11月24日(日)午後に「AUTOBACS 45th Anniversary presents SUPER GT×DTM 特別交流戦」レース2の決勝(55分+1周)が行われた。2万4100人の観衆を前に、ようやくドライ路面での熱戦が繰り広げられた。優勝したのはNo.64 Modulo Epson NSX-GTのナレイン・カーティケヤンで、日本での初勝利となった。DTM勢も奮闘し、2位はNo.11 BMW M4 DTMのマルコ・ヴィットマン、3位にNo.28 BMC Airfilter Audi RS 5 DTMのロイック・デュバルの2人が表彰台に上がった。
□レース2 天候:曇 | コース:ドライ | 気温/路面温度 21℃/21℃(スタート時)
SUPER GTのGT500車両とDTM(ドイツツーリングカー選手権)車両という同じCLASS1規則を基本としたレーシングカーが使用されていながら、レースフォーマットが違う2つのシリーズの22台が、同じレースで覇を競う「AUTOBACS 45th Anniversary presents SUPER GT×DTM 特別交流戦」が、静岡県にある富士スピードウェイを舞台に開催された。この特別交流戦は、土曜と日曜でそれぞれ予選と決勝レースを1日で行うDTMの基本フォーマットで行われた。2人のドライバーで戦っているGT500チームは、各日別のドライバーに振り分けての参戦だ(今回1人エントリーの2チームは別)。
雨に見舞われた今朝の予選では、No.16 MOTUL MUGEN NSX-GTの中嶋大祐が最速タイムを記録。しかし、16号車は金曜日の公式練習でマシンを大破し、車両交換をして参戦したため、レースでは予選順位から5グリッド降格となる。これによりレース2のポールポジションは2番手のタイムを出したNo.28 BMC Airfilter Audi RS 5 DTM(ロイック・デュバル)、2番グリッドにはNo.64 Modulo Epson NSX-GT(ナレイン・カーティケヤン)と、フロントロウはDTMとGT500が並んでのスタートとなった。
決勝を前に雨は上がり、富士スピードウェイには日差しが戻ってきた。このため路面状況も急速に回復して、ドライコンディションでのレースに。レース2の決勝は、午後2時26分に全22台が、SUPER GTとはひと味違うSUPER GTとはひと味違うローリングスタートである、インディアナポリス式で始まった。
全車が順当にスタートするものの、トップを行くNo.28 BMC Airfilter Audi RS 5 DTM(ロイック・デュバル)がペースを抑えているのか、2周目に2番手、3周目に3番手、4周目に4番手と周回を重ねる度にポジションを少しずつ下げていく。代わってトップに立ったNo.64 Modulo Epson NSX-GT(ナレイン・カーティケヤン)がレースをリード。予選トップタイムの16号車が4周目には3番手に浮上。序盤は上位4台をNSX-GTが占めていた。
5番手以降は28号車、No.33 Audi Sport RS 5 DTM(レネ・ラスト)、No.11 BMW M4 DTM(マルコ・ヴィットマン)と、DTM勢が追う。その28号車は7周目に左リアタイヤにトラブル発生。ピットに戻って、真っ先にルーティンを終えてコースへ復帰。しかし、その28号車の左リアフェンダーのパーツが300R出口付近に落ちており、それを回収するため午後2時45分、トップの9周目にこの日最初のセーフティカーが導入される。
これで各車のマージンはなくなり、レースは振出しに。リスタート後もNSX-GT勢のトップ4は変わらず。5番手のDTMの11号車を挟み、6番手にもNo.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀)とNSX-GTがつけていた。また、このリスタートでNo.00 BMW M4 DTM(小林可夢偉)が12番手から8番手に浮上した。
さらに15周目からは、多くマシンがルーティンのピットインを済ませて、順位は大きくシャッフルされる。セーフティカー導入のタイミングでピットに入ったNo.21 Audi Sport Japan RS 5 DTM(ブノワ・トレルイエ)がトップとなる。対して、それまでトップだった64号車は19周に通常のピットイン。トップ21号車との差は42秒591で、逆転は難しいかに思われた。
しかし、20周目のストレート後半で、11番手のNo.33 Audi Sport RS 5 DTM(レネ・ラスト)の左リアタイヤが損傷。これでフェンダーも破損して、コースに破片が散乱。午後3時05分、レース残り20分で、2回目のセーフティカーが導入された。
残り10分を切ってリスタートするが、ここで21号車がピットイン。再び64号車がトップに立つ。その後方、コカ・コーラコーナーの先で、64号車を追う17号車と8号車が接触してコースアウト。さらに、第13コーナーで、No.38 ZENT CERUMO LC500(石浦宏明)、No.6 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也)、No.36 au TOM'S LC500(中嶋一貴)、No.19 WedsSport ADVAN LC500(国本雄資)、No.39 DENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン)のLC500の5台と、No.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平)がクラッシュ。そのあおりを受けたNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(ジェームス・ロシター)もストレートエンドでマシンを止めることとなった。
これらのアクシデントでレース残り7分、なんと3度目のセーフティカーに。そして55分を時計がカウントした時に、レースが再開。ここは残り周回が少ないため、通常のローリングスタートとなり、トップの64号車は猛然とストレートをダッシュ。対して、2、3番手の11号車と28号車がラスト1周の接戦となる。
これで、レース2優勝はNo.64 Modulo Epson NSX-GTのナレイン・カーティケヤンが掴み取った。2位争いは最終コーナーでもサイド・バイ・サイドを繰り広げ、ストレートに入った時アウト側にいて一旦コース外に飛び出した28号車が大回りに加速して戻り、11号車の前に飛び込んで先にチェッカーを受けた。これは28号車のデュバルにレースタイムに1秒加算のペナルティが出され、2位にNo.11 BMW M4 DTMのマルコ・ヴィットマン、3位がNo.28 BMC Airfilter Audi RS 5 DTMのロイック・デュバルという結果となった。LEXUS LC500の最上位は8位のNo.37 KeePer TOM’S LC500(平川亮)、NISSAN GT-R NISMO GT500最上位は11位のNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生)だった。
優勝したカーティケヤンはSUPER GTこそ今年初参戦だが、スーパーフォーミュラは昨年まで6シーズン戦っており、嬉しい日本での初勝利だ。パルクフェルメ(車両保管スペース)に戻るとチームメイトの牧野任祐らに祝福され、カーティケヤンは満面の笑顔となった。また、今日が誕生日のヴィットマンが表彰台に上がると、関係者からハッピー・バースデー・ソングがプレゼントされた。
≫ SUPER GT × DTM 特別交流戦:Race 2 優勝記者会見
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≫ SUPER GT × DTM 特別交流戦:Race 1 決勝レポート
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4/13-14 | Round1 OKAYAMA | |
5/03-04 | Round2 FUJI | |
6/01-02 | Round3 SUZUKA | |
8/03-04 | Round4 FUJI | |
9/21-22 | Round6 SUGO | |
10/19-20 | Round7 AUTOPOLIS | |
11/02-03 | Round8 MOTEGI | |
12/07-08 | Round5 SUZUKA |