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No.16 ARTA MUGEN NSX-GT
福住 仁嶺
「一番前からスタートできたというのも大きな勝因だった」
大津(弘樹)さんが話してくれたんで、あまり僕が話すことはないのかもしれないですけど(笑)、まずは大津さん、僕、チームみんなでいいクルマに仕上げることができて、昨日の予選がトップだったっていうこともあって、一番前からスタートすることができたということも大きな勝因だったかなと思います。そのあとの大津さんの素晴らしい走りとチームワークで、僕が乗った頃には、15秒ほどのギャップがあったので、落ち着いて走ることができましたし、僕自身も約年ぶりくらいの優勝…だったかな? 確か。あれ? 去年、優勝しましたっけ!? (2022年第2戦優勝)ハーフポイントですよね!? あ、勝ってますね。完全に忘れてましたけど(苦笑)。今回、セーフティカーも出なかったってところも僕たちにすごく風が吹いていたなと思うし、ほんとにまずは16号車の(スタッフの)皆さん、大津さんに『初優勝、おめでとう』と言いたいです。
シーズンも今回が折り返しのところだと思うんですけど、そのタイミングで一度優勝することができて、(シリーズ)ランキングとしても、3位、4位、5位あたりまでやっと戻ってくることができましたし、本来、僕らの持っていたポテンシャルっていうのは、その辺の順位ではあると思うので、今回のような、何事もなくいいレース…安定したレースというか、サーキット(コース)上でも何も大きなアクシデントがなかったっていうのもありますけど、全員がかなりフェアなレースができていたと思うし、今後のレースも、まだまだ僕らもチャンピオンを獲れる可能性は十分にあるということなので、(サクセスウェイトが)重い中で…僕はGT500クラスに上がってから…8号車時代から、いつも後半戦に(ランキングが)上がってくるようなシーズンしか過ごしたことがなくて。この段階で、この(サクセス)ウェイトで走れるっていうのも、なんとなく僕としてはなんか自信にもなってるし、いいことだと思います。
次のレースは厳しいかもしれないですけど、(サクセスウェイトが)重たい中でどういうふうなパフォーマンスが出せるのか、次のレースまでそんなに時間はないと思うので難しいレースだと思うんですけど、大津選手とチームのみんなとともに、チャンピオン目指して、ここから這い上がりたいなと思います。
大津 弘樹
「今日は全員がノーミスで走り切れたことを、うれしく思う」
SUPER GTに2018年にGT300クラスから参戦して、これまで2位、3位はあったものの勝つことができなかったんです。昨年までの3年間もGT500クラスに参戦して、ダンロップタイヤで伊沢(拓也)選手とともにナカジマレーシング(Modulo Nakajima Racing)で走っていて、2位はあったんですが、なかなか上位に絡むことがないレースが続いていました。今年、チームを移籍して、序盤こそ、もういろんなトラブル…ペナルティだったり、噛み合わないことがあったんですけど、今回ようやくみんなの意識…勝ちとか自分たちがミスしないっていうことにも全集中して臨めたからこその結果だと思いますし、今日は全員がノーミスで走り切れたことを、うれしく思います。
自分のスティントは、スタート直後、ちょっと(タイヤの)ウォームアップが悪いかなというのを予測していたんですけど、1周目はなんとか押さえ切れて、2周目以降はタイヤに熱が入ったら、2番手の23号車に対してギャップをどんどん築けるようになっていったので、調子も良かったです。そのままのペースを維持しようとしていたところにFCYが入って、そのタイミングで(FCYが)入るかも、っていうときに、もう”セク4”(セクター4:130Rの200m手前からフィニッシュライン)に入っていたので、そのまま”BOX”の指示を経て(ピットに)入りました。絶妙のタイミングで入りましたし、ピットから出たあとは、ギャップもすごい…マージンはあったんですけど、タイヤ交換と燃料を入れたときに、燃料が想定よりも全然入ってなかったということで……。ギャップを築いていたんですが、『燃費走行をしないと持たない』って2周分以上稼がないとゴールできないっていうことだったので。マージンもありましたし、ずっと燃費走行して、その“貯金”を切り崩しながら、残り12秒くらい? 14秒くらい縮められたところで福住(仁嶺)選手に交代しました。自分のスティントとしては、できることはできたかなと思うので、それが結果に繋がって良かったです。
(今季)前半戦を落としてしまった(結果が出せなかった)のも、これからさらに尻上がりに…上り調子になるための準備…まぁ今年発足したチームでもあるし、それぞれのミスはしょうがなかった部分もあるし、ミスが出尽くしたかなと思うんで……。もちろんミスはつきものなのでなんとも言えないんですけど、優勝したし、前回も3位と、どんどん良くなってる。調子、精度をさらに上げていって、シリーズタイトルを争うための戦い方っていうのもまた変わってくると思うので、そういうところを意識して、後半戦に挑みたいと思います。
No.18 UPGARAGE NSX GT3
小林 崇志
「今日は完璧な仕事をチームがしてくれたので、感謝している」
昨日の予選は調子良かったんですけれども、Q2はトラブルで出走できなくて16番手スタートになってしまい、僕自身落ち込みました。前回のスーパーフォーミュラ(第7戦)で小林可夢偉選手が「お腹いっぱい」という無線を飛ばしていたんですけど、本当に同じ気持ちで「もう、いいよ」というくらい「なんで、こんな大事なところで!?」って思っていたんですけど、今日、しっかりチームががんばってリカバリーしてくれました。作戦的にもFCYの良いタイミングでピットに入れましたし、ピット作業で87号車をパスすることができたので、昨日はクルマ的なトラブルがあったんですけど、逆に今日は完璧な仕事をチームがしてくれたので、本当にそこは嬉しいですし、感謝しています。
僕のスティントは16番手スタートで、昨日出走していないニュータイヤということもあってペースがいいことは分かっていましたので、できるだけペースを上げて、前に追いついて、抜いていこうと思っていました。長いレースということもあって5周目にピットに入るクルマも多かったので、割とクリアな状態でペース良く走れていました。ただ、20周目ぐらいにタイヤに異常を感じて、もう少し走る予定ではあったんですけど、急遽、小出(峻)選手に代わることになり、結果的には良かったのかなと。その後も小出選手がタイヤをもたせて、最後まで(クルマを)運んでくれたので、本当に良かったなと、今はホッとしているという感じですね。
開幕戦で優勝してからここ(第5戦)までノーポイントなんですが、スピードも足らなかったですし、トラブルもかなり多くなってしまった。開幕戦はいろんなラッキーもあって、今日もラッキーなんですけど、そういうなかでなかなか第2戦以降サクセスウェイトを積んだ状態でスピードを出せなかった、トラブルも起きたというところで、やっぱりチャンピオンシップを争ううえでは、今回「表彰台はマスト」という状態で、逆に今回、表彰台を獲れないと結構キツイなと思っていました。そういうなかで、昨日もトラブルがあったのでまだ万全ではないんですけど、今日はしっかりとチームが完璧な仕事をしてくれて、メカニックも頑張ってくれたので、そのなかで優勝という結果をチームにもたらすことができたので本当に良かったと思っています。メカニックも喜んでいると思います。
ただ、残り3戦でランキングトップを維持しようと思うと……次は100kgのウェイトを載せることにはなるんですけど、そのなかでもポイントを獲っていかないといけないなとは思っています。今回の予選でのトラブルとか含めて、まだまだ課題はたくさんあるので、今回の優勝は優勝でとても嬉しいんですけど、チャンピオンを獲るためにはまだまだやることがたくさんあるのかなと僕個人は感じています。今回優勝したなかで改善点もたくさんあったと思うので、またそこをチームとしっかり話し合って、残りの3戦、しっかりと着実にポイントを獲って、最終戦のもてぎが終わった時にチャンピオンを獲れるようにがんばりたいなと思います。
小出 峻
「自分の仕事をしっかり完遂することができてホッとしている」
今日のレースはひとことで言うと“シンドかった”、本当にそれだけですね。昨日の予選はマシントラブルで走れなくて後方からのスタートということで、根拠はないんですけど、なんとなく開幕戦のようなレースができるんじゃないかなと思っていました。
レース運びとしては小林(崇志)選手がしっかりいいペースで走って、順位を上げて僕にバトンをわたしてくれました。そこからロングスティントが予想されたので、タイヤもある程度もたせつつ走っていたところ、途中でFCYが入って……130Rで56号車が止まったのがちょうど見えたので、そのタイミングで“絶対にピットに入ろう”と思っていました。そこでちょうどいいタイミングでFCYが出て、その時のピット作業でチームがすごくいい仕事をしてくれて順位をトップまで上げることができました。そこから自分としては87号車の松浦(孝亮)選手との戦いでもあったし、自分自身との戦いでもあって、タイヤをしっかりもたせてチェッカーまで運ぶという、その仕事をしっかり完遂することができて、自分としてはホッとしています。
まずは今回のこの優勝を喜びたいですし、これでランキングトップにもなって、次回からサクセスウェイトが100kg載るということで、もちろん今まで以上に厳しい戦いがここから始まるんだろうなとは思っています。でも60kgから100kgになったからとか、そんなのは関係なくて、常にその1試合1試合で自分のできること、チームのできることを最大限やれば、結果はあとからついてくると僕は思うので、今までどおり……もちろん今までもチームもいろいろとやってくれて、自分たちもやった結果、富士だとか鈴鹿だとかでリタイアということにはなったんですけど、これ以降もやることは変わらないと思うので、しっかりとやって、最後、もてぎが終わった時に笑えるようにがんばりたいと思います。