SUPER GT 2025 SERIES

JAPANESE FIA-F4 CHAMPIONSHIP

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【第6戦プレビュー】早くもタイトルへのサバイバルへ!SUGOでは苛烈な戦いが至るところで展開する!?

 

 

全8戦で行われる2025シーズンも後半戦に入り、チャンピオンシップ争いも激化。そうした中で迫ってきたのが、AUTOBACS SUPER GT第6戦「SUGO GT 300km RACE」だ。開催は9月20日(土)、21日(日)で宮城県のスポーツランドSUGOでの一戦である。SUGOは中速コーナーが多く、コース幅も狭い方で、40台以上が走るSUPER GTではアクシデントが起こりやすい。さらにシーズン後半のサクセスウェイト(SW)が重くなるラウンドだけに、ランキング上位陣も混戦に巻き込まれがちで、1つのトラブルでレースが一変することも。ともあれ、過去を見てもSUGO戦はシーズンのターニングポイントとなりうる戦いである。まだランキングの中団につけるチームは表彰台に上がればタイトル争いに生き残れるし、上位チームはここで少しでも多くのポイントを獲得したい。決勝では優勝争いだけでなく、1ポイントをめぐる激戦が至るところで展開される、それが第6戦SUGOである。

※上の写真は2024年の第6戦SUGO

 

■ランキング上位のGR Supra勢はタイトル重視で無理せずか!? その中37号車と19号車がトップを狙う?!

 前戦の第5戦鈴鹿で今季初めて優勝できなかったGR Supra GT500勢。ランキングでもトップのNo.1 au TOM’S GR Supra(坪井翔/山下健太)以降、4番手までを独占している状況だ。1号車と2、3番手のNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)、No.38 KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)はSWも86kg以上と燃料流量リストリクターが3段階絞られるため、SUGOでは優勝や表彰台よりも確実にポイントを稼ぎたいところだ。ただ未勝利の14号車だけは、勝つチャンスを見いだしたいだろう。
 そしてランキング4位のNo.37 Deloitte TOM’S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)も、昨年も勝ったSUGOで今季2勝目を望んでいるだろう。昨年のSUGO戦は14番手グリッドからウエットでのレースをも利して逆転優勝。だが、チャンピオンシップでは以降の3戦でポイントを積み上げることができず、36号車(今季の1号車)に引き離されてしまった。それだけに今年はSUGO以降をきっちり組み立てて最終戦1号車と勝負したい。そのためにも勝ちを、最低でも表彰台を狙っていきたい。そして、GR Supra勢でもう1台ピックアップするならNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南)か。昨季のGR Supra勢はSUGO戦で1、2位を占めたが、過去8戦で表彰台は4戦(7台)とSUGOは得意とは言いがたい。しかし、好調GR Supraの中でSWが23kgの19号車にとっては大きなチャンスであろう。

 

 

 

■CIVIC TYPE R-GTとしてのSUGO初制覇は、ここでの実績がある8号車か17号車に期待!

 SUGOはコーナリング速度がモノを言うコースなのでNSX-GT時代は得意としていたHonda勢だが、昨年デビューのCIVIC TYPE R-GTはストレートスピードで利する反面、SUGOのようなコースは苦手であった。もちろん、今季はテクニカル系のコースでも速さを保てる改良を行なってきているので、その結果を決勝順位で証明したい。さらにアクシデントも多いコースなので、チーム全体の作戦と判断力、そして総合力で勝負したいところだ。そういう意味ではHonda勢でランキング最上の8位につけるNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)に期待したいが、彼らとしては第6戦ではポイントをしっかり重ねてラスト2戦に備えたい。
 そこで注目したいのがNo.8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)だろう。SWが100号車の54kgに対して、8号車は43kg。わずか11kg差だが、実はSW51Kg以上の100号車は燃料流量リストリクターで絞られており、8号車はそれがない。セットアップ次第ではあるが、アップダウンのあるSUGOでは8号車に利がありそうだ。今季もCIVIC TYPE R-GTでの勝利を狙ってほしい。同じようにSWが少ないNo.17 Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/小出峻)とNo.16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹/佐藤蓮)にも期待だ。特に17号車の塚越は2010年に自身の初優勝を刻んだ思い出深いSUGOで、再び勝利を手にしたい。

 

 

 

■近年はSUGOを得意とするNISSAN勢!SUGOで優勝経験がありSWの少ない3号車、24号車に注目

 過去のNISSAN車両は“SUGOは鬼門”というほど、勝ちに見放された時期もあったが、直近の6戦では3連勝を含む4勝(2019、21~22年※)を挙げ、しかも6戦連続で表彰台に上がっており、むしろSUGOを得意としている。
 中でも3号車は体制こそ違うが2勝を挙げており、今年のNo.3 Niterra MOTUL Z(佐々木大樹/三宅淳詞)にも期待がかかる。特に佐々木は2016年に24号車で優勝しており、この時は予選9位から佐々木が前半に猛追し、チームのタイヤ無交換作戦が見事に決まっての逆転優勝だった。今年はSWも34kgと少ない分、成長著しい三宅と兄弟チームであるNo.23 MOTUL AUTECH Z(千代勝正/高星明誠)の前戦優勝データも活かして、予選から上位を争ってきそうだ。また、SWが少ないチームではNo.24 リアライズコーポレーション ADVAN Z(松田次生/名取鉄平)がアドバンテージを得ており、松田もSUGOでは23号車時代に4度の表彰台に上がっている好相性のコースだ。2016年の24号車優勝で近藤真彦監督の采配が成功したように、ヨコハマタイヤも含めチーム一丸で2022年以来の優勝を達成してほしい。
 ※2020年は新型コロナウイルス禍により開催中止。

 

 

 

■GT300で優勝を争うのはSUGOが得意のフェラーリ、GR86、GT-R、そして雨天なら666号車か!?

 昨年の第6戦SUGOは雨が降ったり止んだりの難しいコースコンディションの中、No.65 LEON PYRAMID AMGが優勝。過去の記録を見ても、メルセデスAMG GT3とSUBARU BRZ GT300が最多タイの3勝と、このコースを得意としており、またSUBARU BRZ GT300は予選でも最多となる5回のポールポジションを獲っている。ゆえに65号車(蒲生尚弥/菅波冬悟)とNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)に注目としたいが、両車ともSWが100kgと88kgとかなり重いため、同じようにSWが大きいNo.777 D’station Vantage GT3(藤井誠暢/チャーリー・ファグ)やNo.2 HYPER WATER INGING GR86 GT(堤優威/平良響)、No.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)、そして前戦鈴鹿で勝ったNo.7 CARGUY FERRARI 296 GT3(ザック・オサリバン/小林利徠斗)と共に、今回はトップ10以内を目指して少しでも多いポイントを得るレースをしてきそうだ。もちろん悪天候などでレースが荒れれば、このランキング上位勢の表彰台も十分あるはずだ。
 先に挙げたメルセデスAMG GT3とSUBARU BRZ GT300以外に、SUGOに向いていて優勝争いに絡みそうな車種となれば、TOYOTA GR86やフェラーリ296GT3、NISSAN GT-R NISMO GT3だろうか。さらにSWは70kg以下が望ましいだろう。まずはNo.45 PONOS FERRARI 296(ケイ・コッツォリーノ/篠原拓朗)で、昨年の決勝では一時トップを走って2位でゴール。今季は優勝経験のある篠原が加入しているので、まさに優勝候補と言えよう。そしてGR86では、2号車が2022年に優勝しているが、今回はSWが少々重いので、No.20 シェイドレーシング GR86 GT(平中克幸/清水英志郎)だ。2023年は決勝2位に入り、昨年は予選が中止になったが、練習走行でトップとなってポールポジション相当の決勝スターティンググリッドの1番を獲得。今季は不運もあってSWは0kgなので、優勝の可能性もあるだろう。そしてGT-RではやはりNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/平手晃平)か。SWは89kgと重いためトップ快走は難しいだろうが、表彰台を争う存在ではありそうだ。
 また昨年、そして2022年の決勝は雨模様だった。アップダウンのきついコースでのウエット路面なら、車両自体のトラクションが良いマシンが有利。そうなればポルシェGT3RのNo.666 seven × seven PORSCHE GT3R(近藤翼/ハリー・キング)だ。近藤もキングも日英のポルシェカレラカップのチャンピオンなので、ポルシェ向きのコンディションになれば初優勝もあり得るだろう。

 

 

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