GTC 1999 GT INSIDE REPORT


Round 2 ALL JAPAN FUJI GT RACE
5.1/2 - Fuji International Speedway

4.30 - Practice Day


No.1 ペンズオイル・ニスモGTR
アンダース・オロフソン「NME(ニッサン・モータースポーツ・ヨーロッパ)から電話があって乗ることになりました。どういう経緯での依頼かは知りませんけど、過去にニスモとコネクションがありましたから、それででしょうね。去年はGT300クラスに出ていましたし、過去には(グループAの)スカイラインGTRにも乗っていましたけど、(今の)GT仕様のスカイラインは4WDではなくてリア・ホイールドライブですからね。トレーニングが必要ですね。ただ、エリック(コマス)を全面的に信頼しているので、彼がうまくセットアップすれば私も満足して走れると思います。私は本山選手の代わりに1レースだけ出るので、エリックがクルマをどう操るのか見ながら後ろに控えています。ベストを尽くします。レースが楽しみですよ」

No.2 ARTAゼクセルスカイライン
アーミン・ハーネ「10年前からニュルブルクルンクでブリヂストンのためにテストをやっているんですが、昨年ニッサンからも依頼があって、ニュルブルクルンクでR34スカイラインのロードカーとN1仕様のテストをやりました。このレースに参加することになったのはその縁です。それとニュルブルクルンク24時間にR34のN1カーで参加することにもなっています。(GTCでは)まだ慣れが必要な段階ですけど、マシンはトラクションが少し足りない以外はいいですね。それにチームはすごくいいです。それと、このGTCは世界でも最高のGTレースシリーズだと思いますよ。今年はもうシートが埋まっていますけど、来年はぜひ出たいですね。日本でレースをやりたいと思っているんです。日本が好きですし、日本人のメンタリティや仕事ぶりが好きなんです」

No.6 ESSO Tiger Supra
ワイン・ガードナー「TRDから連絡があって、残り全戦に出ることになった。実は他のチームからも話はあったんだけど、このチームからのオファーはシーズンを通しての話だったからね。マシンはワークスのニューマシンだし、チームもいいチームだし、ペアを組む野田選手はTRDのテストドライバーでマシンのことがよくわかっている。すごくいいドライバーだ。ボクはナンバーツーだけど全力を尽くすつもりだ。いいチーム、いいマシン、いいパートナー、いいタイヤ。今年は勝てるチャンスが大きいよ」

No.37 カストロール・トムス・スープラ
ダーレン・マニング「右京さんがル・マンに行くことになったのでトムスと話をしました。この前の富士のテストでは雨のなかでオーバーオールのベストタイムを出すことができました。F3と比べるとドライブは容易ですね。GTもツーリングカーもまったく初めてです。ターボエンジンも初めてです。難しいのは1台のクルマを2人のドライバーがシェアしなければならないことですね。まだブレーキングなどを覚えている段階ですが、利男さんをうまくバックアップするのが目標です。ドライでは99年仕様のスープラにはかないませんが、雨になれば優勝のチャンスはあると思います」

No.355 イエローマジックF355GT
井上隆智穂「日本のレースは96年の鈴鹿1000km以来、富士は93年のインターF3以来になります。今、ヴィンチェンツォ・ソスピリと高橋毅のマネージメントをしているんですが、最初はソスピリに乗らないかって話がきたんです。ところが彼がトヨタのル・マンプログラムに参加することになったので、ツヨシはどうですか?って話をもっていったんです。そうこうしているうちにボクにも乗らないかっていう話になって。
 乗ることを決めた理由? フェラーリだからですよ。子どものころからスポーツカーといえばフェラーリ。ボクがレースを始めたときはフェラーリに乗りたければF1にいくしかなかった。333SPができて、ヨーロッパのGTやデイトナに出られるようになって、96年にはデイトナのテストにもいきました。今回もフェラーリだから乗ることにしたんです。GTCで勝つのは難しいらしいけれど、遅くたってフェラーリはフェラーリなんです。でもフェラーリがMR2に負けるなんて起こってはいけないことですよね。
 F1は自分にとっては遠い過去の話です。もう一度戻ろうとは思わない。やっぱり特殊な限られた人たちだけの世界ですよ。この3年間は毎日が日曜日、ビジネスらしいことはなにもやってませんでした。東京とモンテカルロの家を往復して、97年はヨーロッパのGTを見にいってました。でも、メルセデセス、マクラーレン、ポルシェ、みんなワークスで入り込める余地はありませんでした。98年はソスピリがCARTに出たときにスポッターをやってました。もはやスポッターの達人ですよ(笑)。今はルマン24時間にドライバーとしていってみたいですね。クルマはもちろん333SPでね」

No.61 テイボン・トランピオ・FTO
ルベン・デルフラー「JTCCに出ていたのでフロント・ドライブカーは初めてではないけど、こちら(GTCマシン)のほうがかなりパワーがあります。慣れるまでもう少し走り込まなければなりませんね。リミットまでプッシュして走れるならおもしろいんだけど、まだ注意して走っていますからね。でも大丈夫です」

No.25 モモコルセ・アペックスMR2
高木真一「富士とSUGOのテストで乗ってみて、今回が初のレースウイークです。さすがにチャンプを獲ったクルマですね。ボク自身にはセカンドドライバーの役目がありますから、コンスタントに走りきって1番はじめにチェッカーを受けるのが仕事だと思っています。それを毎レースできればチャンプが獲れると思います。
 シーズン当初はアメリカに行くつもりで、インディライツに乗るという話で動いていました。ライツのレースとCARTのテストのパッケージという話があったんです。ですが、すでにシーズンも始まってしまったので、今はスポットで3レースぐらい出られればいいかなと思っています。
 このチーム(モモコルセ・アペックスMR2)で乗らないかというのは、土屋さん(土屋春雄・土屋エンジニアリング代表)から3月の末ぐらいに言われたんです。フラフラしていたときにいただいた話です。おカネの持ち込みはなにもないですよ。(GTCは)2人が平均的に速くないと勝てないと思いますが、基本的にはセカンドドライバ−としてクルマに合わせる方向でやっています。暫定クラスポールですか? 楽勝ですね(笑)。ただ、ウェイトとかいっぱい積まなきゃいけないでしょ? どうするんですかね…。去年みたいに毎回勝つなんていうほど甘くないと思うんで、今年はチャンプをなんとかとれるようにがんばります。要は雨じゃなければなんとかなるんじゃないですかね。雨はどうにもならないし、クルマが何台あっても足りないんじゃないですか(笑)。(雨だとどうにもならない点では)オーバルと同じですね(笑)」

No.86 BP・KRAFT・トレノ
平岡寿道代表「なんとか富士にまにあわせようとがんばってマシンを製作していたのですが、時間が足りませんでした。あと1週間もあれば完成すると思いますので、次戦のSUGOを期待していてください。ハチロクファンの皆さんには期待を裏切ることになってしまってごめんなさい」



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