Round 4
CP MINE GT RACE in CP MINE Circuit




Qualify Day Report

Saturday, 4 Oct. 97


1st Session

18 山本勝巳(avex童夢無限NSX)

「このままトップでいければいいですね。タイヤはもう1セット残っているんで、午後もう1回アタックにいきます。ただ、気温が上がりそうですからタイムアップできるかどうかは…。今回はここまでまったくトラブルは出ていません」


5 田嶋栄一(5ZIGEN SUPRA)

「ギアがいきなりロックしてしまって、2コーナーでコースアウトしてしまった。出ていってすぐで、タイヤも温まっていなかった。昨日から少しギアロックの症状が出ていたので、とりあえず義務周回数だけはこなそうと思ったんだけど…。部品は全部あるんで、午後までには直せると思います。ただ、今回はどうもタイヤがコースに合ってないみたいで…。全然グリップがなくて、トラクションがかからないんです。今回はノーチャンスですね」


37 鈴木利男(カストロール・トムス・スープラ)

「ちょっとセッティングをいじったら、昨日のフィーリングがなくなってしまった。タイヤはまだ残っているから、午後はセッティングをもとに戻してもう1回いく予定。25秒は切れると思うけど、NSXより前にいけるかどうかはやってみないとねェ…。頑張ります」


38 竹内浩典(カストロール・セルモ・スープラ)

「菅生のテストはいいフィーリングだったんですが、昨日は原因不明のアンダーステアに悩まされてました。今日は、ダンパーをスペアのモノに交換してアタックしました。午後は24秒2〜3を出さないと厳しいでしょうね。NSXはコーナーの旋回速度が速くて、立ち上がりでも早くアクセルを踏めるんです。ただ、ストレートではちょっとこっちのほうが速いんで、決勝では前に出られればなんとか抑えられると思います。NSXは耐久性も未知数ですしね。怖いのはトムスの2台でしょう」


6 ワイズダンロップBP MR-2

加藤寛規 「歯車が合ってくるとこんなもの? いつもと変わらないんですよ。ターボマシンは冷えているときにパワーがあるし、タイヤの美味しいところといかにドライバーがマッチさせるか、ようやくできたというところでしょう。決勝のスタートはたぶんボクが行くと思うんですが、壊さないで完走しような(と藤田選手に向かって言う)。タイサンとシルビアには後ろで頑張ってもらって、チャンプは狙えないけど邪魔してやろうかと(笑)」

藤田孝博 「前回は、ホイールのトラブルでリタイヤしたんですが、対策はしました。何事もなく終わらせようと思います。ボクは基準タイムクリアするぐらいで、予選はアタックしません」


910 玉本秀幸(ナインテンポルシェ)

「昨日はタイヤは古い状態でしたから。今日はニュータイヤでアタックしました。足回りとタイヤが、μの低いこのサーキットと相性がいいみたい。午後は天気次第ですが、陽が出なければラバーグリップもあるしタイムも上がるでしょう。ヨコハマ勢は、有力チームが重量積んでるからああいう結果なんでしょう」


81 木下隆之(ダイシンシルビア)

「アタック中にちょっと引っかかったから、あと0.2秒は行ける。昨日より今日のほうがコンディションがよかったから、その分アップできた。午後アタックできれば31.5秒が目標。決勝は、細かいトラブル出てくるだろうけど、これまではチェックが甘かった。しっかりやれば問題ない。失うものは何もないから攻めるしかない」


26 新田守男(タイサン スターカード RSR)

「(順位を)1コ上げたいんだけど、厳しいかな。シルビアの前にいれば良しとしましょう。タイヤ残ってるけど、(午後のタイムアップは)無理だわ、70kgのウエイトじゃ(笑)。トップにはビュンビュン行ってもらってOK! ウチらの邪魔はしてほしくないけどね」


19 福山英朗(RS☆R シルビア)

「運転手が各区間のベストをまとめればコンマ3秒はアップできる。と言っても、何十回に1回しかできないけどね。タイサンが前だけど、レース結果じゃないから。壊れてくれるか、バタついてくれるかしてくれればいいけど。ヨコハマより、ダンロップのほうがコースに合っているみたい。コースごとにタイヤ開発してるわけじゃないから、まあ、持ち回りみたいなものでしょう」


28 チームFCJフェラーリ

 今回「チームの方針」でNo.28のステアリングを握ることになった太田哲也。「こちらのクルマがなかなかセッティングが決まらなかったので、僕が乗ることになりました。No.27のほうは1回お休みです。実はNo.27とNo.28は製作したガレージが違うため、クルマの造りかたに対する考えが違うんです。たとえばエンジンは、No.28は高回転まで回せばパワーが出るタイプなんですがピックアップがよくない。だからストレートエンドは速いんですがコーナーの立上がりが苦しいわけです。No.27の方がトルク重視で、その部分では扱いやすかったですね。最終戦に向けてこのあたりは改善する必要がありそうです。また足回りはNo.28のほうがいろいろ凝った仕様になっているんですが、全体のバランスがまとまっていない感じでした。今回自分で走って、ようやくフロントはまとまってきたので、あとはリアをもう少し煮詰めたいところです。ただ大きな問題があって、それはミッションがF355チャレンジ用そのままなことです。ギア比もファイナルも変えていないので、ここではストレートで6速に入るには入るんですが途中までしか吹けないんですよ」と太田。それでも予選1回目では、クラストップから2秒落ちのところまでタイムを上げてきている。


34 STPタイサン・アドバン・バイパー

 GTC初登場のバイパー。チーム・タイサンにとっては待望のマシンだけに、2人のドライバーの表情はともに明るい。ただ今回がほとんどシェイクダウンのため、細かいトラブルにまだ悩まされているのも事実。木曜に雨のなか走行した土屋圭市は、「驚いたよ、くるぶしのあたりまで水が入ってくるんだもん。靴を3足ダメにしちゃったよ」と一言。その後金曜日にドライで走行した際は、「水温が108度、油温が130度までいっちゃうし、ブレーキがドンドン奥に沈んでいっちゃうんだ」と、熱対策の必要を訴えていた。この後オーバーヒートからエンジンを1基ブローさせてしまうのだが、チームではフロントグリルの開口部を大きくしたりしてなんとか対策を施し、オーバーヒート症状はおさまったようだ。ただしキャリパー用のダクトを新設するなどしたブレーキは、相変わらずペダルが奥に入ってしまう症状のままらしく、美祢では苦戦を強いられそうである。鈴鹿1000kmでもバイパーをドライブした松田秀士によると、「FIA戦のクルマとは、エンジンのパワーバンドも違いますし、タイヤの太さも違うし、ABSの有無も違うので、やっぱりだいぶ印象が違いますね」とのこと。それでも「まだシェイクダウンしたばかりなので、やることはいっぱいありますけど、トルクがあるので現段階でもストレートは速いですよ。さっきスープラの後ろについていったらトントンでしたもん。今後はとくにブレーキを強化して、サスペンションが煮詰められれば、十分トップ6に食い込める実力はあると思います。期待していてください」と、そのポテンシャルには大きな期待を寄せているようだ。


510 RH CERUMO SUPRA

先日、集中豪雨に見舞われた鈴鹿で、トランスポーターに積載していたマシンが水没してしまうという奇禍に遭った。さいわい大きなトラブルとはならなかったようだが、ガショーに影響はなかったか尋ねると、「スイッチを押したら水が出てきて指が濡れちゃったよ。それと、エンジンをかけたらゴボゴボゴボって水の音がしたんだ(笑)」と、強烈なジョークを一発。一方のベルモンドはどうやらこの一件を知らなかったらしく、「エッ、それはホントウか?」と真顔で心配していた。


21 ダンロップ-BP-BMW

今回からニューエンジンを投入してきた。一ツ山幹雄によれば、「これまでと同じJTCC用なんですが、前のエンジンより6〜7馬力アップしてるみたいです。それと今までは8500回転でシフトしていたのが、今回は9000回転でシフトしていますから、ストレートはすごく速いですね。足回りはとくに変更していません。今回は気合い入ってますよ。去年もここは3位に入ってますし。ぜひいい結果を残したいですね」とのこと。



2nd Session

100 飯田章(RAYBRIG NSX)

「クルマはどんどんよくなってきてます。足も決まってきたし、エンジンも少しよくなってます。直線でもスープラとほとんど変わらないんじゃないですか。ブレーキに関しても、ウチはまったく問題ありません。ただ、ポールをとれなかったんで、満足ではありませんね。決勝はピット作業の勝負でしょう」


37 鈴木利男(カストロール・トムス・スープラ)

「予選はちょっと思ったとおりいかなかったね。午後は全体にグリップが悪くてタイムアップできなかった。クルマの状態としては少しよくなってはいる。午後、ほかは朝の1秒落ちくらいでしょ? ウチはコンマ5秒落ちくらいだからね。でも満足できる状態ではないよ。決勝は、このコースは抜くところがないし、ブレーキがきついよ」


8 トム・クリステンセン(POWER CRAFT SUPRA)

「午前中のセッションは昨日の夜に降った雨で路面がクリーンになっていたし、路面温度が高くなかった。これが我々がチョイスしたブリヂストンのタイヤにピッタリ合っていた。それで好タイムが出た。だがホンダ勢がすごく速い。ブレーキングがいいようで、スローコーナーが速い。我々のマシンのホンダNSXに対するアドバンテージ? さあストレートスピードかな。それだけだ。今日はパワーステアリングに若干のトラブルがあったのと、アンチロールバーが折れてしまったので長坂さんがあまり多くラップできなかったが、それ以外は好調だ。FETチームは実力があるし。ともかく今年は選手権全戦に参加しているわけではないのに、明日フロントロウからスタートできることには満足している。明日は表彰台を目指す。ここはホンダが速いから」


36 ペドロ・デ・ラ・ロサ(カストロール・トムス・スープラ)

「午前中はマシンの状態がすごく悪くて大アンダーが出ていたが、午後のセッションに向けて前後のスプリングとプリロードを変更した。これですごくよくなった。ただ、午前中にタイヤを使ってしまっていたので、あれ以上のタイムは出なかった。今はマシンは非常に安定しているし、いい状態になっている」


510 ベルトラン・ガショー(RH CERUMO SUPRA)

「クルマは今朝はすごくよかった。午後もOKだ。クルマのポテンシャルのリミットまで行っていると思う。今朝はあと少し、1分25秒2くらいまでは行ったかもしれないが、24秒台は無理だ。他は6速シーケンシャルなのに対して我々のクルマは5速のHパターン。それに空力も新しいタイプではない。その2点がハンデになっている。明日は表彰台を目指す。今までF1以外はどのレースも勝ってきたのでここでもぜひ勝ちたい。勝つまでやりたい」


26 鈴木恵一(タイサン スターカード RSR)

「ウェイトハンデは去年より20kg軽いわけだから、まだいいよ。ただ、ここはブレーキがきついコースだから、去年と同じようにGT2の大きいローターにした。板東のところ(No.19 RS☆Rシルビア)は80kg積んでいて、しかもデータはない。ボクらはここのデータがあるわけで、それは強みでしょう。だから、できればここで引き離したいね。ボクと新田で練習走行のタイムで走って、ボクらのレースをすれば、少なくとも板東のところには勝てると思う。速いMR2はいなくなったけど、クラス優勝は難しいんじゃないかな。それと、最終戦を考えるとあんまり勝ちたくないしね。望みは、ウチが4位でシルビアが6〜7位。そうすればハンデが10kg減る。SUGOの最終コーナーは登りがキツイから、なるべく積みたくないんだよ」


19 RS☆Rシルビア

 金曜日の練習走行中、板東社長が下向きの矢印を持ってタイサンのサインガードに乱入。本人の弁によれば表敬訪問らしい。しかし、予選でのポジションは今一つ。織戸学は「クルマの動きが遅くなってるし、ブレーキ使うし、ここはキツい。ポルシェの前でゴールしないといけない。タイサンもウチもウエイト積んでるわりには練習走行では速いでしょう。SUGOのテストでもウエイト積んでいい感じだった。なんだかんだいっても、予選は重要でしょう。抜かせてはくれないですからね」と言っていたのだが。

 そして、この人の発言に期待したかった福山英朗選手。
「ターボエンジンに対しては、気温が下がってくれた方が良い。雨はイヤだけど。エアロパーツとタイヤとエンジンが変わったところだけど、他のクルマももどこも良いでしょう。夏の間にクルマをいろいろやったけど、結果に結びついていない。気温が変わってきてようやく改善されたというか、効果が出てきた。気温が上がって重量が増えて落ちるタイムをなんとか食い止めてきたと言うべきかな。気温が下がるとこの辺が生きて来るんで、期待している。ありとあらゆること、軽量化、空力、タイヤ屋サンとも、エンジン屋さんとも話しながらやってます。今回は、なんとしてもタイサンの前でチェッカーを受けたい。最終戦が楽になるからね。向こうはタイトルも持ってるし、レース経験も豊富だから、若干有利でしょう。最終戦にはポイントでリードしていきたいね。でも、タイサンも調子良いでしょう。一発のタイムは来れないと思ってた。テストには我々は来てるのに、彼らは来ないでしょう。予選は落ち着いて、決勝は気合い居れて行きます。ドウ・マイ・ベストで行きますよ。ここまで来ておちゃらけ言ってられないから」


39 影山正美(デンソーサードスープラGT)

「16ポイント差は全然十分なマージンだと思いません。残りの2レース、1点でも多く、1台でも前でゴールしないといけないという考えしかなくて、16点差あるって余裕はまったくないですね。予選8番手は、とくにウェイトハンデの影響というわけではないと思います。前回のテストから新車にしたんですが、テストの時とちょっとクルマの動きが違ったので、あわててセッティングし直したものですから。でもまだ今いちテストの状態に戻り切ってない感じです。午後もうちょっとタイムをあげて6〜7番手にはいきたかったですね。ちょっと厳しいですね。決勝の目標としては…。やっぱり勝ちたいですね。勝てば決まりですし。でもそう簡単ではないでしょうから、ベストを尽くして1台でも前でゴールして、菅生につなげたいですね。絶対這ってでも走りますから!」






Pole Position Interview



Pole Position No.18 avex Dome Mugen NSX
No.18 avex 童夢 無限 NSX(総合予選1位)

黒澤琢弥「なんとかかろうじて(ポールを)取った感じなので、うれしいというよりホッとした感じですね。今回はテストが十分できて、そのテストの段階から調子がよかったので、取れるかなあという気は、美祢に入る前からしてました。そして昨日のフリー走行の段階からたいしたトラブルもなく、スタッフとかメカニック全員がクルマをよくしてくれたんで、ミスなく乗っただけなんですが、ポールがとれてうれしいです。昨日、予選に向けてシミュレーションをしたんですが、ボクはクリアラップがとれなくて26秒フラットくらいしかいってなかったんです。でも(飯田)章君の方が25秒台はいってましたんで、まあそれはウチらも出るかなぁと。ただ24秒台は見えなかったんですけど、章君が24秒7というのが監督の(松本)恵二さんから無線が入って、お尻に火がついた感じですね。もうちょっと踏まなければと。その時PIの表示がコクピットに出ていなくて、ストレート戻ってくるまでわからなかったんですけど、めいっぱいプッシュして、クルマもよくそれにこたえてくれたので、なんとかいけたということですね。先日美祢でトータル4日間、ロングランテストをした時もトラブルなかったので、なんとか明日は初めてチェッカーを受けたいですね。ただ残念ながらストレートがスープラより少し遅いので、スタートが難しいでしょうね。ここは最終コーナーからストレートにかけて距離があるので、1コーナー入る前に抜かれたくないですね。うまくトップで1コーナー行ければ、インフィールドはNSXが速いので、おもしろいレースになると思います」




GT300 Class TOP No.6 Wise Dunlop BP MR-2
No.6 ワイズダンロップBP MR-2(GT300クラス予選1位)

加藤寛規「タイムのほうは狙って出したものなんですが、アタック中にまだ細かいミスもありましたので、もう少しつめられるとは思ってます。ただ結果的にポールがとれて、よかったです。今回はターボMR-2が1台ですが、アドバンテージがあると信じています。いつも予選は前のほうにいるのに、決勝はポイント圏内にいないので、明日は優勝を目指すというより完走を目指したいですね。結構調子いいので、なんとかゴールしたいです」