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2006 AUTOBACS SUPER GT Round2
Okayama GT 300km Race
2006-04-08, 09 / Okayama International Circuit

Race

2006-04-09

■第2戦
■決___2006-04-09

□入場者数 : 56,100 人
□フリー走行
■決勝レース
09:30 - 10:00
14:00 Start
[82 Laps / 303.646 km]
course ■岡山国際サーキット
_3.703 km

エース道上龍が3年ぶりの勝利
TAKATA童夢NSXが衝撃の独走! そして完勝
後続ではワンミスが命取りとなった混戦の岡山

4月9日、岡山国際サーキット(岡山県)で2006 オートバックス SUPER GT第2戦「OKAYAMA GT 300km RACE」の決勝が行われた。GT500はNo.18 TAKATA童夢NSX(道上龍/小暮卓史)がポール・トゥ・ウイン。2位以下を40秒引き離す完勝だった。GT300はNo.27 direxiv ADVAN 320R(密山祥吾/谷口信輝)が、予選3番手から逆転で勝利を飾った。

Race 晴、気温18度/路面温度25度、ドライ

GT500クラス

 決勝スタートは14時。朝から上空を薄く覆う雲を通して春の日が降り注ぐなかでフォーメーションラップが始まった。開始時点での気温は18度、路面温度は25度。この温度は最終ラップまでほとんど変わらなかった。

 スタート直後の1コーナー、ブレーキをロックさせたNo.66 triple aサードスープラGT(アンドレ・クート)がスピン。正確な状況は見て取れなかったが、No.35 BANDAI DIREZZA SC430(ピーター・ダンブレック)との接触があったようだ。その混乱にNo.23 XANAVI NISMO Z(本山哲)も巻き込まれ、3台とも大きくポジションを落とす。No.23とNo.66はマシンにダメージを負ったままレースに戻ろうとするがオレンジボール旗を提示されピットイン。No.35には10秒ストップのペナルティが科される。さらにNo.23は、その影響が残ったのか16周目にレッドマンコーナー手前のコースサイドにマシンを止めてしまった。
 17周目の最終コーナー、6番手走行中のNo.32 EPSON NSX(武藤英紀)がスピンアウトしコースサイドのバリアに接触。復帰してピットに戻ったがダメージがひどくそのままリタイアとなってしまった。少し前から後続のNo.22 MOTUL AUTECH Z(ミハエル・クルム)、No.12カルソニックインパルZ(ブノワ・トレルイエ)にプレッシャーをかけ続けられており、ポジションを守ろうとがんばった末のスピンだった。
 この間、トップをいくNo.18 TAKATA童夢NSX(道上龍)、2番手のNo.100 RAYBRIG NSX(セバスチャン・フィリップ)は少しずつ後続を引き離す。10周を待たずして周回遅れが出始めたこともあり、レース半ばにはトップNo.18、2番手No.100、3番手No.3イエローハットYMSトミカZ(横溝直輝)はそれぞればらけた展開となる。その後方の4番手はNo.1 ZENTセルモSC(高木虎之介)。スタート直後の混乱でいったんポジションを下げていたが、No.32のスピンや、No.8 ARTA NSX(ラルフ・ファーマン)などにドライブスルーペナルティが科されたこともあって再上昇していた。

 31周を終え、上位陣のトップを切ってNo.1がピットイン。立川祐路に交代して出ていく。3番手のNo.3は34周終わりにピットイン(横溝>ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)、トップのNo.18(道上>小暮卓史)と2番手No.100(フィリップ>細川慎弥)はともに38周終わりでピットイン。それぞれ4、5番手でコースに戻るが、41周目のヘアピンでNo.100とNo.1が逆転。42周目にはNo.3がNo.1にパスされ、さらにNo.100にも迫られてスピン。どうやら接触があったようだが、これでNo.1が3番手、No.100が4番手に上がる。
 この時点でトップに立っていたNo.12は45周を終えてピットイン。星野一樹に交代し5番手でコースに戻るが、アウトラップでNo.22(山本左近)にパスされ、50周目にはNo.3にも抜かれてしまう。これでトップ5はNo.18、No.1、No.100、No.22、No.3の順となる。

 No.18は小暮に交代してからもペースをゆるめず、50周を過ぎるころには2番手との間に20秒以上の差を開く。さらに2番手No.1には66周目にペナルティストップ10秒の裁定。黄旗区間での追い越しがあったとの判定で、これでNo.1は7番手にドロップ。No.100が2番手に上がり、NSXの1−2態勢が築かれる。残り15周あまり、この態勢はいささかもゆるぐことなく、フィニッシュを迎えた。優勝はNo.18 TAKATA童夢NSX(道上龍/小暮卓史)。道上にとっては2003年の第5戦富士以来の勝利。小暮はJGTC/SUPER GT初勝利となる。
 2位はNo.100 RAYBRIG NSX(セバスチャン・フィリップ/細川慎弥)、3位はNo.22 MOTUL AUTECH Z(ミハエル・クルム/山本左近)、4位はNo.3イエローハットYMSトミカZ(横溝直輝/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)。
 5位は、終盤No.12星野とNo.8伊藤大輔、No.1立川の激しい争いとなるが、No.1立川がこれを制して入り、これがトヨタ勢の最上位となった。



GT300クラス

direxiv ADVAN 320Rが巧みなレースでGT初勝利
激戦となった2位争奪はJIM CENTER FERARRI DUNLOPの手に
悔しい2戦連続3位のTOTALBENEFIT GREENTEC BOXSTER

 GT300クラスは、オープニングラップのGT500の混乱にも巻き込まれず、ポールのNo.46 吉兆宝山DIREZZA Z(佐々木孝太)を先頭に1コーナーを通過。その後、序盤はNo.110 TOTALBENEFIT GREENTEC BOXSTER(松田秀士)好走を見せる。予選4番手から4周で2番手に浮上し、6周目にはNo.46もかわしてトップに。この後は後続に2〜5秒の差をつけて逃げを打つ。これを追う2番手は集団となってバトル状態。No.46、No.13 エンドレスアドバンCCI Z(影山正美)、No.27 direxiv ADVAN 320R(谷口信輝)、No.11 JIM CENTER FERARRI DUNLOP(田中哲也)が順位を激しく入れ替えながら競り合う。

 この中から抜け出したのがNo.27の谷口。38周目には3番手となり、37周目にNo.13影山をかわすと、この周でNo.110がピットに入ったためにトップに浮上。自身は50周までピットインを引っ張りマージンを稼ぐ。しかし、ピットアウトしようとしたとき、一瞬エンジンがかからず時間をロス。密山祥吾が1コーナーに入ったときには真後ろにNo.110の菅一乗が迫っていた。だが、密山はタイヤがまだ温まっていない状態のまま巧みにブロック。バックストレッチでは一瞬並ばれるが、なんとかしのいでトップのままメインスタンド前に戻った。
 密山は、その後タイヤが温まってくると後続を徐々に引き離し、独走状態を築いてゴール。DIREXIV MOTORSPORTとしては2年目にしてスーパーGT初勝利を挙げた。2位はNo.13藤井誠暢、No.110菅、No.11青木孝行の3台が終盤まで激しく争ったが、そこを切り抜けたNo.11が入った。No.110は開幕戦に続いて3位となった。