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2025年シーズン最終戦でGT300クラス優勝を果たしたTEAM MACH。チーム車両「マッハ車検エアバスターMC86マッハ号」はマザーシャシー規定の86MCで、投入してからなんと11年目になる”ベテラン”車両です。もてぎでは予選2番手からスタートを切ると、19周目にピットイン。塩津佑介選手から木村偉織選手へと交代しましたが、作業は給油のみでタイヤは交換せずにコースに戻りました。その後は事実上クラストップを走り続け、全車がピット作業を終えたあともそのまま首位を死守。2位のNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORTに対して9秒強という大差をつけてチーム初優勝を達成しました。チーム創設から22年。ついに掴んだ勝利を手放しで喜ぶ玉中哲二監督にお話を伺いました。
No.5 マッハ車検エアバスターMC86マッハ号
玉中哲二監督
なにからなにまで決め打ちで準備した
── タイヤ無交換のピット戦略を選んだのは?
「もうあれはギャンブルです。予選2位からのスタートでも搭載する燃料が重いので、速く走れないんです。ここは抜けないサーキットですから、先に前に出ておかないといけないし、かつ逃げないといけない。だからもう奇襲作戦で挑みましたよ。このクルマじゃ普通の作戦でレースしたってムリですからね(笑)」
── 86MCを投入して11年目になります。
「周りの参戦車両のことを思えば、考えられないでしょう!? ところがね、年々クルマが良くなっているんです。特にここ数年。スタッフのみんなが一生懸命がんばってくれて、それにクルマも応えてくれるんですよね。タイヤの開発も去年あたりから成果が出てきて、形になるようになってきたようです。とはいえ、そもそも86MCというクルマが1台しか存在しないでしょう!? 開発が難しいなか、ヨコハマタイヤさんもウチのリクエストに応えてくれてがんばってくれました」
── タイヤ無交換を敢行するにあたって、塩津、木村両選手にはなにか助言されましたか?
「ふたりには、スタート前に『とにかくタイヤをもたせるように走ってくれ。タイヤがもてば勝てるから』と言いました。その一方でクルマも(タイヤ)無交換に合わせたセッティングを用意しました。もうなにからなにまで決め打ちで準備したんですが、結果的に、やったことが全部いい方向に向いた感じだね。ふたりともいいドライバーですよ。うまくコントロールしてクルマとタイヤのいいところを引き出していました。今回、うまくマネージメントしながら運転するための勉強ができたんじゃないかな。完璧です!100点満点をあげたいし、ボーナスも用意したいと思います(笑)」
── クラストップで最終ラップを走る姿を見て、どのようなお気持ちでしたか?
「いやもう、ラスト10周くらいからもう(口から)心臓が出そうになりましたよ。最終ラップではもうみんなで泣いてましたね。優勝を見ることができて、最高です。いつ辞めようかと思っていたんですが、今日の優勝でまだやめられないですね。やっぱり”継続は力なり”なのかな。ウチはメカニックはじめチームスタッフがもう昔からずっと一緒なんですが、今までみんなと同じ目標に向かってがんばってきて、ひとつになることができました。本当にうれしい優勝でした」
