2002 JGTC INSIDE REPORT NETWORK EDITION
Round4 JAPAN GT CHAMPIONSHIP MALAYSIA
決勝日レポート
23 Jun. 02
Race Day Report

朝のフリー走行終了後のコメント


No.39 デンソーサードスープラGTがトップタイムをマーク
ジェレミー・デュフォア(予選日のコメント)「午前中のトラブルの原因はわかったんだけど、午後はまた別のクラッチトラブルが出て、ニュータイヤで出ることができなかった。出ていったときにはチェッカーフラッグが出てしまったので、後方のグリッドからのスタートになってしまった」
織戸 学「昨日はちょっとトラブルがあったんだけど、もうクルマはだいじょうぶです。タイヤもだいじょうぶだと思うんですが、データが少ないのでちょっとわからないですね。決勝はグリッドが後ろになってしまったんで苦しいんですが、なんとかポイントを獲れるようにがんばります」

No.62 Vemac R&Dダンロップ320R、唯一の2分10秒台でクラストップ
柴原眞介「今朝は最後に確認しておきたいところ、やり残した部分をつめるため、燃料は少なめで走りました。やっぱり、とにかく、ものすごく暑い!! せっかくいい感じに仕上がってきているので、決勝ではクルマも人間も壊れないようがんばりますよ」

No.12カルソニックスカイライン、アンダーステアを解消し6番手に
田中哲也「昨日の予選ではアンダーが強すぎてバランスがよくなかったのですが、少しセットを変えたら今朝からは急によくなったのでホッとしました。決勝はどこもバタバタするでしょうから、そのすきをうまくねらってぜひ表彰台に上がりたいと思います」

No.100 RAYBRIG NSX、最終調整に手ごたえあり
光貞秀俊「初日はアンダー気味だったのですが、予選の午前と午後で調整したらだんだん調子がよくなってそれは解決できました。ただ、いまひとつボクのアタックでランクアップがねらえず、それだけは悔いが残りますね。今朝の走行では、満タンでも問題ない走りが確認できたので、決勝はきっとだいじょうぶでしょう」

No.19ウェッズスポーツMR-Sに第2の秘策(!?)
田中 実「今日は足の水冷のほかにもうひとつ秘策があります。名づけてアイス・ボロックス大作戦(ボロックス=睾丸)。軍手にいっぱい氷を入れて、レーシングスーツのポケットに入れると、ちょうど股間のリンパのところに当たるんです。リンパを冷やすといちばん頭がボーッとならないんですよ。朝のフリー走行の感じではレースセットは悪くないと思います。ヴィーマック(No.62)にはかなわないけど、ほかとはいい勝負ができるんじゃないかな。オレの予想では、レースはふたとおりのパターンが考えられると思う。ひとつはFR勢のタイヤが摩耗してオーバーステアが出てきた場合。そうなってラップタイムが4〜5秒落ちてきたら、そこからの2〜3周が勝負になると思う。もうひとつのパターンはラップタイムが落ちない場合。このサーキットはヨーロッパのサーキットと似ていて、走れば走るほど路面にゴムが入る。ふだんあんまり使ってないだろうしね。そうなると、クルマやタイヤのほうはタレてきてもラップタイムが落ちないから、各ドライバーともに自分のセッションの後半が重要。体力と精神力の勝負になる。まちがいなく(ふたつのパターンの)後者のほうが運ちゃんにはキツいけど、表彰台を目標にがんばります」

No.64 Mobil 1 NSXはレースに向けて準備万端
松田次生「クルマは少しアンダーっぽいですけど、レースではそのほうがいいと思います。ただ、回りもけっこう速いですし、前半ラルフがどこまで引っぱってくれるか。ここはラバーグリップが乗ってくるとラップタイムが上がってくるサーキットなので、レースは後半勝負。ボクは後半担当なので、責任重大ですね」

No.18 TAKATA童夢NSX、レースセットも問題なし
リチャード・ライアン「セッションの最初はボクが中古タイヤで走り始めたけど、ロングランのタイムは安定しているし、かなりいい感じだった。その後、セバスチャンに代わったときには少しだけセットチェンジ。それでさらにいいセッティングになったと思います。ボクたちは今回のレースで勝たなければいけないので、がんばりますよ」

No.24 EndlessタイサンアドバンGT3Rはタイヤバースト
木下みつひろ「福山さんが乗っているときだったんですけど、タイヤがバーストしてしまいまして…。クルマは外傷だけなんで、直ります。決勝セッティングは問題ないですよ。むしろ決勝のほうがいいくらい。タイヤは(暑くても)だいじょうぶなものを選んでいるはず。もともとポルシェはトラクション方向には(グリップの)落ち込みは少ないんですよ。フロント(の横方向のグリップ)のほうが心配ですね。セパンは、ボクは一昨年スープラで出ていますが、暑さはポルシェのほうがだいぶラクです」




決勝レーススタート直前情報


天候:晴れ/路面状況:ドライ/気温:35度/路面温度:48度(14時50分現在)
入場者数:3万9000人(決勝日)


*リタイア(GTインサイドレポート班調べ)
No.原因周回数
88駆動系4L
62スロットル5L
25燃料ホース破損21L
23クラッシュ39L
21ドライブシャフト39L
70サスペンション34L



決勝レース終了後のコメント


No.36トクホン トムス スープラ、総合2位
土屋武士「(体力的には)トレーニングのほうがハードでしたね。暑さ対策のトレーニングをしてきてたんですよ。2位はいい結果ですけど、初日(金曜日)に走れなかった2回目のセッションが惜しかった。あれがなければもうひとつ上にいけたかもしれません。あとはNo.64だけでしたからね。クルマはスープラ勢のなかでいちばんいいバランスでした」
ワイン・ガードナー「すごくいいレースだった。クルマのバランスもよかったしタイヤもよかった。ただ、途中で前にいた周回遅れのマシンにブロックされるかたちで最終コーナーでスピンしちゃったのは残念だったね」

総合3位、No.37 ZENTトムス スープラ
黒澤琢弥「スタート直後の1コーナーでコマス(No.23)にぶつけられてビリになっちゃった。でもクルマもタイヤもよかったし、ピットインするまでに5位まで上がれたのはよかったよ。それがすべてだったね。パオロに交代してからは、お願いだからミスしないでくれっていう気持ちで見ていた。だから23号車とぶつかったときは肝を冷やした。だけど今回はアタックからなにから全部パオロに中心になってやってもらって、彼も自信がついたと思う。まあ、とにかく3位になれてよかったよ」
パオロ・モンティン「今回はタイムアタックをするチャンスをチームに与えてもらったし、ミスもなく初めていい仕事ができたと思う。琢弥から代わったあとは表彰台を目指してずっとプッシュしていたけど、22号車や23号車にブロックされてしまった。23号車とぶつかったときはボクがアウトに出て抜こうとしたら、ブロックされたのでインに入った。そうしたら影山がブレーキングをミスしたみたいで、ぶつかってしまったんだ。最後はフロントタイヤのグリップが落ちてクルマがアンダーステアになってしまった。それで36号車には追いつけなかったんだ」

総合4位、No.22 ザナヴィ ニスモ GTR
ミハエル・クルム「本山が最初に4位まで順位を上げてがんばってくれた。37号車や100号車の追い上げが速く、ペースを上げ続けたので、かなりタイヤがキツかったですね。じつはそれよりはじめからボクのクールスーツが効かなくてヤバかったです。もうフラフラ…。だから4位が限界でした。だけどRB26エンジンの最後の走りでポイントをかせげたのはよかったと思う」

GT300クラス2位、No.31 ARTAアペックスMR-S
新田守男「ウチのクルマの悪癖というか、ブレーキングでピーキーな挙動がちょっとあって、1回上げた順位をまた落としたりしてしまいました。その後はもう一度上げていったんだけど、トップとは離れちゃった。タイヤの感触はよかったですよ。2位ですけど、とにかくNo.3より前にいけたのは大きいですね。これでポイント差もちょっと縮めることができましたから。ただ、今回はクルマもドライビングも含めてちょっと反省する面が多いです。ストレートが遅いんで、かなりムリしないと抜けないんですよ」
高木真一「No.19を抜いたのはヘアピンです。向こうのほうがストレートが速かったんでなかなか抜けなかったんだけど、GT500のクルマがNo.19を抜きにかかったときに、さらにそのインに飛び込んで、芝生を走って抜きました。トップのNo.7は最初は見えていたんだけど、No.19を抜こうとしているあいだにいなくなったんで、最後は前後との間隔をみてポジションキープの走りをしました。最後はオーバーも出ていたし、ここのところ不運が続いていたので、ぶつけられないように慎重に走ってました」

GT300クラス3位、No.3ユニシアジェックスシルビア
山野哲也「クルマは調子よかったんだけど、タイヤかすをかなり拾っちゃって、コーナーでのパフォーマンスが落ちてしまったんで、予定より少し早めにピットインしました。クールスーツも問題なかったし、クルマがいいと疲れないですね。今回は3位で上デキと長谷見さんにも言われていました。すでにウェイトもかなり載っていましたから、優勝はきびしかったです。3位でポイントスタンディングのトップに立ちましたから、目標は100パーセント達成です。よろこべる3位です」
柳田真孝「No.19を抜いたときには向こうのペースがかなり落ちていました。でも抜いたときにタイヤにフラットスポットを作ってしまってバイブレーションがかなり出ていたので、最後はペースを落としていました。でも3位に入れてよかったです」


ポールスタートのNo.62 Vemac R&Dダンロップ320Rはスロットルトラブル
柴原眞介「S字のあとのデグナーみたいなところで、急にアクセルが全開のまま戻らなくなったんです。じつはおとといの走行時にも少し兆候が出ていたのですが、昨日は平気で順調だったのでおどろきました。原因はいま究明中ですが、ワイヤー、エンジン、ペダルのいずれかでしょうか。はやく理由がわからないことには次の富士でも心配ですが、チームを信頼しているのできっとだいじょうぶでしょう」

No.23 カストロールピットワークGTR、No.37 ZENTトムス スープラに追突される
影山正美「状況は見てのとおりです。あれを見てどう思うか、まわりが判断することだと思うので…」

No.12 カルソニックスカイライン、健闘空しくストップ
田中哲也「最終コーナーで(コースアウトしたのは)ブレーキトラブルがありました。最後はガソリンが足りなくてピットに入ったんですが、出てすぐにタイヤがバーストしてしまって…。よっぽど行いが悪かったんですね(苦笑)。まぁ次はがんばりますよ」

No.33 United UKYO SUPRAの下田隼成、デビュー戦で7位
下田隼成「初めてのスターターだったのでフォーメーションラップでバックストレートに差しかかったときにはちょっと緊張しました。でも、そのあとはあまりなにも考えずに走りました。スタート直後の1コーナーでは前方のマシンが何台かスピンしていましたが、イン側が空いていたので『いっちゃおう』っていう感じで入っていったら影響を受けずにいけました。前の2台がからんで76号車のウィングがボクの右側のミラーに当たって上を向いてしまったので辛かったんですけど、ペース的には安定していたと思います。自分のポジションはサインボードでも知らされていませんでしたし、ぜんぜん知りませんでした。だからよけいなことを考えずに走りましたが、7位になれるとは予想していませんでした。自分としては今回はまず完走と思っていました。結果としては完走もでき、入賞もできたのでよかったですね」




優勝者インタビュー


No.64 Mobil 1 NSX(GT500:優勝)
松田次生「暑かったかといわれれば、たしかにサウナのような暑さでしたね。クールスーツは効いていたんですけど、ドリンクが凍っていたのかちゃんと出なくて、最後のほうはキツかったです。でもラルフやみんなのがんばりがあったので、なんとかゴールさせないといけないと思いました。ですから1位でゴールできたことをうれしく思います。この前の2戦を0ポイントと落としているんで、ここで(ラルフと)二人で勝つという気持ちはありました。これでポイントはトップに立てたと思うんで、この後はウェイトを降ろすようにして、最後の鈴鹿でまたいちばん上にいけたらと二人で思っています」
ラルフ・ファーマン「とにかく1コーナーを先に入れれば、メカニカルトラブルがなければ優勝できると思ってました。うまく後続のクルマを引き離すことができたので、思ったとおりのレース運びになりました。ブリヂストンタイヤの調子もとてもよかったし、クルマもメカニックがいい仕事をしてくれて完璧でした。私の後を引き継いだ松田選手もホントにいいドライビングをしてくれたので、ここで貴重なポイントを獲得できたと思います。
 ストレートが速いスープラに対して予選でも勝ちたいというのが自分とチームの作戦だったので、ソフトのタイヤを選びました。これを使ったということで早めのピットインとなりました。自分のタイムはよかったんですが、安全策ということで早めに交代しました。それで、松田選手が長い距離を走らないといけなくなってしまったんですが、よくがんばってくれました」

No.7 雨宮マツモトキヨシアスパラRX7(GT300:優勝)
松本晴彦「クルマの状態は予選からよくて、決勝のシミュレーションというかコンスタントラップもすごくいい状態でマシンがセットアップできたので、予定どおりという感じで優勝できました。今年は表彰台が今回初めてというくらい、ポイントが少なかったんで、それをかせげたのはうれしいと思います。セブン(RX-7)にとってセパンはコースレイアウトが合っているんですが、次の富士はあまり得意なほうではないので、そのあたりの対策をこれから考えてよくしていかなくては、と思います」
谷口信輝「(暑さについては)ボクはあまり影響なかったですね。ボクは今回初めてクールスーツを使ったんですが、すごく快適でしたしね。序盤から松本さんががんばってくれて、いい展開でボクに渡してくれたんで、リラックスして走れた。それにセパン・サーキットは楽しいですよ。セブンに合っているというか、走るのが楽しくてしょうがなかったです。チームのメカニックがしてくれたセッティングもハマっていて、ほんのちょっとの変更だけで予選も決勝もいけました。路温とかが日本より高いのでタイヤのぐあいだけが心配だったんですけど、それはまったく問題がなかったですね。後半にベストラップが出たくらいヨコハマタイヤはよかったです。自分としてノーミスでできたんじゃないかな。ボクと松本さんとしては最高のデキだったと思います」


Qualify Day Report Special Report




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