2002 JGTC INSIDE REPORT NETWORK EDITION
Round6 MOTEGI GT CHAMPION RACE
予選日レポート
14 Sep. 02
Qualify Day Report

トピックス


No.12カルソニックスカイライン、ブノワ・トレルイエを起用
ブノワ・トレルイエ「フランスに戻っていたときにニッサンのテストがある連絡があったんです。それでもてぎの合同テストに来たら、そのあとで星野さんが引退を発表して、自分がその代わりに乗れることになって、驚いたし、うれしかったです。星野さんの後を継いで乗るというのはすごく光栄ですからね。ボクはプレッシャーはあまり感じないほうなので、それよりも光栄という気持ちのほうが強いです。
 スカイラインGT-Rは以前から興味のあったクルマで、いまドライビングがとても楽しいです。昨年乗ったNSX(No.18 TAKATA童夢NSX)は(GT-Rとは違って)シングルシーターのような印象がありましたし、ターボの付いたクルマも初めてなんです。これはボクにとってチャレンジですよ。NSXとGT-Rとで走行性能にそれほど違いは感じませんけど、違和感を覚えたのはドライビングポジション。すごく後退していて、高い位置にあるんですよ。チーム監督として星野さんは自分と同じくモトクロス出身なので、メンタルな面でよくわかってくれるのでありがたいです。いま日本語を勉強しているんですよ。もっともっと星野さんとお話したいですから」

トムスの第3戦でのペナルティに対する控訴の棄却について
関谷正徳監督「SUGOでのペナルティーに関する控訴は、一応やれるだけのことをやってみて、ということです。今からレース結果を振り出しに戻す、というのはものすごくむずかしいことではありますからね。ただ、やはり安易にこういうことが起こるべきではない、ということで一生懸命(控訴など)われわれもやったんで、まあ主催者側もこういうことが簡単に起こらないような努力をこれからしてくれるだろう、ということでわれわれも納得したというか、まあ、今後こういうことが起こらない状況を期待しているわけです。
 もともと競技結果うんぬんよりも、今後のためにという意味合いのほうが強いものでしたからね。泣き寝入りばかりしているとずっと同じことになってしまうので、ウチは泣き寝入りしないよ、という姿勢を見せることも大事ですから。一応裁判は裁判で、控訴棄却という決定に関しては受け入れざるをえないですよね。まあ、主催者側のその後の対応を見ても、われわれの行動がムダではなったという手ごたえを感じて受け入れた、というところです」


予選1回目終了後のコメント


No.36トクホン トムス スープラが土屋武士のアタックで暫定ポール
土屋武士「基本的には(予選1回目で)ニュータイヤを2セット投入するつもりだったので、気温が低く温まりも悪いだろうということでセッション最初からスリックで出ました。結局赤旗が入ったので1セットしか使わなかったんですが。再開後はいったん冷えたタイヤの起こし方をいろいろやりながら、タイヤと相談しながらのアタックでしたが、今までのなかではいろいろな意味でいちばんよかったと思います。自分のなかでは、こういうコンディションで自分の仕事をパーフェクトにできた、という意味でとんでもなくうれしい(暫定)ポール。とくに前回の富士のフォーミュラ・ニッポンで自分の仕事をきちんとできず、今までやったことのなかったようなミスをしたので、その直後のこのレースはすごく不安もありました。でもその状況下で今まででいちばんの結果を残せた、ということはすごく自分にとって自信になりました。このまま雨が降ったらポールポジションが獲れるでしょうけど、タイヤもまだ残っているので、たとえドライになってもタイムをさらに伸ばせる自信はあります。もてぎは抜きにくいコースだし、そこでのポール獲得はすごく大きい。レースのイニシアティブを握るという意味でも、予選2回目がドライになってもポールは渡さないですよ」

GT300暫定ポール、No.62 Vemac R&Dダンロップ320R
密山祥吾「(特認条件の見直しでリストリクターを)絞られる前よりはきついけれど、クルマが思ったとおりにバランスがとれています。チームと考えてクルマを仕上げてきたので、好調さが維持できています。鈴鹿1000kmでも大きなトラブルがなかったですし、信頼性も向上しているんじゃないですかね。予選はボク的にはなんの問題もなく、混走のセッション中、1周のアタックで基準タイムをクリアできました。午後は(ニュータイヤが)1セット残ってますので、(アタックするかどうかは)天気次第ですね」

No.18 TAKATA童夢NSX、暫定2番手を獲得
セバスチャン・フィリップ「かなりよかったといえる反面、ちょっとがっかりだね。むずかしいコンディションだったのにクルマはすごくよくて、ポテンシャル的にもっといけたと思うんだけど、トムスのスープラ(No.37)に引っかかってしまって、いちばんいいラップを台無しにしてしまったんだ。まず1分46秒931でトップに立った後、もう1周アタックに行っていてかなり感触がよかったんだけど、前に追いついてしまった。そのラップが47秒0だったから、ぜったい暫定ポールは獲れていたはずだ。
 タイム的にも路面がところどころ濡れているような状況だったのに、かなりいいタイムが出ているし、それほど滑りやすいとも感じなかった。気温も低かったし、クルマ、エンジン、タイヤすべてがうまく噛み合っていただけに残念だったよ。
 天気がもってくれて、午後の2回目にもう1回アタックできたら、絶対ポールタイムが出せる自信があるんだけど、こればっかりは天気次第だね」

ナイスタイミングのアタックで、No.30 綜警McLarenは暫定3番手
黒澤治樹「路面がちょっと濡れていたわりには、自分としてはまとめられたかなと思います。セッションの最初は岡田さんが乗って出ていって、いいタイミングを見計らって(ピットに)入ってきてくれました。“乾くまで待て”と、普通とタイミングをズラしてお膳立てしてくれたのがこの結果につながったと思います。ただ2回目はもう少しコンディションもよくなると思いますし、セッティングももう少しブレーキングが安定する方向に持っていけば、もう少しタイムアップはできると思いますよ。ポールを獲るために来ているので、ねらっていきますよ。46秒台前半ぐらいはいきたいですね」

No.6 エッソウルトラフロー スープラが暫定4番手
脇阪寿一「最初からスリックタイヤでコースに出たけど、ちょうどアタックに入った周に赤旗が出てしまった。でも、タイヤはまだ残っていたので、再開後にアタックをやり直して、このタイムが出ました。クルマはテストのときよりもいい感じに仕上がっていると思うし、2回目はタイムがさらに上がると思う。ウチも46秒台前半までは行けるのでは? ポールポジションを目指していきますよ」

No.39 デンソーサードスープラGT、暫定5番手に
ジェレミー・デュフォア「クルマはかなりよかったと思う。もうちょっとタイムを縮めることはできたんじゃないかとは思うんだけれどね。タイヤはうまく働いてくれてたし、セットアップもかなり決まっていたから、まずまずのタイムにつながったと思う。クリアラップもちゃんと獲れたしね。トラックも思ったほど滑らなかった。たしかにコンディションはすごくよかったとは言えなかったけど、それでも悪くはなかったと思うよ。予選2回目の天候がどうなるかわからないし、ドライになればタイムを更新できるとは思うけれど、それも天候によるからね。明日の決勝でいまの5番手グリッドからスタートできればハッピーだよ」

No.77 クスコスバルADVANインプレッサ、谷川達也のアタックで暫定2番手
小林且雄「天気が悪かったので、いろんなパターンのシミュレーションをしたらうまくいった感じ。基準タイムを二人ともクリアしたあとは谷川が最後までずっと走ってました。雨は(降り続けていたが)たいしたことないんでライン上が乾いてきた(のでタイムアップできた)。足回りを見直してきたらブレーキングで暴れなくなった。コースとしても、富士よりはもてぎが有利だし、いい感じで明日に臨みたいね」

No.31 ARTAアペックスMR-Sは最後のアタックで暫定クラス3番手に
新田守男「最初出ていったときは雨がバーッと降ってきて路面も濡れていました。みんなスピンしていたし油断はしてなかったんですが、だいぶグリップしてきたかなというところで、奥のヘアピン立ち上がりで前にいたポルシェを抜こうとグーッとアクセルを踏んでいったらスピンしてしまった。高木くんが基準タイムをクリアした後でもう1回アタックしたんですが、そのときには路面のコンディションはよくなっていましたね。ただ1コーナーでオイルが出ていたので、怖くてそこはあまりいけませんでした。アタックは3周したんですが、1回目は若干ようす見ながらで、2回目はポルシェに引っかかり、仕切り直してもう1回いったのがベストの周です。もうちょっといけそうだったんでもう1周と思ったんですが、前にいたNo.24が1コーナーでオイルに乗ったみたいで飛び出したんで、やめました」

暫定クラス4番手のNo.24 EndlessタイサンアドバンGT3R
牧野成伸エンジニア「ワイパーのトラブルが出てしまい、視界不良になってはじめ(GT300専有セッション)は出られなかったんですが、その後コンディションがよくなった。(木下)みつひろさんがアタックしたらちょうどいいタイミングで、いいタイムが出せました。エンドレスさんのパーツ開発もうまいぐあいにいってます。もてぎ、MINEではブレーキが重要なんですが、キャリパー、ローターなどでブレーキ性能の向上がうまくいってます。上位のちょっとしたトラブルでコンスタントに走り続ければ結果はついてきますから、表彰台をねらっています」

No.3ユニシアジェックスシルビア、暫定クラス6番手に
柳田真孝「ちょっと雨で混乱はしたんですけど、自分なりにはアタックできました。ただ、最初完全に自分のミスで回っちゃいましたけど。でも、それ以降はクリアをうまく見つけながら走ったつもりなんですけど、前に引っ掛かっちゃったり、GT500に抜かれたりでうまくいかなかったですね。ほんとはもうちょっとタイムが出てもよかったとは思うんですがね。予選2回目にコンディションがもって、もうちょっと走れることを期待します」



予選2回目終了後のコメント


No.36 トクホン トムス スープラ、無念のコースアウトで予選2位に
土屋武士「う〜ん、残念でした。最後に5コーナーで飛び出したのは、もう完全ないきすぎ。いきすぎというか、全然止まれなかった。いったんトップに立って、それを服部さん(No.76)に逆転されて、アタック3周目でムリはあったけれどいかなきゃということでアタックにいってたんですが…。コンディションは予選1回目と2回目でそう大差はなかったんですが、あんまり合わなかったという感じです。クルマはまったくいじっていなかったんですけど。ポールを逃したのは残念で悔しいですけど、ミシュラン勢としてはもっと暑い天候を想定していて、それが全然想定していなかったような気温の低いコンディションになったにも関わらずこのポジションにいるということがいい材料です。これまでやってきたことが実を結んでいるという手応えがあったので、気持ち的にはかなりポジティブ。こういうときはきっと結果もいいんじゃないかと思います。決勝は晴れて気温が上がってくれれば、ボクらにとっては不安がなくなるんじゃないかな。ベストをつくせば結果はついてくると思いますよ」

No.100 RAYBRIG NSX、ラストラップに逆転で予選3番手
光貞秀俊「朝(予選1回目)はタイヤの温まりが若干悪かったので、予選2回目はちょっとタイヤの温め方とかを考えながら走って、ちょっとゆっくり目のアタックになってしまったんですが、最終ラップにいいアタックができたかなと思います。クルマのバランスも、竹林エンジニアにセッティングを変えてもらったり、バランス調整をしたんで、よかったですね。予選2回目の混走時間の序盤、S字で回ってしまったんですよね。あのスピンは自分でトライしたい部分もあったんですが、完全にいきすぎたと思ってます。今回われわれは決勝をメインに考えながらセットアップとか進めてきたんで、決勝にはそれなりの自信を持っているし、いけるんじゃないでしょうか。やっぱりNSXはここでも直線(スピード)はきびしいので…、あとはもうヨーイドンしてどうなるか、という感じですね」

No.35 プロジェクトμエスペリアスープラ、予選4番手にジャンプアップ
脇阪薫一「テストからいろいろタイヤを試させてもらって、チームもボクにかなり時間を割いてくれていたし、タイム的にもシミュレーションでは(1分)47秒台はいけそうだったんです。ただ、昨日は路面温度が下がったりしてチームが考えてきたセットが合わなかった。それを修正していって、予選1回目は赤旗でチャンスを失っていたけれど、予選2回目はセッティング変更もうまく当たったと思います。アタック自体もいい場所に入れて、きれいにアタックできたのが重なってのタイムでしょう。(影山)正彦さんもボクに時間をくれたり、ダンロップさんもずっといろいろやってきてくれたおかげです。ただ、一方では2ランク救済措置を受けているのだから、これぐらいはいかないと、という気もします」

No.18 TAKATA童夢NSX、クリアラップに恵まれず
リチャード・ライアン「予選2回目はあんまりよくなかったね。クルマはよかったと思うんだけど、完全にはクリアラップが獲れなかったんだ。本来のパフォーマンスが発揮できなかった。グリッド位置も少し下がる結果となってしまったのがほんとうに残念だ。アタックラップでいいところで引っかかってしまってスローダウンするしかなかったんだ。当然ポールポジションをねらっていたんだけれどね。こういうストップ・アンド・ゴーのサーキットではポールポジションを獲るのが重要だからね。決勝に向けては自信があるよ。クルマのセットアップも問題ないし、たとえ予選10位だったとしても、GTレースではいろんなことが起こるからね。大丈夫、勝機は十分にあると思うよ」

No.16 無限NSX、予選2回目のアタックは実らず
道上 龍「混走時間はセッティングを確認しようにもクリアラップが取りにくいので見送って、GT500の専有時間にアタックしました。午前(予選1回目)の最後にセットを変えたんですが、朝悪かった部分を直したぶん、逆に小さな低速コーナーでフィーリングが今ひとつになってしまって…。どちらを犠牲にするか、というようなところでしょう。NSXのトップを取りたかったんですが、結果的に届きませんでしたね。クルマが100%でなかったのはたしかですが、コンマ1〜2秒くらいならボクのドライビングでなんとかできるはずと思うけれど、それがいけなかった。クルマにもう少し余裕があればできたと思うんですが…。ただ、決勝に向けては中古タイヤでのラップはいいし、いいレースはできると思います。去年はもてぎで予選13位から一度はトップに立っているという自信もあります。燃費とかもからんでくるでしょうから、チャンスはありますよ」

No.64 Mobil 1 NSX、ウェイトハンディをものともせず1分46秒台に
ラルフ・ファーマン「チームがすごくいい仕事をしてくれて、クルマのバランスはとてもよかったし、いいアタックができた。タイムがみんな接近しているのには驚いたけど、この位置からスタートして、レースでは5位でフィニッシュしたい。5位に入れば、このあとのシリーズを有利に戦うことができるしね」

No.30 綜警McLarenは総合8番手
黒澤治樹「今日はメカニックやチームスタッフが完璧な仕事をしてクルマをいいバランスに仕上げてくれて、どこも悪いところはないというぐらいでした。でも、最後のニュータイヤを履いてからブレーキが奥に入ってしまう症状が出て、ブレーキングで突っ込めないしヒール&トウもできなくて、リヤがロックしてしまい、思ったようにタイムが伸ばせませんでした。バランスが決まっていただけに残念です。昨日からイエローコーン(No.76)よりも調子がよかったので、悔しいとかそういう次元じゃ表せない気持ちです。決勝はなかなか抜けないでしょうし、ウチのマシンは給油に時間がかかるぶんタイムロスもあるんですけど、抜けるようなセッティングにしてなんとか追い上げていきたい。表彰台を目指してがんばります」

セッティングで微妙に失敗!? No.6 エッソウルトラフロー スープラは総合9番手
脇阪寿一「予選2回目のアタックのときには、プッシュアンダーを減らすためにダウンフォースを減らしていきました。それとフロントのブレーキがロックするような感じがあったので、ブレーキバランスをかなり後ろに持っていったんです。その影響でアタック中にリヤがロックしてスピンしてしまいました。それがなければそこそこ前にいけたと思いますし、ポールもねらえたと思いますよ。でも、(飯田)章もオレも同じブレーキの問題でスピンしていますし、そういうことが今日のうちにわかってよかった。1回目から比べたらポジション的には5つぐらい下がりましたが、明日のレースは長いですし、なんとか取り返したい。いろいろとほかのマシンの後ろについて走ってみた感じでは、抜いていけそうだなと思いましたし、決勝ではタイヤを保たせてがんばりたいですね」

No.31 ARTAアペックスMR-S、第一目標はクリア
新田守男「予選1回目に気になっていた燃料が軽くなってからのバランスの部分が、予選2回目にはモロに出ましたね。アタック中に3コーナーでスピンしちゃって…。なんか軽くするとリヤが出やすい傾向があるみたいで。もう少しリヤのダウンフォースをつけていかないといけないか、あるいは少し燃料を多めに積んで走ったほうがその部分ではよかったかもしれませんね。そこはちょっと今回は失敗したかな、というところでしょうか。(予選1回目より)順位は落としちゃったんですけど、基本的にはシリーズを考えてNo.3とNo.24の前に出たいというのが第一目標だったので、それがクリアできたので決勝に向けてはまあ悪くはないかなと思っています。なにもトラブルがなければ上位で走れるでしょうし、うまくいけば優勝もねらいたいな」

No.26 PLUS eタイサンアドバンGT3R、2列目の予定(?)がフロントローをゲット
余郷 敦「セッションの最初は古いタイヤで(マシン状態の)チェックをしたんですが、ハンドリングもよく、わりといいタイムが出せたんです。フレッシュ(タイヤ)に換えて3周目、計測2周目に出たタイムです。(1分)56秒台真ん中にいきたいなと思っていたので(55秒888というのは)予想外によかったですね。気温が昨日より下がって、回りも昨日よりタイムが上がっていました。(決勝は)たぶんビーマック(No.62)がなにもなければ逃げちゃうだろうから、何周でもいいからくらいついていきたい。へんなところで(GT500と)からまず、SCなどでヘンテコにならなければ、そこそこのところにいけるのかなと思っています」

エンジンが好調のNo.5 BANPRESTO CAR倶楽部マッハ号MT、3番手からの発進
三船 剛「昨日は午前中にエンジンがおかしくて、午後はクラッチが滑りはじめて、今日も予選2回目を前にしてオルタネーターが壊れちゃったんです。2、3周しか走れないのがわかっていたので混走(の時間帯)は走らずGT300専有の時間にちょこちょこっと走りました。最後はエンジンもボソボソいってましたし…。順調というか、エンジンがまともになったし、足なんかもいろいろ変えて毎回進歩させたんですが、夏は水温や油温の上昇のせいでうまくいかなかったんです。明日はどうなるか、壊れなければいいんですが、そこが問題! これまではかならずオチがありましたから(笑)」

No.77 クスコスバルADVANインプレッサはクラス4番手
谷川達也「マシンのアンダーステアはなくなってきて、バランスはよくなりました。でも、アタックのいちばんいいラップで、バックストレッチからメインストレートまでずっと他のマシンに引っかかってしまったんです。ただ、昨日レース仕様のセットで走った感じはかなりよかったですし、なにごともなければ今日よりも前のポジションでレースを終えられると思います。最低でも表彰台はいきたい。もちろん優勝なら最高です。明日朝のフリー走行で最終的にマシンの状態を確認して、レースではがんばります」




ポールポジションインタビュー


No.76イエローコーンマクラーレンGTR(GT500ポールポジション)
服部尚貴「ポールポジションは96年(第1戦鈴鹿)にマクラーレンF1GTRで獲って以来ですね。前の(合同)テストからタイヤ(の種類)をいっぱいトライしていいのを見つけられたので、その結果を今回出さないといけなかったんですが、予選1回目はニュータイヤを入れるタイミングを失敗して、かなりあせっていました。だから、2回目に天気がもってくれてよかったです。2回目はタイヤが予定していたより温まらなくて、だから(ニュータイヤの)2ラップ目に(アタックに)いく気でいたんですが、次の周にタイヤを合わせて、温まってからいきました。自分としては(1分)47秒フラットくらいかと思っていたら、ちょい濡れの午前で(上位が)46秒台に入っていたんで、それを超えていかないとポールは獲れないので、かなり(攻めて)いきました。去年からこのクルマとタイヤで走り始めて、決勝の安定感は感じていましたが、一発(のタイム)が出ない。予選で(ポジションが)下がってしまうとなかなか抜けないサーキットもありますから、一発の出るタイヤをということで、開発を進めてきました。そういう意味で、ここでちゃんと(ポールを)獲れたし、あとは決勝でのパフォーマンスですけど…。ちょっと心配な部分もあるんですけど、きっと大丈夫です。(決勝は)ずっと前を走らせてはもらえないだろうけど、ただ、チームとドライバーがミスなくいけば、表彰台には、なんとかいけるのじゃないかと思ってます」
田嶋栄一「服部選手がポールを獲っているし、悪いクルマで出るタイムじゃない。そういう意味ではバランスも取れて、安定します。(服部の言う心配事とは)それは、あの…(服部を見て)あ、それってボクのことですか(笑)。だから、(決勝は服部さんに)できるだけ長く乗ってリードしてもらって、(ピットで)うまく速く給油をして、ボクはラクさせてもらえればと思ってます。まあ、毎回そう思ってますけどね(笑)。(タイヤは)大半のレースで安定していて、レースを終わってもしっかりしているし、バランスも崩れないんで、これまで乗ったクルマに較べても非常に乗りやすいし、快適です。(決勝の天候は)マクラーレンで雨は走ったことないし、今年はテストでも雨がないので、ウチのクルマでレインタイヤで走ってませんから、その点がボクは心配です。だから、晴れてほしいですね」


No.62 Vemac R&Dダンロップ320R(GT300ポールポジション)
柴原眞介「今回から性能調整を受けまして、50kg車重を増やすかリストリクターを1段階絞るかを選ぶということで、ウチのチームはエンジンのほう、リストリクターを絞ることを選びました。それに合わせてダンロップさんが柔らかいタイヤを、気温も下がることが予想されていたので普段より柔らかいものを用意してくれました。このあいだの合同テストで試したなかのひとつなんですが、隣のマクラーレン(No.76)と同じでいろいろ試させてもらったおかげで、エンジンのパワーが下がってもそのぶんを補ってもらえたんだと思います。(パワーは)ストレートとかは他車に較べると少しは落ちているんですけど、1周してくるともとの位置に戻っているという感じで、タイヤには感謝しています。(ポールタイムは)この前のテストに較べると気温も下がって、ひとつ柔らかいタイヤで、(1分)55秒5くらいを予想していました。第4戦のアクセル(のトラブル)に関してはワイヤー自体を違うものに替えました。(前戦の)パーコレーションも、この気温では起こらないと思います。決勝は晴れてればいいですね。でも、晴れて昨年みたいに暑くなるとタイヤのロングという意味でちょっと心配な部分もあります。雨でもこの前の鈴鹿1000kmで走って問題なかったので、(レイン)タイヤもいいですし、大丈夫だと思います」
密山祥吾「(クルマの状態は)思ったよりすごくバランスが取れていて、安心してブレーキも踏めますし、S字などの中速コーナーもすごく安定していてクルマのバランスがいいです。(リストリクターが小さくなったことで)立ち上がりで少しもたつきのある感じもしますが、それがデメリットというほどではありません。(決勝では)いつも通り柴原さんに逃げてもらって、あとはボクががんばって走れば、今度こそは優勝できると思うんですけど」


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