2004 Inside Report Network Edition

2004 第3戦 セパンサーキット

Free Practice - 決勝日フリー走行

◎No.39 デンソーサードスープラGT、フリー走行トップ
アンドレ・クート「セッションのはじめにタイムを出しました。チームのムードがよくなっている。クルマの状態もよくなったから、決勝には期待が持てます」
ジェレミー・デュフォア「このセッションでは昨日のセットからとくになにも変えていないけど、今朝のコンディションにタイヤがすごくあっていた。満タンでクルマのバランスがかなりいい。13番手というグリッドは残念だけど、決勝ではかなり速いと思うので心配はしていない。レースがかなり長いので、がんばります。レースは最後まで何があるかわからないですからね」
◎No.16 M-TEC NSX、フリー走行クラストップ
山野哲也「ドライコンディションでもセブン(No.7)より速かったんですが、たまたまクリアラップが取れただけ。ラップタイムもそこそこ出てましたが、決勝レースのことを考えると、ボクらのクルマはコーナーが速いので、こういうコンディションではラクなレースはできないでしょう。たぶん最初の10周くらいはようす見というか、前をいくクルマが2台になるか3台になるかはわからないけれど、(ライバル勢の)タイヤがタレてくるのを待つしかないかな。待ちのレースになると思う。5時スタートなので、タイヤと路面との相性は悪くないでしょう。おそらく淡々としたレースになると思うので、展開を見ててほしいですね。スタートはボクが担当します。終盤、がんばるレースをしたいですね」
◎No.6 エッソウルトラフロー スープラ、フリー走行2番手
脇阪寿一「昨日言ってたとおり。今日も路面はよくないけど、温度が高くなってグリップ感が出てきた。タイヤのインフォメーションが感じやすいよ。クルマのバランスも悪くないね。雰囲気がつかめてよかった。最初に章が乗って、ポンポンとタイムが出たからね。レースは気温が上がってほしいけど、上がったら上がったでドライバーは暑さで大変。オレも今回はなんだか体調が悪いし…。ホテルの部屋のエアコンは切ってるけど、室内外の温度差が大きいからかな。決勝は、まぁ、なるようになるでしょう」
◎ポールのNo.12 カルソニックIMPUL Z、3番手に留まる
ブノワ・トレルイエ「フリー走行では新しいブレーキディスクをテストしました。クルマの状態はよかったですよ。タイムが出なかったのはトラフィックがあって、1ラップアタックの状態だったから。決勝では路面コンディションがさらによくなると思うし、そうなればエンジンとタイヤにもやさしくなるので、いいレースができると思います」
井出有治「クルマは満タンの状態で走りました。バランスもいですよ。いまのところクルマに関してはなんら問題はありません」
◎No.3 G'ZOX・SSR・ハセミZ、4番手につける
金石年弘「今回はエリックさんがずっとアタックしてます。ボクはセパンが初めてなんですが、あまり走ってません。今日ウォームアップで長いあいだ乗れたし、マシンもそんなに悪くないんで、あとはドライバー勝負になってくるかな。セパンのコースはおもしろいという印象を持ちました。低速、中速、高速とコーナーがたくさんあるので、トライしがいのあるコースだと思います。ZはGT-Rに比べると暑いと聞きましたが、いまの段階では、去年のNSXとあんまり変わりませんよ。スタートはエリックさんがいきます」
◎フリー走行クラス2番手のNo.7 雨宮アスパラドリンクRX7、「決勝はマイペースで」
山路慎一「実力的にもこんなタイムじゃないかなって思います。予想以上にNSX(No.16)が速かったかな。気にはなりますが、でも力勝負でいくとあんまりいい結果が出そうもないので、自分たちのレベルでペースを守ってレースをしていきたいと思います。今日は、一昨日昨日みたいなマシンのマイナートラブルも出ていないし、問題はすべて解決できているので不安材料もありません。セブンはセパンとの相性がいいとけど、いままでのドライバーがよかっただけ(笑)。今回代わっているのはドライバーだけだから、レースはきびしい展開になるでしょうが勝ちたいですね」
井入宏之「めいっぱいいくだけですね。(レース後半を担当する)ボクがドライブするときには前後のクルマとはバラけた状態になっているでしょうから、その中で精一杯がんばるだけです。やるべきことをやって、きちんと完走すれば結果はついてくると思います」
◎No.81 シーウエストダイシンアドバンZ、クラス3番手
柳田真孝「クルマのチェックだけだったので、あまり順位は気にしてないです。満タンではないですが、ガソリンを多めに積んだ状態でコースインしました。クルマのバランスは、昨日の予選2回目でオーバーステアだったんですけど、それはも解消されたので、よかったです。でも、まだ気になるところがあるし、タイヤをいじめるような方向にあってこのままだとつらいので、これから微調整してもらいます。スタートはボクがいきます」
◎No.1 ザナヴィ ニスモZ、序盤に接触のアクシデント
本山 哲「計測1周を終えて、1コーナーに入るところでちょっとタイミング悪くて、2台が重なったようになってしまった。ボクの左フロントと向こうの右フロントが当たってしまいました。お互い間が悪かったという感じです。当たりかたは、強くもないんだけど弱くもないっていうところですかね。クルマは走ってダメージを広げてもいけないと思ったのでそこで止めました。1周しか走ってはいませんが、クルマはそんなに悪くはないと思いますよ。ダメージもすぐ直るから心配はしてません。スタートはボクが担当します」
◎No.15 AMPREXムルシエラゴ R-GT、トラブルでコース上にストップ
橋本元次「クルマにバイブレーションが出てきたんです。はじめはタイヤだろう、大したことないだろう、と思ってそのまま乗ってました。でも全体的にバイブレーションが出てきたので、ピットに戻り、タイヤを交換して出ていったんですが、さらに悪くなってきたので、タイヤじゃないなぁ、と思いながら2ラップ目に入り、4コーナーの手前でシフトダウンしたらクルマが動かなくなってしまったんです。1速から6速までどこにも行かなくて。ギアは入っている状態なんですが、クルマが動かなかったんです。エンジンは吹くんですが、前に進まない。多分デフだとは思いますが、まだわからないですね」

Race - 決勝レース

■決勝スタート直前情報(17時00分現在)
天候:晴れ/路面状況:ドライ/気温:32度/路面温度:39度
入場者:決勝日(23日)3万9550人
*リタイア(JGTCインサイドレポート班調べ)
 No.88:左リアサス(24L)
 No.72:接触(29L)
 No.12:接触(31L)
 No.25:ラジエター(34L)

◎No.35 イエローハットYMSスープラ、惜しい2位
脇阪薫一「スタートしてすぐの最終コーナーで片岡(No.37)にオカマをほられた。向こうが裏ストレートで遅かったので抜いて、次のストレートの手前でスリップにつかれたんですけど、ラップタイムはウチのほうが速いとわかっていたから、最終コーナーで早目にインを閉めてこっちがクリップについたところでぶつけられた。トヨタ同士での接触は避けましょうって、トヨタのミーティングでも話してるのに…。その後、序盤はクルマのバランスも崩れたけど、後半になってだんだんバランスがよくなって追い上げていくことができた」
服部尚貴「ボクが乗った後半はソフト目のタイヤでいった。シゲが長く走ってくれたから、ソフトでもタレることなくいいタイムで走れたね。終盤、前(No.39)とは差が詰まった。途中で12秒ぐらい離れてると無線で聞いたときは、むりかもしれないけど自分なりにプッシュし続ければいいところにいけるかなと思っていたよ。ゴールしたあとチェックしたら、タイヤが1本スローパンクチャーしていた。後半、もうむりって思ったころからパンクしていたのかもしれない。でも、そういうところはツイてるよね。クルマもすごく短い時間のなかでいろいろ変更していい方向に仕上げてくれたし、タイヤもダンロップががんばってくれた。最初の接触がなければブッちぎれたかもっていうのはあるけど、それはタラレバだからね。次の十勝は、もてぎのためにウェイトを下ろしつつ、がんばります」
◎No.1 ザナヴィニスモZ、アクシデントを乗り越え3位獲得
本山 哲「最初、暑いときはクルマがアンダーオーバーでちょっと乗りづらい状況でしたが、レース後半を考えてクルマ、タイヤともにセーブする作戦だったので、序盤はガマンのレースになりました。それが結果的にはうまくいったんじゃないかな。ピットインは予定よりもちょっと伸ばしました。タイヤは(路面が)スリッピーなわりにはグリップダウンはありませんでした。セパンは暑さの影響でクルマにもドライバーにもツラいところなんで、キチンと最後まで走ってゴールすることが大事なんで、内容はどうであれ、目標であった表彰台に上がることができてよかったと思います。いいかたちで十勝に向うことができますね」
リチャード・ライアン「3号車(G'ZOX・SSR・ハセミZ)をパスするために2コーナーの次でインに入ろうとねらっていったんだけど、その前でスピンして当たってしまった。3号車には申し訳ないとは思うし残念だけど、これもレースでは起こり得ることだから…。接触したあとはタイヤをいたわりながら走るようにしていたけれど、クルマの状態はさほど悪くはなかったよ」
◎No.16 M-TEC NSX、波乱のレースで悔しい2位に
山野哲也「前半は予定どおりのタイミングでポジションを上げていって、前(No.63 LEYJUNダンロップ320R)との差もいい感じでキープして、しばらくコンスタントに走っていこうかなと思ってたら、ミサイルがきちゃった(笑)。譲ってくれたクルマに追突されちゃって…。しかたない。タイヤカスを拾ってしまったのか、予定よりも早めのピットインになってしまいました」
八木宏之「山野さんのラップタイムを見てると、きびしい状態だっていうことがわかりました。今回、ボクがここのサーキットをはじめて走るということでセッティングもボク寄りのものにしてもらっていたので、山野さんには『すみませんでした』っていう感じです。アドバイスしてもらったとおりにがんばれば結果はついてくると思うので、次もがんばります」
◎No.5 プロジェクトμB-1マッハ号GT320R、今季初表彰台の3位
三船 剛「タイヤがタレタレになって、とっても疲れました。交代後、前半はタイヤをいたわって走って、思ったとおりにいったとは思います。いい流れを自分たちで引き寄せることができたかな。でもホントは2番手を取りたかったな。まだチャンピオンをねらえるところにいると思うので、がんばりたいですね。レースウィーク中にオルタネーターは壊れたし、予選もまともにできなかったことを考えると(この結果は)よかったと思いますよ」
玉中哲二「ピットインのタイミングは早かったですが、ごった返しになる前に入っただけのこと。作戦ですね(笑)。気がつけばマッハ号、という感じですよ」
◎No.3 G'ZOX・SSR・ハセミZ、今季最高位の4位獲得
金石年弘「エリックさんのクールスーツが効かなくなってバテてしまったようで、あと3周くらいガンバってくれたら予定どおりだったのですが、早めのピットインになりました。代わってからのペースは10周くらいいい状態でしたが、それからGT300クラスのマシンにひっかかってしまってペースが乱れてしまいました。No.35(イエローハットYMSスープラ)とかNo.1(ザナヴィニスモZ)とかが来ていたのはわかってたんですが、No.35はどうしようもなく速かった。でも、No.1との接触はイタかった。結構衝撃がありましたよ。1台分スペースを空けていたんですが、ああいうかたちでクルマの横っ腹に当てられるとは…。あの接触でステアリングがおかしくなって、熱がこもって足元がスゴく熱くなってきました。クールスーツも働いていなかったし、ドリンクもなくなるし…。その状況で、無線で叫びながら自分でカツを入れてがんばりました。表彰台は逃しましたが、初めてのサーキットで結果が出たのはよかったと思います」
◎No.37 DYNACITYトムス スープラ、5位入賞
片岡龍也「スタートでポジションを落としてしまったんですけど、それはしかたないですね。2コーナーの進入で6号車が追いついてきて、次のコーナーで押し出されて35号車にもいかれてしまったんです。35号車とぶつかったときは、向こうが失敗したようだったのでインに入ろうと思ったらブロックされて、止まり切れませんでした。曲がりっぱなで接触したので35号車がスピンして、ボクも避けようとしてコースアウトしたので遅れてしまいました。やっちゃったことはしょうがないので、その後はベストをつくしました。失敗せずにいっていたら表彰台に乗れたかもしれないと思うんですけどね」
◎No.38 auセルモスープラ、ウエイトに苦しみ7位
荒 聖治「かなりきびしかった。クルマ自体のバランスは悪くなく、ダウンフォースをちょっとつけてタイヤのタレ対策をしていたんだけど、やっぱり重くて全体的につらかった。でも、最後は立川が一生懸命走って7位といいポジションで終われたと思う。ポイントが取れたし次は20kg降ろせるからよかった。この調子で毎回走り続ければ、いい戦いができるんじゃないかな」
立川祐路「アウトラップで18号車の前に出たんだけど、2コーナーでGT300のクルマに追突されてスピンしてしまった。後ろから次々来ていたから、待っているあいだに32号車とかにも前に行かれてしまいました。しかも追突されたときエギゾーストがつぶれていて、ストレートが伸びなくなっちゃった。クルマは今週で一番決まってたけど、ウエイトが効くサーキットなのでコーナーがきびしかった。でも、結果7位でよかった。これでポイントもほか上位のマシンと並んでいるし、ウエイトも同じだから勝負できるかな」
◎No.30 RECKLESS MR-S、作戦成功で今季ベストのクラス4位
佐々木孝太「今回は、クルマがコンスタントに走れることがわかったんで、作戦を変えて後藤さんにスタートドライバーを担当してもらったんです。でも、慣れていなかったこともあってペースを上げることができなかったようです。タイヤはぜんぜんだいじょうぶでした。クルマもバランスよく走れたし、これまで結果が残っていなかったんで、とりあえずこれでいい感じで次の十勝に挑めます。ランキング上位もポイントを取り損ねたりしているようなので、まだまだチャンスがあるかな。まだ3戦しか終わってないしね」
◎No.100 RAYBRIG NSX、終盤に接触
加藤寛規「朝のフリー走行では決勝を想定して走ってました。決勝でもボクが乗ってからはコンスタントなペースで走ることができて、前のクルマに追いついていったんです。最終コーナーでNo.32(EPSON NSX)に追いついて、そのまま立ちあがりでスリップについていったんですが…。まあ、お互いの言い分が異なるからしかたないのですが、結果的にぶつかったというわけです。その瞬間にホイールが割れて、ノーブレーキでどうにも止まらず(1コーナーで)まっすぐいってしまいました。くやしいですね」
◎トラブルが重なったNo.6 エッソウルトラフロー スープラ
飯田 章「スタートでなんだか知らないけど3位になっちゃって、オレってうまいな〜って思ってた。前の2台(No.36、No.12)も遅かったから4〜5周かけてゆっくり抜けばいいやって思ってたんだけど、7〜8周ぐらいしたところでS字ですごいアンダーになっちゃって…。そのうちパッコンパッコン音がしはじめたから最初はダンパーが壊れたのかと思ったんだけど、なにかを踏んだみたいで右リヤタイヤがパンクしてた。だけど、まだピットには入れないし、必死でコントロールしてるうちに体力を使い果たして。しかたなくタイヤ交換にピットに入って『ソフトに換えてくれ』って言ったんだけど、けっきょく皮むきしたハードを履いていくことになった。出ていったらもうグリップしなくてリヤが出ちゃって、自分も意識が朦朧としていたからスピンアウトしちゃった」
◎No.25 ECLIPSE ADVANスープラ、34周でリタイア
織戸 学「ウエイトを積んでるし、キツイのはキツかったよね。いったん遅れていた35号車と37号車が7周目か8周目に後ろから蹴散らして抜いてきたんだけど、そのときシゲ(No.35)が左リヤにあたって足がおかしくなっちゃった」 ドミニク・シュワガー「走り出してからだんだんエンジンのパワーが落ちてきた。ラジエターが壊れたんだと思う。一生懸命ストレートで風を当てるようにしたんだけど、ラジエターの水が漏れていて、その水に乗ってコースアウトしてしまった」
◎No.36 WOODONEトムススープラ、目前の勝利を逃す
マルコ・アピチェラ「クールスーツが働かなくなってしまって、ドリンクもすごく熱くなってしまっていて飲めなかったので、体力をすごく消耗してしまっていた。それでスピンしてしまったんだ。その後も必死で走ったけど、もう疲れてしまって…。タイヤを交換してまた出ていったんだけど、最後はもうストップするしかなかった」
◎No.12 カルソニックIMPUL Z、アクシデントで悔しいリタイヤ
井出有治「ボクも状況がよくわかんないんです。ピットからコースに戻って4周目くらいかな、No.72(アドバンBOROポルシェ)がひとつ手前のコーナーで譲ってくれたはずなのに、ボクが前に出て普通にブレーキ踏んでターンインしていったところで、ブレーキをロックさせてしまったのか、止まりきれなくて横っ腹に突っ込んでこられました。その衝撃で左前のサスペンションを傷め、タイヤが完全に外に向いてしまう状態でした。左タイヤの後ろもパンクしちゃったし。ハンドルが効かなくなっていたんだけど、戻れるかなぁと思って出ようとしたら、またコースに戻ろうとしたNo.72が目の前に来ちゃって、また当たったんです。そこで当たらなくても左の前後の足がいってたので、もう走れなかったですけどね。ピットストップの時間がNo.36よりもウチのほうが少し長かったんで逆転されてしまったんだけど、それでもこっちのほうがペースがよかったんで追いつくと思ってたし、クルマもすごくよかっただけに残念ですね」

Winner - 優勝者インタビュー

○ GT500 : No.39 デンソーサードスープラGT
ジェレミー・デュフォア「ボクはJGTCに参戦して4年目になるんですけど、やっと勝つことができました。これはアンドレにとってもチームにとってもすばらしい結果だと思います。アンドレがグリッド後方から追い上げているのを見ていて、クルマが速いのはわかっていました。ピットがかなり早めで、長く走らなければいけないということがわかっていたので、最初の10周はタイヤをセーブして安定したペースでいきました。これは残り10周くらいでこれが効いてくる、タイヤの持ちが違うと思っていたからです。セーブした後はプッシュしていたら、前のクルマがミスをしてくれたので、前に出ることができました」
アンドレ・クート「まず、この勝利を今回マレーシアに来られなかった(サードの)加藤社長にジェレミーといっしょに報告したいと思います。今週はほんとうにクルマの状態もよく、タイヤのチョイスもうまくいったと思います。ウォームアップの終わったあとに今日のレースはいけると思っていました。それで勝てたのですから、とてもうれしいです。第1戦もペナルティさえなければ勝っていたと思いますが、3戦目にして優勝できたわけですから、この調子でいけばわれわれは(チャンピオンの)可能性があると思います」
○ GT300 : No.7 雨宮アスパラドリンクRX7
山路慎一「予選2番手からスタートして、そのポジションをキープできればいいなと考えていたんですが、思ったよりダンロップが調子よくて、その2台(No.16、No.63)のペースが速かった。セーブしていたわけではなくて、最初からプッシュしていたんですが、あれがいっぱいいっぱいでした。もうついていくことすらむずかしい状況で、離されて焦りも出たんですけど、暑いですし、ハードなレースになるのはわかっていたんで、自分たちのペースを最後まで守ろうと冷静にいきました。結果的に、予定どおり約27周まで、長めに(ピットインを)引っ張り切れました。ボクとしてはいい仕事ができたという実感があります。雨宮社長のおかげで、前回から戦える道具、本物のレーシングカーを手に入れることができました。だから自分たちががんばりさえすればいいレースができるという自信はあったので、それを今回きちっと結果にすることができたのでよかったと思います。RX-7はストレートが速いと言われますが、ストレートがちょっと速いだけで勝てるほどいまのJGTC、GT300は甘くない。むずかしいプロフェッショナルなレースになっている。自分たちもいい道具を手に入れたのですから、このクルマを生かして、総合力でも最終戦までいいシリーズを戦いたいと思います」
井入宏之「ボクは(チームに)呼んでいただいて3戦目で、前回は勝てなかったですが山路さんがポールを獲ってくれて、今回は勝てたのですから、幸せだと思います。山路さんがトップでピットに入って来たんですが、ボクに代わって出てからの状況はわからないまま走っていたんです。あえて順位も聞かずにそのまま走っていました。逆にそれで落ち着いて走れたんだと思います。ボクとしてはまだまだタイヤの使いかたに勉強が必要なので、そのへんを課題として走っていました。今回はそこがうまくできたんで結果につながったと思います。優勝したことは、レースが終わってから無線で『おめでとう!』と言われて、それで初めて実感したというか、知りました(笑)。ピットのボードもプラスいくつっていう数字だけで、実はチームと打ち合わせもしていなかったので、どことの差なのかもわからなかったんです(笑)。だから、ゴールしてから涙が出そうになりましたね。山路さんと一緒に乗れて、いいクルマに乗らせてもらって、いい体制でやらせてもらって、こみ上げてきました」
雨宮勇美監督「セブンが勝つようになってるんですかね、マレーシアは。いい国ですね。別に神様に祈ったわけじゃないですけど、感謝感激です。今回は、自分たちのレースをやって、思い通りにいったという感じですが、山路が安定した状態で乗りつづけて、その後の井入君も結構いい感じでタイヤを使ってくれました。ウチが勝ったことで、またGT300クラスも盛り上がるようになるでしょうから、良かったと思いますよ」

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