2001 GT INSIDE REPORT NETWORK EDITION
GT CHAMPIONSHIP in TI 14 Apr. 01
予選日レポートQualify Day Report

■練習走行日(4月13日)のコメント


No.1 ロックタイト無限NSX(練習走行総合1位)
道上 龍「ここ(TI)ではこないだの合同テストなどで何度か走っているんですが、コンディションが毎回変わるんです。今回も一応ベストタイムは出しましたけど、そういう意味では完璧ではないですね。今年から練習走行日もタイヤを2セットしか使えなくなったんで、そのあたりもむずかしいです。とにかく開幕戦は勝ちたいんで、明日もポールをねらっていきます」

No.7 雨宮マツモトキヨシアスパラRX7(練習走行GT300クラス1位)
山野哲也「フロントの入りがすごくよくなった。旋回性能が上がってると思う。速くなってるけれど、ハンドルがすごく重いんだ。今回はテストよりいいタイム出てるからね。ターボ勢はもっとくると思うけど、予選でトップ3には入ると思うよ」


■注目のニューマシン


No.900 MT900R
瀧川大輔(TEAM SRILANKA代表)「マシンはモリソン・モスラー社のMT900R。パイプフレームでコルベットSL6エンジンを搭載しています。モリソン・モスラーという会社はモリソンさんとモスラーさんという2人が共同経営しながら、手作りでマシンを開発販売している会社で、くわしくは www.mt900.com で見てもらえば、工場の写真なんかも見ることができます。今年のデイトナでデビューして以来、レーシングカーのオーダーだけでも4〜5台、ロードカーもオーダーが入っているらしいです。アメリカの『CAR&DRIVER』誌でロードカーが表紙を飾って、50万ドル(約6000万円)の価値のある車と紹介されているぐらい、いいクルマですよ。実際はベース車両が16万5000ドル(約2000万円)、内装やエンジンをいろいろチョイスすると高くて19万ドル(約2300万円)ぐらいになるようです。
 このクルマとの出会いは、今年の1月3日、ディランタ(マラガムワ)とデイトナのテストデーに、今年のクルマを探す目的もあって行ったときのことです。最初はシンプルにポルシェGT3Rを考えていたんですけど、いいなあ、かっこいいなあってひと目惚れしました(笑)。しかも速いんです。初めて作った1号車がポルシェやサリーンとかいろんなクルマ相手にポールポジションですよ。今走っているこのクルマがその1号車、まさにデイトナでボクが一目惚れをしたクルマです。早ければ7月にはデリバリー1号車の新車が届く予定です。
 今回5名のモリソン・モスラーのスタッフが来てくれています。彼等はアメリカのグランダムシリーズに出ていますので、次戦からは2人ぐらいが交替できてくれるみたいです。パーツの供給もきちっとしていますし、構造がシンプルなので問題ないです。ただ、日本のGTのレギュレーション、とくにリストリクター制限を納得させるのはたいへんでした。グランダムシリーズは予選2台の差が1秒も2秒もあくのが普通なんですが、JGTCは1秒に何台も入る。これだけ車種が違うのにこれだけ熾烈な争いには、彼らもレベルの高さにびっくりしてるみたいです」

■注目のニューカマー
No.39 デンソーサードスープラGT
ジェレミー・デュフォア「GTやツーリングカーはまったく経験がありません。JGTCは非常にプロフェッショナルなカテゴリーだと思います。スープラはたいへんいいクルマだと思いますが、まだ十分に煮詰まっていないので、タイヤのセットアップなどやらなければならないことはまだあると思います。クルマにまだ慣れていないのでむずかしいところはありますが、そのうちよくなると思います。(第2戦の富士のように)1イベントでGTとF3の両方があるときも、慣れれば大丈夫です。(富士までに)いくつかレースがありますから、それまでに慣れるでしょう」


■予選1回目終了後のコメント


No.1 ロックタイト無限NSX(GT500予選1回目 1位)
道上 龍「タイヤをいろいろ試したなかで、ウチはソフト系を選んでいます。それでもレースはいけるし、とりあえず予選で前に並んでおかないと。中団にいたらそのまま終わってしまう可能性だってありますもんね。タイムが出たのは、昨日よりも今日のほうが条件がよかったことがありますが、サードが25秒台を出したのを見て『いかな』と思いましたね。TIは比較的アンダーステアがきついサーキットで、前回の合同テストの時はやっぱりちょっと曲がらなかったので、対策をしたかった。それで、富士の合同テストのときにいろいろと見直した結果、今回のクルマはかなりいいところに来ていると思います。今年はGTでも速さを見せないとダメだし、チームもセーブしていません。2回目が終わるまではわかりませんが、もしポールが獲れたら98年以来なので、最後まであきらめずにがんばります」

No.39 デンソーサードスープラGT(GT500予選1回目 2位)
ジェレミー・デュフォア「チームがとてもいい仕事をしてくれたと思う。去年の11月にやった最初のテストからクルマは進化しているし、よくなっているので、いまの時点では満足しているよ。ポールがねらえるところまで来てると思う。25秒9ぐらいがベストだと思っていたけど、それよりタイムはよかったし、今朝はすべてがうまくいったと思う。ヨコハマタイヤの方針としてはレースを重視しているからハードタイヤを選んでいるけど、ロングランをしても安定しているし、有利だと思う。午後は状況にもよるけど、今朝ぐらいいい条件だったらまだタイムアップできると思うよ」

No.64 Mobil 1 NSX(GT500予選1回目 3位)
ドミニク・シュワガー「ボクより前にいるクルマはソフトタイヤを選んでいると思うけど、ボクたちはレースを考えてミディアムタイヤを選んでいる。それにしてはいい結果だったんじゃないかな。トップ4まではほとんどタイム差がないし、午後はもっとタイムが出るかもしれないけど、まずは満足いくアタックができたと思う。たしかに今朝は気温が低かったので、ボクたちにとってはツイてない部分もあったよ。もう少し気温は高い方がよかった」
松田次生「最後の20分で基準タイムをクリアしたあと赤旗が出たので、その後は走りませんでした。オイルが出ていて路面も汚かったし、クルマを温存したというか、オイルに乗ってクルマを壊したりしたくないですからね。予選といってもボクの場合は基準タイムを出すだけなので、今日は気楽に走れました。明日はプレッシャーがかかりますけど」

No.23 ペンズオイルゼクセルGT-R(GT500予選1回目 4位)
エリック・コマス「予選のベストポジションはポールか4番手だけど、今回はポールはむりだろうから4番手でよかった。まだ2回目があるからその結果でどうなるかわからないけどね。ベストタイムが出た周は、クリアラップはとれているんだけど、ちょっとミスしてコンマ2秒ほどロスしてしまった。前回のテストよりは路面のグリップが落ちていてハードタイヤではむずかしいと思っていたのでタイヤはソフトを選んでいるけど、昨日のうちにレースに向けて走り込んでいるから大丈夫だよ」

No.31 ARTA・アペックスMR-S(GT300予選1回目 1位)
新田守男「アタックに入って1回タイムを出して、もう1回行こうとした周に最終コーナーでオイルが出ててスピンしてしまった。アタックしてる最中だし、クルマの中からはオイルのラインは見えなかったんで、どうしようもなかったよ。だから、一応トップタイムは出したけど、ホントはもっといけたはず。午後はクルマのチェックをしてもう1回アタックします。真一(高木)がまだ走っていないしね」

No.7 雨宮マツモトキヨシアスパラRX7(GT300予選1回目 2位)
山野哲也「今日はけっこういける予定だったんですけど、アタックしようとした周に赤旗が出て、タイミングをちょっと逃してしまいました。だけど、一応テストも含めてベストタイムは出ていますから、もうちょっといけるはずです。午後はもうちょっとがんばってポール獲りたいね。ウェイトがないうちにバンバンいきたい。けっして4番手ねらいなんかしないよ」


■予選2回目終了後のコメント


No.1 ロックタイト無限NSX(GT500ポールポジション)
道上 龍「昨日のテストで(自分たちは)27秒台が出てましたし、今日走りはじめにサード(No.39 デンソーサードスープラGT)が25秒台を出たのを見て『タイムが出るのかな』と思ったんで、いきました。タイヤがそのときの条件にマッチしていたんでいいタイムが出ました。2回目はフロントタイヤのグリップがよくなくて…。それに今日から2回目の予選のやり方が変わったことで、(前に走る)混走の影響もあってコンマ7秒ぐらい落ちてしまいました。ポールポジションからのスタートなんで、たぶん1周守りきれば、あとはもう大丈夫だと思います」
光貞秀俊「昨日(金曜)、決勝はどうしたら安定するかなどを走る前からチームと考えてまして、そこそこうまくいってます。予選は最高の状態でポールポジションが獲れました。この流れを崩さないようにしたいです。決勝は、天候と気温、路面温度がカギになると思います。今日は温泉に浸かって、ゆっくり休みます」

No.31 ARTA・アペックスMR-S(GT300ポールポジション)
新田守男「タイムは午前中に出したものなんですけれど、アタック中にオイルに乗ってコントロール不可能で飛び出してしまい、回ってしまいました。(その後は)真一(高木)が走れない状況で、しかも2回目は雨が来そうな感じだったんで、予選落ちを心配していました。でも、(2回目開始すぐに)真一が出れたんで、2、3番手に残ってくれればと思っていました。雨男の真一のせいでしょうかね(笑)。クルマは午前中がいい感じで、午後はアンダーが強くなってあんまりタイムがよくなかった。作戦はないです。スピンしないようにがまんしてプッシュしたい。あとはGT500に抜かれるときにロスしないようにしたいですね」
高木真一「午後、雨の確率が高くて不安でしたが、鈴木亜久里総監督の大丈夫だという言葉を信じて待ってました。乗り込んだ瞬間に雨がポツリと来て、フライングして15分前に並んだんですが、(早すぎて)押し戻されて(改めて)5分前に並べました。コースに出てからは、徐々にペースアップして3周ほど計測して終わりました。明日は、新田さんが1分ぶっちぎってボクに渡してくれる話なんです(笑)」

No.22 ザナヴィ ヒロトGT-R(GT500予選2回目 1位)
ミハエル・クルム「午前中はブレーキに問題があったし、アタック中にターボのひとつが壊れた。路面はいままでみたことないほど完璧で、グリップがよかったんだけど…。しょうがないね。午後はコンディションがきびしくなるのはわかっていた。ブレーキも直したし、ターボも交換した。5位まで上がれてよかった。田中選手は速いし、ミスしないし、コンスタント。ボクがスタートすると思います」

No.38 auセルモスープラ(GT500予選2回目 2位)
立川祐路「予選1回目は欲をかいてセットを変えたら失敗しました。曲がらないなんてもんじゃないぐらい曲がらなくて…。それを元に戻したらよくなったんですが、2回目はコンディションが悪くてあまりタイムを上げられませんでしたね。明日はけっこう自分たちに期待しています。イケるんじゃないかなと。それだけ決勝セットが出ているんです。しかも、ウチはレース用にタイヤを選択してきている。予選上位にはソフトタイヤを選んでるチームも多いと思いますが、そのチームはツライんじゃないですか? ウチは、多分スターターの竹内さんが3位以内に上がってきてくれると信じています(笑)。スープラ6年目で円熟味を増した竹内さんが、巧みな技で抜いてきてくれますよ」
竹内浩典「多分、明日は勝っちゃうと思うんですけど。いい? 勝っちゃって(笑)。あまりにも決勝セットが決まってるんで(笑)。ファステストラップ3番以内のタイムを出さずに勝てば作戦どおり。そうすれば富士ではオイシイですよね。ただ、ひとつ問題なのは、予選4番手のはずがどういうワケか7番手だったってことだけですね(笑)」

No.18 TAKATA童夢NSX(GT500予選2回目 4位)
セバスチャン・フィリップ「予選の結果には満足していない。セッティングをミスしてしまって、ニュータイヤに替えたらすごいアンダーになってしまった。決勝に向けてはセッティングはできていると思う。最初から、問題は予選だったんだ。6番手でスタートするのは彼(加藤寛規)だし、ドライバー交代のときには1位で返してもらえると思うんで(笑)、問題はないと思う(加藤寛規「そのつもりだったけど、セバが失敗して予選6番手だったから、そうはしてやんない(笑)」)。まあ、6番手でよかったと思う。これなら彼が飽きないし、少しは彼にも仕事をしてもらわないとね(笑)」

No.24 スポーツトゥデイタイサンGT3(GT300予選2回目 1位)
松田秀士「4位ねらいとはいえ34秒台は意地でもいっておきたいじゃん(笑)。次のラップでもう一度いきたかったんだけど引っかかっちゃった。しょうがないね。クルマがいい方向に来たんで、それがうれしい。決勝はべつに不安はない。もちろん開幕から勝っていきたい。去年も開幕戦ポール・トゥ・ウィンだったし」

No.7 雨宮マツモトキヨシアスパラRX7(GT300予選2回目 2位)
山野哲也「いい周にクリアをとれなかった。ちょっと雨が降ったけれど、それが影響したかどうかはわからない。でも全体的にタイムは伸びなかったね。ポール獲りたかったんだけどなぁ。悔しいなぁ。いい位置につけているんで、悪くはないと思う。決勝はムリしないと思う。ムリしてタイヤがタレちゃうと中盤きつくなるからね。ようすを見て、チャンスがあったら前に出たい。次から新車なんで、このクルマにも最後の華を飾ってあげたいな。そして、アマさん(雨宮勇美代表)に喜んでもらいたい」

No.77 クスコスバルインプレッサ(GT300予選2回目 3位)
谷川達也「合同テストではトップタイムを出していたんで、(予選は)あまり納得のいく結果ではないですね。昨日の練習走行でデフがトラブっていたので、今朝の予選では仕様を変えていったんですが、今度はデフが効きすぎてあまりよくなかった。スピンしまくりで恥ずかしかったですね。それで、2回目に向けてまた仕様を変えてようやくよくなったんです。今年は、ボクの気持ち的には戦闘モードで、ウェイトなんか気にせずにいつも全開でいこうと思っている。ウェイトを積んだときは、メカニックにがんばってもらおうと…。結果的に4番手というのはよかったんですけどね。明日の決勝に向けては、合同テストでいいセットが出ているので、トラブルがなければ表彰台にいけると思います。うまくすれば優勝も見えているし、がんばります」

No.12 カルソニックスカイライン
本山 哲「1回目で2セットニュータイヤを使ったけど、それはチームの判断。ポジションが下がってしまいましたが、それはしょうがないですね。最後に止まったのは燃料ポンプのトラブル。でも、明日出るよりは今日出たほうがラッキーだったと思いますよ。レースセットはどうかなというところですが、決勝はみんなタイヤがきついと思いますし、タレていくなかでいかにがまんできるかでしょうね。目標は6位以内。運があれば表彰台にもいけるんじゃないかと思っています」

No.33 Team UKYOスープラ
片山右京「セットアップ自体はそんなに悪くなかったけど、2回目の最後は自分でアタックに出ていくタイミングを失敗して…。『お前、何年レースやってんだ』って感じだったね。真っ先に出ていったら、ボクがアタックするころにみんながウォームアップでレコードラインを走っているし、こっちはタイヤかすとかいっぱい拾っちゃって…。そこそこセットが決まって、カツカツでアタックして、このポジションというのはちょっと淋しいんだけど、すべてをひっくるめてこれがいまの実力ということはチームもボクたちドライバーもわかってる。シーズンは始まったばかりだし、これから進んでいくにつれて徐々に徐々によくなっていけばいいよね。決勝についても、いまは決していい状況じゃない。クルマが重くてタイヤにもきびしいし、バランスも変わってくるだろうし、レースでも苦しいだろうね。でも、データ取りを含めて、マッチと2人で最後までがんばるよ」

No.36 カストロール・トムス・スープラ
土屋武士「予選ではちょっとミスがあった分、コンマ2秒ロスしてしまいました。いや、コンマ3秒かな。それだけあれば5番手はいけたから…。クルマは去年よりいろんなところがちょっとずつ進化しています。一言でいうとふところが広くなった感じ。乗りやすくなってはいます。タイヤに関してもいろいろ進化しています。次にはさらによくなったものが間に合うと思います」

No.26 シェルタイサンアドバンGT3R
福山英朗「不発! 4位になるのがベストでしたけどね。午前中のセットがすごくよくて、そのままいったんだけど、なぜ? 一説によると雨がいちばん多かったときだって説もあるけど…。まあ決勝はしつこくいけば、ウチはピット作業も速いし、レースはどうなるかわからないから。『予選はヘタだったけれど決勝はうまいぞ!』といきたいですね…というコメントでどうでしょう?」

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