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2024.03.24
【公式テスト富士:規定改定説明】規定改定に関して坂東GTA代表らが記者への説明と意見交換を行なう

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 公式テスト富士の2日目となる3月24日、昼のインターバルにSUPER GTを運営するGTアソシエイション(GTA)の坂東正明代表、服部尚貴レースディレクター、沢目 拓レース事業部部長が出席し、2024シーズンの規定改定に関して記者説明会が開催された。今回は公式予選の実施方法や車両関連のレギュレーション改定など、大きな変革に関してのGTAの説明と、普段からSUPER GTを取材している記者たちとの質疑応答が主である“意見交換会”のスタイルで行なわれた。

 


 まずは前回に続き公式予選の実施方法を説明。今季の予選方式は全車がQ1とQ2をタイヤ1セットで走り、それぞれのベストタイムの合算タイムが予選順位となり、スターティンググリッドが決定する。
※新予選方式の概要

 ここでGT300クラスではQ2のグループ1の下位4台とグループ2の上位4台を各車の合算タイムで入れ替える「入れ替え特別ルール」があるが、ウェットコンディション(WET宣言が出た場合)はQ2のグループ内でベストタイム順位だけで予選順位・決勝グリッドを決定するので、これについて記者に詳細を説明した。

 さらにドライコンディションでもコースは車両が走行するたびにコンディションが変化してタイムに影響が出る。特に2組に分けて行うGT300クラスのQ1では、その前後で有利不利が生じることもある。これもあって、今季はQ1の走行順をくじ引きによって決定することとなった。昨年まではポールポジション記者会見時にGT500のポールポジション選手がくじを引き、決勝でのスタートタイヤをQ1で使ったものか、Q2のものかを決めていた。これと同様に、前戦の優勝者記者会見の際にGT300優勝者がくじを引いて、次回の公式予選Q1がA組とB組のどちらが先に走るかを決定する。

 そして開幕戦岡山のQ1走行順は、この記者説明会に先立って抽選が行われ、前年のGT300チャンピオンである吉田広樹(No.52 Green Brave GR Supra GT)がくじを引いた。それによりQ1はA組が先に走ることになった。くじを引いた吉田は「チームに叱られますね!」と苦笑していたが、後から走るB組が有利なのかは、開幕戦岡山の予選で明らかになるであろう。

 

 

 

 


 また今季重視した規則改定は安全性を向上させるための、車両に関する規則の変更だ。
※安全性向上策の概要

 GT500クラス車両では最低地上高を規制しているスキッドブロックの最小厚さを増やすことにより、地上高を5mm引き上げるが、ダウンフォースを削ってコーナリングスピードを引き下げるためである。マレーシアのセパンサーキットで行われたテストにおいて、それを確認してGT500車両を開発する3社からは「想定した範囲内でのコーナリングスピードが引き下げられた」と報告されたとした。ちなみに想定されていたのは鈴鹿サーキットにおいては、ラップタイム1秒から0.7秒程度だと回答した。

 GT300クラス車両に対しては、追加重量を搭載することでコーナリングスピードを引き下げるとした。これはBoP(性能調整)と呼ばれる大会ごとの参加条件とは別のもので、シーズンを通じて車種別に設定されたウェイトを搭載すると説明された。

 会見に出席した記者からは、公式予選をテレビ放映した際に「より分かりやすいスタイルがほしい」という意見も出された。沢目部長からは「テロップについて限られたスペースにどのような情報を入れるのが良いか、テストを繰り返しています」と説明。また「追加重量などはシーズン中の変更があるのか」と問われると、沢目部長は「シーズン中に変えることはないと思うが、安全に対する事案だけに柔軟に対応したい」と回答した。

 

 

 

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