Free Practice - フリー走行
フリー走行トップタイムのNo.23 ザナヴィ ニスモ GT-R、決勝はタイヤ勝負
ミハエル・クルム「クルマのバランスは悪くないね。だけどレースは暑くなるだろうから、タイヤの勝負になると思う。みんなきびしいと思うよ。各ドライバーのスティントの最初と最後ではラップタイムも大きく変わってくると思うし、そこでどこまでタイヤを保たせられるか。前に7台いるのでなるべくポジションを上げていきたいけど、あまり序盤からやり合うとタイヤがきびしくなってくるだろうね。そのあたりのようすを見ながらフルアタックして優勝をねらいたい。でも、フルアタックするとタイヤが保たない(笑)。とにかくリヤを滑らせないように気をつけてドライビングしないとね」
クラスポールのNo.19 ウェッズスポーツCELICA、フリー走行もトップ
田中 実「予選よりも決勝のほうが速いクルマなんで、壊れへんかぎりだいじょうぶやと思うんやけどね。青木寄りのセットになってますが自分も問題なく乗れるし、朝も確認を行うだけでした。でも、そういうときにかぎってなんかねぇ…。これで勝てなかったらすっごくショックですよ。勝てる要素が一番多いので、だからこそ、取り逃がしたくないですね。もう1台のセリカ(No.71)も来てるし、チーム的にもすごく気合いが入っています。ボクはいつもと変わらず淡々とレースしますよ。スタートはたぶん青木」
ポールポジションのNo.38 auセルモスープラ、フリー走行は2番手
立川祐路「(トップはNo.23 ザナヴィ ニスモ GT-Rに奪われたが)ウチらはべつに問題はない。つっかえながらも(1分)26秒台でずっと走れたし、つっかえなければ25秒台に入りますよ。燃料はほぼ満タンで、予選で使ったタイヤでいきました。このへんは他もだいたい同じだと思いますけれど。ダンパーを変えたのはいいと思いますよ。スタートは竹内さんです。とにかく勝たないと! 理想はトップのまま戻ってきてもらうことですね」
決勝に向けて自信。No.18 TAKATA童夢NSXはフリー走行3番手
道上 龍「調子いいですよ。(セッションの)最初はセバ(フィリップ)が、ボクが使ったものよりもう少し使ったタイヤで出ていって、バランスを見てもらいましたが、問題ないですね。タイヤも昨日から見ていて全然だいじょうぶ。クルマもソフトタイヤに合わせてセッティングを進めていますし、ストレートも今までよりは離されていません。トップスピードはGT-Rよりも少し速いぐらいじゃないですか? ただ、ここはトップスピードじゃなくて最終(コーナー)からの立ち上がりのほうが重要ですから。最終で条件が悪くなっても踏んでいければいいんじゃないかと思います。朝は周回数も少なかったですし、本番でどれぐらいまで踏んでいけるかはまだわからないですね。それにフリー走行では他のクルマと競っていないので、実際にスタートしてどうなるかはわからない。ただ、いいレースができるんじゃないかという手応えはありますね」
決勝仕様が決まったNo.26 PLUS eタイサンアドバンGT3R、フリー走行2番手
山路慎一「ほら、昨日言ったとおり調子いいでしょ!? とにかくバランスがよくてタイムが出ている。満タンでは抑えるところさえ抑えていればポルシェのいいところが出ますね。それでもウェイトを積んでいるから5月みたいに簡単にはいかないでしょう。周りも速くなってるから目立たない(笑)。5月のレースでのボクたちのファステストラップが1分33秒3で、今朝は中古タイヤで33秒5出ているから、すごくがんばっているんですよ。だけどセリカ(No.19)とかは平気で33秒フラットを出している。もう開幕ダッシュのアドバンテージはないんです。ただ、レースは最後までわからない。とにかくがんばるだけです。たぶんおもしろい展開になると思いますよ」
No.43 ARTA Garaiya、フリー走行でクラス3番手のタイムをマーク
新田守男「タイムはあまりアテになるものじゃないと思いますよ。フル満タンではなく、70から80(リッター)の状態で走り出しました。タイヤも予選で使ったものを装着し、決勝でしばらく走ったあとをシミュレートしてクルマのチェックをしました。昨日もアタックはやったものの、全体的には決勝のセットに時間を割いていました。多少はよくなったとはいえ依然としてストレートスピードが足りないので、富士のレースはきびしいですね。暑さも含めて、ガライヤで初めて迎えるレースコンディションになると思います。決勝ではタイヤを傷めないように、ストレートでもコーナーでもがんばって走ります」
No.81 ダイシンADVANシルビア、ブレーキトラブルからコースアウト
星野一樹「ブレーキにトラブルが出て、ボクが乗っていたときからおかしかったんですが、植松さんが(1コーナーで)飛び出しちゃいました。原因は99パーセントつかめたんでレースはだいじょうぶだと思います。レースはボクがスタート。がんばります」
Final - 決勝
■決勝スタート直前情報(14時30分現在)
天候:晴れ 路面状況:ドライ 気温:31度 路面温度:43度
入場者:決勝日(3日)5万1000人 予選日(2日)1万8800人
■リタイア(JGTCインサイドレポート班調べ)
No. | 原 因 | 周回数 |
62 | コースアウトによるダメージ | 5L |
7 | 接触によるダメージ | 7L |
15 | 接触によるダメージ | 7L |
17 | ミッション | 23L |
34 | ミッション | 39L |
71 | クラッシュ | 43L |
14 | ミッション | 45L |
3 | クラッシュ | 46L |
25 | クラッシュ | 50L |
No.38 auセルモスープラ、タイヤのパンクでトップから3位に転落
竹内浩典「これがレースだからしょうがない。ボクが体調を崩して(39度の発熱)かなり立川に負担をかけた。でも、マージンは十分あったんで立川ならいけると思っていた。そうですねェ、あのまま逃げてくれればよかったけれど、スープラの速いところは富士の改修前の最後のレースでお客さんに見せることができたから…」
立川祐路「いまはだれにも会いたくない。引きこもりたい気持ちですよ。残り6周で(右前輪の)異常を感じたんですが、なんとか最後まで保つかなと思っていました。でも、Aコーナーでガリガリっと金属音がして、これはもうリムが接地してしまっているな、と…。そのあとヘアピンでもなんとかポジションを守ろうとしたんですが、スピードがまるで違っていました。それまではクルマは完璧で、(1分)26秒台でラップできる状態でした。マージンがあったので27秒台まで落としていたんですけど…」
No.1 エッソウルトラフロー スープラ、ねらいどおりの4位
飯田 章「(No.23との接触は)すぎたことはしかたない。でもペナルティは甘いよ。フェアじゃないと思う。ヘアピンでも押されたからね。ホントはau(No.38)に勝ってもらいたかった。最後はauを抜こうと思えば抜けたけど、抜かなかったのはチームプレイ。4位という結果にはチームのみんなも満足してる。シリーズを考えたら寿一と二人でいい仕事ができたと思う。(シリーズの)後半戦はNo.23(のポイント)を見ながらですね。ウチとNo.23の一騎打ちになるでしょう。残りのレースをどうやってつくるか、まあ予定どおりにはなかなかいかないけれどね。チームはいつもいいクルマをつくってくれるし、いつでも勝てる仕事をしたいね」
脇阪寿一「ボクもチームも一生懸命いい仕事やってるからよかったんじゃないですか? 結果オーライ(の4位)じゃないですよ」
No.36 WOODONEトムススープラ、タフなレースを耐えて5位入賞
土屋武士「正直いってこうなるかなって思う部分がありました。温度が思ったよりもちょっと高かったし。バトルのなかに飲み込まれた結果、こっちは(走行)ラインの許容度が少ない状態だったんで、タイヤも酷使しちゃったし。どっちかって言うと、思ってた方向のうちの悪いほうにいっちゃったかな、という感じでした。でも、それが現状だし、根本的に改善をしなきゃいけない部分がまだ大きいということですね」
エリック・コマス「今日のレースは予想外の展開になってしまった。クルマのバランスが昨日と大きく変わってしまったんだ。少し変更を加えただけだったのに、クルマがとても繊細になってしまった。マシンのバランスが決まらず、ハイスピードコーナーで攻めることができなかった。走りとしては攻めたけれど、グリップの限界があるからむずかしかったね。でも5位になって、8ポイントを取って、ウェイトをおろすことができるから…」
No.37 ZENTトムス スープラ、今季最高位の6位でフィニッシュ
黒澤琢弥「最初は38号車と楽しいレースをしてたら、No.36 がいなくなっていった(後退した)。あっちのほうがウェイトが重たいぶん先にタイヤにきた(グリップダウンした)んだと思って、そのうちこっちもくるかなっていうのがわかった。でもルーティン(のピットイン)は予定どおり。そこで早めに入ったとしても後のドライバーがつらいだけだから、半分くらいきっちりと走った。でもマルコもツラかったみたい。クールスーツが壊れてホットスーツになったらしいからね。でも、37号車としては初めてレースらしいレースができたから、次はもうちょっとしつこくレースができると思うよ」
マルコ・アピチェラ「とてもタフなレースだった。今日のメインポイントというか、問題点はGT300クラスだったかな。つねにコーナーの真ん中にいるし、イエロー(フラッグ)が出ていた箇所も多かったのでスローダウンを何度も強いられたよ。それでペースを保つことができず前の集団から遅れることになってしまった。2番手からスタートしただけに、この結果は残念だね」
No.81 ダイシンADVANシルビア、3番手グリッドから2位表彰台を獲得
星野一樹「No.88につっこまれて外に出そうになって、アライメントもおかしくなったみたいでNo.55に抜かれた」
植松忠雄「あと20周ぐらいあったらきつかった。クルマは前半オーバーステアになってなかなかアクセルが踏めなかったんです。予選のつもりで走っても前に追いつかないのは悔しかった。結構必死でしたよ。今日は相棒と一緒の表彰台(注:第4戦では第1レースのみ表彰台)なのでうれしさが倍です。次のもてぎは(ウェイトハンディが)きつくなると思うけれど(表彰台の)一番高いところにいきたいです」
No.31 RECKLESS MR-S、粘りの走りで3位表彰台を獲得
佐々木孝太「硬いタイヤを選んだせいで序盤から中盤にかけてきびしかった。でも前についていけばなんとかなると思って走りました。周りよりもちょっと早めに交代しようと思っていたのですが、最後プッシュすることができたのでついていきました。それが結果的によかったみたい。表彰台に上がれるとは思ってなかったから、うれしいですね」
後藤 聡「孝太もボクも苦しいレースでした。ドリンクの水が出なかったんですよ。ノドがカラカラで、まいったという感じです。レース自体もガマンのレースでした。安定したペースで走って結果が出ればと思ってたんですが、表彰台に上がれたんで上デキかな。周りが味方したとはいえ、すごくいい結果。(この先は)ウェイトを積まなきゃいけないこととかいろいろありますが、基本的には目いっぱいでいって、最終戦にきっちり優勝圏内でレースができれば、あと(チャンピオン)は神様が決めてくれると思います」
No.26 PLUS eタイサンアドバンGT3R、4位入賞でランキングトップを守る
西澤和之「(序盤に)最初にNo.24がスピンしてそれを避けようとしたNo.55がチーム同士でからんじゃった。ウチはぶつからなかったけれど、何だか今回はヨコハマ同士とかスカイライン同士とかスープラ同士でぶつかったのが多かったですね。シリーズランキングはトップですが、この富士でアドバンテージがとれるかと思った。もてぎはポルシェにとって得意なコースなんで、次はホントに落とせないんで(勝ちに)いきます」
No.55 ECLIPSEタイサンADVANバイパー、残りわずかでNo.26の先行を許し5位に
木下隆之「前回(第4戦)は向こう(No.26)が(最終ラップに)ガス欠になったんですが、今回はウチに出て(No.26の先行を許して)しまいました(苦笑)。でも、最後はガライヤ(No.43)を抑えたので、いい仕事はできたかな。クリーンでいいバトルができた。高木もいいドライバーだから気持ちよかったよ。もてぎはウェイトハンディも重くなるのでつらいけど、コーナリングがいいんでね」
No.43 ARTA Garaiya、作戦が功を奏してクラス6位入賞
新田守男「クルマ的にはもう少し(前に)いけたんだけど、前のクルマにセーブされてしまったんで…。ペースが全然上げられなかった。というわけで早めにピットインして、空いたなかを(高木)真一にどんどんプッシュさせたら結果的にいいポジションにいったんで、作戦としては成功しましたね。後半のプッシュはすごくがんばってくれたけど、実際にパスするのはむずかしかったかな。それはよくわかってました。でもいいペースで走ってくれたと思います」
高木真一「500kmあれば3位だったでしょう(笑)。クルマはコーナーも速くてタイヤにもやさしくて、15周を過ぎてからのコーナリングが安定していた。前半は極力タイヤをいためないような、リアを使わない走りを心がけました。この先はオートポリスと鈴鹿に照準をあわせていきます」
No.3 ハセミスポーツ・エンドレス・Z、No.25 ADVANスープラと接触しリタイア
長谷見昌弘監督「オレもモニターを見てただけだから状況はよくわからないんだよ。ジェレミー(デュフォア、No.25 ADVANスープラ)がいうには、No.3、No.22、No.25の順にBコーナーに入っていって、No.22はそのままNo.3を抜いたんだけど、No.25が抜こうとしたときにNo.3と接触した、ということらしい。柳田からは無線でもなにも聞いていない。いま病院にいっているけど、2速から3速に入るくらいのスピードの低いコーナーだから、ムチ打ちくらいじゃないかと思う」
No.3と接触したNo.25 ADVANスープラ
ジェレミー・デュフォア「ライアン選手(No.22モチュールピットワークGT-R)とバトルをしているときにNo.3と接触してしまいました。柳田選手(No.3)が、まるで同じ日産系チームの援護をするみたいにラインをふさいできたので行き場がなくなってしまったんです。柳田選手は『自分のミスだった』と謝ってきました」
荒 聖治「すごいですよ、GT-Rがボカボカ後ろからぶつけてきて。こっちはストレートが速くて向こうはコーナーが速いんですけど、速いところは邪魔するとかじゃなくて、当然守るじゃないですか。ボクは当たるようなことはやっていないのに向こうはコーナーでぶつけてきて、どっちがアンフェアなのかと言いたいですね。何回もスピンさせられそうになりました。クルマはバランスは悪くなかったけど、途中からは今ひとつペースが上がりませんでした。タイヤも少しきびしかったかな」
No.12 カルソニックスカイライン、No.22との接触により大きく遅れる
ブノワ・トレルイエ「もちろんこの結果はハッピーではないけれど、レースだからしかたがない。ボクがミスすることもあるし、マサミ(No.22、影山)がミスをすることもある。ボクも以前、エリック(コマス)にぶつかってしまったことがあるしね。次、がんばります」
No.22 モチュールピットワークGT-R
影山正美「1コーナーでの(No.12との)接触はボクが悪いんです。あの周マイケル(No.23)のインに入って前に出て、ブノワにも並びかけたんですけど、ブノワも見えていなかったみたいでステアリングを切り始めたんです。だからボクも避けたんですけど避けきれませんでした」
No.23 ザナヴィ ニスモ GT-R
ミハエル・クルム「ウチのクルマはダウンフォースをつけたセッティングだったので、ストレートがカルソニックよりも遅くて序盤に前にいかれました。その後、ブノワと正美の接触がありましたが、その影響は受けませんでしたね。それよりも、スタートからトヨタにずっとブロックされっぱなしで、あれはアンフェアだったと思います。とくにストレートでは何回も邪魔された。ボクもエッソ(No.1)にぶつかってしまったのはいけなかったと思いますけど、ボクは相手をスピンはさせてませんからね」
No.7 雨宮マツモトキヨシアスパラRX7、No.15 AMPREX BMW M3GTと接触
大井貴之「Bコーナー進入で、目の前を走っていたBMWがスピンをして、それと当たってしまった。もっと前にいけてたら問題なかったんですけどね」
No.71 シグマDUNLOPセリカ、接触で表彰台をフイに
澤 圭太「リタイアをしたことよりも2位を守れなかったことがくやしいです。(接触したときは)100Rで後ろにGT500が2台来ているのはわかっていて、ヘアピンの入口でも確認したんですが、まだ抜ける状況ではなかったので300Rでアウト側からいってもらおうと、ヘアピンに進入していったんです。そしたら(No.22に)横腹からあてられたんです」
No.24 EndlessタイサンADVAN GT3R
余郷 敦「スタート直後のスピンは55号車に外から被せられたからです。その後ですか? クルマは問題なかったですけど、最初のそれで離されすぎ。ラップタイムもベストラップも悪くないので、すごく残念です」
Winner - 優勝者
GT500クラス No.18 TAKATA童夢NSX
道上 龍「ほんとうに信じられへんって感じです。そして、富士のこのコースが最後だというなかで勝てたこと、ここはNSXが不利なんですがそこで勝てたことで、2倍以上のうれしさですね。タイヤ交換で23号車の本山くんに前にいかれたけど、まだ(彼の)タイヤが温まりきらないうちにかわせたんです。それで前に出ることは出たんですけど、向こうもタイヤが温まってきたら(後ろに)ついてくるし。前を見るというよりも、自分のクルマをコントロールして後ろ(No.23)を抑えるのが精いっぱいでした。残り3周くらいになったら(前をいく)au(No.38)が見えてきて、余裕があってペース落としているのかなと思っていたら、よく見たらタイヤから煙が出てるので『これはラッキー!』っと。それでヘアピンでパスすることができました。抜いたとき、無線で『ラッキーだ!やったぁ!』って叫んでたんですが、(ピットでは)なんにも答えない。じつはボクがピットで交代したときに無線のプラグを刺すの忘れてたんです(笑)。レース中も僕が喋ってもピットからなんも言ってこないからヘンだなぁ、と…。ゴールしてから気が付いたんですよ。だから、ピットからの指示はなんにも受けてなかったんです(苦笑)。いつも自分で(プラグを)刺すんですけど、ああいう混戦のレースだからそれも忘れてしまった。NSXが苦手な富士が3回あったわけですけど、だからこそもっとがんばろうと、チームも、ホンダも、無限もみんながんばってくれて、やっと3回目の富士で勝てた。これで、これからテクニカルなコースにいったらさらにポテンシャルが上がるんじゃないかと思います。ボクらだけNSX勢のなかで(タイムが)抜け出たけど、童夢はワークス的存在ですから、これからほかのNSXもどんどん戦闘力が上がってくると思います。ウチは次のもてぎでは(ウエイトを)60kg積むと思いますが、ほかのNSXが活躍してくれると思います」
セバスチャン・フィリップ「(スタート後の)最初のブレーキングでミスをして土屋選手(No.36)に抜かれてしまい、ほかのスープラもストレートのスピードがどうかわからないので不安だったんですが、5周目くらいまでにはこっちはブレーキも安定しているし、速さも負けることはないと思いました。若干、渋滞に手こずった部分もあるんですが、それ以外では安定してレースを進めることができました。ボクらが有利だったのは、最終コーナーからの立ち上がりが全開で行けたこと、ブレーキングもほかのクルマより20mも先でできた。とくに速度が速いわけではないけど、トラクションのかかりかたとブレーキングがよかったことが有利でした。(道上がトップに立ったときは)信じられないというか、ラッキーでしたね。後ろからスカイライン(No.23)も来てましたし。チームは大騒ぎでしたけど、最後にフィニッシュラインを過ぎるまでは安心することはできませんでした。でもほんとうによかったと思います。これからNSXの反撃といきたいのですが、ちょっと選手権としては出遅れてしまいましたね。でも、これから(NSXの)得意なサーキットが続きますし、これからいいレースをしていきたいですね」
GT300クラス No.19 ウェッズスポーツCELICA
青木孝行「本音はもっと早く勝ちたかったですね。このあいだの富士からセリカは勝てるポテンシャルがあったと思います。今回(ウエイトハンディを)20kgをもらってましたが、問題ない重量でした。だから、メカニックもチーム全体が勝つぞって雰囲気でしたし、みんなの気持ちが伝わってきてたんで志気は高かった。レースは、シグマ(No.71)とダイシン(No.81)との争いになると予想していたんですが、スタートしてから結構後ろを離せていけました。20秒近く離して実さんに渡せたんで、絶対トップで帰ってきてくれると信じてました。あとは、セーフティカーとか出て(レース展開が)変なふうにならなければと祈ってました。クルマはまったく問題ないですね。ちょっと(室内が)暑いですけどね(笑)。(この後も)もちろんどんどん(勝ちに)いくつもりです」
田中 実「このコースの最後ですから、気持ちとしては(GT500とGT300とで)トヨタ&トヨタといきたかったんですが、片方は来れなくて…。セルモ(No.38)は残念でしたね。でもボクらが押さえでこのコースの最後のGTで勝てたことはよかったかな。チームは、第2戦の富士も徹夜3連チャン、SUGOでもそうで、今回も昨日徹夜なんで、なんとかメカさんたちに"お疲れサン"と労をねぎらってあげたい。それには勝つしかない。それができたということはホントにうれしいです。セリカは速いというより強いという感じです。レースで不確定要素が加わった場合でも(ラップタイムの)落ちが少ない。そこがセリカの最大の特長です。ダウンフォースが強いということでアドバンテージがある。だからウェイト(ハンディ)に関しては問題ない。まだまだ走っていないコース、手つかずのパーツもありますし、速くなります。なんとか次もその次も獲って、遅まきながらチャンピオン争いに加わりたいです」
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