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2006 AUTOBACS SUPER GT Round1
SUZUKA GT 300km
2006-03-18, 19 / Suzuka Circuit

Test Day

2006-03-04

■第1戦 □合同テスト □2006-03-03
□2006-03-04
Session1 & Session2
Session3 & Session4
course ■鈴鹿サーキット
_5.807km

開幕鈴鹿は俺たちがいただく!
ARTA NSXが本番さながらのスーパーラップを決める!
GT300は05最終戦の勝者、JIM CENTER FERARRIがトップに

前日に続き鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)でスーパーGT公式公開テストが行われた。テストは本日が最終日となる。No.96 EBBRO BTEC MAZIORA 350Rが昨日で撤収したため、この日は35台が参加。GT500が16台にNISMO開発車両(No.350 Z)、ホンダ開発車両(No.99 NSX)を加えた18台。GT300は17台が走行した。
この日も青空の多い好天。昨日は冷たかった風もほとんどなく、レース走行を見るには好コンディション。鈴鹿サーキットのファン感謝デーの初日ということもあり、土曜のサーキットには、1万2000人もの来場者で賑わった。

Session 3 晴れ、気温11度/路面温度14度、ドライ

 午前の走行は9時から11時までの2時間。このセッション開始から30分以降にトップに立ったのはNo.100 RAYBRIG NSX、No.23 XANAVI NISMO Z、そしてNo.8 ARTA NSXの3台。最終的に1分53秒を切ったのもNo.8、No.23、No.18 TAKATA童夢NSXで、この3日間は、ZとNSXの仕上がりの良さが際だった。

 この日バースデイを迎えた本山哲が駆るNo.23は、セッション早々に1分23秒880を記録し、以後はコンスタントラップを刻む走りとなった。一方No.8 ファーマンは、セッションも終盤に入った1時間26分経過時点で午前のベストとなる1分53秒360を叩き出す。以後、伊藤に代わっても1分54〜56秒を何度も記録し、マシンの仕上がりの良さを感じさせていた。

 GT300クラスでは、話題のニューマシンNo.2 プリヴェチューリッヒ・紫電に走行開始前にステアリング系のトラブルが発生。セッションの半分を修理に費やすことになった。また、開始35分過ぎにNo.10 JIM GAINER FERRARI DUNLOPのヒロミが、シケイン入り口でコースアウト。マシン後部を大きく壊して、この日残りの走行が不能となってしまった。
 タイムとしては、昨日に続いてNo.13 エンドレスアドバンZの影山正美がトップで、2分05秒559を記録。セッション後半は新たな相棒となる藤井誠暢が周回を重ねた。2番手にはNo.7 雨宮アスパラドリンクRX7の井入宏之が2分05秒809でつけた。暫定エントリーで井入のペアだった山路慎一は、東南アジアを中心に開催されるポルシェカレラカップアジアへの参戦が決定。代わって昨年のGT300チャンピオン山野哲也が起用され、2001年以来となる雨宮RX7のステアリングを握った。

Session 4 晴れ、気温12度/路面温度21度、ドライ

 午後のセッションは14時から16時の予定で定刻にスタート。午前に続き、好天に恵まれた。

 走行序盤から好調なところを見せたのはやはりNSX勢だった。No.8 ARTA、No.100 RAYBRIGが1分54秒台を出して1-2状態。それに続いたのはNo.51 マセラティMC12だが、MC12はこのテストで思わぬトラブルに襲われていた。ドライバーのマグヌッセンが2日前に岡山でのテストのあと急病となり、急遽母国デンマークに帰国。開幕戦には戻って来られそうだが、この2日間は荒聖治が1人で走ることになった。タイムは終始1分55秒中盤(午前のベストは1分55秒523)とコンスタントではあるが、課題は一発のタイムということか。ストレートは国産GTより勝っているだけに、鈴鹿のテクニカル部分の克服が上位進出の鍵となるだろう。

 リーディングボードのトップは、途中20分間ほどNo.100が奪った以外はNo.8 ARTAがキープ。そのままセッションの終盤に入る。残り25分となったところで、コースアウトしたマシンがライン上を汚してしまっため、清掃のため約15分の中断があり、終了時間が10分延長され16時10分となる。再開後、最後の20分間は、一足早く開幕戦の予選を見ているような猛烈なタイムアタック合戦となった。まずは、No.23 XANAVI NISMO Zの本山が1分53秒389とこの2日間で自身の最速となるタイムを記録。だが、わずか3分後、No.8の伊藤が1分52秒761とこのテスト初の1分52秒台を叩き出す。続いてNo.12 カルソニックインパルZ、No.100 RAYBRIG NSXとこのテストデーで好調な2台が1分53秒前半を叩き出すが、No.8には届かなかった。開幕戦、ホームコースでの勝利宣言を狙ったようなNo.8 ARTA NSXのアタックに訪れていた観客も目を見張っていた。

 GT300に目を移すと、このテストで好タイムを出しているNo.110 TOTALBENEFIT GREENTEC BOXSTERがセッション中盤に2分05秒249を記録してトップに。これにNo.46 吉兆宝山 DIREZZA Zが続く。MOLAの2台のZは、今季からタイヤをダンロップに変更し、ドライバー陣も一新。このテストではNo.46には、昨年のGT300チャンピオン佐々木孝太と番場琢が、No.47には久々の参戦となる長島正興に安田裕信が組んでおり、これでほぼ決定となるだろう。

 そして、セッションが終了する1分前にNo.11 JIM CENTER FERARRI DUNLOPの田中哲也が、2分05秒163ともう少しで04秒台という好ラップを決め、このセッション、そしてこのテストデーでもトップになった。今季のNo.11のエンジンは、昨年途中から使った無限MF458SからフェラーリのF131Bに戻った。これは、チームとフェラーリとの相談により決めたことだが、エンジンが代わったことで意外にもマシンバランスは良好になったということだ。

 午前のセッションをエンジン補器のトラブルで走行できなかったNo.777 梁山泊 apr MR-Sは、修復をして午後のセッションに挑んだが、わずか4周をクリアしたのみ。開幕前の大事なテストで、痛いトラブルとなった。No.52 プロμ太陽石油KUMUHOセリカは、前回の鈴鹿メーカーテストに続き、ドライバーのオーディションを実施。FTなどで活躍した石浦宏明、阿部翼、嵯峨宏紀の3人がドライブし、内1または2名にセリカのハンドルが託されることになりそうだ。また、ポルシェGT3でエントリーしていたNo.111 Team LEYJUNはこのテストをVemac RD320Rで走行。今季はこのVemacで参戦するという。

Comments

伊藤大輔/No.8 ARTA NSX(GT500/2日目総合1位)

まあまあのタイムでしたね

最後(タイムを出したの)は、ニュータイヤでのシミュレーションをちょっと確かめてみたということ。まあまあのタイムでしたね。昨年とはフロントタイヤのサイズが変わったんですが、いいところとしてはやはりグリップレベルが上がっています。ただ、まだ少しナーバスなところもあるので、開幕に向けてはそのあたりの微調整が必要。見た目にあまり変わっていなくても、細かいところでちょこちょこ変更点があるので、全体のバランスが変わってくるんですよ。開幕戦が鈴鹿っていうのは、(自分が育った)地元だし、ホンダのホームコースでもあるし、いつも以上に期待が大きいと思うので、それに応えられるようにがんばります。いつも以上に気合が入っています
田中哲也/No.11 JIM CENTER FERRARI DUNLOP(GT300/2日目総合1位)

一番というのは気持ちがいいですね

トップタイムといっても、ほかがどういう条件で走っているかわからないのでなんとも言えないんですが、でも一番というのはなんでも気持ちがいいですからね。今日は10号車がクラッシュしてしまってチームの雰囲気がちょっと暗かったので、最後に一発タイムが出せてよかったです。クルマは、昨年とエンジンが変わって、全体のバランスとしてはよくなりました。タイヤにやさしいクルマになっているので、そのへんを生かしていきたいですね。昨年の最終戦では雨の中で勝ったんですが、この流れで開幕を迎えられるのはいいと思います。これまで勝ったレースは雨がらみだったので、開幕戦ではぜひドライで勝ちたいですね

合同テスト2日目|2006-03-04|鈴鹿サーキット (5.807km)
□セッション 3:09:00 - 11:00|天候:晴|コース:ドライ
□セッション 4:14:00 - 16:00|天候:晴|コース:ドライ
GT500クラス
Position No. Machine Driver BestTime Diff. Session 3 Session 4 Tire
18ARTA NSX伊藤大輔
ラルフ・ファーマン
1'52.761---1'53.3601'52.761BS
212カルソニック インパル Zブノワ・トレルイエ
星野一樹
1'53.2720'00.5111'55.2951'53.272BS
3100RAYBRIG NSXセバスチャン・フィリップ
細川慎弥
1'53.3300'00.5691'54.0731'53.330BS
423XANAVI NISMO Z本山 哲
松田次生
1'53.3890'00.6281'53.8801'53.389BS
518TAKATA 童夢 NSX道上 龍
小暮卓史
1'53.7600'00.9991'53.9491'53.760BS
666triple a サード スープラGTアンドレ・クート
平中克幸
1'53.8440'01.0831'54.1321'53.844BS
736OPEN INTERFACE TOM'S SC脇阪寿一
アンドレ・ロッテラー
1'54.0810'01.3201'54.0811'54.525BS
81セルモ SC立川祐路
高木虎之介
1'54.2880'01.5271'54.2881'54.552BS
925ECLIPSE ADVANスープラ織戸 学
土屋武士
1'54.3590'01.5981'54.3841'54.359YH
106Mobil 1 SC飯田 章
片岡龍也
1'54.4640'01.7031'55.1511'54.464BS
1199NSX(開発車両)
1'54.6310'01.8701'54.6311'56.556BS
1222MOTUL AUTECH Zミハエル・クルム
山本左近
1'54.6720'01.9111'54.8431'54.672BS
133イエローハット YMS トミカ Z横溝直輝
J.P.デ・オリベイラ
1'54.7020'01.9411'54.8411'54.702BS
1432EPSON NSXロイック・デュバル
武藤英紀
1'55.0050'02.2442'48.7131'55.005DL
1551マセラティMC12荒 聖治
ヤン・マグヌッセン
1'55.5190'02.7581'55.5231'55.519BS
1624WOODONE ADVAN KONDO Zエリック・コマス
柳田真孝
1'55.8150'03.0541'56.5841'55.815YH
17350フェアレディZ(開発車両)
1'56.2190'03.4581'56.219-BS
1835BANDAI DIREZZA SC430服部尚貴
ピーター・ダンブレック
1'56.7460'03.9851'56.7461'56.802DL
GT300クラス
Position No. Machine Driver BestTime Diff. Session 3 Session 4 Tire
111JIM CENTER FERRARI DUNLOP田中哲也
青木孝行
2'05.163---2'05.8802'05.163DL
2110TOTALBENEFIT GREENTEC BOXSTER松田秀士/菅 一乗
壷林貴也
2'05.2490'00.0862'06.2722'05.249YH
346吉兆宝山 DIREZZA Z佐々木孝太
番場 琢
2'05.3890'00.2262'07.0072'05.389DL
419ウェッズスポーツセリカ松田晃司
脇阪薫一
2'05.4440'00.2812'07.8232'05.444YH
513エンドレスアドバンZ影山正美
藤井誠暢
2'05.5590'00.3962'05.5592'06.875YH
67雨宮アスパラドリンクRX7山路慎一
井入宏之
2'05.7680'00.6052'05.8092'05.768YH
762WILLCOM ADVAN VEMAC408R柴原眞介
八木宏之
2'06.2150'01.0522'06.7492'06.215YH
887ムルシェラゴ RG-1WADA-Q/山西康司
桧井保考/古谷 直広
2'06.4530'01.2902'06.4532'07.896YH
927direxiv ADVAN 320R密山祥吾
谷口信輝
2'07.0310'01.8682'33.0332'07.031YH
10777梁山泊 apr MR-S田中 実/大嶋和也
新田守男/高木真一
2'07.2320'02.069-2'07.232MI
1147吉兆宝山 DIREZZA Z長島正興
安田裕信
2'07.9310'02.7682'08.9132'07.931DL
12111(VEMAC)OSAMU/飯島寛也
瀬田和巳
2'08.0390'02.8762'08.0392'09.341YH
132プリヴェチューリッヒ・紫電高橋一穂
加藤寛規
2'08.2070'03.0442'08.2072'08.430YH
1426(ポルシェ911 GT3RS)西澤和之
福山英朗
2'08.4080'03.2452'09.8312'08.408YH
15666ライフワークBOMEXアップルNSX周防彰悟
山下潤一郎
2'08.6380'03.4752'08.6382'12.345YH
1652プロμ太陽石油KUMHOセリカ竹内浩典/石浦宏明
阿部 翼/嵯峨宏紀
2'09.5340'04.3712'09.7312'09.534KM
1710JIM GAINER FERRARI DUNLOPヒロミ
尾本直史
2'11.2190'06.0562'11.219-DL
1896EBBRO BTEC MAZIORA 350R黒澤琢弥
黒澤 翼
----DL
□タイヤ=BS:ブリヂストン/YH:ヨコハマ/DL:ダンロップ/MI:ミシュラン/KH:クムホ