2002 JGTC INSIDE REPORT NETWORK EDITION
Round5 JAPAN SPECIAL GT CUP
決勝日レポート
28 Jul. 02
Race Day Report

朝のフリー走行終了後のコメント


No.37 ZENTトムス スープラがフリー走行トップタイム
パオロ・モンティン「ようやく木曜の走り出しのいいフィーリングに戻ってきた。金曜、土曜とボクらはセットアップ的にはあんまりよくないと思っていたんだけど、昨日から少しセッティングを変えてよくなったみたいだね。クルマがかなりよくなったし、ラクに速く走れるようになった。ブレーキングでもかなり突っ込めるし。履いていたのはずいぶん距離を走ったタイヤだったんだけど、いいペースをキープできていた。ボクらはドライバーチェンジも早いし、決勝へもいい自信になったよ」

No.62 Vemac R&Dダンロップ320R、フリー走行でも驚異的なトップタイム
宮下泉エンジニア「ほぼ満タンでのタイムです。タイヤがダンロップさんのおかげでよくなりました。ポルシェなんかと違い、クルマの前後バランスが50:50に近いので、ダンロップのほうで(クルマに合わせて)作っていただいたんです。富士でのV2をねらってますけれど、マレーシアから(クルマが戻ってきてから)1週間しかなくて、トラブルを修復するのが精一杯でしたから、なにが壊れるか気がかりです。ウチの場合、走ってる距離が短いし、レースはそんなに甘いもんじゃないですからね」

ポールシッター、No.1 auセルモスープラはフリー走行2番手
竹内浩典「決勝セットということで燃料をいっぱい積んで走ったんですけど、かなりいい感じですね。(路面の)コンディションは最初そんなに悪くはなかったんですが、GT300クラスがけっこう砂利を撒いたりしていたので、どんどん悪くなっていってたみたいです。ほかも速いけどウチもそんなに遜色ないですし、決勝ではちょっとずつマージンがあるんじゃないかなと思ってます。セットアップもほぼ完璧ですからね」

満タンでも好調をアピールしたNo.24 EndlessタイサンアドバンGT3R
木下みつひろ「昨日とは足回りをちょっと変えました。タイヤが摩耗したときのことを考えたセットにして、いまの段階ではいい感じに仕上がっています。決勝でコンスタントに走れるセットです。2番手でいければいいんですけれどね。クルマは予選よりもいいかもしれない。予選までのセットアップが今日になっていい方向に来たけど、ちょっと遅かったかな」

No.22 ザナヴィ ニスモGT-R、決勝に向け好感触
ミハエル・クルム「レースセッティングは悪くないけど、スープラのほうがラップタイムが速いから、そう簡単なレースではないと思う。でも、サトシが(1分)25秒台から26秒台前半が出るって言ってたから大丈夫でしょう」

No.23 カストロールピットワークGT-R、予選11番手からの追い上げに意欲
エリック・コマス「予選1回目にアタックできず、残念ながら11番手スタートになってしまったけれど、レースに向けてのクルマのバランスはいいですね。朝は路面温度が低くてボクたちの選んでいるハードタイヤにはベストなコンディションではなかったんですが、午後気温が上がればもっとよくなると思います。ストレートがボクたちより速いスープラの37号車(ZENTトムス スープラ)と6号車(エッソウルトラフロー スープラ)が前のグリッドにいるので抜くのは大変だと思いますが、なんとか追い上げていきたい。スタートとブレーキングがチャンスになると思いますね。ニスモのもう1台、22号車(No.22ザナヴィ ニスモGT-R)は予選3番手からスタートだからすごくチャンスがあると思いますし、たぶんセーフティーカーが出ると思うので、そうしたらみんなにチャンスがあると思っていますよ」

No.3 ユニシアジェックスシルビア、フリー走行でタイヤバースト
柳田真孝「(コースアウトしたのは)山野さんと交代して出ていって1回ストレートを通ったあとの1コーナーだったので、まだぜんぜん攻めていなかったんです。でも、フロントのブレーキがロックするような感じで止まる気配がなかったので、ブレーキを思いきり踏むしかなくて、タイヤをバーストさせてしまいました。昨日はリヤがロックするような感じでしたけど、そこから前後のブレーキバランスを変えたわけでもないので、いま原因を究明中です。ただ、山野さんも同じような状態だったということで、一度タイヤをロックさせていました。長谷見さんは、山野さんがロックしたときすでにスローパンクチャーしていたんじゃないかと仰っていました。ということで、ボクは最終的なレースセットの確認ができていません。昨日までよかったので大丈夫だろうという気もしますが、不安は残りますね」

No.25 FK/マッシモADVANスープラはフリー走行は5番手
山路慎一「今日からキャンギャルが3人になって、ボクは変わらないんですけどチームのみんなの雰囲気が和やかになりましたね(笑い)。路面は特別よくはなかったんですが、気温が低かったせいで全体的にタイムが出ていますよね。スカイラインとか、ミシュラン勢も速いですし、考えていたより敵は多そうです。予選順位が比較的影響しないサーキットなので、フロントローといっても最後まで気が抜けないですよ。荒が30秒ぐらいぶっちぎってくれれば助かるんですけど」

No.81 ダイシンADVANシルビア、手応えありのフリー走行3番手
大八木信行「朝乗った感じはいいですよ。コンディションも気温が低くて、クルマにちょっとやさしい、エンジンにちょっとやさしい感じでね。昨日まで言っていた『オーバーっぽい』というのもFRだから基本的にそういう性格は出るので、それをいかに決勝で乗りこなしていくかですから。決勝はシルビア同士でペースを作っていければと思っています。朝走っているのを見ても、Vemac(No.62)は燃料をかなり積んでいるでしょうけどラクそうですから。Vemac には先にいってもらって、自分たちのペースでレースができればいいと思います」



決勝レーススタート直前情報


天候:曇り/路面状況:ドライ/気温:30度/路面温度:41度(14時50分現在)
入場者数:決勝日 5万1000人(予選日 1万9100人)

*リタイア(GTインサイドレポート班調べ)
No.原因周回数
51クラッシュ1L
12クラッチトラブル19L
71電気系20L
88ギアボックス26L
30クラッシュによるダメージ33L



決勝レース終了後のコメント


No.22 ザナヴィ ニスモGT-R、決勝2位
本山 哲「スタートは回りにスープラがいっぱいいて、1台かわそうとしたら、逆にもう1台にいかれてしまいました。でも、その後のペースはよかったですし、みんなのタイヤがグリップダウンしてからはボクたちのほうが速かったですね。今回は勝てる可能性があると思っていたので2位で終わったのは残念ですが、クルマのポテンシャルが上がっていることを確認できましたし、結果を残せたという意味ではよかった。ドライバーだけでなく、チームのメカニックやエンジニアなど、全員ががんばったおかげだと思います。次のもてぎはウェイトを積むことになりますが、ああいうコーナーの多いところはクルマに合っていると思うので、ポイントゲットをねらいます」
ミハエル・クルム「今回は勝ちたかったから、くやしい。クルマのポテンシャルは高かったですしね。でも、(V6エンジンの3台そろっての正式)デビューレースですから、これからもう少し開発して、MINEか鈴鹿では勝ちたい。スープラの25号車と36号車は抜けるとわかっていましたが、向こうは直線で速いので1コーナーで抜くのはむずかしかった。チャンスはAコーナーかBコーナーと思って、GT300に引っかかるタイミングを待ちました。それでうまく前に出られましたね。最後はトップに追いつけそうだったのでSCが出てしまったのは残念。だけど、それはしょうがないですね」

No.37 ZENTトムス スープラ、前戦に続く3位表彰台獲得
パオロ・モンティン「クロサワから引き継いで、なんとかタチカワ(No.1)についていこうとしたんだけどムリだったよ。向こうのペースが速すぎた。今日はクルマのセットアップもまずまずだったし、いいレースができた。勝てなかったけど、また表彰台に上がれたんだからよかったと思うよ」

一時トップに立ったNo.25 FK/マッシモADVANスープラは4位
荒 聖治「やっぱりNo.1は速いですね。序盤、1コーナーでいけそうなときもあったんですが、ムリはしませんでした。向こうは30kg積んでいてアレですから、ボクらももっとチームとミーティングしてクルマをよくしてがんばらないと。今回は予選2位も獲れて、トップも走って…。まあ4位でもよしとしなければいけないでしょうね」
山路慎一「少しでしたけどトップを走って気持ちよかったですね。でもNo.1の速さは別格という感じで、抑えるのはムリだったと思います。ただ、ストレートが速かったのでスカイライン(No.22)は抑えられると思っていたんですが、GT300クラスをかわす際に、こっちが横にいるのに向こうが気づいていなくて2回サイドアタックされました。その影響でスカイラインとかに抜かれてしまった。2位を守りたかったんですがね。次回がんばります」

No.36 トクホン トムス スープラは片側のみタイヤ交換作戦で5位
土屋武士「60kgのウエイトを積んでいることを考えれば、すごくいいレースができたと思います。ホントに紙一重のバトルをできて(力を)出しきれた。予選もベストだし、決勝もベストだった。今週は(ウェイトが重いなどクルマの状況が)辛かったし、そういうなかでの5位というのはベストでしょう。あの集団のなかで走れたというのは自信になる。ああいう集団で走るというのは、完璧にいかないとなかなかできないものですから」

No.18 TAKATA童夢NSX、ホンダ勢トップの6位
セバスチャン・フィリップ「かなりいいスタートを切ったんだけど、序盤はマクラーレン(No.30、No.76)との戦いになった。スリップから抜け出て1台(No.30)抜いて、ブレーキングを遅らせてもう1台(No.76)のマクラーレンのインに飛び込めそうなほどだったのに、Aコーナーの進入で最初のヤツ(No.30)に抜き返されたんだ。信じられないよ。それで序盤ポジションキープすることになったんだ。その後スープラ(No.37)とバトルになったんだけど、かなり抵抗はしたけど向こうはストレートが速くて最終的にはやられてしまった。でも、(NSXにとって)苦しい富士で6位というのはいい結果だったと思う。次のもてぎは去年いいところまでいったし、きっといいレースができると思う」
リチャード・ライアン「すごくむずかしいレースになったね。ボクの周囲にストレートの速いクルマがいっぱいで、かなり離れていたはずなのに1コーナーで抜いていくんだ。それでもなんとかAコーナーや100Rで食らいついていくんだけど、Bコーナーの立ち上がりからどうしても離されてしまうんだ。わずかでもミスするとやられてしまうので気が抜けなかった。それでもマシンはかなり安定していたし、ストレートのスピードが足らないのだけが問題だったということだね。とりあえず6位でもポイントを追加できたことはよかったよ。ホンダ勢でもトップだしね。次のもてぎはここより状況がよくなると思うので、期待しててほしい」


クラス2位、No.81 ダイシンADVANシルビア
青木孝行「スタートしてVemac(No.62)が逃げるのはわかっていたんですが、もがいてみました(笑)。No.24の木下みつひろさんとつかず離れずのレース展開をして、SCが入るまではおもしろいレースができました。18周目のSCのあと、20周を過ぎてギリギリここで入るとトク、というタイミングを無線を聞いて入りました。エンドレスとほぼ同時にピットインしました。3位で終わるかと思ったレースでしたが、2位でうれしいです」
大八木信行「何周走ったかは憶えてない(笑)。5〜6周SCもあったしね。クルマのほうの仕上がりが思ったとおりで、ぜんぜん問題はなかったです。順調に走って最後SCで、SCのあいだに乗り込んでSCで終わるという印象でしたね。ここ2戦ほど低迷していたんで、今回の予選3位、決勝2位というのは優勝以上に価値がある結果でした。今日の表彰台はうれしいです」

クラス3位、No.3 ユニシアジェックスシルビア
山野哲也「スタートは、とにかく取りこぼしてはいけないので慎重にいって、ストレートの速いクルマは先にいかせました。(朝のフリー走行でコースアウトしたのは)ブレーキバランスがおかしかったんだけど、その後パッドを換えたりして、決勝中もバランスを調整しながら走っていました。もともと柳田くんはブレーキングで突っ込むタイプでロックしやすいので、彼が走りやすいバランスを見つけるのもボクの仕事だったんです。残り5周くらいで(バランスの)いいところが見つかりました。ピットインでは、前後のクルマが同時に入ってしまって、クルマを斜めにとめたんだけど給油口が届かずにとめなおしたりして時間がかかってしまって、順位をさらに落としてしまったんですが、その後、もう一回セーフティカーが入って救われました。今回(ウェイトが重いので)入賞するのはむずかしいと長谷見監督にも言われていたんだけど、結果的にはそれが果たせたのでよかったですね。ポイントリーダーを死守することもできました」
柳田真孝「プッシュしつつもタイヤをいたわる走りをしていました。(再スタート時には)ダイシン(No.81)の前にいきたかったんですが、周回遅れが3台あいだに入って離れてしまいました。ちょっとくやしいですね。でも、表彰台に上がれたことはよかったです」

クラス4位、No.31 ARTAアペックスMR-S
高木真一「GT500のトップにチェッカーが出なくって、ボクが最初にチェッカーを受けたみたいなんですよ。それでボクはアクセルを抜いたんだけど、後ろからGT500にボンボン抜かれて、そのとき青旗が出てるから『アレッ? チェッカーじゃなかったのかな?』って思ったんだけど、No.64は後ろについたんで、やっぱりチェッカーだったんだ、と。なんだかよくわからない終わり方でしたね。クルマは、とにかくストレートが遅くって…」

トップ独走のNo.62 Vemac R&Dダンロップ320Rは最終盤にスローダウン
柴原眞介「ガソリンが来てないような、パーコレーションみたいな状態だったようです。SC(のペース)が遅すぎたよね。(安全にいきたい)気持ちはわかるけど、50km/hで走ったりしてたからね。SCにも決められた速度があるわけで、他人にルール守れと言うのならSCにもそうしてほしい。(レーシングカーが)50km/h(で周回する)なんてムリですよ。まあ、他のクルマは壊れなかったんだから仕方ないですよね。ボクのパートではクルマは完璧でした。これもレースですから、次はまたがんばります」

No.51 C-WEST・AUTOSTAFF・ADVANシルビア、1周目にクラッシュ
尾本直史「Aコーナーの立ち上がりでNo.28の車速が乗っていなかったので、100Rで十分抜けると思ってインに入ったら、寄ってきて接触してしまった。それでなにかが壊れたらしく、300Rでステアリングを切ってもまっすぐいって単独クラッシュしてしまった」

No.28 DIRECTION タイサンADVAN GT3Rは1周目にアクシデント
羽根幸浩「1周目は大事にいきたいですよね。前がつまっていたので(後方から来た)No.51をいかせようと思ったぐらいでしたが、100Rは数珠つなぎで走るしかしょうがない。そこにドカンって来た。100Rのイン側なんて抜けないでしょう。スピードがわからなかったんじゃないですか? ほかのコーナーでもあったけど、譲らないとぶつかるっていうようなシーンが多すぎる」

45周目、3台で交錯したNo.61 Asports R&DダンロップGT3R
勝間田敦「GT500が後ろから来ていたのはミラーで見えていたけど、最終コーナーで(No.19ウェッズスポーツMR-Sが)ドカンときた。よくわからない状況でした。体は大丈夫です」

No.19 ウェッズスポーツMR-Sは最終コーナーでクラッシュ
後藤 聡「まずボクが1コーナーで単独スピンして61号車と17号車に先行されたんですが、17号車もAコーナーで単独スピンして、61号車、ボク、17号車という並びになりました。それで、Bコーナーの立ち上がりで後ろから来たGT500クラスのマシンを2台ぐらい前に出したあと、最終コーナーで61号車がアウト側、ボクがイン側にいました。ボクのほうが加速がよかったので半車身ぐらいのところまで入っていったんですが、向こうはボクがイン側にいたのに気づかなかったみたいでラインをイン側に変えてきたんです。それでTボーン状態で当たってしまいました。その後ろに17号車が来ていたんですが、このマシンが当たったのは気づきませんでした。後で聞いたら17号車はボクのクルマにちょっとタッチしたぐらいだったそうですが、それでスピンしてしまったみたい。その後、発進しようとしたみたいですが、駆動系にトラブルが出て止まってしまったようですよ」



優勝者インタビュー


No.1 auセルモスープラ(GT500優勝)
竹内浩典「朝のフリー走行でもセットアップは決まっていて、立川から10秒チギってこいという指令を受けたんですが(笑)、荒(No.25)もしつこくて。でも、セーフティカーまででけっこう離せたんじゃないかな。とにかく(2度目の)セーフティカーが入ったときは、周回数も足りていたんで入るしかなかったんです。
 (ピット作業で時間がかかったのは)トップで入ったから他(のクルマ)はいないんですけど、みんな(ピット前に)タイヤを置いていて、それを避けながら入ったら、クルマが斜めに止まっちゃって。そんなこんなでみんなも入ってきて立川が出れなくなっちゃったんです。そのぶんで4番手まで落っこちゃった。そういうトラブルがあったんです。それからは立川のすごいの(追い上げ)があったというわけです。ウチはほかと違ってアタックドライバーをあとにしてますんで、(立川が)まとめて抜いてくるだろうな、と。ボクが乗っているときからクルマのバランスはよかったですし、立川好みになってますんで、これで文句言うなら、オレの好み(のセット)にしちゃうぞ、と(笑)」
立川祐路「予定より早く代わったんで、ちょっと割が合わないなぁ(笑)と。ピットを出るときはぜんぜん出れなくてクルマをバックさせて、それでもギリギリで出れたんです。ホント閉じこめられちゃうかなって(笑)。正直、もっと(順位が)落ちたと思ってました。ただ、クルマの調子はいいんで、ラクではなかったですけど、先は長かったんで(ポジション回復できると思っていた)。トップで代わられてもプレッシャーがかかるんで、レース前に(竹内さんには)2位か3位でいいよって(笑)。そういう意味で気楽になりました。
 トップに出てからは後ろとの差を見ながらタイヤをいたわっていました。実は風邪気味でしたし、(クルマが)重くなるし、距離も短いんでクールスーツは使わなかったんです。でも、予定より(自分のスティントが)長くなって…。暑くなって辛くなったときに、ちょうどセーフティカーが出て、差が詰まったことで、休めたんで助かりましたね。でも、なんか1周多かったような気がしたんですけど(笑)。
(この後のシリーズは)第2戦を勝ったあと、あとは手堅く稼いで、と思っていたらぜんぜんうまくいかなかったんです。今後はドライバー、チームみんなが気を引き締めていけば、チャンピオンがまた見えてくるのじゃないかと思います」


No.24 EndlessタイサンアドバンGT3R(GT300優勝)
福山英朗「2回目のペースカーの時点ではトップはヴィーマック(No.62)で、15秒くらい差をつけられていました。それが3回目のペースカーで近づいて、再スタート後の2周目にヴィーマックが急にスローダウンしたものですから、確実に抜こうと思いました。このときはGT500も先を争ってましたから、もらい事故だけは避けて2位でもいいと思ったんですが、そうしたら急に目の前に(No.62が)スローダウンしてきたので、難なく追い越せました。これで走っていれば優勝ということになったんですが、ここのところもらい事故で(レースを)落としていたり、自分自身も運がないなと思っていたもんで、それが頭をよぎって取材のヘリコプターが落ちて来ないよなとか考えてしまいました(笑)。
 (ドライバーの交代をあとまで引っ張ったのは)ボクは真っ先に入るものだと思ってましたが、監督の指示で(隊列が)落ち着いてからという作戦でした。それが大成功でしたね。
 (この後のシリーズは)それぞれクルマによって得意不得意の差があるわけですが、ポルシェは直線(のスピード)がよくてみんなと同じ(ラップ)タイムになっています。ですから直線があるコースがいいんです。こことか、この後ではもてぎがいいので、そこでしっかりと(ポイントを)取りたいですね」
木下みつひろ「スタートしてすぐにペースカーが入っちゃったんで、自分のペースがつかめなかった。でも、思ったよりタイムがよかったんです。タイムの落ち込みもなくタイヤのタレもなく。このままの展開でいけばおもしろいレースになるなと思ってました。そこでもう1回ペースカーが入ってタイミングよく(ピットインに)いけたんです。自分としてはちょっと不完全燃焼でしたが、十分な走りはできたと思います。ヴィーマックはすぐ見えなくなっちゃうんで(笑)、相手にならないな、と。でも(前をいっていた)ダイシンシルビア(No.81)とはいい勝負をしていたんで、もう少し走っていれば抜けたかな(笑)。
 このあとのシリーズは、福山さんが言ったようにクルマにあったコースで稼いで、あとは千葉(泰常監督)さんに言ってクルマをなんとかしていただいて、ポルシェの苦手なコースをリカバーしていけたらなぁと(笑)。(会見を聞いていた千葉監督『まかせてください!』)」


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