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2024.08.23
【第5戦プレビュー】シリーズ後半戦に突入!巻き返すのは誰だ!?

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第5戦 鈴鹿サーキット : プレビュー

全8戦で行われる2024 AUTOBACS SUPER GTも折り返しとなる第5戦「SUZUKA GT 350km RACE」が8月31日(土)、9月1日(日)に、三重県の鈴鹿サーキットで開催される。今季は2戦目となる鈴鹿だが、前回とは違う350kmの決勝レースとなる。SUPER GTの基本である300kmより少し長く、予選順位とタイヤの交換戦略が鍵になりそうだ。またシーズン中盤で各車のサクセスウェイト(SW)も影響してくるので、SWが軽いランキング中位以降には優勝、表彰台という高ポイントを狙うチャンスとなる第5戦である。まだまだ暑さが厳しい時期なのでレース終盤はタイヤやドライバーの消耗から過酷な戦いが予想され、上位でも下位でもSUPER GTらしい1つ前の順位を狙っていく激戦の鈴鹿となりそうだ。

※上の写真は今年の第3戦 鈴鹿

 

 

■第5戦から予選方式が改定され、使用タイヤの制限やGT300のQ1が変わる

 第5戦の両クラス展開予想の前に、この大会以降に適用される予選方式の改定を簡単に解説したい。これは今季序盤戦を終えて寄せられた「不平等の解消」と「わかりやすさの追求」目指したものものだ。詳細は下記(※1)で挙げるページを読んでほしい。
 まずQ1とQ2の合算タイム(※2)で争うこと、GT500クラスのQ1とQ2は変更はなし。GT300クラスのQ1は変更され、組分けが無くなり全車が20分間走る形となる。続くQ2は、Q1順位で2組に分けるのは変わらないが、Group1はQ1の1〜14位まで(Upper14)に、Group2は15位以下(Lower15)となった。またQ2結果での入れ替え特別ルールは撤廃された。
 さらに予選でのタイヤ使用セット数が、2セット(8本)に増やされた。これでQ1とQ2をニュータイヤで走ることが可能となり、Q1もQ2も終盤のアタック合戦はより激しくなるだろう。一方、予選で走行したタイヤを決勝スタート時に履くことは変わりなく、Q2でもあえてQ1使用タイヤを使うなどの作戦も採れるようになっている。早くも予選から決勝を見据えた各チームのタイヤ戦略を、ファンも考察して決勝をさらに楽しんでほしい。
 ※1:予選の規定変更は「第5戦より予選方式を改定」「第5戦鈴鹿以降の予選方式等、規則改定の説明会を実施」をご覧ください。
 ※2:GT300クラスのみ雨天や路面状況悪化(WET宣言時)ではQ2タイムのみで決まる(従来同様)。

 

 

■昨年の鈴鹿で第3戦優勝の19号車に第5戦で2位の39号車に期待のGR Supra勢

 昨年のチャンピオンNo.36 au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)は開幕戦岡山でポール・トゥ・ウインを決めて以来、着実にポイントを重ねてランキング首位をキープしている。ただ、SWが82kgに達しており燃料流量リストリクターによる制限も2段階目なので、この第5戦鈴鹿はポイントの取りこぼしがないよう堅実なレースをするだろうが、レース巧者の彼らだけに上位進出も十分ありそうだ。
 TOYOTA GR Supra GT500勢で、この第5戦の目玉になりそうなのはNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南)ではないか。昨季は鈴鹿での第3戦で優勝しており、鈴鹿での自信もある。今季は4戦で入賞2回と歯がゆい展開だが、反面第5戦はSWが6kgと軽い。予選から上位につける速さを見せ、決勝でもトップを争ってきそうだ。そして、No.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)も第5戦で活躍すると思われる。SWは38kgと全体から見ればまだ勝負できる位置で、鈴鹿は昨年の第5戦で2位の実績もあるので、このチャンスを活かしたい。また前戦富士で3位となったNo.38 KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)は、これでSWが50kgと増えたが、今季新体制での初表彰台の勢いをもっているので楽しみな存在にりそうだ。

 

   

 

 

■CIVIC TYPE R-GTの2勝目はホームコース鈴鹿で!優勝候補筆頭は16号車か?

 Honda CIVIC TYPE R-GT勢は、前大会の第4戦富士でNo.8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)がCIVIC TYPE R-GTの初勝利を挙げた。陣営全体がこの勢いそのままにHondaのホームコース鈴鹿に臨み、連勝といきたいところだ。連勝を狙いたい8号車だが、燃料流量リストリクター制限の始まり(SW51kg)をわずか1kg超えてパワーダウンとなってしまう。また前戦2位のNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)も燃料流量リストリクター制限が2段階目となり、第5戦の彼らは、手堅くトップ5を目指すはず。
 そこで必勝で挑むHonda勢筆頭は、No.16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹/佐藤蓮)だろう。前回の第3戦鈴鹿こそ予選2位、決勝3位と健闘したが、それ以外大きな得点がない。その分、SWも少ないので第3戦以上の結果を期待したい。そして、鈴鹿を得意とするチームとしてはNo.17 Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/太田格之進)も忘れてはならない。第3戦では予選を失敗して決勝は最後尾スタートとなったが、それでも6位まで追い上げている。得意でありながらもまだ勝利がない鈴鹿だけに、この第5戦鈴鹿で頂点を掴みみたい。

 

   

 

 

■Z勢の優勝候補は2022年鈴鹿戦優勝の12号車か。松田が駆る24号車にも注目!

 近年の鈴鹿は、印象に留まらず5連勝の実績もあるNISSAN勢が強かったが、昨年は勝利を掴む事は叶わなかった。その中、奮闘しているのはNo.12 MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)だろうか。2022年には第5戦鈴鹿で優勝し、その勢いをもって2022年チャンピオンを獲得している。先の第3戦鈴鹿でもNissan Z GT500勢最上位の決勝4位と奮戦。第5戦のSWも38kgと許容範囲なので、ここは2022年以来の勝利を実現したい。そして鈴鹿と言えば三重県津市出身で鈴鹿5勝(最多記録)の実績を持つ松田次生がエースであるNo.24 リアライズコーポレーション ADVAN Z(松田次生/名取鉄平)も忘れてはいけない。今季はまだ上位争いに加われていないが、先の第3戦鈴鹿では今季初ポイントを挙げているので、この第5戦で飛躍となる好成績を獲得したい。
 加えてNo.3 Niterra MOTUL Z(高星明誠/三宅淳詞)にも注目だ。2年連続でランキング2位だっただけに、今季こその勢いで現在ランキング3位につける。この第5戦は、SW60kgとランキング上位の36号車と100号車より軽いので、彼らの前でゴールしてそのポイント差を詰めておきたい。NISSANファンには、3号車の奮戦にもぜひ注目して欲しい。

 

   

 

 

■GT300は鈴鹿が得意の7号車M4と新車の87号車に注目!61号車BRZの逆襲はあるか?

 そして、GT300クラスの優勝候補に挙げたいのは、2022、23年と鈴鹿で勝っているNo.7 Studie BMW M4(荒聖治/ニクラス・クルッテン/ブルーノ・スペングラー)だろう。開幕戦では3位表彰台となったが、以降は先の第3戦鈴鹿も含めトップ5に届かなかったため、サクセスウェイト(SW)も38kgなので期待できるだろう。そしてもう1台、前戦から最新のEV02モデルとなったNo.87 METALIVE S Lamborghini GT3(松浦孝亮/坂口夏月)にも注目したい。ウラカンGT3 EVO2の実力は僚友No.88 VENTENY Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)が昨年最終戦と今季第2戦の勝利で示している。SWのリミットに達している88号車に代わって、旧型ながら昨年第5戦鈴鹿で2位表彰台に上がった87号車がトップ争いに加わってきそうだ。

 

   

 

 そして予選でのタイヤ使用本数が増えたことで、鈴鹿のポールマイスター(2021〜23年の6戦で3回)のNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)も予選上位から決勝でも好走を見せてくれるはず。今季は思うようなレースができていない反面、第5戦のSWは少ない。ここから2021年王者の巻き返しに期待したい。
 シーズン半ばとなり、SWの増加で苦しむランキング上位陣だが、今季はSW規定が変わり最大50kgまでの搭載(第4戦より適用)となったため、昨年ほど厳しくはないことも考えられる。ことにタイヤ無交換作戦を得意とするNo.2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)やNo.52 Green Brave GR Supra GT(吉田広樹/野中誠太)、SW増加対策に秀でるNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(佐々木大樹/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)も上位争いに加わりそうだ。彼らが上位に入れば、チャンピオンシップに大きな影響が出てきそうだ。
 加えてダークホースには、鈴鹿のようなコースが得意なNo.31 apr LC500h GT(小高一斗/中村仁/根本悠生)と、2022年第3戦鈴鹿でタイヤ無交換を決めて強豪56号車を抑えて2位を掴んだNo.5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号(塩津佑介/藤波清斗)を挙げておこう。

 

   

 

 

 

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