2004 Inside Report Network Edition

2004 第4戦 十勝スピードウェイ

Free Practice - 決勝日フリー走行

◎No.6 エッソウルトラフロー スープラ、フリー走行トップタイム
脇阪寿一「満タン状態でもクルマの仕上がりはいいです。全体的にクルマは他に比べてマージンがあると思いますよ。昨日、予選中に目の前でスロー走行してたランボルギーニ(No.15)はガス欠してたみたい。クラッシュの影響はぜんぜん心配ありません」
◎No.31 A'PEX i-mobisess MR-S、クラストップタイム
松田晃司「(終盤、目の前のスピンを避けたのは)ボクです。あれはもっとじょうずな避けかたがあったけど、今までの流れを止めたくなかったので、タイヤをダメにしても完全にクルマを止めたかった。残り時間があと3分ぐらいでしたしね。だけど、危なかった。フリー走行での感触では予選で前にいるクルマと比べてボクらのほうがタイヤ的にマージンがあると思う。パフォーマンスがとても安定していて、コンスタントにタイムが出てるからね。クルマのバランスも、今のタイヤにかなりいいレベルで合っているし、かならず前を抜いていくチャンスがあると思う。レースはセパンみたいになにがあるかわからないですけど、そのセパンを踏まえて、まず結果を出さないと。このMR-Sを2月にシェイクダウンしてから今まで、メカニックはまともに寝ていないですしね。チャンスがあれば勝ちにいきますが、まずは完走して結果を残したいよね」
◎No.37 DYNACITYトムス スープラ、フリー走行3番手
ジェームス・コートニー「サスペンションセッテイングと空力を少し変えてみました。本来なら、予選でもこのポジションが取れていたと思います。レースではGT300クラスのマシンに要注意ですね」
◎No.1 ザナヴィニスモZ、フリー走行4番手
リチャード・ライアン「それほどたくさんの周回はしていないんだけど、クルマにはなんら問題はないし、いい感じです。タイヤも含め、みんないい状態ですよ。決勝レースも楽しみなものになると思います」
◎ポールのNo.3 G'ZOX・SSR・ハセミZ、フリー走行は5番手
エリック・コマス「満タンのセットも問題ありません。セッティングも少し変えましたが、いい感じです。スタートはボクがいきます。いいレースになると思うので、ガンバリます」
◎No.12 カルソニックIMPUL Z、フリー走行は8番手にとどまる
ブノワ・トレルイエ「ボクはほんの数周しか乗ってないんだ。その後ユウジがロングランを担当したんだけど、最初のほうで他車と接触してしまったんで、あまりタイムが出せなかったんだよ。でも、クルマにはほとんど影響がないから、決勝レースは大丈夫だよ」
◎No.22 モチュールピットワークZ、決勝に向けて万全のセットを見つける
影山正美「クルマは今週のなかでは一番いい状態になりました。決勝のセットをかなり長くやっているのですが、やっと今朝、タイムも安定していて乗りやすいクルマが見つかったかなという感じなので、決勝はスゴくプレッシャーがあります(笑)。決勝のスタートはボクがやります。フリー走行は6番手のタイムでしたが、トラフィックもあったし、(ほかのチームで)後乗りのドライバーがよさげなタイヤを着けていた場合はタイムが出るだろうなという予測はしてました。が、ウチはタイヤの落ち込みもすごく少ないので、ぜんぜん心配はしてません」
◎No.30 RECKLESS MR-S、フリー走行クラス3番手
佐々木孝太「フリー走行では決勝セッティングとタイヤの保ちを確認しました。アベレージタイムがまだ物足りないですね。タイヤが保つことは確認できましたけど、もう少しアベレージタイムを上げられるようにしたい。コーナー出口で若干アンダーが残っているんですけど、それを消せそうな要素を発見したので、レースに向けてはその部分をちょっと変えていきます。ここは最終コーナーの立ち上がりが重要なので、最終出口で1km/hでも速く走れるようにしたいです。NSX(No.16)はたぶんそこが速いと思うんですよね。コンディション的には、どんどん暑くなっていますし、ウチにとってはいいと思います。コース上でのパッシングはむずかしいかもしれませんけど、ボクは今回も後半の担当ですから、みんながタレて来たところで追い上げていきたい。セパンでは追いつくだけで終わってしまいましたが、今日は追い上げきれるようにしたいです」
◎No.18 TAKATA童夢NSX、フリー走行7番手
道上 龍「クルマはけっこう、いいですよ。そこそこバランスが取れていると思います。昨日の午前にタイヤを1セット壊しているので、今朝は、昨日の午後タイムアタックに使ったタイヤを履いていましたが、前半にセバ(フィリップ)がベストを出して、その後もタイムの落ち込みは少ないです。ボクも(1分)16秒真ん中まで出ていて、BSさんからもけっこう速いと言われましたし、レースでもいいところをねらえると思います。今回は表彰台をねらいたいですね。7位からのスタートですが、今回はちゃんとレースできるレベルのクルマだと思いますし、ミスがなければいいところにいけると思います。だから、少なくとも表彰台を取って、その勢いでもてぎではさらによくなればいいなと思っています」
◎No.72 アドバンBOROポルシェ、ボンネットが開くハプニングにひやり
福山英朗「いやぁ、脱出装置がうまく作動しませんでしたねぇ。鳩が飛び立つの、見ませんでした? 紙ふぶきも出そうと思ったのに出なくて、ボクも飛び出せずに終わってしまいました(笑)」

Race - 決勝レース

■決勝スタート直前情報(13時40分現在)
天候:晴れ/路面状況:ドライ/気温:30度/路面温度:46度
入場者:決勝日(18日)3万1300人/予選日(17日)1万0500人
*リタイア(JGTCインサイドレポート班調べ)
 No.70:エンジン(33L)
 No. 1:No.8と接触(52L)
 No.20:接触によるサス破損(52L)

◎No.6 エッソウルトラフロー スープラ、終盤の猛追で2位表彰台をゲット
飯田 章「スタート前にダミーグリッドでアスファルトが剥がれてタイヤについてしまい、序盤はガタガタと振動が出てたんだ。1コーナーで(No.12を)抜きにいったときは、バンプで底を打ってそのままロックしちゃったんだけど、タイヤの悪いところで路面のバンプを拾っちゃったっていうのもあると思う。スタートから3周はブレーキバランスをめいっぱい後ろにしているから、フロントがロックするはずはないんだけどね。あのミスは痛い。ロックしてフラットスポットもできちゃったし…。正直、ペース的には前に出れば逃げられたし、くやしい。予選が予選だったからしょうがないけどね。寿一が頑張ってくれたことに感謝したいです。あのスタートから表彰台2位は上デキだと思いますよ」
脇阪寿一「勝ちたかったけれど、まあ仕方ないですね。これが優勝やったらウエイトさらに重くなるから、まあ2位のほうがいいかもしれませんね。今回は章もオレもミスしたし、お互いに失敗したけどね。われわれにとっては意味のない追い上げをしたけど、お客さんのためには強烈なアピールができた。まあ、予選のミスが悔やまれますね」
◎No.3 G'ZOX・SSR・ハセミZ、3位に甘んじる
エリック・コマス「くやしいですね。10秒のマージンがあったので、トップでいけると思っていました。スタートもよかったし、10秒のマージンを作ることが私の仕事でもあったのですが、どこでこの10秒がロストタイムになってしまったのか、ちょっとわからないですね。ピットインのときかな? 次はクルマが重たくなるので、ちょっと大変かな。そういう意味では今回は大きなチャンスだったんですけどね。でもチャンピオンシップでは、2番手か3番手になると思うので、よかったネ」
金石年弘「タイヤがキツかった。ピットにいた時間もちょっと長かったし。うしろに(No.6が)来たときは、もう抵抗できない状態だった。ブルーのマシンが後ろに来た、っていうことに気付いたときはもう遅かったですね」
◎クラス2位入賞のNo.16 M-TEC NSX
山野哲也「前半の作戦は淡々といくこと。荒れるレースになることはわかっていたので、スピンせず、クラッシュせず、ピットで稼ごうと。淡々といけば表彰台に上がれるだろうという作戦がバッチリだったと思います。結果、ポイントリーダーの座をキープして、さらに2位との差も広げられた。ツライ十勝になるだろうと思っていたので、ポイントをちゃんと取れてよかったです」
八木宏之「ボクが勝負を仕掛けるのが早かったかもしれません。それは反省点です。スティント終盤で勝負にいけば優勝をねらえるとチームから言われていたので、自分のなかで『スティント前半は勝負するな』と言い聞かせていたんですが、5〜6周のあいだ目の前のマシンにふさがれてしまって、がまんしきれなくなって強引にインに切り込んでいってしまった。みんなはチームの戦略にのっとってやっていたのに…」
◎No.81 シーウエストダイシンアドバンZ、今季初の3位表彰台獲得
尾本直史「くやしいーっ。飛び出したときになんかの拍子でエラーマークが出てピットにマシンを戻すかどうかっていうところまで来てました。セリカ(No.19)に抜かれかけたときは、もうここでがんばらないとアカンわ、と思ってがんばりました。だってあそこで抜かれたら大変なことになると思って。一回緊張の糸が切れかけたんですが、もう一度落ち着いてもう一回いこう、と思って…」
柳田真孝「前半はよかったんですが、もうちょっとボクががんばってリードを築いていれば、尾本さんをもう少しラクにさせてあげることができたかもしれないですね。あとピット作業のときに、メカさんは一生懸命やってくれて完璧だったんだけど、ボクが慌てちゃってドリンクホースを挟んでしまったりしてミスが出てしまった。それがロスの原因のひとつですね。優勝したいんで、みんなでがんばって優勝をねらいます」
◎No.36 WOODONEトムススープラ、終盤No.6にパスされ表彰台を逃す
関谷正徳監督「タイヤ2本交換は作戦的にはよかったんですけれど、アウトラップがよくなかった。後半はやはりタイヤが苦しかった部分はありました。結果的にはNo.6のほうがゆとりがありましたね。テストで走れているかどうかの差はドライバーには大きいです。片岡や武士は24時間の経験があるけれど、JC(コートニー)やマルコは初めてでしたから。No.37はうまくいけばNo.22と競るレースができたはずだから、勝てるチャンスはあったと言えますよね」
◎No.37 DYNACITYトムス スープラ、5位入賞
ジェームス・コートニー「ヘアピンで、たぶん井出(No.12)だと思うけどリアをぶつけられて、ディフューザーとエキゾーストにダメージを負ってしまった。グッドチャンスのレースだっただけに、表彰台に上がれず残念でした。ただ、ノーウエイトでポイントが取れたのはよかったです。JGTCでは知らないサーキットも多く、毎回学ぶことが多いです」
◎クラス5位入賞のNo.31 A'PEX i-mobisses MR-S
松田晃司「こういう結果に終わったのは、だれが悪いということではなく、チームの総合力が足りなかったということだと思います。実さんが3位で帰ってきた時点で4位以下とは大きく離れていたんですが、ピットワークで10秒ぐらいロスしてしまって、コースに出た時には後ろにいたはずの19号車がはるか前にいっていました。アウトラップでは10番のフェラーリにがんばってついていって3周目ぐらいで抜いたんですけど、それからしばらくしたら前に19号車が出てきたんです。最初はまだピットに入っていないのかと思っていたんですけど、ペースがボクと変わらないので、もうピットワークを終えたあとなんだ、と気づいたんです。ピットでマージンを全部なくしてしまったのがくやしい。今後は、もっとチーム全体の総合力を上げていきたいですね」
◎No.77 クスコスバルADVANインプレッサ、6位入賞で今季初ポイントゲット
谷川達也「(ピットインを)50周目まで引っぱって、左2本のみタイヤ交換をしました。走りはじめから同じようなタイムが出てたし、表彰台までみえかけてました。決勝のクルマのバランスはよかったんで、ちょっと残念です。まあ、トラブルが出てリタイアという可能性もあったので、完走できて、なんとか今季初のポイントがとれたし、チームもみんなホッとしています」
◎No.8 ARTA NSX、かろうじて12位完走も…
伊藤大輔「ライアンと金石さんがぶつかったのは、39号車に1コーナーで抜かれた直後、後ろに来ていたライアンがむりやり金石さんの前に出ようとして右リヤをヒットしたんです。それでスピン状態になっているところにもう一度突っ込まれた。『2戦連続で金石家を撃墜された』(註:第3戦でライアンはNo.3の金石年弘に接触)とかなり怒っていて、いまはどこかに怒りをぶつけにいっています」
◎No.1 ザナヴィニスモZ、接触のダメージでリタイアに終わる
リチャード・ライアン「アマチュアドライバーと一緒にレースをするとありがちなことなんですが、今回は残念なことに金石選手(No.8 ARTA NSX)がちょっとアマチュアドライバーみたいな状態でしたね。それでアクシデントが起こってしまいました。クルマの状態はよかったのですが、予選でのポジションがあまりよくなかったので、このあたりのポジションからレースをするとちょっときびしいですよね。上のポジションからスタートすれば、まだいい状態でレースができたと思います。でもこれもレースですしね」

Winner - 優勝者インタビュー

○ GT500 : No.22 モチュールピットワークZ
影山正美「日産ファン、Zファンのみなさま、応援してくれてありがとうございました。マイケルファン、そしてボクのファンのみなさん、お待たせしました。やっと勝てました。クルマは今朝のフリー走行で今週一番いい状態に仕上がりました。レースでは最後ちょっとリアタイヤがきびしくなってきましたが、ずっと前後のマシンと同じタイムで走れましたし、問題なかったです。マイケルも速いですし、いいポジションで渡せば勝ってくれると信じていましたよ。ここはSUGO以上に周回遅れに出会うし、抜くのに気を使いました。接触だけはしたくなかったんですよね。いまはホントにホッとしたというだけ。それから現時点で最多ドライバーになれたのが、とてもうれしいです」
ミハエル・クルム「とってもエキサイティングなレースができました。メカニックにお礼をいいます。ピットストップも作戦どおりうまくいって、後方の3号車と4秒のマージンを作ることができました。とはいえ、最後まで気の抜けない展開だったので、勝つのはたやすいことではありませんでした。渋滞もひどかったし、周回遅れのクルマにもつかまってしまったし、リードを減らすことになりました。ピットインのタイミングを早くする作戦だったので、同じタイヤで長距離を走ることになったので、どういうレース展開になるか、勝てるのか、まったくわからない状態だったことは事実です。もし、ピットインで作った大きなマージンを最後まで残すことができれば問題なかったでしょうけど、遅いクルマにつかまったことで状況が変わってしまったので。あと2、3周長ければ、どうなったことやら。でも、ニスモがいい仕事をしてくれて、いいクルマを作ってくれたと思います。パーフェクトなレースができてよかったし、うれしいです」
○ GT300 : No.43 ARTA Garaiya
新田守男「Zは、まともに戦っててはどうにもならない。向こうにミスがないと負けない。そういう意味では、ああいうペースで(高木がプレッシャーをかけつづけて)いければ優勝もあると思ってました。ボク自身相当なプレッシャーがありました。寝るのが怖いくらいの…。なんとか勝てたんでほんとうにうれしいです」
高木真一「クルマがいいだけですよ。これだけいいと、落ち着いていけばいいって言われていましたし、向こう(No.81)のミラーにクルマが映るようにプレッシャーをかけ続けたら、最終コーナーで飛んでくれました。あせらずいったのがよかった」

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