ張ってくれて走らせてくれちゃうから、コース上に砂利がすごい。砂利やタイヤカスが出やすいから、GT300クラスもよけるによけられなくなっちゃうだろうね。決勝ではそのへんを注意しないと、けっこうスピンするんじゃないかな」

No.86 BPアペックスKRAFTトレノ(1回目GT300クラス10位)
雨宮栄城「予想どおりのタイムだと思います。クルマもぜんぜん問題ない。今10番手ですが、予選で10番手以内にいないと決勝は苦しいから、午後はもう少しタイムアップをしないと。決勝も後半勝負になるでしょう」

No.38 FK/マッシモセルモスープラ(1回目GT500クラス9位)
立川祐路「クルマのフィーリングが問題ですね。テストのときのセッティングに戻したんですけれど、コンディションが違うんで…。決勝に向けてハードタイヤを選択したので、それもありますね。ほとんどのところがソフトみたいなんですよ。暑くなるぶんにはウチに有利なんですが、今の段階ではちょっと固かったかなって感じです。午後はもう1回アタックします。ちょっとでも順位を上げておきたいんで」

No.10 アビリティ・マリオポルシェ(1回目GT300クラス6位)
桧井保孝「午前中は、間が悪かったみたいでクリアが取れず、今からいこうというときに引っかかっちゃう。上位は柔らかいタイヤを使ってるようですね。ラストのレースですからポールポジションを獲りたいですねえ。獲れるといいなあ…。なるようにしかならないですけれどね。午後は仕様変更してがんばります」

No.71 シグマテック911(1回目GT300クラス11位)
城内政樹「昨日よりタイムアップしたんですが、失敗した部分があった。あと0.2〜0.3秒はいけたと思うんです。2回目も(アタックに)いきます。アベレージタイムはそんなに落ちないし、去年までのレースみたいな『終わったら上位にいられる』作戦でいきたいです。よそはコーナリングスピードがすごい速いです。ウチはリストリクターが緩和されたのでストレートが速くなりましたね」

No.77 クスコスバルインプレッサ(1回目GT300クラス9位)
谷川達也「アタックしてもしなくてもタイムが変わらなかったんです。合同テストはいい感じだったけど、レースウイークに入って昨日からなにが悪いのか、はまってしまっている状態です。セット変えてもう1回違うことをやってみようと。気温や路温じゃなく、ドライバーもどっか寄り道をしてるんじゃないですか(笑)。まわりがなんであんなに速いのかわからない。午後は今ぐらいか、上がっても1、2番手でしょう」

No.81 ダイシンシルビア(1回目GT300クラス3位)
福山英朗「3番手(というポジション)はいいけれど(1分)57秒台に入れたい。でも57秒4はぜんぜん見えない。クラスが違うねぇ。GT500も昨日よりタイムが上がってるし、ウチも0.2秒くらいは上がってるんだけど…。クルマは昨日よりちょっとよくない。ハンドリングが路面と合ってない。ピタッと合っても57秒4はでない(苦笑)。午後も一応やりますけれど、レースラップを速くできれば」

No.355 イエローマジックF355GT(1回目GT300クラス8位)
井上隆智穂「彼(高橋選手)のセットでやってます。クルマも進歩してきてるんですが、大きくは変わってないんでハンディキャップがあるような状態ですね。レースラップで足手まといにならないようにいきたいです。スローなサーキットですし、砂がけっこう出ますからね…。うまく道を譲りながらレースしますよ」
高橋 毅「最高位が富士の8位なんで、それ以上の成績を残したいです。セットアップをいろいろいじって少しずついいところを探していました。昨日、トータルな判断で合わせてきたんですが、予選は2分フラットはいきたかったですね…。レースラップとは違うんで、午後は気温が上がるんで少し考えてやりたい。作戦はまだ決まってないんです。レースが長いんで、いい感じで終われるようにしたいです」

No.910 ナインテンアドバンポルシェ(1回目GT300クラス14位)
砂子智彦「できることやってるつもり。セットアップで大きく悩んでるわけではない。最終戦まで来ちゃったけれど、ポルシェでは着実に仕事すればタナボタ的に上位にいけるという図式も考えられなくなってきた。ポルシェ勢はテンションが落ちてるよね。来年はGT3を投入する予定。GT3が何台か増えればGT300の情勢も変わるでしょう。(今回は)きっちり走りきってがんばろうってところですね」

No.6 ESSO Tiger Supra(1回目GT500クラス4位)
野田英樹「いいタイム? でもトムス(No.36、No.35)が速いから…。でも2列目くらいでスタートできれば上デキでしょう。上位はNo.16以外はみなタイヤを2セット使っているでしょ? ウチはもう1セットあるので午後もう1回アタックします。まあ、なんとかあとコンマ5秒くらい上げられるといいけど…。でもけっこう限界の走りはしてますよ。まあ充分でしょう、60kg積んで2列目からスタートできれば」

No.1 ペンズオイル・ニスモGT-R(1回目GT500クラス5位)
本山 哲「ウエイト積んでもクルマのフィーリングはぜんぜん悪くないし、この調子で明日もいければと思っています。タイヤはもう2セット使ったので午後はもうアタックはしません。タイム的には充分満足しています」

No.35 マツモトキヨシ・トムススープラ(1回目GT500クラス3位)
P-H.ラファネル「午後は速いタイムを出せるコンディションではなくなると思ったのでタイヤはすでに2セット使った。今朝は条件がよかったのでアタックしたんだ。ここはコンディションがよく変わるコースなんだ。路面の状況、気温でクルマの動きが大きく変わってしまう。ボクらは順調だけど、No.1がすぐ後ろにいるのが気になる。いつもずっと後ろにいてもレースでは5位、6位に上がってくる。今回はすでに5番手にいるからね。関谷組をチャンピオンにするためのチームプレー? するよ。関谷さんが来たら抜かせるし、No.1が来たら抜かせない。もちろん妨害はしないけど、簡単には抜かせない」

No.39 デンソーサードスープラGT(1回目GT500クラス11位)
土屋圭市「2周ブレーキに焼きをいれて、アタック1回したところでハブがガタガタいいだした。午後もう1回アタックいってみるけれど、変わんないんじゃないかな。アンダーオーバーが強くて。(タイムを詰めたとしても)コンマ2秒くらいかな。あとは満タンの決勝セットをやるよ」


☆予選2回目終了後

No.88 ノマドディアブロGT-1(GT500クラス17位)
和田 久「午前中はデフのトラブルで走れませんでした。アッセンブリーで交換したんで午後は問題なかったんですが、タイム的にはもうちょっといけたと思います。ちょっと失敗してしまったんで…。でも上のほうには届かないですね。速すぎますよ(苦笑)。決勝は、例によって燃費がきびしいので2回ピットになると思います」

No.20 オートレットセリカ(GT300クラス13位)
松永雅博「午前中は1段低いギアで走ってたんですよ。2速でいくべきところを1速とかね。午後には変えたんだけど、気づくのが遅かったですね。気づいていればギア比もそれに合わせられたし、ちょっと残念。ここでのテストができていなかったのが痛かったです。決勝は3分の2くらいまでボクが引っぱってピットインする予定です。タイヤが保たなければ早めに入りますが、2回ピットというのは今のところ考えていません」

No.61 テイボン・トランピオ・FTO(GT300クラス10位)
中谷明彦「午後も一応アタックはしたんですが、気温が上がると思って午前中にタイヤを使っちゃったのでタイムアップできませんでした。タイヤは、TIでベースゴムまで出ちゃうくらい摩耗してしまったので、今回は固めのものです。もちろん柔らかいほうがタイムはいいんですが、保たなきゃしょうがないですからね」

No.19 ウェッズスポーツセリカ(GT300クラス3位)
織戸 学「2回目は、午前中悪かったところを直して中古タイヤで出ていったんだけど、気温と路面温度が下がったので結局朝の状態に戻した。それでニュータイヤを履いてアタックにいったんだ。コース上にはけっこう砂利とか出ていたね。だけど、確実にタイムを出そうと思って気合いを入れていったよ。そうしたらハーフスピンしちゃって…。その後仕切り直して、もう2周アタックしたらベストタイムが出た。自分のなかでは久々にいい走りだったと思うし、おもしろい予選だった。タイム的にも、2回目はザナヴィに勝ってるし、MR2ともコンマ1秒差。最終戦だから、予選から1−2−3にいないとおもしろくないもんね。明日はどこまでいけるかわからないけど、プッシュしていくしかないでしょう」

No.12 カルソニックスカイライン(GT500クラス8位)
星野一義「もう一声だったね。午前中とはちょっとセットを変えてよくなったんだけど。予選アタックをやったのは久々だからね。どんどん乗らないようにしてきてるから。でも、ちょっと乗れば大丈夫。体力的にはぜんぜん大丈夫だし、明日はがんばるよ」

No.16 Castrol無限NSX(GT500クラス2位)
道上 龍「午後はセットを変えていきましたが、よくもなく悪くもなくでしたね。午前中失敗したなと思っていたS字もうまくまとめたし、出口のシフトアップもいい感じで、回転を見てても悪くなかったんですが、ほかのところが遅かったんでしょう。明日のレースはけっこう荒れる気がするので、気をつけないとね。満タンですごくいいので、スタートで前に出たらこっちのもんなんですけどね」

No.18 TAKATA童夢NSX(GT500クラス12位)
脇阪寿一「1回目より若干ダウンフォースをつけていったら、クルマはかなりよくなったけど、ブレーキがロックするみたいな感じでちょっとおかしかった。でも、その後直して満タンでいったらすごくよかったので、まぁ明日を楽しみにしててください」

No.37 カストロール・トムス・スープラ(GT500クラス13位)
鈴木利男「朝から右コーナーがアンダーステアで、2回目も直らなかった。午前中とはいろいろ変えたけど効果がなかったね。でもぜんぜん平気。ペンズオイルがピットインして、出てきたときにオレが1コーナーにいるようにすればいいんでしょ(笑)。オレの頭のなかには黄色いのしかないから(笑)」

No.64 Mobil 1 NSX(GT500クラス10位)
トム・コロネル「1回目はクラッチのトラブルがあって走れなかったけど、メカニックがいい仕事をしてくれて直してくれたのでよかった。2回目の予選についてはとても満足しているよ。タイムもよかったし、クルマのバランスもよかった。ただ、80kg積んでいるのでABSの具合がちょっとおかしかったんだけどね。明日のレースでは4位か5位でフィニッシュできると思う。タイムはみんなすごく拮抗しているから。ブレーキに関してはちょっと不安が残っているけど、明日はブレーキをいたわりながら走るよ」

No.2 ARTAゼクセルスカイライン(GT500クラス4位)
ミハエル・クルム「朝考えていたとおりタイムを更新できてうれしいよ。今朝はセッティングに不満があったのでそれを変えて、それがいい方向で決まった。さいわい気象条件は午前中と同じだったのでペースをキープすることができた。明日はすごくエキサイティングなレースになるよ。チームプレイ? 状況によってはありうるだろう。チームが決めることでボクはまだ知らない。ボクは自分のレースにベストをつくすだけだよ。チームが決めたらそうするけど、エリック(コマス)たちにはその必要はないと思う」

No.25 モモコルセ・アペックスMR2(GT300クラス2位)
長谷川勇総監督「予選2番手だし、タイム的にも悪くない。トップともそんなにタイム差がないんで、(決勝は)ねばり強くいくことでしょう。あとはポルシェが中盤から攻めてくるんで、それがからんでくるとややこしいけれど、最終戦らしい戦いをやりたいね。土屋(春雄監督)さんも言ってたけれど、肩の力を抜いて開き直れるかどうか、これにつきると思う。今日の予選も、最後はドライバーがそうとう力を出していたと思うよ。新田も予選でドライビングミスをやっちゃって、そのなかでの100分の1秒とか2秒の差でしょう。ここまでやればいいレースになるでしょう」

No.72 オークラRX7
石川 朗「オイルポンプのボルトが飛んでハウジングがゆるんでしまった。歯車が噛んじゃっていて、そのパーツがなくて直しているところです。平野が予選走ってないんですよ。嘆願書が通れば決勝にも出られると思いますけど。調子が上がってきたところでブレーキがかかってしまった感じですね」

No.77 クスコスバルインプレッサ(GT300クラス9位)
小林且雄「決勝ラップは人並みなんで、あとは序盤でどこまでプッシュできるか。ラップを落とさないで最後までつまらないトラブルが出なければ、という感じですね。ウチは去年のタイムまでいってないのに、みんな速くなりましたね。このコースは砂が出るし、タイヤカスもあるんで、GT500が来てもよけたくないですよ」
谷川達也「ポジション的には変わってないんです。なにをやってもダメでした。満タンはいい状態なんで、(上位が)壊れるのを待つだけ。淡々とムリせずいきます」

No.81 ダイシンシルビア(GT300クラス5位)
福山英朗「今日はもうチャンピオン争いをしているチームの底力にビックリした。やっぱりタイトルがかかってると一発でここまで上げてくるんだからすごい。タイサン(No.26)とウチとRX7(No.7)の位置関係はこれまでどおりだったのに、3台(No.15、No.25、No.19)が上がってきたのがすごいよね。明日は、後ろからバトルを見せてもらいましょう(笑)。後半勝負ですね。大八木さんがスタートの可能性が高いですね」
大八木信行「スタートはどちらでもええのと違うかな。予選ポールにもこだわりは持ってなかったし、レース重視の方向で予選をこなしたけれど、それなりに得るもんはあったですよ。クルマも、午前よりもよくなってます。ハンドリングもクリアになりました。トップ争いはチャンピオン争いやから、中盤競り合いも多いやろうな」

No.26 STPアドバンタイサンGT3R(GT300クラス4位)
ドミニク・シュワガー「このクルマで予選のタイムアタックを担当するのは初めてです。ただ、クルマの状況はあまりよくなくて、すごくバンピーなんです。それに午後のセッションでタイムを上げたところが2チームありましたから、結局GT300クラスでは4位だったと思います。ボクらのクルマはABSがついていないので、ほかのクルマと比較すると各コーナーで20mほどは早くブレーキングしている。もちろん限界のブレーキングしていますけどね。ほかのサーキットはスムースでも、ここはストップ&ゴーで、ほとんどつねにフルブレーキ。それとサスペンションがまだスポンジー。レースではどのくらいのタイムで走れるかわかりませんけど、楽ではないです。明日はボクがスタートを担当します」

No.30 綜警McLaren GTR(GT500クラス15位)
岡田秀樹「このところ国産勢がまた速くなっていますね。ホンダがABSをつけたし、トヨタも速くなっているし。それにランボルギーニとウチだけですからね、ABSがついてないのは。ここのようにストップ&ゴーのサーキットではつらいですよ、トーコントロールが。午後にタイムが上がりましたが、ほんとうはもっといけたはずなんです。2周目に砂がコース上に出たときに、ほかのチームは最初はオールドタイヤで出ていっていたようだけどウチははじめからニュータイヤをつけて出ていってたんで、タイミングがズレてしまった。パーフェクトな状態で走れていれば1分49秒台のまんなかぐらいは出ていて、8位から10位くらいに入っていたと思います」



★ポールシッターインタビュー

●GT500クラス・ポールポジション
No.36 カストロール・トムス・スープラ
黒澤琢弥「とりあえずポールポジションが欲しかったんでねらってたんです。ねらって獲れるものでもないとは思いますけれど、スタッフがいい仕事をしてくれて、結果的にポールが獲れてホッとしてます。昨日一番速いクルマが(1分)48秒7か8だったので、48秒4ぐらいだろうなっていうのは想像してたんですけど、昨日はアタックの練習をしてなかったので、想像でしかなかったんです。クルマがよくなったんでミスしなければなんとかいけるだろうと。まあ、ミスしなかったんで(タイムが出せた)。(早めのアタックでタイムが出たのは)ボクは昔からそうなんですけど、走れば走るだけタイムがよくなるんじゃないんで…。走るほど砂利が出てきたり、コンディションがよくなっていかないんで、すぐにいっちゃおうってことで。午後は涼しくなっきたんで、ちょっとヤバイかな、と思ったんですけど、まあ、結果的に抜かれなかったんでよかったかな。2回目のタイムがよくなかった原因はちょっとわからないですね。一所懸命走ったんですけど。ただ路面があまりよくならなかったんで、こういう結果になったんだと思います。決勝で気になるのは自分の運転ですね。まず、いいスタートがきれて、ミスしないで自分の担当を終えて関谷さんにチェンジする、ま、ボクがスタートかどうかまだわからないですけれど、もしスタートだとしたら、それが一番重要な仕事で、ペンズオイルがどうのっていうのは終わってから考えます。クルマの心配は今のところないんですが、レースですからスタートしてなにが起きるかわからないんで、それよりも自分がすべての状況に応じてドライビングをミスなくできるかどうか、それが課題です」

関谷正徳「黒澤選手がいい仕事したということですね。セットアップはここのところずっとエンジニア、メカニックががんばってくれてたし、スープラではまとまったクルマに仕上がってるということなんでしょうね。ウェイトハンディはここにきたら、ああだこうだ言えないですよね。30kgの人もいれば40kgの人もいるし、軽けりゃ軽いほどいい感じになるでしょうけど、それはそれでしょうがないですよね。ブレーキがきびしいサーキットですけど、トラブルは心配してないです。心配してるのは運転手のミスですね。レースに対しては余裕ですが、チャンピオンシップを考えるときびしいものがありますから。GTCのチャンピオンはまだないんで欲しいですね。そういうものはなんでも欲しいです。作戦はなにもないですよ。一所懸命走るのが一番いい方法だと思います」


●GT300クラス・ポールポジション
No.15 ザナヴィARTAシルビア
土屋武士「チャンピオンがかかっているだいじなレースを一番前からスタートできるんで、有利なポジションからスタートできるのは、よかったです。2回目にタイムが伸びなかったのは、決勝を想定したセッティングをしていたからです。1回目がすごくいいタイムが出てたんで、予選順位はだいじだったんですけど、まあ、なんとか(大丈夫だろう)というチームの判断です。まちがっても3番手や4番手から落ちることはないだろうということで」

井出有治「土屋さんがすごくがんばっていいタイムを出してくれたんで(よかった)。ほかのチームが(2回目に)タイムを上げてきたんで、もしかしたらっていうの(不安)はあったんですけど、ポジションがそのままでよかったです。余裕はないですね。(プレッシャーは)今までずっとかかってたんで、いつもどおりです。初の全日本タイトルは意識してないといったらウソになります。欲しいですね」



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