2003 AUTOBACS JGTC INSIDE REPORT NETWORK EDITION
Round7 JAPAN GT in KYUSHU 300km 2003.10.26 Race Day

Free Practice - フリー走行

セットアップが決まってきたNo.25 ADVANスープラ、フリー走行トップタイム

ジェレミー・デュフォア「このコースは木曜に初めて走ったけれど、チャレンジングでおもしろいね。テクニカルなサーキットだと思う。タイヤにはハードだし、予選はセットアップを見つけられずスタートは後ろのほうになってしまったけど、チャンスはあると思うしあきらめずに戦うよ。スタートはボクがやる」

No.11 JIM Rodeo Drive アドバンF360はフリー走行でもクラストップ

松田秀士「まあまあバランスはいいね。オレにとってはちょっとアンダーだと思うけど、タイムは悪くないし、哲っちゃんはいいと言っている。あと気をつけるのはGT500とからまないこと。GT500のタイヤがタレてくると、こっちとコーナリングスピードがあまり変わらないんだよね。以前はGT500がコーナーでズバッと入ってくるとすぐゆずれたんだけど、こっちも性能が上がってきてるから。今日はトップ3台のレースになると思うけど、セリカの2台はボクたちより重いぶんツラいんじゃないかな。向こうがハンディのあるうちに、ここでどうにか勝ちたいね」

No.36 WOODONEトムススープラ、フリー走行で4番手のタイムをマーク

土屋武士「(4番手のタイムが出たのは)予選アタックで3周しか走ってなかったタイヤを装着してたから。(気温は)あったかいほうがいいけど、寒くても(決勝は)なんとかなると思います。朝は満タンでいきました。クルマは問題ありません。決勝はポジションこそ後ろからのスタートですが、戦略としてピットイン(のタイミング)を使って、前に出るつもり。ターゲットは3、4位です。自分の(チームとしての)特性を活かしてがんばります。スタートはいつもどおりボクが担当します」

No.35 プロジェクトμエスペリアスープラ、フリー走行2番手に

服部尚貴「タイムは出てるけど、これからですよ。(コースの)データもないし、レース距離は未知数ですからね。でも、クルマは仕上がってきてるし、手応えはいい。タイヤは(スタート時とレース後半で)スペックを変えると思う。いい感じで終われればいいよね」

No.38 auセルモスープラはフリー走行7番手も、決勝でのバランスは向上

竹内浩典「予選はあまりにもセッティングがあいすぎて、レースセットがオーバーっぽかったけど、今朝のセッティングでレースにあってきている。あとは微調整だけすればだいじょうぶだと思う。だからタイムはあまり気にしていないよ。それよりも最終的なバランスを煮詰めるのが先。レースは荒れると思う。ほかのマシンにつっかかると2〜3秒ラップタイムが落ちてしまう。GT300の集団に後半区間の下りの右コーナーでひっかかると最終コーナーまで抜けないから、いつも以上にGT300の処理のしかたがだいじになるだろうね」

No.1 エッソウルトラフロー スープラ、フリー走行14番手ながら優勝も視野に

飯田 章「朝の走行は、いいウォームアップになった。クルマのバランスもいいし、今日は“ブヒブヒ”だよ(笑)。決勝は展開しだいだけど、おもしろいレースを見せられるようにしながらも、だいじにいきたい。今回はレースオペレーションに問題が出てくる気もするしね。このコースは忙しくて、無線でのやりとりもたいへん。でも、とにかく気をつけていくよ。普通にいけば、優勝はちょっとむずかしいかもしれないけど、流れによってはねらえるかもね」

フリー走行11番手に留まったNo.64 Mobil 1 NSX

松田次生「朝は満タンで走りましたけど、(決勝は)どうなるかわからないですね。タイヤが保てばイケると思いますが、朝のコンディションでは、思ったよりもタイヤの磨耗がきびしかったんですよね。でも、クルマのバランス自体は悪くありません。今回は勝ちたいと思っています」

No.3 ハセミスポーツ・エンドレス・Z、フリー走行はクラス2番手

柳田真孝「いろんな条件がそろって出たタイムです。決勝よりも条件のいいタイヤを装着して走った結果ですね。あのタイム(1分53秒542)が十分出せる状態だったんです。総合的な流れを見ると(クルマの状況が)きびしいことはきびしいんですが、レースで自分たちができるかぎりのことをやって最後まで走りきれば、それなりの順位にいると思います。Zは、コース後半部分のくねくねした上り部分がきびしいんですけど、できるだけコースの前半でタイムをかせいでいけばだいじょうぶかと思います。ここでのレースは初めて。ワクワク、ドキドキでおもしろい。レイアウトも日本ではあんまりないタイプ。乗ってて大変だけど、楽しいですよ。スタートは木下さんが担当します。(シリーズ)ポイントも落とせないんで、がんばります」

惜しくもクラスポールを逃したNo.71 シグマDUNLOPセリカはフリー走行4番手

澤 圭太「レースに向けてのバランスは悪くないですよ。(フリー走行では)タイムは出ていませんがそれは引っかかっただけですし、満タンのニュータイヤで出ていけば坂東さんのところのセリカ(No.19)とはペースは変わらないと思います。フェラーリ(No.11)についていけるかどうかはわからないですけどね。ただ、タイヤの温まり自体はダンロップのほうがいいので、スタートで前にいられればいいなと思っています。まぁ、ピット作業はウチのほうが早いのでムリにトップに出ようとせず、最低限ポジションキープしたい。あとは20周を過ぎてタイヤがタレてきたときのガマン比べになるでしょうね」

No.43 ARTA Garaiya、苦しみつつもフリー走行クラス6番手

新田守男「今回は苦労してますよ〜。路面のコンディションがウチのチームにはあっていないみたいで、タイムが出る要素がない。エンジンもあいかわらずもうひとつパワーが足りないんです。このコースは上りのセクションが重要なんですけど、そこでほかのクルマについていけない。きびしいですね。決勝はきっと荒れるでしょうから、自分たちのペースで淡々と走って、上位がつぶれるのを待つしかないでしょう」

フリー走行クラス14番手のNo.31 RECKLESS MR-S、ポイントゲットをねらう

後藤 聡「朝はちょっとミッショントラブルがあって、ちゃんとした確認が取れてはいないんですが、よかれと思って変えたセッティングがレースに向けていい方向に進んでいます。路面温度が低いなか、ダメだったときより進歩していますし、朝のうちにトラブルが出たのもよかった。レースで出たら最悪ですからね。今日はきっと荒れると思いますけど、ドライバーもメカニックもミスしないよう、安定したレースができればと思います。トップ3台が速いとは思いますけど、それはそれ。ウチとしては、予選ポジションよりも上位で終わりたいです」


Final - 決勝

■決勝スタート直前情報(13時30分現在)

天候:晴れ  路面状況:ドライ  気温:19度  路面温度:25度
入場者:決勝日(14日)4万3900人 予選日(13日)1万4600人

■リタイア(JGTCインサイドレポート班調べ)

No.原 因周回数
88ミッション6L
8ステアリング19L
18ステアリング33L
7サスペンション47L
910タイヤバースト47L


No.64 Mobil 1 NSX、2位表彰台を獲得

アンドレ・ロッテラー「レースではタイヤの状況がむずかしかったね。でも表彰台に乗れてよかったよ。今回、ほかのNSXがみんなペースの上がらないなかで、ボクたちは結果を残すことができたから。クルマのバランスはよかった。でも、パワーがないのがいかんせん辛かった。スープラはトルクが大きくて周回遅れをスパッと抜いていけるけど、NSXは排気量が小さくてトルクがないぶん周回遅れを抜くのに時間がかかってしまった。それで最初にかせいだマージンを守りきれず、39号車に追いつかれてしまったんだ」
松田次生「後半はミディアム(タイヤ)でいきました。最初はよかったんですけど、だんだん滑りやすくなってきて…。それでも1分48秒台でがんばっていたんですけど、今回はこれが限界でした。なんとか40周保たせられてよかった。それにしても39号車は速すぎましたね。でも、表彰台に乗れてよかったです。自分自身も今回はいい走りをできたと思うので、よかったと思います」

No.38 auセルモスープラ、4度目の正直ならず3位

竹内浩典「オープニングラップはブレーキをミスしてしまって、64号車にいかれてしまいました。まだタイヤが温まりきってなかったんですよね。その後はクルマがアンダーっぽかったですね。1号車とはムリして競って接触してもしかたがないので、結果的に前にいかれてしまうかたちになりました。さらにその後、100号車にぶつけられて、規定ラップまで走って交代したという感じですね」
立川祐路「クルマは大きな問題はなかったです。後半はうまく追い上げていけましたし、タイヤもだいじょうぶ。まだまだ走れるという感じでした。でも、3度あることは4度あるんですね…」

No.1 エッソウルトラフロー スープラ

飯田 章「序盤で左リヤタイヤがスローパンクチャーしちゃって…。あれがなければ楽勝で勝てたね。10周過ぎからおかしくなった。(クルマの)バランスはいいのになんで? と思っていたら、1コーナーでブレーキが効かなくなった。でも、パンクしてるのにあのペースで走ってるんだから、していなければ完全にブッちぎれたと思うよ」(交代直後のコメント)

No.23 ザナヴィニスモGT-R、5位でレースを終える

ミハエル・クルム「いいレースができたと思う。終盤のレースはとてもタフでハードな状態で、アクシデントも多いエキサイティングな展開になりました。なんのトラブルもなくフィニッシュラインを通過することができて良かったと思いますね(笑)。今週末、チームはとてもよくがんばってくれました。5位で20kgウェイトを落として、70kgで最終戦を迎えることができるのはうれしいですね。鈴鹿ではタイトルをねらっていいレースができると思うので、期待してください」
柿元邦彦監督「最後は、状況としてしかたなかったのでチームオーダーを出しました。12号車は2ストップ作戦がうまくいって3位ねらいで攻めていたようですが、タイヤがタレてしまって(ポジションが)落ちてきたし、周りもダンゴ状態だったでしょう? あのままでは(チームオーダーを出さなければ)1号車とのシリーズポイント差が10数点になって勝負も決まってしまうし、でも次の鈴鹿ではいいレースがしたいので、やむをえずオーダーを出したというわけです」

No.22 モチュールピットワークGT-R、決勝は7位どまり

リチャード・ライアン「いい状態で決勝まで来ていたのに結果が残せませんでした。クルマの状態もよかったし、チームもいいクルマを準備するために一生懸命仕事をしてくれました。勝てる可能性もあっただけに、とても残念です」

No.12 カルソニックスカイライン、2ストップ作戦で6位獲得

井出有治「(自分のパートの)前半のうちにポジションを上げたかったのですが、タイヤを酷使しすぎました。最後はもういっぱいいっぱいの状態で走ってました。タイヤがタレるタイミングが思ったよりも早かったですね。終盤にNo.38(auセルモスープラ)に逆転されたのはストレートスピードが伸びなかったからです。今回、2ストップ作戦をやったわけですが、エンジニアやメカニックが一生懸命やってくれて、ボク自身もやるだけやりました。鈴鹿に向けてウェイトも下ろすことができたのでよかったです」
ブノワ・トレルイエ「予選ではちょっとミスがあったけれど、決勝レースはよかったんじゃないかな。2回のピットストップ作戦はとてもいいアイデアだったと思う。ボク自身にとってもエキサイティングなできごとでした。前半はハードプッシュしたけれど、思うようにタイムを上げることができませんでした。でも次の鈴鹿はウェイトを下ろすから、最後は表彰台に立ちたいですね」

No.11 JIM RodeoDriveアドバンF360、目前の優勝をガス欠で逃す

松田秀士「あんなに早く同クラスをラップできたのは自分でもビックリしましたね。マージンは作れたんだけど、No.71の方がピットではいい仕事をしていたので、出ていったら同じぐらいになってましたね。最終ラップでのスローダウンはガス欠ですね。残り1周ぐらいから兆候はあって、コレクタータンクのスイッチを入れたんですけど、最後まで保たなかったんですよね。勝てるレースだったからねェ…。鈴鹿はなんとか勝ちたいね。次ももう1回きちんと気を引き締めていきたい。」
田中哲也「最後はガス欠ですか…。それ以外は完璧でした。次のレースにこのくやしさをはらせるようにがんばります。チームもギリギリのところでレースやっていますから、責めてもしょうがないですしね。1年目ですから、まだまだ不完全な部分もあります。今回も(実力を)見せるところは見せられたんで、次は勝ちにいきますよ」

No.26 PLUS eタイサンアドバンGT3R、3位表彰台でランキングトップに返り咲き

山路慎一「むずかしいレースでしたけれど、周りのペースにつられずに自分たちのレースをしようとしました。スロースタートだったけれど、最後はいいペースになって、思いどおりのレースができました。ランキングトップになれたのが大きいですね。いいれーすができました。それに協力してくれたみなさんに感謝しています」
西澤和之「オートポリスは初めてのコースだったので、鈴鹿テストのあとにそのままクルマをもってきて、自腹を切って2日間スポーツ走行で走りました。そのことが今回効きましたね。Z(No.3)との戦いのなかで山路さんに抜いてきてもらって、(自分に代わったあとの)アウトラップも追いつかれずに逃げきれました。チャンピオン争いのことしか考えてないですから、ランキングトップで鈴鹿にいけるのは理想的な結果ですよ」

No.43 ARTA Garaiya、5位入賞でタイトルの可能性を残す

新田守男「このコースはSUGO以上にエンジンパワーの差が出るサーキットですね。SUGOはパッシングポイントがあるのに、ここはないに等しい。いくらコーナーで追いついても(ストレートで)離されるし、ある意味富士に似てる。予選はもう半ばあきらめて、決勝セットしか考えてなかった。完璧なセットアップができたので、今朝確認しました。レース展開は100点だと思いますよ」
高木真一「思った以上にクルマのバランスがよくて、1分54秒から55秒のペースをずっとキープできたんです。それで何台か抜くことができて6位まで上がったんだけど、そこでトップグループが追いついてきちゃって、ゆずらざるをえなかった。それで前と離れちゃったんです。あれがなければもうひとつ上にいけたと思うんだけど…。最終戦の鈴鹿は、合同テストでは一発のタイムはよかったんですけど、ロングがイマイチでした。でも、今回のデータを生かして、なんとかクルマをよくしていきたいですね。最後まであきらめずに、ベストをつくします」

No.18TAKATA童夢NSX、ステアリングトラブルでリタイヤ

中村卓哉監督「前半、25号車と接触したときにステアリング系をいためてしまったようです。さらに(ルーティンワークでの)ピットインの際も(うまくコントロールできず)それが原因でピットロードを曲がりきれずにフロント破損させてしまいました。修理して確認のために道上に出ていってもらったんですが、やっぱりおかしい、ということでドライブ続行はむずかしい状態でした。残念です」

No.31 RECKLESS MR-S、無念のノーポイントでランキング2位に

佐々木孝太「(レース中、マシンから白煙が上がっているのが見えたが)トラブルがあったのかどうかはわからないんですが、そのせいかどうか後藤さんが2回スピンしてしまいました。その前もペースが上がらなかったんですが、なんとかがんばってピットインをひっぱって、戻ったときには5位だったんですけどね。これでランキング2位ですか。接戦になってきましたね。最終戦はとにかくいくだけです」


Winner - 優勝者

GT500クラス No.39デンソーサードスープラGT

織戸 学「JGTCに出られるようになって、そしてGT500で4年目。(この優勝で)ひとつのステップ、大きな目標を達成できました。自分自身ももちろんうれしいですが、チームもスポンサーも、そして今まで以上に力を入れてタイヤを作ってきてくれたヨコハマタイヤにとっても大きな1勝だった思います。
 木曜から決勝を想定したテストをやって来ましたが、正直タイヤが保たなかったんです。でもソフト目のタイヤでいかないと予選がきびしい。だからクルマでなんとか保たせようと土曜の予選からセットを大きく変えて、それがうまくはまった感じです。
 序盤は(タイヤの摩耗が)心配だったので、プッシュしようと思えばできたんですが、しませんでした。後半になればGT300もからんで上位も引っかかるから、チャンスがあるから、と。すべて思いどおりにいきました。今回は普段と違ってタイヤを保たせることがひとつのキーポイントだったと思うんです。それができたというか、ボクはスーパー耐久やタイヤテストでそういうことをやっているんで、有利だったと思います。それがもののみごとにはまったんで、自分でも成長したんだなぁとビックリしたくらいです。
 ボクはただのクルマ好きから始まって、峠の走り屋になって、レーサーに憧れてここまできたんです。それもあって若い子たちの面倒を見ていたんですが、これでまた彼らに夢を与えられたかなと思います。日本にはクルマ好きの子たちや、クルマで遊んでいる子たちが多いんで、彼らにもっともっとサーキットに、GT選手権にもフォーミュラ・ニッポンにも足を運んでもらえるようにしていきたいです。最終戦の鈴鹿はウエイトもありますし、チャンピオン争いもあって荒れるかもしれません。でも今回の勢いで、楽しんでいいレースをしたいですね」

ドミニク・シュワガー「どうもありがとう。今日の結果には満足してます。チーム内でも、他のトヨタ系のチームとのあいだでも、このレースのためにいろいろシミュレーションやミーティングをしてきました。それがよかったと思います。鈴鹿だったら(勝つことは)もっとむずかしくなっただろうし、今回勝ててよかったです。今年3回目の表彰台ですし、それも一番上ですから。チームもがんばっていました。チームは優勝から長く遠ざかっていたし、スポンサーもファンのみなさんも待っていてくれました。(今回勝ったことで)これからも、もっと期待してくれると思います。
 ここのサーキットはタイヤにきつくて、最初の10周、15周でムリするとファイナルラップまで保たなくなるんですが、それをうまく保たせたのがよかったです。ピットストップで64号車と1号車に抜かれたので、そのあとは抜き返そうとハードプッシュしました。それでトップに立ててレースをコントロールすることができました。楽勝に見えたかもしれませんが、GT300のクルマもいましたからなかなかたいへんでした。
 織戸選手の走りを見ているときはエキサイトしました。ボクはスタートドライバーを務めることが多かったので、ドキドキして見てました。戻ってきたときはトップでしたから、あとは自分の責任だと思ってがんばりました。勝てる(チャンスがある)ときにはかならず勝たなくてはいけません。だからこうやって勝てたことが一番よかったです」

GT300クラス No.71 シグマDUNLOPセリカ

澤 圭太「昨晩は、(予選結果に対する)抗議を(チームが)出していたこともあって、9時まで(サーキットに)いました。(結果が)ひっくり返ったと仮定したインタビューも受けたんですが、自分としては2番手スタートでシミュレーションをしていましたから、そのインタビューのときもどうやって挽回するかを考えていたんです。決勝では与えられたクルマで自分の仕事をすることだけに集中してスタートしました。最初(No.11の)アドバンタイヤが温まるのが遅いのに対して(自分たちの)ダンロップタイヤは温まるが早いので、最初の数周で抜いて一番で(片岡に)渡したかった。(No.11を抜く)トライはしたんですが、軽い接触があったりしたのでムリはできないと頭を切り替えて、フェラーリ(No.11)のミラーに映る距離をキープしていくことだけを考えていきました。プッシュしながらもリアタイヤをいたわったり、タイムを落とさず(タイヤを)休ませたりとタイヤのマネージメントを考えながら走りました。コースも思ったほど荒れてこなかったんで、とにかく30周を越えるまで走って、龍也に(燃料の)軽いクルマで短いスティントをプッシュしてもらおうということを目標に走り続けました。最後の5周はきつかったですけど、もてぎでは格好悪かった(No.19との競り合いでスピンを喫した)んで(苦笑)、今回は完璧ではないですけど、自分の仕事ができたと思います。
 チームもドライバーも鈴鹿1000kmから残り4つを全部勝つのが目標で来ましたから、次の鈴鹿も勝ちにいきます。今回は偶然もありましたが、その偶然も必然があってのこと。プレッシャーをかけ続けたから、フェラーリもガス欠せざるをえないくらいムリをしたんだと思います。チームとドライバーとが一丸になって得た勝利だと思います。次は(片岡がマカオGPで欠場のため)ボクがチームを引っ張らないといけないですから、絶対勝つことだけを考えていきたいと思います」

片岡龍也「(終盤)急にフェラーリとの差がグッと縮まったんですが、それがスローダウンだったのか、なにが起きたのかはわかりませんでした。ただ、その時点でボクのほうもめいっぱいいっていたんで、それ以上プッシュすることはできませんでした。あと1周だし、向こうがミスしないと(逆転は)ムリだと思ってました。でも、裏の上り坂に入ったところで、突然(フェラーリの姿が)見えたんです。無線でそれを伝えてから、あとは数100メートルをミスしないよう集中していきました。ボクとしては今年2回(JGTC参戦という)チャンスをいただいて2勝できました。でも、今日のレースはラッキーな面があっての優勝ですし、いろいろ課題も残ったと思います。とにかく今日は勝ててよかった。鈴鹿はマカオGPに出るので、残念ですが出られません」



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