SUPER GT.net

RACE REPORTS

  • 巧みなレース展開と幸運を味方にしたGSR初音ミクBMWが勝利する!

     

     

    第2戦 富士 : 決勝レース GT300レビュー

     

    5月4日午後、2012 AUTOBACS SUPER GT第2戦「FUJI GT 500km RACE」の決勝レースが富士スピードウェイ(静岡県)で行なわれた。GT500クラスはNo.39 DENSO KOBELCO SC430の脇阪寿一/石浦宏明組が、GT300クラスはNo.0 GSR初音ミクBMWの谷口信輝/片岡龍也組が優勝した。

     

    □天候:小雨のち曇り | コース:セミウェット&ドライ | 気温/路面温度 開始:19度/23度>途中:19度/22度

     

     

    デビュー戦初勝利にtriple a Vantage GT3が快走

     GT300クラスもスタート直後の混乱後、トップに立ったのは速やかにタイヤをレインに替えたNo.88 マネパ ランボルギーニ GT3(青木孝行)、その後ろにNo.15 ART TASTE PORSCHE(ヨルグ・ベルグマイスター)、No.11 GAINER DIXCEL R8 LMS(平中克幸)。この中で、今度は9周でスリックに速やかに交換したNo.15がトップに立ってレース序盤を引っ張り、これにNo.11、No.66 triple a Vantage GT3(星野一樹)、No.33 HANKOOK PORSCHE(影山正美)、No.3 S Road NDDP GT-R(関口雄飛)らが続く。一方、14周までスリックへの交換14周まで粘ったのが、No.0 GSR初音ミクBMW。これでドライバーも谷口信輝から片岡龍也に交代し、片岡のスティントを引っ張る作戦に出る。
     レース中盤で非常に好調なペースだったのがトップに立ったNo.15。後続のNo.66やNo.11に対して、毎周1秒近く速いペースでヨルグからティム・ベルグマイスターに交代する35周の前には2番手No.66に対し30秒近いマージンを築いていた。ティムもヨルグのベストタイムを更新するなど快調なペース。ピットインで7番手まで落ちたポジションを12周で2番手まで盛り返した。だが、ここで思わぬアクシデントが発生。58周目のストレート後半で突如マシンが姿勢を崩してコントロールを失う。マシンはピット出口付近のガードレールに激しくヒットしてしまう。ドライバー救出とマシン回収のため、セーフティーカー走行となった。ドライバーのティムは、命に別状はないものの身体と頭を強く打ち重傷。FROのドクターにより救急処置の後、ドクターヘリで大学病院に搬送され治療を受けている。
     レースは64周、トップがNo.66 triple a Vantage GT2(吉本大樹)で再開する。追うのはNo.11 GAINER DIXCEL R8 LMS(田中哲也)、そして早めのドライバー交代から確実にポジションを挙げてきたNo.0 GSR初音ミクBMW(片岡>谷口)、No.911 エンドレス TAISAN 911(峰尾恭輔)、そしてNo.43 ARTA Garaiya(松浦孝亮>高木真一)、No.87 JLOCランボルギーニGT3(山内英輝)だ。

     

     


    何度も襲ったピンチを切り抜けた者こそ勝者となる

     この中でセーフティーカー導入の前に最後のドライバー交代を済ませているのはNo.0とNo.43。上位3台のNo.66、No.11、No.911は、もう1回ピットに入らなければならない。しかも、燃費が悪いため給油時間もかなり掛かってしまう。このため、猛然とスパートを掛けるNo.66とNo.11、No.911。一方、最後まで走りきるため、燃費を考えてペースをコントロールしたNo.0 谷口は一時、ポジションを5番手まで下げる。また、セーフティーラン中にピットインし、高橋一穂からラストランナーの加藤寛規に交代したNo.2 エヴァンゲリオンRT初号機アップル紫電も後方8番手から追い上げる。
     ピットに入らねばならないトップのNo.66と、このまま行けるNo.0、No.43の差は最大30秒程度まで開くが、これではNo.66とMo.11のトップキープは難しい。そして、燃費がクリアになったのか、No.0 谷口がスパートに入る。だが、この谷口を悪夢が襲う。GT500のNo.18 ウィダーHSV-010(小暮卓史)に当てられてスピンしたのだ。これでNo.43とNo.2の先行を許し、実質3番手となる。
     だが、勝利の女神はNo.0を見放さなかった。なんとこの頃から雨が強く降り、路面が一気に滑りやすくなる。そう、ドリフト出身で滑りやすい状況でのマシンコントロールに定評ある谷口が再度上位より速いペースで追い上げたのだ。そして、No.66(吉本>星野)、No.11(田中>平中)がピットインすると、トップに立ったのはNo.43 高木だ。これに猛追のNo.2 加藤、No.0 谷口となる。
     逆に女神にそっぽを向かれたのが、No.43。トップに立ったものの、滑り路面とマシン、タイヤが合わず、No.2 加藤を追い抜いたNo.0 谷口に抜かれてしまう。これで、No.0はラスト8周で3度のトップに返り咲く。後方で2番手を争うNo.2とNo.43を尻目に、No.0谷口はグイグイと差を開いて逃げ切りゴール。
     これでチャンピオンゼッケン“0”を掲げるGSR初音ミクBMW(谷口/片岡)が今季初勝利。これでドライバーズランキングでもトップに立った。
     2位にはNo.43を振り切ったNo.2 エヴァンゲリオンRT初号機アップル紫電(高橋/加藤)が入る。表彰台最後の席は、ペースの上がらないNo.43と再度の追い上げを図るNo.66で争われる。これを制したのは、No.66 triple a vantage GT3(吉本/星野)で、FIA GT3のニューマシンのデビュー戦を表彰台で祝うことになった。4位はNo.43 ARTA Garaiya(高木/松浦)、そして前戦優勝のNo.11 GAINER DIXCEL R8 LMS(田中/平中)が5位となり、ドライバーズランキングで2位につけることとなった。