2002 JGTC INSIDE REPORT NETWORK EDITION
Round4 JAPAN GT CHAMPIONSHIP MALAYSIA
予選日レポート
22 Jun. 02
Qualify Day Report
予選1回目終了後のコメント


暫定ポールはNo.36トクホン トムス スープラ
土屋武士「クルマは問題ありませんが、昨日の午後クラッチトラブルで十分走れなかったぶん、データは不十分です。1回目にトップタイムを出せたのはNo.64(Mobil 1 NSX)にちょっとトラブルがあったみたいなのでラッキー、という感じ。タイヤにも問題はないけどマージンもありません。アタック自体はクリアも取れたし、昨日あまり走れなかったわりにはうまくいきました」

No.3 ユニシアジェックスシルビア、ウェイト60kgをものともせず暫定クラスポール
柳田真孝「他がもっとくるかな? と思っていたんですけどね。60sもウェイトがあるにもかかわらず予想外にタイムがよかったのは、ここにもってくるまでにすばらしく調整してくれたチームのおかげですから、予選2回目も決勝もこのままいって、かならず優勝して恩返ししたいと思います。このサーキットのクセはわかっているつもりなので、低高速をつねにリズムにのって走らなくてはいけませんね。いろんなタイプのコーナーがあって走るぶんにはおもしろいんですが、いかに速く走るかも考えてこのままがんばります」

練習走行トップのNo.64 Mobil 1 NSXは2番手
ラルフ・ファーマン「昨日の状態から少し足回りのセッティングを変えて、今日はさらにクルマのバランスがよくなっている。ただブレーキのフィーリングがいまひとつで、予選1回目は2番手だった。だけどその後ブレーキパッドを交換したらぜんぜん問題なくなったよ。セッション最後の20分間は混走にも関わらず中古タイヤで2分00秒台のタイムを出すことができたし、2回目の予選でも同じようなコンディションだったら、ポールポジションを獲るのはイージーだと思う」

3番手のNo.18 TAKATA童夢NSXはライアンが初アタック
リチャード・ライアン「今回はボクがニュータイヤを使ってのタイムアタックをしたんだけど、初めてだったからまだタイヤのグリップの限界がどこにあるのかわからなかった。セッション後にコンピューターのデータを見ていろいろなことがわかったし、午後はもっといいんじゃないかな。タイヤがいちばんいいときにオーバースピードで入っていってすごいオーバーステアを出してしまったコーナーがあったので、そこでタイムをロスしているし。それでも前の2台とのタイム差が小さかったのはハッピー。1回アタックしてニュータイヤの使い方も少しわかったし、2回目はもっと自信を持ってアタックできると思う。そうすればタイムももっと上げられると思うよ」

17歳のルーキー、No.33 United UKYO SUPRAでデビュー戦に臨む
下田隼成「昨日は午前中に15周、午後は12〜13周走って、クルマにはだいぶ慣れました。今日は混走のときに3周して、近藤さんの1秒ちょっと落ちくらいです。昨日も同じタイムが出ているのでちょっと失敗ですね。昨日より今日のほうがいいタイムが出ないといけませんから。ブレーキングが甘かったし、集中しきれていないところがありました。2回目は納得できるタイムが出せるようがんばります。レースはとにかくやれることを全部やることです。具体的な目標というのはありませんが、まずは完走することだと思います。最後まで走りきらなければ結果というものはないわけですから」

GT300の2番手、No.7雨宮マツモトキヨシアスパラRX7は谷口がアタック
谷口信輝「昨日はちょっとオーバー気味でいまも完全には解消しきれていませんね。でもボクがアタックしたあと松本さんが乗ってちょっとセットアップして、それがいい方向に来ています。アタックは、3周目には引っかかったけどベストタイムを出した2周目はクリアでした。午後は路温しだいだけど目標としては(2分)10秒台前半。ポールはねらいますけどほかが上がってくるかもしれませんからね。レースはいいところにいけると思うんですよ。なぜなら前回クラッシュしているから(苦笑)。さんざんいろんなことを言われました。その反省を踏まえて今回はいい結果を出せるようにがんばります」

No.62 Vemac R&Dダンロップ320Rがクラッチ不安を抱えながらクラス3番手
柴原眞介「クラッチに対する不安はずっとで、もう持病みたいなもんなんです。いまだ未対策なままなんですが、予選で走りだしたらだいじょうぶでした。ただレースのような長丁場でこんなに暑いと心配ですが…。暑いといえば、このクルマは冷却系は強化されているほうだと思うんですが、車内がほかより極端に狭いというか、閉鎖感があるんです。セパンは去年もポルシェで出場して2年目なんですが、(室内は)ポルシェの半分くらいの広さなんじゃないかな? フロントガラスが寝てるぶん日光が入りすぎて、とにかく暑い! クルマ(の性能)のこと考えすぎてドライバーのことを少し考えなかったかも(笑)!? 午後もこの調子でタイムアップをねらいたいと思います」

No.24 EndlessタイサンアドバンGT3Rはサスペンションにトラブル
福山英朗「サスペンションにちょっとトラブルがあって、十分に走れませんでした。いまそれを直しているところです。アタックは木下くんがやったんですが、まあまあのタイムだったと思います。午後はもう一回アタックしますが、温度の関係でパワーががっくりと落ちるし、もう一つ二つポジションが上がったところで、どうなんでしょうかね。レースは全体に(ラップタイムが)落ちるなかで、どこまでいけるかでしょう」




予選2回目終了後のコメント


No.36トクホン トムス スープラ、惜しくもポールを逃す
土屋武士「予選2回目のアタックもクリアラップがうまく取れて、いい感じだったんですが…。(ポールを獲り逃して)惜しかったですけど、明日に向けていいデータが取れました。02モデルがSUGOでかなり煮詰まってきて、ここへ来てさらによくなっています。決勝は予選タイムを見るかぎりNo.64とのガチンコ勝負になりそう。これまでNo.64がダントツに速かったんですけど、いいとこまで追いついてきてるのはウチだけですから。でも、No.8も速いですからね。SUGOで不運だった3台の争いになるんじゃないでしょうか。明日もきっといいところにいけると思います」

アンダーステアを解消したNo.8 ARTA NSX、予選3番手に
金石勝智「金曜日の走り始めはアンダーステアがひどくて乗りづらかったんですが、だいぶよくなってきました。チームががんばってくれて、予選で3番手は十分ねらえる位置に来ていたと思います。タイムアタック自体はもう少しいきたかったんですが、まだバランス的にアンダーが残っているので、いききれない部分はありました。それでも3番手だったので、状況は悪くないと思いますよ。明日のウォームアップではもっとよくなると思いますし、ここで結果を出さないとチャンピオン争いの権利がなくなるので、がんばります」

秘策実らず、No.19ウェッズスポーツMR-Sは予選クラス2番手
田中 実「予選1回目が終わったあと、ボク自身は絶対に2回目でポールを獲れると思って、エンジニアと賭けをしていました。1回目は6番手だったけど、ボクには秘策があったんでね。でもそのときはRE雨宮(No.7)とユニシアジェックス(No.3)しか頭になくて、ヴィーマック(No.62)のことを忘れていました(笑)。自分のタイムを見たときは“もらった!”と思ったんですけどね。無線でガラの悪いオヤジ(坂東正明監督)に“(2分)9秒8”と(ヴィーマックのタイムを)言われたとたん、100リンギ(*)がピヨピヨ飛んでいきました。秘策っていうのは、1回目は足が熱くて神経が足にばっかり集中してスピンしてしまったんで、2回目にはレーシングシューズの中いっぱいに水を入れて、水冷にして走っていたんですよ。明日は熱との戦いになるので、その水がどうしたら乾かないで済むか、考えたいと思います(笑)」
*:マレーシアの現地通貨で1リンギット=33円程度

No.7雨宮マツモトキヨシアスパラRX7はクラス3位とポジションを落とす
谷口信輝「(2分)10秒2は目標タイムですから、あれでせいいっぱいですね。ビーマック(No.62)は速すぎますよ。あのタイムは出せません。でもレースに向けてはいい方向に来ています。ほかがどのくらい(のラップタイム)で回るかわかりませんけど、ウチとしてはいいところにいけると思います。とにかくヘンなミスをしないように、チェッカーを受けたいです。スタートは松本さんでいきます。ボクは自粛中なんで(笑)」

No.37 ZENTトムス スープラ、2回目で5番手にジャンプアップ
パオロ・モンティン「今回は自分がはじめてアタックを担当したので、1回目はニュータイヤの使い方にとまどってしまった。F3とGTでは走り方が違う。ブレーキングがむずかしいし、自分が思ったとおりに走れなかった。2回目は1回目よりはうまくいったが、回りのほうが速かったですね」

No.100 RAYBRIG NSXはアタック中にミスして6番手
光貞秀俊「アタック中にコースアウトしかけてしまいました。計測1周目で2分00秒4が出ていて、その次の周がホントのアタックでプッシュしていったんです。バックストレッチ手前ですでに予選1回目のタイムをコンマ4秒ぐらい上回るペースだったんで、これは59秒台イケるなって感じでした。でもバックストレート手前のコーナーにちょっとオーバースピードで入ってリヤのオーバーステアを出してしまった。それでハーフスピンして、ちゃんと帰ってこられなかったんです。今回のレースはシリーズ中もっとも暑くなるでしょうし、意外と荒れるかもしれない。6番手はそんなに悪いポジションじゃないですし、去年のようなこと(スピンして接触)にはならないように集中していきたいですね」。

RB26DETTのラストイベント
No.22 ザナヴィニスモGT-R(予選11番手)
本山 哲「予選のポジションはけっしてよくないけれど、ほかとのタイム差は意外に少ないのでレースに向けてはOKですよ。今回でRB26を使用するのが最後になりますが、自分がニスモに入ってから乗りつづけてきたエンジンなので淋しいというか、少し感慨深いものがありますね。なんとか有終の美を飾れるよう、明日はいい結果を残したいと思っています」
No.23 カストロールピットワークGTR(予選8番手)
影山正美「まぁ順調に進んでいるとは思います。セパンはこれで3度目ですけど毎回状況は違うので慣れたとはいえませんが、どうなるか楽しみですよ。RB26エンジンも終わってしまうとなると淋しい気がしますが、そのぶん明日はいい走りをしたいですね」

初セパンのNo.81ダイシンADVANシルビア、クラス5番手
青木孝行「コースは聞いていたとおりおもしろかったですよ。テストなしの初めてのサーキットでは、ふだん出ないトラブルが出てもしかたないとは思いますが、今日の予選では速さ以前にその原因究明に時間を費やして終わったという感じです。でもチェッカーさえ受けれれば、じゅうぶん表彰台をねらえる勝負圏内にいるはずなので、なんとかがんばりたいと思います」

アタック中にミッショントラブルが出たNo.5 BANPRESTO CAR倶楽部マッハ号MT
三船 剛「アタックラップでミッションがいきなり2速から5速に入っちゃって…。6速はスコスコ抜けるし、ちょっとトラブってます。暑さに対しては、こっちに来てからオイルクーラーをつけたり、いろいろ対策はしてます。メカニックはホントにたいへんですよ。なんとか完走して、それに応えたいですね。(SUGOでクラッシュした)玉中さんは、歯が折れてしまって、口のなかをだいぶ縫ったようです。クルマはほとんど壊れていなかったんですけどね。戦車みたいに頑丈なんです」

勝間田敦、No.61 Asports R&D ダンロップGT3RでJGTCデビュー
鈴鹿レーシングスクール出身で、関東F4、イギリスF3スカラシップでは2回の優勝を果たしている勝間田敦が初のハコ、初のセパンに挑戦する。静岡県御殿場市出身22歳。
勝間田 敦「イギリスで2年間レースをしていたので、(気温)30℃を超えたレースをしばらく知らないんですよ(笑)。それにハコもポルシェも初めてなので、走り始めのときは暑さのあまり気絶しそうになりました(苦笑)。でも日ごろからトレーニングをしっかり積んでいるから体力的にはだいじょうぶですね。まったくテストをしていないのでぶっつけ本番状態ですが、緊張はしていないし、わりと自信もあるんです。ポルシェはRRですごいむずかしいんですが、このサーキットのコース自体は得意なので、フォーミュラで走らせたらたぶん速いですよ(笑)。明日の目標というかボクに課せられたノルマは、ノーミスで完走すること。そしてラップタイムを落とさず、GT500のさまたげにもならないよう走ります。今年は(ヨーロッパの)フォーミュラ・スーパーニッサンのスポット参戦もする予定で現在活動中でして、そちらのほうもがんばりたいと思います」

auセルモスープラはストップ後、自走で戻れずタイム抹消
立川祐路「金曜日の練習走行はぜんぜん問題ありませんでしたし、(予選1回目には)みんな2分00秒台のタイムを出しているので、さぞかし今日はグリップするんだろうなと思ってコースに出ていきました。そうしたら1コーナーでいきなりクルマがズルズルで…。原因不明のグリップ不足でタイムが出せませんでした。2回目はセッティングを変えて走り始めたんですが、出ていってすぐストップしてしまいました(註:自走でピットまで戻ることができず、その後のタイムを抹消された)。明日はいけるだけいきますよ。暑いレースになると思いますし、ミスなく最後まで走りきればボクらもいいトコにはいけると思います」




ポールポジションインタビュー


No.64 Mobil 1 NSX(GT500:ポールポジション)
松田次生「ボクはアタックしていないんですが、クルマは朝ちょっと走ったところではすごくいい状態で、これだったらポールは確実だろうとラルフと話していました。セッティングも問題ありませんでした。最後、ちょっとギアトラブルがあったようですが残り3周なんとか保ってくれたんで、それでポールが獲れたと思います」
ラルフ・ファーマン「朝はちょっとブレーキに問題があったんですけど、それを直した午後はとても調子がよかったです。セッションの最後は驚くほど路面のグリップがよかったのでタイムを出すことができました。トムス・スープラ(No.36)が驚くほど速かったですし、松田選手がいったようにギアのトラブルがあったので最後はちょっと気がかりでした。(暑さについては)たいへんだけど、二人とも体調はいいし、NSXのほうがこの点に関してはいいと思います。スープラはストレートが速いので、スープラが追いついてくるとすればたぶん裏のストレートだと思うので、1コーナーに先に飛び込むことができれば勝つことができるのではないかと思います」

No.62 Vemac R&Dダンロップ320R(GT300:ポールポジション)
柴原眞介「1回目は3番手でしたが、昨日からずっと3番手、4番手あたりだったんで、こんなもんなのかなと思っていたんです。けれど、昨日もそうだったんですが4時をすぎたら路面温度が下がってくるのがわかっていたんで、最後にニュータイヤでアタックしたら、ラルフ(ファーマン)も言ったように路面の状況がよくなっていて一発だけタイムが出たっていう感じですね。(レースに向けては)ちょっとセッティングを変更すると思います」
密山祥吾「おそらくボクはレース後半に乗ることになると思います。クールスーツがないんですが気合で乗りきりたいと思います。去年、ポルシェで出たときにクールスーツを使用したんですが2周で壊れてしまうというトラブルが発生してしまったんで、今年は事前に暑さ対策をしてクールスーツなしで、気合で!」


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