JGTC HOT NEWS 2001-10-01

JGTC合同テスト 第5回 鈴鹿サーキット 10月1日、2日

○10月1日(1日目) 2日目総合結果

大逆転チャンピオンを狙うARTA NSXが激走1分59秒台!
ハンデ100kgをものともせずauセルモスープラも2分フラット
GT300はユニシアジェックスシルビアがトップタイム

 AUTOBACS CUP全日本GT選手権(JGTC)第6戦が10月27、28日に鈴鹿サーキットで開催されるが、それに先立ち10月1日に同サーキットでJGTC合同公開テストが行われた。この日は、午前中に2時間、午後に2時間のセッションが行われ、2日も走行の予定だ。


SESSION 1(雨、気温19度/路面温度20度、ウェット)
 秋雨前線の影響で、前日の東海地方は豪雨。幸いにも、今日未明には三重県地方の大雨警報なども解除された。

 午前の走行スタートは午前9時。鈴鹿は小雨模様のウエットコンディション。まずは、No.23 ペンズオイルゼクセルGT-R(E.コマス/影山正美組)が、8分後に2分27秒355をモニターに表示。約30分経過時点では、雨はほぼやんだように見えるが、ストレートではまだ水煙が上がる。このころにNo.100 RAYBRIG NSX(飯田章/伊藤大輔組)が19秒202までタイムを上げる。開始45分に2コーナーでコースアウトしたマシンの回収などで、約5分間ほどの走行を中断した。

 残り40分の10時20分ではNo.64 Mobil1 NSX(D.シュワガー/松田次生組)が2分16秒795でトップ。この直後にはNo.100 RAYBRIGが16秒278で逆転。残り30分ではNo.18 TAKATA童夢NSX(S.フィリップ/B.トレルイエ組)が2分15秒045のトップタイムをマーク。

 そして残り23分にNo.8 ARTA NSX(土屋圭市/金石勝智組)が15秒054を出す。だが、残り4分でNo.100 RAYBRIG NSXは15秒047を叩きだし、残り1分でさらに14秒109を、そして最後のアタックで13秒402をモニターの最上段に刻む。これでこのセッショントップを決めた。2番手にはNo.8 ARTAの14秒848、3位にはNo.18 TAKATAの15秒808と、ウェット状態の鈴鹿でNSXがトップ3を占めた。4位には他の国産GTを退け、No.21 イエローコーンマクラーレンGTR(服部尚貴/中谷明彦組)が2分15秒854で入った。

 14台が参加のGT300クラスでは、No.81 ダイシンADVANシルビア(大八木信行/青木孝行組)が開始30分後に2分37秒465とする。だが、第2戦富士の予選1回目のウェットコンディションでトップタイムを出したNo.62 R&DスポーツダンロップGT3(柴原眞介/密山祥吾組)が、この雨の鈴鹿でも好走を見せ、2分28秒057を記録してこのセッションのトップタイムを獲得した。



SESSION 2(曇り、ドライ)
 午後のセッションは、予定通り14時ちょうどから開始された。雨も上がり急速にコンディションはドライに向かっていた。だが、それが災いしてか、コースアウトするマシンも多く、開始25分で赤旗中断。さらに1時間後の15時にもS字でマシン回収のため赤旗となる。この時点ではNo.18 TAKATA童夢NSXが2分02秒963と、この日のトップタイムをマークしていた。2番手はNo.64 Mobil 1 NSX、3番手No.8 ARTA NSXとドライに向かうコンディションでもNSXの速さが光った。

 だが、残り43分で現在シリーズランキング・トップでチャンピオンに最も近いNo.38auセルモスープラ(竹内浩典/立川祐路組)が2分00秒937とウエイトハンデイ100kgをものともしない驚異のタイムをマークし周囲を驚かせた。残り30分でコースアウト車両があり、再び赤旗。

 残り15分、これに負けじとランキング2位のNo.1 ロックタイト無限NSX(道上龍/光貞秀俊組)が2分00秒666でスープラからトップを奪い返す。

 これで決まりと思われたが、残り9分でNo.8 ARTA NSXの金石が、ついに2分を切る1分59秒954をマーク。これがこの日の総合トップタイムとあった。No.8 ARTAはランキング6位で残り2戦で逆転チャンピオンを狙うとなれば、この鈴鹿は必勝態勢が必要。まずは今日のテストで好感触を得たところだろう。

 なお、午前4位だったNo.21 イエローコーンマクラーレンGTRは、コースコンディションとタイヤテストの関係から、午後はあえて出走しなかった。

 GT300では、セッション後半にNo.31 ARTA・アペックスMR-S(新田守男/高木真一組)が2分13秒352でトップタイムとしたが、残り10分ではNo.3 ユニシアジェックスシルビア(井出有治/柳田真孝組)が2分12秒710を記録して、トップを奪う。これがこの日のトップタイムとなった。2番手は、No.71 シグマMR-S(Guts城内/田嶋栄一組)の12秒862、3番手はGT300選手権ランキング1位のNo.81 ダイシンADVANシルビアの13秒131となった。



No.8 ARTA NSX(GT500 1日目総合1位)
金石勝智「久々のトップタイムですね(笑)。午前中もNo.100はインターミディエイト履いてたから、レインタイヤでのトップタイムはウチなんですよ! 結構ちゃんと走れていますね。クルマは良い感じです。ダンロップ(コーナー)とかマッちゃん(ヘアピン手前の110Rコーナー)とかちょっと濡れているところはありましたが、気にはならないレベルでした。まあまあの仕上がりですね。これで鈴鹿で勝てれば、シリーズにのぞみもつながります」

No.38 auセルモスープラ(GT500 1日目総合3位/ランキング1位)
立川祐路「S字でクルッと回ってしまったり、2回目はデグナーでやっちゃったり、綱渡りです。正直言ってウエイトが結構キツイですね。一発はまだがんばりでいけますけれど、長い距離はブレーキなんかに負担がかかります。重さにセットが合わせ切れていない感じで、重いクルマの揺り返しで滑り出すと止まらなかったり、乗ってると大変です…」

No.100 RAYBRIG NSX(GT500 1日目午前1位)
伊藤大輔「雨でのバランスはそんなに悪くないです。こんなシチュエーションになればいいなというテストにはなりましたけれど、ドライでのセットもつめないといけませんしね」
由良監督「これまでのシリーズでもマシンの感触はずっと良かったのに、『なんで?』っていう組立てのレースばっかりでしたからねぇ。今日に限らず流れは良い感じなんですよ。雨の中でのクルマのバランスはとてもいいんで、パワーを生かせないコンディションではNSXみたいなコーナリングマシンが速いんですよ。レースも雨を祈りたいね(笑)」

No.21 イエローコーンマクラーレンGTR(GT500 1日目午前4位)
服部尚貴「他がみんなタイム上がらずで、『何でかな』と思っています。基本的には雨のバランスは悪くない。DLタイヤはウチとNo.88(ディアブロ)だけなんでタイヤのパフォーマンスがわからないんですけれど、悪くないですよ。(8月に行われた)鈴鹿1000kmでは向こう(もう1台のマクラーレンであるNo.30)も良かった(3位)みたいですし、鈴鹿のレースには期待してます。地元ですし、なんとかうまく表彰台に上がりたいですね」


No.3 ユニシアジェックスシルビア(GT300 1日目総合1位)
井出有治「ほぼドライでしたが、全開では走れていない状態です。明日もトップタイムを出してレースウイークを迎えたいですね」

No.81 ダイシンADVANシルビア(GT300 1日目総合3位/ランキング1位)
青木孝行「今日のセッションは3位でした。ウエイトやリストリクターがNo.3とはちがうんで、何とも言えないんですけれど重い割には速いですね」

No.62 R&DスポーツダンロップGT3(GT300 1日目午前1位)
柴原眞介「雨は完璧! ドライになってもタイヤ屋さんもがんばってくれてるんで、ちょっとずつ良くなっていってます。フォーミュラ(ニッポン)では一番走り込んでいるコースですし、最終戦でつらくならない程度におもり(ウエイトハンデ)も乗せたいですね」



第5回 JGTC合同テスト Session 1(AM) Result
01.10.01 | 天候:雨/曇 | コース:ウェット | 鈴鹿サーキット 5.85913km
Po No C-Po Machine Driver Time Delay Gap Lap Tyre
1 100 500-1 RAYBRIG NSX 飯田 章/伊藤大輔 2'13.402 158.12km/h 28/28 BS
2 8 500-2 ARTA NSX 土屋圭市/金石勝智 2'14.848 1.446 1.446 26/26 BS
3 18 500-3 TAKATA童夢NSX S.フィリップ/B.トレルイエ 2'15.808 2.406 0.960 20/27 BS
4 21 500-4 イエローコーンマクラーレンGTR 服部尚貴/中谷明彦 2'15.854 2.452 0.046 18/18 DL
5 1 500-5 ロックタイト無限NSX 道上 龍/光貞秀俊 2'15.958 2.556 0.104 14/23 BS
6 12 500-6 カルソニックスカイライン 星野一義/本山 哲 2'16.398 2.996 0.440 27/30 BS
7 64 500-7 Mobil 1 NSX D.シュワガー/松田次生 2'16.795 3.393 0.397 16/21 BS
8 22 500-8 ザナヴィ ヒロトGT-R M.クルム/田中哲也 2'16.836 3.434 0.041 17/27 BS
9 23 500-9 ペンズオイル ゼクセルGT-R E.コマス/影山正美 2'16.956 3.554 0.120 15/20 BS
10 00 500-10 NISMO テスト車両 T.B.N/T.B.N 2'17.984 4.582 1.028 21/27 BS
11 6 500-11 エッソウルトラフロー スープラ 脇阪寿一/野田英樹 2'18.009 4.607 0.025 20/25 BS
12 37 500-12 マツキヨZENTトムススープラ 山路慎一/W.ガードナー 2'18.494 5.092 0.485 13/23 MI
13 36 500-13 カストロール・トムス・スープラ 黒澤琢弥/土屋武士 2'18.750 5.348 0.256 23/25 MI
14 38 500-14 auセルモスープラ 竹内浩典/立川祐路 2'19.828 6.426 1.078 10/13 BS
15 33 500-15 Team UKYOスープラ 脇阪薫一/近藤真彦 2'20.263 6.861 0.435 20/27 BS
16 39 500-16 デンソーサードスープラGT J.デュフォア/R.デュマ 2'21.066 7.664 0.803 19/27 YH
17 25 500-17 FK/マッシモADVANスープラ 織戸 学/荒 聖治 2'21.212 7.810 0.146 18/26 YH
18 62 300-1 R&DスポーツダンロップGT3R 柴原眞介/密山祥吾 2'28.057 14.655 6.845 7/17 DL
19 31 300-2 ARTA・アペックスMR-S 新田守男/高木真一 2'28.959 15.557 0.902 15/16 YH
20 3 300-3 ユニシアジェックスシルビア 井出有治/柳田真孝 2'29.024 15.622 0.065 19/21 YH
21 360 300-4 ダンテールフェラーリ360ウェディング 佐々木孝太/西澤誠剛 2'30.081 16.679 1.057 18/20 YH
22 7 300-5 雨宮マツモトキヨシアスパラRX7 山野哲也/松本晴彦 2'30.469 17.067 0.388 16/20 YH
23 24 300-6 JCM タイサン GT3R 松田秀士/西澤和之 2'30.546 17.144 0.077 8/13 YH
24 0 300-7 Netz BP Kosei MR-S 松永まさひろ/佐藤久実 2'30.758 17.356 0.212 11/15 YH
25 77 300-8 クスコスバルインプレッサ 小林且雄/谷川達也 2'30.838 17.436 0.080 19/20 YH
26 19 300-9 ウェッズスポーツMR-S 田中 実/後藤 聡 2'31.498 18.096 0.660 6/13 YH
27 88 500-18 ノマド ディアブロ JGT1 古谷直広/和田 久 2'31.531 18.129 0.033 8/10 DL
28 81 300-10 ダイシン ADVAN シルビア 大八木信行/青木孝行 2'32.737 19.335 1.206 24/28 YH
29 2 300-11 ドリーム28NSXアメリカンR 高橋一穂/木村 博 2'34.266 20.864 1.529 15/15 YH
30 51 300-12 C-WESTレッツオADVANシルビア 尾本直史/山本泰吉 2'36.886 23.484 2.620 6/6 YH


第4回 JGTC合同テスト Session 2(PM) Result
01.10.01 | 天候:曇 | コース:ドライ | 鈴鹿サーキット 5.85913km
Po No C-Po Machine Driver Time Delay Gap Lap Tyre
1 8 500-1 ARTA NSX 土屋圭市/金石勝智 1'59.954 175.84km/h 18/22 BS
2 1 500-2 ロックタイト無限NSX 道上 龍/光貞秀俊 2'00.666 0.712 0.712 26/31 BS
3 38 500-3 auセルモスープラ 竹内浩典/立川祐路 2'00.900 0.946 0.234 24/27 BS
4 18 500-4 TAKATA童夢NSX S.フィリップ/B.トレルイエ 2'01.060 1.106 0.160 25/29 BS
5 39 500-5 デンソーサードスープラGT J.デュフォア/R.デュマ 2'01.531 1.577 0.471 20/25 YH
6 6 500-6 エッソウルトラフロー スープラ 脇阪寿一/野田英樹 2'01.848 1.894 0.317 25/25 BS
7 100 500-7 RAYBRIG NSX 飯田 章/伊藤大輔 2'01.988 2.034 0.140 20/25 BS
8 36 500-8 カストロール・トムス・スープラ 黒澤琢弥/土屋武士 2'02.017 2.063 0.029 25/25 MI
9 23 500-9 ペンズオイル ゼクセルGT-R E.コマス/影山正美 2'02.238 2.284 0.221 17/27 BS
10 22 500-10 ザナヴィ ヒロトGT-R M.クルム/田中哲也 2'02.301 2.347 0.063 21/23 BS
11 64 500-11 Mobil 1 NSX D.シュワガー/松田次生 2'02.423 2.469 0.122 23/34 BS
12 37 500-12 マツキヨZENTトムススープラ 山路慎一/W.ガードナー 2'02.546 2.592 0.123 20/26 MI
13 30 500-13 綜警 McLarenGTR 岡田秀樹/A.クート 2'02.947 2.993 0.401 22/28 BS
14 33 500-14 Team UKYOスープラ 脇阪薫一/近藤真彦 2'02.966 3.012 0.019 20/21 BS
15 00 500-15 NISMO テスト車両 T.B.N/T.B.N 2'02.975 3.021 0.009 9/9 BS
16 25 500-16 FK/マッシモADVANスープラ 織戸 学/荒 聖治 2'03.106 3.152 0.131 24/30 YH
17 12 500-17 カルソニックスカイライン 星野一義/本山 哲 2'05.165 5.211 2.059 7/11 BS
18 88 500-18 ノマド ディアブロ JGT1 古谷直広/和田 久 2'10.308 10.354 5.143 9/11 DL
19 3 300-1 ユニシアジェックスシルビア 井出有治/柳田真孝 2'12.710 12.756 2.402 22/26 YH
20 71 300-2 シグマMR-S Guts城内/田嶋栄一 2'12.862 12.908 0.152 21/25 YH
21 81 300-3 ダイシン ADVAN シルビア 大八木信行/青木孝行 2'13.131 13.177 0.269 29/31 YH
22 7 300-4 雨宮マツモトキヨシアスパラRX7 山野哲也/松本晴彦 2'13.147 13.193 0.016 25/28 YH
23 31 300-5 ARTA・アペックスMR-S 新田守男/高木真一 2'13.352 13.398 0.205 9/24 YH
24 19 300-6 ウェッズスポーツMR-S 田中 実/後藤 聡 2'13.734 13.780 0.382 24/27 YH
25 0 300-7 Netz BP Kosei MR-S 松永まさひろ/佐藤久実 2'13.969 14.015 0.235 15/15 YH
26 24 300-8 JCM タイサン GT3R 松田秀士/西澤和之 2'14.835 14.881 0.866 18/32 YH
27 77 300-9 クスコスバルインプレッサ 小林且雄/谷川達也 2'15.401 15.447 0.566 17/18 YH
28 62 300-10 R&DスポーツダンロップGT3R 柴原眞介/密山祥吾 2'16.642 16.688 1.241 17/29 DL
29 51 300-11 C-WESTレッツオADVANシルビア 尾本直史/山本泰吉 2'17.900 17.946 1.258 18/21 YH
30 9 300-12 ARC大黒屋ぽるしぇ 下島洋介/日置恒文 2'20.450 20.496 2.550 22/24 YH
31 2 300-13 ドリーム28NSXアメリカンR 高橋一穂/木村 博 2'20.642 20.688 0.192 18/22 YH
32 360 300-14 ダンテールフェラーリ360ウェディング 佐々木孝太/西澤誠剛 2'22.631 22.677 1.989 3/3 YH


TEST DAY 第5回:1日目/2日目総合結果




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