5月3日、2005 AUTOBACS SUPER GT第2戦「FUJI GT 500km RACE」の予選が富士スピードウェイで行われた。新・富士のビッグレース最初のポールシッターとなったのは、GT500のNo.38 ZENTセルモスープラ、そしてGT300ではNo.0 EBBRO M-TEC NSXだった。(観衆:27,300人)
QUALIFY SESSION 2 晴、気温21度、路面温度34度、ドライ
予選2回目は16時15分から。サポートレースが遅延したため、予定より45分と大幅に遅れて始まった。天候は1回目とかわらず薄曇りで気温は21度。路面温度は34度とやや上がった。
最初の15分間はGT300クラス、つづく15分間はGT500クラス専有。ここでは、予選1回目に11番手以下に終わったチームのうち、上位2台が追加でスーパーラップ(SL)への出走権を得られる。
GT300クラスでは、クラス11番手以下に終わっていたNo.77 クスコスバルADVANインプレッサ、No.13 エンドレス アドバンZ、No.19 ウェッズスポーツセリカなどが積極的にアタックに出る。だが、いずれも1分42秒台にとどまり、その後1分41秒台をマークしたNo.52プロμ太陽石油KUMHOセリカ、No.2プリヴェチューリッヒRD320Rの逆転を許す。その後も各チーム、時間ぎりぎりまでタイムを削りとる努力を続けるが、けっきょくはNo.52、No.2の2台がSL進出を決めた。なお、このセッションでのトップタイムはNo.30 RECKLESS MR-Sがマークした。
GT500クラスではNo.1ザナヴィ ニスモZとNo.32 EPSON NSXのタイムアタック合戦に注目が集まった。予選1回目、それぞれ11番手と12番手に終わったこの2台、まずはNo.32が1分34秒373でこのセッションのトップを奪うと、次の周に1分34秒263までタイムアップ。これに対しNo.1は4周続けてフルアタック。1分34秒582から少しずつタイムを削りとり、最後は1分34秒244をマークしてこのセッションのトップに。No.32とともにSL進出を決めた。やはり1回目に下位だったNo.3 G'ZOX・HASEMI・Z、No.100 RAYBRIG NSX、No.18 TAKATA童夢NSXなどもタイムアタックを試みるが逆転はならず。No.18はラストアタックでコースサイドにマシンを止めてしまった。
若干のインターバルを空けてGT300クラスのスーパーラップがスタート。No.2 プリヴェチューリッヒRD320R(高橋一穂)、No.52 プロμ太陽石油KUMHOセリカ(平中克幸)の2台からコースインしていく。2組目のNo.62 WILLCOM ADVAN 350R(柴原眞介)とNo.30 RECKLESS MR-S(佐々木孝太)はいずれも前の組を上回り、1分41秒台に入れてくる。3組目、No.43 ARTA Garaiya(新田守男)とNo.31 APEXERA MR-S(中嶋一貴)ではNo.43が速く、1分41秒339でここまでのトップに。さらにこれを上回ったのが4組目に出走したNo.46 Dream Cube's ADVAN Zの星野一樹。1分40秒856と、ついに1分40秒台に入れ、トップを奪った。しかし、前日から好タイム連発のNo.0 EBBRO M-TEC NSX(黒澤治樹)は一枚うわ手だった。クラス最後に、No.27 direxiv ADVAN 320R(密山祥吾)とともに出走、1分40秒682をマーク。みごとクラスポールを奪ってみせた。黒澤はGT初ポール。2番手はNo.46 Dream Cube's ADVAN Z、3番手はNo.27 direxiv ADVAN 320Rだった。
GT500クラスのスーパーラップは、コース清掃後、17時40分からスタート。すでに日は西に傾きはじめ、路面温度は徐々に下がってくる。アタックはNo.1 ザナヴィ ニスモZ(本山哲)とNo.32 EPSON NSX(アンドレ・ロッテラー)の組から。この2台ではNo.32が上位で、タイムは1分34秒353。つづくNo.39 デンソーサードスープラGT(アンドレ・クート)とNo.38 ZENTセルモスープラ(立川祐路)の組では、No.38が最初の区間タイムからすばらしく速かった。アグレッシブながらムダのない走りでたたき出したタイムは1分33秒070。自身、1回目に記録しながらペナルティで抹消となった1分33秒591を0.5秒も上回る、圧倒的なレコードタイムとなった。
次のNo.22 モチュールピットワークZ(ミハエル・クルム)、No.8 ARTA NSX(伊藤大輔)の組もこれをターゲットにハードなアタックを試み、1分33秒台に入れてくるがNo.38には届かず。4組目(No.34 BANDAIスープラ、No.36 DYNACITY TOM'S SUPRA)、5組目(No.37 DYNACITY TOM'S SUPRA、No.12 カルソニック インパルZ)はいずれも1分34秒台。最後のNo.6 エッソウルトラフロー スープラ(脇阪寿一)、No.35 イエローハットYMSスープラ(服部尚貴)がNo.38のタイムを上回れるか。夕闇迫るグランドスタンド、2万7300人の大観衆が固唾を飲んで見守るなか、モニターに表示されたタイムはNo.6が1分33秒728。No.35は1分34秒308にとどまり、No.38 ZENTセルモスープラが新装なった富士スピードウェイ、SUPER GTでの最初のポールシッターとなった。2番手はNo.6 エッソウルトラフロー スープラ。3番手はNo.22 モチュールピットワークZ。4番手はNo.8 ARTA NSXだった。
左から、高木虎之介/立川祐路、黒澤治樹/細川慎弥