■注目のニューカマー
No.39 デンソーサードスープラGT
ロマン・デュマ「これまではフォーミュラしか乗ったことがなくて、GTは初めてです。木曜日に初めて乗ったんですが、フォーミュラとはぜんぜん違いますね。車輪の動きが見えないし、クルマの動き方が違います。フォーミュラは路面にくっついている感じですが、GTは横方向の動きがあります。木曜日は雨だったんですが、自分としてはそのほうがラクでした。今年はフォーミュラ・ニッポンに乗る予定でいったん来日したんですが、チーム側の事情で参戦できなくなり、ユーロF3000選手権に参戦しています。デビュー戦では6位に入賞しました。今後は日本のGTとのかけもちになります。今回のレースでは、とにかく自分にできるだけのことはしたいと思っています。チームメイトのジェレミー(デュフォア)とは同じレースに出たことはありませんが以前から知っていますし、フランス人どうしでコミュニケーションもしやすく、やりやすいです。ジェレミーはGTでもすでに速さをみせているので、なんとか追いつきたいと思っています」
加藤眞代表「もともと若くて闘争心のあるドライバーを起用したいという意向があって(新人を)探していたんです。日本人を、とも考えたんですが、シーズン途中ではなかなかむずかしくて、それならばCRM(コマス・レーシング・マネージメント)から推薦のあったデュマを使おう、と。JD(J.デュフォア)と同じフランス人でチーム内のコミュニケーションも問題ありませんしね。日本のGTは、ヨーロッパでもEURO SPORTで放映されるなどしています。ヨーロッパの若手ドライバーにとっては自分をアピールするいいチャンスなんです。予選でも1秒以内に10台以上入るし、決勝でもだれが勝つかわからないようなバトルがあるし、ドライバーにとっても勉強になるはずです」
No.62 R&DスポーツダンロップGT3R
密山祥吾「少しずつ慣れてきたかなというところです。木曜にはデイトナ(24時間)でチームメイトだった山路選手(No.7)に抜かれ方のアドバイスをしてもらいました。完走よりも、ちょっと欲を出してポイントゲットしたいです」
■予選1回目終了後のコメント
No.36 カストロール・トムス・スープラ(暫定ポール)
土屋武士「1回目のタイムアタックは80パーセントぐらいのデキでした。クルマの限界の80パーセントぐらいしか引き出せていないと思います。計測1周目もひっかかっていますし、ベストタイムが出た2周目もひっかかっています。2周目は、ちょうどピットアウトしてきたばっかりのクルマがいっぱいいて、みんな避けてはくれるんですけどクリッピングポイントが見えなかったりして…。クルマはとくになにもいじっていませんし、いつもと変わらないです。タイヤのパフォーマンスがよくなったのがトップタイムにつながったと思いますね。2回目はクルマのパフォーマンスを100パーセント引き出したいです。2回目は涼しくなるでしょうし、タイム的には(1分)18秒台に入るんじゃないでしょうか? テストでも18秒7まで出ていますからね」
No.71 シグマMR-S(クラス暫定ポール)
田嶋栄一「(アタックに)出ていった周に前に3台いたけど、そのいちばん前に出られた(のでタイムが出せた)。シェイクダウンみたいなかたちでのレースなんで作戦も立てようがないんです。いきあたりばったりで考えるしかない。MR-Sもクルマ的にはスイートスポットが出てないですね。新田くんたち(No.31)も試行錯誤の状態です。ポルシェみたいにダラッとした乗用車的な感じのクルマだと、だれが乗ってもそこそこ走れるんですが、MR-Sはピーキーなんです。レースでは、リア(タイヤ)のタレ具合が大きくて後半にオーバーが出るのはみえているんで、どのへんでだませるかですね。前半はアンダーが出るんですが、これはまだ待てば曲がるんで…。GT300のタイヤはこれしかないんで、あわせていかないとしかたないんです。クルマの剛性感やポテンシャルにしてはタイヤが硬すぎる感じがしますね。レースはしきり直しという意味で余裕のあるセッティングをしたいです」
No.3 ユニシアジェックスシルビア
井出有治「アタックしようとしたら赤旗で、解除でいったらまた赤旗。ニュータイヤでタイムが出せなかったんです。午後は(ニュータイヤが)1セット残ってるんで、クルマのセッティングをちょっと変えてポールをねらいます。暑くなるとむずかしいですけれど…。リストリクターを絞っ(て車重を軽くし)たんでストレートは他のクルマに比べるとキツいんですが、最終コーナーはほかより速いんです。長谷見さんは4位(ニュルブルクリンク24時間公式予選)ということなので、同じだとマズいんで(笑)」
No.7 雨宮マツモトキヨシアスパラRX7
山野哲也「セッティングがぜんぜん出てなくて、セットランみたいな状況での予選。最終コーナーもアウト・アウト・アウトのようなラインだった。順位はそんなに悪くないけどタイムがぜんぜん出てない。走りのイメージは50点ぐらい。午後にやっとセットできるかな。ポールを獲りにいきたい。獲れると思う」
No.8 ARTA NSX
土屋圭市「2番手? ボケだね(笑)。コンマ1秒負けやがって。ウチはトップか、そうじゃなければ4番手、5番手、6番手のどれかがほしい。2回目は1000分の1秒差でトップをねらわせる(笑)。オレのときはずっとガス満だよ。アタックは金石がひとりで集中するほうがいいし、役割分担はちゃんとしないと。オレはニュータイヤも燃料軽めもやってないけど、いいんだ。だってオレはじょうずなんだもん(笑)。ただ、ガス満状態のときガードナーに負けたのがくやしい!」
金石勝智「ベストラップの周はクリアラップを取れていましたが、最終コーナーを上がってくるときにシフトミスしました。でもBS(タイヤ勢)のなかではタイム的に飛び抜けているので、2回目はひっくり返すだけです。2番手をコンマ5秒引き離すつもりでアタックしますよ」
No.23 ペンズオイル・ゼクセルGT-R
影山正美「救済措置を受けたから6番手だけど、車重が同じならウチのクルマも22号車とか12号車のタイムしか出ないと思います。それを考えると、やっぱりGT-RはSUGOが苦手なのかなぁ。1回目のコンディションにはクルマがあっていなかったみたいですね。昨日よりもアンダーステアっぽいんです。ここは、予選で前に並ばないとストレートでちょっとぐらい速くても抜けないと思うので、ウェイトを積むことになってもタイムを出しにいくしかないと思いますね」
No.12 カルソニックスカイライン
本山 哲「だいぶきびしかったですね。今日のコンディションにセッティングがあいませんでした。2回目はまたセットを変えていきますよ。SUGOは毎年こんな感じですね」
No.30 綜警McLaren GTR
岡田秀樹「今回はツラいと思う。みんな、マクラーレンは救済措置を受けて速くなったっていうけど、それはまちがいなんだよ。なかでもいちばん問題なのはダウンフォースの量が国産勢とは違うこと。国産車はハイダウンフォース仕様でコーナリングやブレーキングをよくしているけど、マクラーレンはどちらかというと24時間レース仕様でダウンフォースは少ない。だからコーナーはまずまずで、ブレーキングは国産に比べるときびしいんだ。今回は予選で前にいけなくても、タイムの落ちを少なくしてちゃんと走りきるレースをしたい。一度リセットしたところからもう一度組み立てないと。あと、リストリクターが大きくなったのはいいけど、燃費が悪くて困ってる。燃費が悪いと給油時間がほかより長くなるし。そういういろいろな条件のなかで、どこでバランスを取っていくか。速さだけじゃないところで詰めていかないとレースで好成績を挙げられないよね」
No.1 ロックタイト無限NSX
道上 龍「昨日はちょっとアンダーステアで、それは消えたんですが、今度はちょっとオーバーが出て、トラクションが逃げていました。でも混走のとき光貞さんがうまくセットを出してくれたようなので、2回目はもうちょっと上げられるようにがんばります。今回はソフトタイヤですけど、レースはいけそうな予感がします。決勝セットはすごくいいのでがんばりますよ」
■予選2回目終了後のコメント
No.100 RAYBRIG NSX(ポールポジション)
飯田 章「SUGOはダイスケ(伊藤大輔)がアタックするはずだったんです。なので、ボクは木曜には来なくて彼が乗ったんです。でもそのあと彼が体調を崩してしまい、そのまま病院入りしてしまいまして…。今日も(伊藤は)とりあえずタイムだけ出して、すぐに病院に戻したんです。そういうわけで、急遽ボクがアタックしました。まあ、それでウチではいつものことなんですけど、予選1回目をセッティングに使って、2回目の最後にタイムを出しにいきました。で、あのタイムを出したあと、もう1周いこうと思ったんですが、1コーナーでブレーキ遅くしすぎちゃって…。50メーター過ぎたら止まれませんね、やっぱり(笑)」
No.71 シグマMR-S(クラス・ポールポジション)
田嶋栄一「予選は4番手くらいになればいいって、逆にポール獲るなんてよけいなことするなって言われました(笑)。ウチは毎回セットを試している状況で、1回目にタイムは出していましたので、2回目はセットの確認と城内さんに走ってもらおうということでやりました。TIでああいう状況でしたから、今回は心機一転、しきり直しという気持ちで完走したいと思います。べつに意気込んできているわけでもないし、ポール獲れると思ってませんでしたしね。レースも抜かれたら抜かれたで、離せたら離せたで、臨機応変にいきたいと思ってます」
No.23 ペンズオイル・ゼクセルGT-R
エリック・コマス「開幕戦のTIに続いて2度めの4番手。スカイラインGT-Rには得意なサーキットではないとされているSUGOで、トヨタ2台、ホンダ1台に続いて4番手からスタートできることには満足している。ポールポジション争いにからむにはトラクションがもう少しほしい。燃料が多いときにはよいが、少ないときにそれがいえる。クルマは高速コーナーがすごくいいし、最高速度もいい。最終コーナーもすごく速い。全体的に悪くない」
No.64 Mobil 1 NSX
ドミニク・シュワガー「予選ではクルマが不安定だった。コーナーの入口でオーバーステアがひどくて、スピードが落ちてしまうんだ。もっとリアのグリップがあっていいはずなんだけど…。午前中にも同じ症状があって、対策したはずなんだけど直らなかった。セッティングを大きく変えないといけないかもしれない。(満タンでは)昨日の練習走行ではいい感じだった」
No.81 ダイシンADVANシルビア
青木孝行「クルマが重すぎましたね。長谷見さんのとこ(No.3)より(ウェイトハンディまで合計すると)120kg重いんですよ。重くして、そのぶんリストリクターを大きくしてストレートスピードを速くしようという計算だったんですが、(ストレートスピードの)アドバンテージがぜんぜんありませんでしたね。結果論ですが、長谷見さんのほうが正解だったんでしょうね。決勝は、トップ2台は逃げちゃうでしょうが、3番手以下は混戦になりそうなので、そのなかでできるだけポイントを多く獲れるポジションでゴールしたいです。それでウェイトを降ろせればベストですね。そうしたら次の富士はまたクルマを軽くして、ねらいますよ」
No.39 デンソーサードスープラGT
ジェレミー・デュフォア「予選用のいいセッティングができませんでした。午前中のセッションのあとにかなり変更を加えて、午後にはよくなると思っていたんですけど、3ポジション後退してしまいました。残念です。ただ、クルマは満タン状態ではかなりいいので、明日はもう少しいけると思います。ロマン(デュマ)は短い時間でクルマとコースに慣れて、ミスもしないし、よくやっていると思いますよ」
No.77 クスコスバルインプレッサ
小林且雄「(予選)2回目はあちこちに砂が出て路面がけっこう荒れていたんですが、そのなかではまあまあのタイムかな。決勝は、SUGOはわりと荒れることが多いから、うまく生き残りたいです。クルマはストレートでもけっこう速くなってきて、ほかのクルマにおいていかれることはなくなりました。でも3号車は別。馬の背からSPまではついていけるんですが、最終コーナーからストレートで離されちゃう。決勝のセッティングはまあまあいいんで、なんとか上位に食い込みたいですね」
No.19 ウェッズスポーツMR-S
田中 実「向こう(No.71)は50kg軽いから、今回は軽いほうが有利だったのかな。あとはクルマのセット。午前中はやったことがちょっと外れたんで、午後はそれなりに戻した。ポテンシャルは確認してるんで、あとコンマ5秒とか7秒速くなると(決勝は)おもしろい。もうちょっとなんだけどなぁ」
No.7 雨宮マツモトキヨシアスパラRX7
山野哲也「最悪のポジションだね。アタックラップで、1コーナーの縁石に土が出ていて、それに乗ってスピンしちゃった。新車なんだけど、メカニックはこの2〜3週間、昨日も今日もほとんど寝ないで必死で作ってるんだよね。2回目の予選もすぐには出れないぐらいいろいろ(セッティングを)変えてくれてる。短時間でよくここまでもってきてる。RX7の経験豊かな河野さん(チーフエンジニア)のおかげで方向性はまちがいないしね。SUGOは勝つために来てるようなものだから、表彰台のてっぺんに上りたいね」
松本晴彦「だいぶよくなってきたんですが、あとは明日の朝満タンチェックをやらないといけないですね。トラブルがなければいいんですけれどね。乗ろうと思うとタイミングが悪くてセットアップで時間がかかったり、ちょっとしたトラブルがありました。RX7に相性のいいコースなんで、表彰台に上がりたいですね」
No.3 ユニシアジェックスシルビア
井出有治「予選の1回目は赤旗でタイヤのおいしいところをうまく使えなかったんです。2回目は遅いクルマにひっかかっちゃった。ポールに届いたかどうかはわかりませんが、ホントならもう少しタイムを出せたはずです。決勝セッティングはうまくいっているんで、なんとか勝つためにがんばります。前回はくやしい2位でしたからね。レースはなにがあるかわかりませんが、最悪でもシリーズを考えてポイントを獲りたいです」
No.31 ARTA・アペックスMR-S
新田守男「今日は朝からずっとエンジンの問題がずっと出てるんです。たぶん直るとは思いますけど」
No.900 MT900R
浅見 武「午後(タイムが)伸びなかったのはコンディションが悪かったからじゃない?(4番手のポジションは)あくまで予選だからね。レースは明日なんでね」
No.8 ARTA NSX
金石勝智「(ポールを奪われて)ムカつくワ〜。せっかくタイム上げて、もうだれも来えへんと思ってたんですけどね。2回目は、中古タイヤで出ていったとき路面が砂っぽくて“アレっ?”って思ったので、かなりプッシュしなきゃいけないと思っていました。グリップが出てきてからは“あ、いけそう”って感じだったんですけど、それでも(午前中より)コンマ5秒は上げなきゃいけないと思っていました。ベストラップのときは、ハイポイントでちょっといきすぎちゃいましたね。でも、まさか100番が来るとは思わなかった〜。明日は勝つだけ。それしかないです。取れるときに取っとかないと。今日、アキラ(No.100飯田章)に負けたんで、明日は勝ちます」
No.88 ノマドディアブロJGT1
マルコ・アピチェラ「前後ともサードダンパーがついているんだけど、途中まではサードダンパーを外していた。最後、タイムアタックの前にフロントだけサードダンパーをつけたんだけど、その作業にちょっと時間をとられて、ニュータイヤに代えてから1周計測しただけでチェッカーが出てしまった。明日のレースもたいへんだろうね」
No.36 カストロール・トムス・スープラ
土屋武士「アタック的には1回目よりも2回目のほうがよかったんですが、2回目はコンディションが変わってしまって…。ホコリっぽかったし、砂が出ているところもありましたし。路面温度が下がったのも、ウチのタイヤには条件として悪くなってしまったかもしれません。でも、3番手からのスタートだし、レースに向けては心配していません。やるべきことをいろいろやりましたが、チームにもドライバーにもミスはないですし、悲観はしてないです。予選に関しては周りが速かったっていうことですね」
No.6 エッソウルトラフロー スープラ
脇阪寿一「落ち込んでいます。2回目の予選はブレーキの具合がおかしくて2回も飛び出してしまいました。クルマはウェイトもらおうかなっていうぐらい仕上がっていたのに。明日はがんばるしかないでしょう。ぶつからないように気をつけながらね」
No.38 auセルモスープラ
立川祐路「ここまでの流れは予定どおりとはいえませんでしたが、結果は予定どおりでしたね。トラブってチームもバタバタしたわりには、このポジションまで来れて上デキです。クルマはまだ完璧とまではいっていませんが、予選1回目から2回目にかけてバネまで換えたりしてだいぶよくなりました。バネを換えたのはギャンブルといえばギャンブルでしたが、結果はうまくいきましたね。あとは決勝セットがうまく決まればだいじょうぶ。目標は4位なので1つ上げればいいだけですから(笑)。そんなこと言ったら怒られちゃうかな」
No.22 ザナヴィ ヒロトGT-R
田中哲也「今日はクルマがちょっとアンダーっぽくて…。マイケル(クルム)はシングルをねらってがんばったんですけど、10番手でした。もうちょっといけたとも言っていましたが、今日は(スカイライン勢は)みんなアンダーと言っていたし、12号車も同じようなところにいますし、けっこういい感じなんじゃないですか。本心から言えばもう少し前にいきたかったとも思いますが、それでも7〜8番手あたりというところでしょう。4番手とかはちょっとムリだったと思います。NSXとか、軽くて速いクルマが多いですし。でも、決勝は荒れると思うので、ウェイトを積まない範囲で、なるべくたくさんポイントを取りたいですね」
No.37 マツキヨZENTトムススープラ
山路慎一「1回目の予選はポジションはよかったんですが、ねらっていたタイムより遅かったので、あまりいいアタックとはいえませんでした。レースウィークに入ってからずっと決勝仕様のセットをやっていて、クルマはよくなっていると思っていたんですが、燃料を軽くしたらグリップ感がなくなってしまって…。とくにフロントのグリップ感がなくなってしまったんです。予選2回目は合同テストのときの状態にクルマを戻しました。それでプッシュしたらいくつかのコーナーでは速くなりましたが、コースコンディションがよくなかったみたいで、突然滑ったり止まらなかったりして…。クルマはよくなっているのにいいタイムが刻めなくて、かなり不満の残る予選でしたね」
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