2006-09-26
2006年のシーズンも残すところあと2戦となった9月26日。富士スピードウェイ(静岡県)でスーパーGT公式テストが実施された。走行は午前と午後の2回、各2時間ずつ。テストはこの日と翌27日の2日間で行われる。この日はあいにくの雨模様となったが、テスト車を含む34台が走行した。
午前9時から2時間の予定で最初のセッションが開始。気温16度、路面温度19度と肌寒いほどのコンディションとなる。セッション開始直前に雨がコースを濡らすが、小雨が降ったり止んだりという程度で、なんとかドライ路面となっていた。開始40分ほどで雨が本降りとなり、完全なウェットコンディションとなる。 セッション半ばの10時の時点ではNo.23 XANAVI NISMO Z(本山哲/松田次生組)が1分34秒311のトップタイムをマークしていた。2番手はNo.32 EPSON NSX(R.デュバル/武藤英紀組)の34秒624、3番手に前戦もてぎの勝者No.100 RAYBIRG NSX(S.フィリップ/細川慎弥組)の34秒880、4番手にNo.1 ZENTセルモSC(立川祐路/高木虎之介組)の35秒106となっていた。 富士で抜群の速さを誇るNo.1の立川は「出だしに中古タイヤで5周くらい走っただけで、タイヤテストをこれからやろうと思った時に降ってきた。タイム的には気にしてないし、(クルマの)パフォーマンスは確認できた。相手も速くなってきてるけれど、ウチもコーナーが速くなってる。前回の富士のリベンジ(ポール・スタートだったが早々にリタイア)は最終決戦の富士ですね」と語った。10時40分過ぎには雨が強くなり、このセッションでのこれ以上のタイムアップはなかった。 GT300クラスは、No.62 WILLCOM ADVAN VEMAC 408R(柴原眞介/黒澤治樹組)が1分43秒148のトップタイムをマーク。続いてNo.96 EBBRO BTEC MAZIORA 350R(黒澤琢弥/黒澤翼組)の43秒737、No.777 梁山泊 apr MR-S(田中実/大嶋和也/新田守男/高木真一)の43秒858となっていた。その後No.777 MR-Sが43秒753までアップ。だがコースコンディションはウェットとなり、結局No.62 VEMACのトップタイムとなった。
午後2時からのセッションは、気温15度、路面温度17度とさらに気温が下がった。30分を過ぎたころに、ここでもトップタイムをマークしたのはNo.23 XANAVI NISMO Zの1分44秒696、2番手にNo.1 ZENTセルモSCの45秒139、3番手にNo.36 OPEN INTERFACE TOM'S SC430(脇阪寿一/A.ロッテラー組)の45秒186となっていた。 その後No.23 Zが44秒370に、No.36 SC430が43秒538とする。さらにセッション半ばでNo.32 EPSON NSXが42秒745とする。 No.32 NSXは、さらに1分42秒716までタイムを刻み、このセッションのトップタイムを獲得した。2番手にはNo.35 BANDAI DIREZZA SC430(服部尚貴/P.ダンブレック組)が43秒489、3番手にNo.36 SC430の43秒538、4番手にNo.18 TAKATA童夢NSX(道上龍/小暮卓史組)の43秒625となっていた。 今回のテストには、NISMOがNo.350のテスト車両を持ち込んでいた。真っ黒な車体にカーナンバーだけのこのマシンは、明らかに他のGT500クラスのZとは違う排気音を響かせていた。新エンジンのテストと思われるが、どのようなエンジンであるか、今季投入予定なのかのコメントはなかった。 GT300では、No.14 ハンコックエンドレスポルシェ(木下みつひろ/峰尾恭輔組)がセッション開始30分ほどで1分53秒175をマーク。No.96 EBBRO BTEC MAZIORA 350Rが53秒467、No.2 プリヴェチューリッヒ・紫電(高橋一穂/加藤寛規組)の54秒346と続く。 その後No.11 JIM CENTER FERRARI DUNLOP(田中哲也/青木孝行組)が1分52秒640としてセッションのトップタイムを更新。 セッション半ばではAWDシステム(4輪駆動)のNo.77 クスコスバルADVANインプレッサ(小林且雄/菊地靖組)が雨の中での速さを見せ、52秒601を記録し、トップに立つ。だが終盤に雨が止み、ラインも少し乾いてくるとNo.777 梁山泊 apr MR-Sが1分52秒209のセッショントップタイムをたたき出した。